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救世主として異世界へ召喚された俺。
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「えぇえ! 異世界!?」
俺、伊東新太はたった今、異世界へと召喚された。
真っ白な神殿の中、その場にいる人達が俺の周りを囲い、頭を深く下げている。
異世界だなんて信じられない。
だってさっきまで、母ちゃんが作った唐揚げを食べていた。添えているレモンを絞ったらうっかり汁が目に入って瞬きしたら、この神殿だ。
口を開けっ放しにして驚いていると、魔術師みたいな長いローブを着た白髭老人が異世界召喚の話をベラベラと勝手に話し出したんだ。
話を聞いてる最中、頬をつねったりするが、普通に痛い。夢ではなさそうだし、俺が携帯しているものは絞ったレモンだけというのがリアリティがある。
「何かの間違いじゃないっすか?」
異世界に召喚されるような特別な特技も取り柄も持っていない。
別の誰かと間違った? 巻き込まれ召喚?
「穴太様で間違いありません」
「いや? 俺、アラタね」
異世界だけど言葉はちゃんと通じる。これもちゃんと選ばれし存在の証拠なんだそうだ。そして案の定、元の世界には戻れないのだそうだ。
ショックを受けた。だって、母ちゃん、父ちゃん、親友、ペットの犬太郎に会えない。読みかけ漫画のラストも知ることが出来ない。…………親しんだ世界から離れたんだ。そりゃ、悲しいだろう。
半ベソ状態の俺を見て白髭老人は深く頷いた。その表情は慈悲深く悟りを開いている様に見える。
「漢とはいつかは巣立たなければいけないのです。それが今。そうは思って頂けませんか、我らの救世主よ」
「……」
救世主、その中二病みたいな言い方、嫌いじゃない。
「悪いようには致しません。お疲れでしょうから、今日はゆっくり身体を休めてください」
「……うっす」
召喚したばかりで色々話しては混乱するだろうと部屋で休むように促された。
案内された部屋は大変上等だった。実家の家くらい広い。トイレ、洗面所完備。
生まれてこの方、こんな上等な部屋で泊まったことがない俺は、そのベッドにダイブした。疲れたでしょうとか言われたけど、この世界に来て一時間くらいだから疲れるわけがない。
引き出しの中やベッドの下とかを何となくチェックしていると、召使いの人に呼び出されて別室に向かった。
大きなテーブルと座り心地のいい椅子に座らされて待っていると、超豪華フルコースが出て来た。
丁度、夕食中に召喚されたので、フルコースを喜んで食べた。フレンチっぽい味付けもあれば、中華っぽい味付け、エスニックっぽい味付け、様々なっぽい味が楽しめる。
「アラタ様、お次はご入浴などいかがでしょうか」
「風呂、是非!」
風呂場も凄かった。30人は入れるような大きな浴室。ライオンの造形物の口からちょろちょろと熱い温泉が流れている。
三人の女官に身体を洗われて、肌に良いとされる保湿液をたっぷり塗られて、エステを堪能。
浴室から出ると大きな団扇で扇がれてシルクっぽい肌触りの寝衣も着せてもらえる。次の日も同じような待遇だった。異世界の人がやたらと優しい!
「……うーむ」
朝から顔の引き締めマッサージを受けながら、美味しいスムージーを頂く。
なんだ、このセレブな生活は。
あまりに好待遇すぎると逆に怖いよ。
俺は神に身を捧げなくちゃいけない生贄なんじゃないかと思えてきた。
ほら、何事も等価交換って大事でしょ。
「ねぇ、そろそろ俺の役目を教えてください!?」
サッ!
何故か皆、目線を泳がせ自分の口からは言えないと下がってしまう。
ねぇ、なんで? やっぱり生贄!? 命を捧げなくちゃいけないの!? 俺はなんの為に召喚されたんだよ!? なんでなんで!?
