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5.調査中
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「ミフェル、そういうことは昨日のうちに言っておけよ」
ついに彼氏のお出ましか。
そうソワついたが違った。
なんのことはない、ミフェルが迎えに来た理由は、モンスター調査の現地入りするからだった。
記憶がスッポリ抜け落ちている為、彼がわざわざ迎えに来てくれたそうだ。
今回の案件は、希少モンスターの目撃情報だけ。不確かな情報の場合は1,2名だけで現場に向かう。
書類にも何も残していない口約束。
俺なら、珍しくもないことだ。
俺が適当なんじゃない。
以前は、事前と事後報告書を書いていた。
だが、大した案件でもないのに様々な場所に行きまくり、問題ありません書類が山積みになった。確認する方が大変だと事務所からクレームが来たのだ。
今は大きな問題以外は事後報告だけ残している。
職場復帰して今日で7日。筋トレはしているが、一応は肋骨骨折しているのでデスクワークが中心。
その間、記憶がない新入団員達には特に気をかけており、ミフェルとも何度か話しているのに。
現地入りするなら昨日のうちに声をかけてくれと溜息をついた。
「だって、団長。事前にお知らせすれば、現地集合でしょ?」
「……ん? あぁ。別にそれでいいんじゃねぇか」
勉強をさせるために新人を連れて行くのは団長として当然のこと。でも大抵、現地集合・解散だ。
「困ります」
「え? な……なんでお前が困るんだよ?」
困る?
やっぱり、ミフェルと俺は親しい仲なのか? もしかして、ミフェルは俺と二人で一緒に行きたいのか?
理由は、俺の彼氏だから……?
目の前の優男は女子ウケする顔だ。
……コイツがあの夢に出てきた男? 執拗なドエロセックスをする彼氏なのか?
「怪我人一人で行かせるなと、副団長に言われましたからね」
「……」
副団長の言葉を聞いた途端、春っぽいどこかそわそわした思考が吹き飛んだ。
なるほどね。
介護的な同行か。まぁ、こんな男も女もヨリドリミドリの美形が、オッサンでガタイの良い男を選ぶわけねぇか。……考えなくとも分かるのに。
つーか、コイツモシカシテ、オレヲスキ!? デカイチンコノモチヌシ!? って思考もうやめたい!
「────……じゃ、行きましょうか」
「っ!?」
自分の思考に爆死仕掛けた時、ミフェルの手が俺の腰を添えた。女をエスコートするかのごとく優しい。
「……何この手?」
「まだ退院してから日が立っていません。いつでも寄りかかってください」
ミフェルと俺は同身長くらいなので目線が合う。なんだこのイケメンのあんまい雰囲気は。これは女子がほっとかないだろ。だが、おっさんには若干疲れる。
「はぁ、不要だ。……介護はいらんよ」
「介護? なんですか、それ。なんだか今の団長、隙だらけでかわいいですね」
「は?」
そりゃ、どういう意味だ?
意味がわからないとミフェルを見つめていると、後ろでゴホンと咳払い。
「あれ? お前等……」
振り向くと、咳払いしたトムと、その横に怖い顔で睨むカイザがいた。
ついに彼氏のお出ましか。
そうソワついたが違った。
なんのことはない、ミフェルが迎えに来た理由は、モンスター調査の現地入りするからだった。
記憶がスッポリ抜け落ちている為、彼がわざわざ迎えに来てくれたそうだ。
今回の案件は、希少モンスターの目撃情報だけ。不確かな情報の場合は1,2名だけで現場に向かう。
書類にも何も残していない口約束。
俺なら、珍しくもないことだ。
俺が適当なんじゃない。
以前は、事前と事後報告書を書いていた。
だが、大した案件でもないのに様々な場所に行きまくり、問題ありません書類が山積みになった。確認する方が大変だと事務所からクレームが来たのだ。
今は大きな問題以外は事後報告だけ残している。
職場復帰して今日で7日。筋トレはしているが、一応は肋骨骨折しているのでデスクワークが中心。
その間、記憶がない新入団員達には特に気をかけており、ミフェルとも何度か話しているのに。
現地入りするなら昨日のうちに声をかけてくれと溜息をついた。
「だって、団長。事前にお知らせすれば、現地集合でしょ?」
「……ん? あぁ。別にそれでいいんじゃねぇか」
勉強をさせるために新人を連れて行くのは団長として当然のこと。でも大抵、現地集合・解散だ。
「困ります」
「え? な……なんでお前が困るんだよ?」
困る?
やっぱり、ミフェルと俺は親しい仲なのか? もしかして、ミフェルは俺と二人で一緒に行きたいのか?
理由は、俺の彼氏だから……?
目の前の優男は女子ウケする顔だ。
……コイツがあの夢に出てきた男? 執拗なドエロセックスをする彼氏なのか?
「怪我人一人で行かせるなと、副団長に言われましたからね」
「……」
副団長の言葉を聞いた途端、春っぽいどこかそわそわした思考が吹き飛んだ。
なるほどね。
介護的な同行か。まぁ、こんな男も女もヨリドリミドリの美形が、オッサンでガタイの良い男を選ぶわけねぇか。……考えなくとも分かるのに。
つーか、コイツモシカシテ、オレヲスキ!? デカイチンコノモチヌシ!? って思考もうやめたい!
「────……じゃ、行きましょうか」
「っ!?」
自分の思考に爆死仕掛けた時、ミフェルの手が俺の腰を添えた。女をエスコートするかのごとく優しい。
「……何この手?」
「まだ退院してから日が立っていません。いつでも寄りかかってください」
ミフェルと俺は同身長くらいなので目線が合う。なんだこのイケメンのあんまい雰囲気は。これは女子がほっとかないだろ。だが、おっさんには若干疲れる。
「はぁ、不要だ。……介護はいらんよ」
「介護? なんですか、それ。なんだか今の団長、隙だらけでかわいいですね」
「は?」
そりゃ、どういう意味だ?
意味がわからないとミフェルを見つめていると、後ろでゴホンと咳払い。
「あれ? お前等……」
振り向くと、咳払いしたトムと、その横に怖い顔で睨むカイザがいた。
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