催眠術をかけたら幼馴染の愛が激重すぎる⁉

モト

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 一度自覚してしまった気持ちに心が騒ぎ、悩むよりも先に頷いてしまった。

 もしひと息つく時間があれば、きっとすぐ“なかったことにしてくれ”と言っただろう。強引に恋人になったが、相手は催眠術をかけた相手なのだ。

 気持ちまで通わせてしまったら…‥‥

 だが、やはり相手はセス。そんなことを考える暇など与えるはずもなく、キスが降って来る。
 キスなど二度、三度……何度交わしたって同じだと思っていた。なのに自覚したと言うだけで、胸が高まる。

 不思議な感覚に付いていけず、胸元でぎゅっと拳を作った。
 舌同士が絡まって、さらに彼に舌を吸われて甘い快感に惚けていると予鈴が鳴る。

「ん、……ふぉ、い」
「……」
「セ、ん……おいってば!」
「分かっている。──だが離れがたい。手が離れることを拒否している。無理だ。もう生涯離すことが出来ない!」

「あ、そう」

 セスは離す気がないので、俺が代わりに抱きしめてくる腕を外す。
 やや反応している自分の身体の熱を抑えるために息を整えるが、名残惜しそうな彼の視線になかなか熱が下がらない。

 そういえば彼は結界が補修されるまでの間、授業が免除されている。そのためセスは授業を受けようが受けまいが期間中は自由なのだ。

「遅刻は俺だけか……ぐぬぬ、セスめ」

「遅れていくのが嫌ならば、共に自習をすればいい」

「へぇ~君と! きっとセクハラ三昧のド助平な授業になるだろうね」

「……」

「否定しないのかい!」

 ツッコミを入れるとセスが声を出して大笑いする。楽しそうな声に溜飲が下がる。

「……もっと笑えよ。そっちの方がいい感じ」

 嬉しそうな顔につられて笑顔になったが、時計を見てこうしてはいられないと、少し離れた教室の隅で乱れた衣類を整える。

 後のこと、もう一度どうするかセスに確認して、この教室に残ると言う彼に手を振った。
 教室を離れて階段を三歩降りたところで、窓からセスが追いかけくる。

「放課後、リュリュの家に行ってもいいか?」

「え……俺の部屋⁉」

 この野獣、一体ナニをするつもりなのだ⁉
 セスには恋愛の駆け引きという巧妙なテクはなく、押して押して押しまくられる。

「役目を終えていくから少し遅くなるが、会いたいのだ」

 直球過ぎて熱が沸騰して、気付いたら全力で手と首を横に振っていた。
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