「アラタ様、お待たせしました。大臣が来られましたので、全ての事情は大臣からお聞きください」
「え!? 大臣!?」
異世界生活3日目で、いきなり国の偉いさんに会うことになった。
豪華な応接間にカエルみたいな大臣が俺を見て頭を下げた。大臣までもが腰が低い。
「まずは、今まで事情をお伝え出来ず申し訳ありません」
「いえ、そちらの事情もありますでしょうし」
ちょっとくらい、俺に嫌な態度をとる奴はこの国にいないのだろうか。
「それで、俺の役目とは?」
「はい。アラタ様は、鞘の役目でございます」
「は? 鞘? ……鞘ってことは剣があるわけですよね?」
エクスカ〇バー的な?
「そうでございます。第一王子の鞘となり呪いを解いてもらいたいのです。呪いを解ける者はアラタ様以外おりません」
「俺しかいない!?」
大臣の言う事に周りにいた皆が頷いた。
なるほど。王子が持つエクスカ〇バーを俺が何らかの能力で鎮めると言う事か。格好いいじゃないか。
剣を収めれば呪いは解ける。そういうことかと聞き直すと大臣は「アラタ様は頭が良い」と褒めてくれる。
「……ほぉ」
頷いてあげたいけど、まずは命だ。大事な話だから深刻な顔を作って大臣に伝える。
「命は差し出せないです。命大事」
「勿論です」
「なら、いいですよ」
周りにいた人たちがわぁ、と歓声を上げる。
元々俺はそのために呼び出されたわけだし、俺にしか出来ないっていうなら仕方ない。おっとよせよ。滅茶苦茶褒めてくれるじゃん。
命を差し出さなければいけないと思っていたから、緊張が急に抜けた。
「アラタ様、詳しい事は王子に会われてから」
「はいは~い♪」
大臣に王子の元へ案内される通路ですれ違う人々にお礼を言われる。ふっいいってことよ。と格好良く手を振った。
キャーっと叫ぶ若い女の子なんかもいて、俺も若干英雄にでもなったようなノリノリの気分になってくる。
「あ、王子って嫌な奴ですか?」
「いいえ。非の打ち所がないような方ですよ。性格もとても穏やかで臣下にも優しい方です」
「へぇ、そんな王子が呪いをねぇ、それは可哀想だ」
「こちらが王子の部屋です」
部屋のドアはキレイな水色だった。女の子が好きそうなアンティーク模様の美しい装飾が施されている。そのドアをノックして挨拶をするが返事はない。横にいる大臣が頷いたため、ドアを開けた。
「失礼しま~す」
部屋の中に入ったけれど、何の返事もない。室内は俺の部屋と変わらない大きさだ。
やっぱり俺の待遇って相当いい。かなり重要ポジってことだ。
「……」
少し突っ立って待っていたけれど、返事がない。
あれ、誰もいないのか?
引き返そうかと思った時、苦しそうなうめき声が天蓋のついたベッドから聞こえた。
「王子? あの、初めましてアラタと申します。まだよく分からないですが、王子の鞘になるよう伺って参りました」
はぁはぁと荒い息が聞こえる。
呪いだと大臣から聞いている。病魔が彼を襲っているのだろうか。
大臣は王子と会ってから全ての事情を話すと言った。遠慮していては埒が明かない。俺は意を決して天蓋を捲った。
「王子、失礼します。これから王子の……」
俺は王子を見て言葉を失った。眠っているのに苦しそうにうなされている。
同じ年くらいだろうか、もし日本にこんな外人がいたら女子が放っておかないだろう。それくらいイケメンだった。
でも、言葉を失ったのは彼の美貌ではなく、彼の股間だ。この世界は寝ている時は服を着ないのだろうか、裸で寝ていた。
うーんうーんとうなされて寝ているのだけど、アレだけが起きている。
ゴゴゴゴゴゴゴ……。
そんなサウンドが流れて来そうなアレだ。
ごきゅり。
知らずに唾を飲み込んだ。
俺の何倍もある大きな肉の刀だ。恐れをなして後退ってしまう。
……は、あれ、肉の刀? 肉の刀と俺は自分で思ったな。何故、刀だとか思ったのだろうか。
嫌な予感が込み上げてくる。
「……大変、失礼いたしました」
俺は90度頭を下げて、静かにそそくさと部屋から出た。
部屋の横には大臣と警備兵が立っていた。俺は彼等を見て、彼等も俺を見て、見つめ合って、自分のやるべき役目を確信した。
お尋ねします。と俺は静かに質問した。大臣は取り乱さない俺を見て、ホッとしている。
「俺が治めなければならない剣は——……、肉の刀、大砲、機関銃…………肉棒、陰茎、肉竿の表現方法の一例ですか?」
聞きながら半分分かっていた俺は、大臣が頷くまでに猛ダッシュした。
しかし、俺は特徴のない男。足の速さも中の中! 逃げ切れるわけもなくすぐに警備兵に掴まった。
逃げ切ったところで行く宛はないけれど、逃げないわけにはいかないだろう。
地面に身体を押さえつけられた後もモゴモゴと身体を動かす。
「こりゃ、手荒な真似はよさんかぁ、あぁ、アラタ様、大丈夫ですか?」
「む、無理です……。この話なかったことにしてください。逃がしてください。あんなの入れたら命つきます。滅びます」
お願いだから、警備兵たち手を離してぇ。
大臣は困った表情をしたけれど、困っているのは俺だからね!! 見ず知らずの王子の勃起棒、肉楔……えぇい、でっかいチンコを挿入しなくてはいけないんだぞ!!
