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9話 イリス・フォン・ヴァレンシュタイン
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「――では、本日はこれで解散となります。先ほどお伝えした通り、中庭の方で各サークルが勧誘活動を行っているので、是非見て回ってきてください」
今日は、アストリア王立学園の入学式の日。
そして式典を含めた本日の予定は全て終わり、この後は自由時間となった。
このアストリア王立学園は、他の学園とは違う特殊な学習システムを構築している。
それが先ほど彼が言っていた”サークル”だ。
この学園では、午前中は通常の授業を行い、午後は所属したサークルで各々が学びたいことを極めるというスタイルだ。
だからこそ、サークル選びは今後の学園生活において非常に重要であり、新入生は自分は何が向いているのかを自己分析し所属するサークルを決めなければならない。
手渡された資料には各サークルの名前や簡単な紹介文が記されている。
所属する人数が多いサークルは必然的に資料の前の方に記載されており、例えばこのようなものがある。
剣術部『銀翼剣究会』
弓術部『月華弓道部』
魔術研究会『七曜魔導会』
古代遺物研究会『エクリプス』
幻獣研究会『ミスティリア』
演劇部『星詠劇団』
などなど、武術系、文化・学術系問わず様々なものが存在し、同じ武器を扱うサークルでも、流派によってさまざまな種類があるので、はっきり言ってどれを選べばよいのか初見では全く分からない。
ちなみに最も人気なのが、総合戦技研究会『星刻武連』だ。
ここでは武器種問わず多才かつ実践的な戦闘技術が学べることから、今年も入会希望者が多発するだろうと予測されている。
普通に考えればここが一番無難なのだろうが、正直俺としてはあんまり好奇心がそそられない。
個人的に気になるのはこの幻獣研究会『ミスティリア』だ。
実は俺は結構動物が好きなんだ。
というのも、前世では人間がまともに相手してくれなかったのに対し、何故か俺はいろいろな動物から好かれていた影響が大きい。
奴らの常識は人間のそれとは大きく異なるので、言葉を喋れるような知性ある動物でも俺を露骨に避けるようなことはしなかった。
各地を転々としていたせいで固定のペットなどは所有していなかったが、可愛がっていたやつはそれなりにいる。
できれば今生は、なんでもいいから一匹自分のペットというものを飼ってみたいと思っている訳だ。
「とりあえず行ってみるか」
まあここで一人で考えていても仕方がないので、ひとまず中庭に行ってから考えることにした。
「うお、すごいな……」
到着すると、そこは無数の人が埋め尽くす、まるで祭りのような様子になっていた。
組み立て式テントを立て、その下で机と椅子に座って希望者を待つ先輩方。
そしてどのサークルの説明を聞こうか悩みながらうろうろする新入生たち。
既に説明と勧誘が始まっているサークルも多く、あらゆる声が交差してとても騒がしい。
とりあえずはひと通り一周見て回ってから、幻獣研究会の方へと足を運んでみるか。
そんな事を考えながら歩いていると、ある少女の姿が俺の眼に入った。
「――ですから是非、ヴァレンシュタイン様に我が『七曜魔導会』に加入していただきたく!!」
「申し訳ございませんが、私は他に加入しようと思っているサークルがありまして……」
「そう仰らず是非! Sランクの杖を引き当てなさったヴァレンシュタイン様にはピッタリのサークルですので!!」
「困りましたね……」
美しい金色の髪を持つ少女が、七曜魔導会の先輩方にしつこく勧誘されているようだ。
しかし少女の方はあまり乗り気ではないようで、どう断ったらいいのか分からない様子。
確かヴァレンシュタイン家って侯爵家だったよな。我がアルヴェイン家よりも上の立場にある彼女にはあまり関わらないほうが良いのだろうけれど、何故か俺はその少女から目を離せなかった。
しばらく怪しまれないように様子を窺っていると、とうとう少女がどこからか一本の荘厳な杖を取り出した。
これは、マズいか?
「おお! それが光翼杖エンジェリカ! なんとお美しい……流石は王国魔術協会会長のご息女! 是非そのお力この七曜魔導会で披露いただきたく――」
「――あんまりしつこいと、いい加減怒るわよ」
「え?」
先ほどまでのおしとやかな雰囲気とは一転して、明らかに殺気立っている少女の様子を見て、俺は慌てて動き出す。
このままではあの子、魔術で先輩方を攻撃してしまう。
そう思ったらいてもたってもいられなくて、俺は七曜魔導会のテントに足を踏み入れた。
「さっきから入る気はないって言ってるじゃ――」
「お取込み中すみません。ここって七曜魔導会さんであってましたっけ。良ければ説明聞きたいんですけれど」
「は?」
「えっ?」
俺が声をかけると、勧誘していた男たちと今まさに魔術を放とうとしていた少女はポカンとした顔でこちらを見てきた。
直後、先輩の男子生徒がこちらをキツく睨みつける。
「なんだお前は! 今、このお方と大事な話をしているのだから邪魔をするな」
「まあそう言わず、ついでで良いのでお話を聞かせてくださいよ」
「――貴様、名前は?」
「レオン・アルヴェインと申します。よろしくお願いします」
「その名、覚えたぞ。あとで――ん? アルヴェインだと……?」
「お、おい! ちょっと待て!」
俺の名を聞いた男は顔に疑問符を浮かべ、その隣にいた男が、服を引っ張って顔を寄せ何やらこそこそと話し始めた。
どうやら俺は、あのルクス公爵家、つまりはアレクシスに目を付けられた男という噂が広まっているらしく、関わらないほうが良い、といった話をしているようだ。
聞こえないように言ってるつもりなんだろうが、悪いが俺は地獄耳なんだ。
ったく、アレクシスの野郎。本当に面倒なことに巻き込みやがって……
こんな様子じゃ友達一人作れるか分からないじゃないか。困ったなぁ……
「ごほん、ええと、キミはどうやら武具顕現の儀で剣を引き当てたようだね。では我が七曜魔導会はきっと合わないと思うから、他のサークルを探したほうが良いんじゃないかな?」
「そうですか? やっぱりそう言う系のサークルのほうが良いんですかね」
「あ、ああ。『銀翼剣究会』とかがおすすめだぞ!」
「なるほど! ありがとうございます! それでは失礼します!」
いい感じに悪い熱気が収まったのを感じた俺はそそくさと退散する。
あくまでこの子が暴走するのを止めるのが目的であり、七曜魔導会に入りたいわけではなかったのでこれでいい。
「それじゃあ、私も失礼するわ」
「え、あ、ちょっ――」
どうやら少女の方も上手く抜け出すことに成功したようだ。
これで万事解決。あとで恨まれるかもしれないけれど、まあその時はその時だ。
そんなことを思いながら幻獣研究会へ向かおうとしたら、不意に後ろから肩を叩かれた。
振り返ると、12歳にしては若干大人びた美しさと可愛らしさを持つ先ほどの少女の姿があった。
「ねえ、あなた」
「はい?」
「さっきはありがとう。うっかり一線を越えてしまうところだったわ」
「いやいや、僕はただ七曜魔導会に興味があって話しかけただけですよ。むしろお邪魔しちゃってごめんなさい」
「……あなた、そう言うのは誇示しないタイプなのね」
「何のことでしょう。あと明失の光は、殺傷能力がないとはいえ、一時的に目が見えなくなって危ないですから、あんまり迂闊に使わないほうが良いですよ」
「――!! あなた、あの一瞬で私が使おうとした魔術が分かったの?」
「ええ、まあ。なんとなく」
そう言うと、少女は何かを考えるように顎に手を当てた。
そして何かを決意したかのような表情で、こちらの眼を見た。
「私は、イリス・フォン・ヴァレンシュタイン。あなたの名前、確かレオンだったわよね。良かったら友達にならない?」
「えっ……僕はもちろんいいですけど」
「決まりね。これからよろしく、レオン」
「えっと、よろしくお願いします。イリス様」
「ちょっと、様付けはやめてよ」
「ですが、イリス様の方が上――」
「そう言うのは良いから。どうしてもというなら、命令よ。様付けはなし」
「分かりました。それじゃあ改めて、よろしく、イリス」
俺がそう言うと、イリスは満足そうに頷いた。
今日は、アストリア王立学園の入学式の日。
そして式典を含めた本日の予定は全て終わり、この後は自由時間となった。
このアストリア王立学園は、他の学園とは違う特殊な学習システムを構築している。
それが先ほど彼が言っていた”サークル”だ。
この学園では、午前中は通常の授業を行い、午後は所属したサークルで各々が学びたいことを極めるというスタイルだ。
だからこそ、サークル選びは今後の学園生活において非常に重要であり、新入生は自分は何が向いているのかを自己分析し所属するサークルを決めなければならない。
手渡された資料には各サークルの名前や簡単な紹介文が記されている。
所属する人数が多いサークルは必然的に資料の前の方に記載されており、例えばこのようなものがある。
剣術部『銀翼剣究会』
弓術部『月華弓道部』
魔術研究会『七曜魔導会』
古代遺物研究会『エクリプス』
幻獣研究会『ミスティリア』
演劇部『星詠劇団』
などなど、武術系、文化・学術系問わず様々なものが存在し、同じ武器を扱うサークルでも、流派によってさまざまな種類があるので、はっきり言ってどれを選べばよいのか初見では全く分からない。
ちなみに最も人気なのが、総合戦技研究会『星刻武連』だ。
ここでは武器種問わず多才かつ実践的な戦闘技術が学べることから、今年も入会希望者が多発するだろうと予測されている。
普通に考えればここが一番無難なのだろうが、正直俺としてはあんまり好奇心がそそられない。
個人的に気になるのはこの幻獣研究会『ミスティリア』だ。
実は俺は結構動物が好きなんだ。
というのも、前世では人間がまともに相手してくれなかったのに対し、何故か俺はいろいろな動物から好かれていた影響が大きい。
奴らの常識は人間のそれとは大きく異なるので、言葉を喋れるような知性ある動物でも俺を露骨に避けるようなことはしなかった。
各地を転々としていたせいで固定のペットなどは所有していなかったが、可愛がっていたやつはそれなりにいる。
できれば今生は、なんでもいいから一匹自分のペットというものを飼ってみたいと思っている訳だ。
「とりあえず行ってみるか」
まあここで一人で考えていても仕方がないので、ひとまず中庭に行ってから考えることにした。
「うお、すごいな……」
到着すると、そこは無数の人が埋め尽くす、まるで祭りのような様子になっていた。
組み立て式テントを立て、その下で机と椅子に座って希望者を待つ先輩方。
そしてどのサークルの説明を聞こうか悩みながらうろうろする新入生たち。
既に説明と勧誘が始まっているサークルも多く、あらゆる声が交差してとても騒がしい。
とりあえずはひと通り一周見て回ってから、幻獣研究会の方へと足を運んでみるか。
そんな事を考えながら歩いていると、ある少女の姿が俺の眼に入った。
「――ですから是非、ヴァレンシュタイン様に我が『七曜魔導会』に加入していただきたく!!」
「申し訳ございませんが、私は他に加入しようと思っているサークルがありまして……」
「そう仰らず是非! Sランクの杖を引き当てなさったヴァレンシュタイン様にはピッタリのサークルですので!!」
「困りましたね……」
美しい金色の髪を持つ少女が、七曜魔導会の先輩方にしつこく勧誘されているようだ。
しかし少女の方はあまり乗り気ではないようで、どう断ったらいいのか分からない様子。
確かヴァレンシュタイン家って侯爵家だったよな。我がアルヴェイン家よりも上の立場にある彼女にはあまり関わらないほうが良いのだろうけれど、何故か俺はその少女から目を離せなかった。
しばらく怪しまれないように様子を窺っていると、とうとう少女がどこからか一本の荘厳な杖を取り出した。
これは、マズいか?
「おお! それが光翼杖エンジェリカ! なんとお美しい……流石は王国魔術協会会長のご息女! 是非そのお力この七曜魔導会で披露いただきたく――」
「――あんまりしつこいと、いい加減怒るわよ」
「え?」
先ほどまでのおしとやかな雰囲気とは一転して、明らかに殺気立っている少女の様子を見て、俺は慌てて動き出す。
このままではあの子、魔術で先輩方を攻撃してしまう。
そう思ったらいてもたってもいられなくて、俺は七曜魔導会のテントに足を踏み入れた。
「さっきから入る気はないって言ってるじゃ――」
「お取込み中すみません。ここって七曜魔導会さんであってましたっけ。良ければ説明聞きたいんですけれど」
「は?」
「えっ?」
俺が声をかけると、勧誘していた男たちと今まさに魔術を放とうとしていた少女はポカンとした顔でこちらを見てきた。
直後、先輩の男子生徒がこちらをキツく睨みつける。
「なんだお前は! 今、このお方と大事な話をしているのだから邪魔をするな」
「まあそう言わず、ついでで良いのでお話を聞かせてくださいよ」
「――貴様、名前は?」
「レオン・アルヴェインと申します。よろしくお願いします」
「その名、覚えたぞ。あとで――ん? アルヴェインだと……?」
「お、おい! ちょっと待て!」
俺の名を聞いた男は顔に疑問符を浮かべ、その隣にいた男が、服を引っ張って顔を寄せ何やらこそこそと話し始めた。
どうやら俺は、あのルクス公爵家、つまりはアレクシスに目を付けられた男という噂が広まっているらしく、関わらないほうが良い、といった話をしているようだ。
聞こえないように言ってるつもりなんだろうが、悪いが俺は地獄耳なんだ。
ったく、アレクシスの野郎。本当に面倒なことに巻き込みやがって……
こんな様子じゃ友達一人作れるか分からないじゃないか。困ったなぁ……
「ごほん、ええと、キミはどうやら武具顕現の儀で剣を引き当てたようだね。では我が七曜魔導会はきっと合わないと思うから、他のサークルを探したほうが良いんじゃないかな?」
「そうですか? やっぱりそう言う系のサークルのほうが良いんですかね」
「あ、ああ。『銀翼剣究会』とかがおすすめだぞ!」
「なるほど! ありがとうございます! それでは失礼します!」
いい感じに悪い熱気が収まったのを感じた俺はそそくさと退散する。
あくまでこの子が暴走するのを止めるのが目的であり、七曜魔導会に入りたいわけではなかったのでこれでいい。
「それじゃあ、私も失礼するわ」
「え、あ、ちょっ――」
どうやら少女の方も上手く抜け出すことに成功したようだ。
これで万事解決。あとで恨まれるかもしれないけれど、まあその時はその時だ。
そんなことを思いながら幻獣研究会へ向かおうとしたら、不意に後ろから肩を叩かれた。
振り返ると、12歳にしては若干大人びた美しさと可愛らしさを持つ先ほどの少女の姿があった。
「ねえ、あなた」
「はい?」
「さっきはありがとう。うっかり一線を越えてしまうところだったわ」
「いやいや、僕はただ七曜魔導会に興味があって話しかけただけですよ。むしろお邪魔しちゃってごめんなさい」
「……あなた、そう言うのは誇示しないタイプなのね」
「何のことでしょう。あと明失の光は、殺傷能力がないとはいえ、一時的に目が見えなくなって危ないですから、あんまり迂闊に使わないほうが良いですよ」
「――!! あなた、あの一瞬で私が使おうとした魔術が分かったの?」
「ええ、まあ。なんとなく」
そう言うと、少女は何かを考えるように顎に手を当てた。
そして何かを決意したかのような表情で、こちらの眼を見た。
「私は、イリス・フォン・ヴァレンシュタイン。あなたの名前、確かレオンだったわよね。良かったら友達にならない?」
「えっ……僕はもちろんいいですけど」
「決まりね。これからよろしく、レオン」
「えっと、よろしくお願いします。イリス様」
「ちょっと、様付けはやめてよ」
「ですが、イリス様の方が上――」
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