「俺の穴は出口なんです~~~」
ポロポロと泣くと、警備兵も大臣も「大丈夫ですからね~」となぐさめてくれる。優しく立ち上がらせてくれ、三人にがっしりと囲まれるように、こちらへどうぞと別室のソファに座らされ落ち着くように温かなお茶を入れてくれる。お菓子もくれる。
——けど、騙されないんだからな!! 何にも大丈夫じゃない!
キッと睨むと、大臣がようやく事の真相を話し始めた。
「アラタ様は選ばれし王子の鞘なのでございます」
選ばれんでいいわ!
俺、伊東新太はたった今、異世界へと召喚された。
真っ白な神殿の中、その場にいる人達が俺の周りを囲い、頭を深く下げている。
異世界だなんて信じられない。
だってさっきまで、母ちゃんが作った唐揚げを食べていた。添えているレモンを絞ったらうっかり汁が目に入って瞬きしたら、この神殿だ。
口を開けっ放しにして驚いていると、魔術師みたいな長いローブを着た白髭老人が異世界召喚の話をベラベラと勝手に話し出したんだ。
話を聞いてる最中、頬をつねったりするが、普通に痛い。夢ではなさそうだし、俺が携帯しているものは絞ったレモンだけというのがリアリティがある。
「何かの間違いじゃないっすか?」
異世界に召喚されるような特別な特技も取り柄も持っていない。
別の誰かと間違った? 巻き込まれ召喚?
「穴太様で間違いありません」
「いや? 俺、アラタね」
異世界だけど言葉はちゃんと通じる。これもちゃんと選ばれし存在の証拠なんだそうだ。そして案の定、元の世界には戻れないのだそうだ。
ショックを受けた。だって、母ちゃん、父ちゃん、親友、ペットの犬太郎に会えない。読みかけ漫画のラストも知ることが出来ない。…………親しんだ世界から離れたんだ。そりゃ、悲しいだろう。
半ベソ状態の俺を見て白髭老人は深く頷いた。その表情は慈悲深く悟りを開いている様に見える。
「漢とはいつかは巣立たなければいけないのです。それが今。そうは思って頂けませんか、我らの救世主よ」
「……」
救世主、その中二病みたいな言い方、嫌いじゃない。
「悪いようには致しません。お疲れでしょうから、今日はゆっくり身体を休めてください」
「……うっす」
召喚したばかりで色々話しては混乱するだろうと部屋で休むように促された。
案内された部屋は大変上等だった。実家の家くらい広い。トイレ、洗面所完備。
生まれてこの方、こんな上等な部屋で泊まったことがない俺は、そのベッドにダイブした。疲れたでしょうとか言われたけど、この世界に来て一時間くらいだから疲れるわけがない。
引き出しの中やベッドの下とかを何となくチェックしていると、召使いの人に呼び出されて別室に向かった。
大きなテーブルと座り心地のいい椅子に座らされて待っていると、超豪華フルコースが出て来た。
丁度、夕食中に召喚されたので、フルコースを喜んで食べた。フレンチっぽい味付けもあれば、中華っぽい味付け、エスニックっぽい味付け、様々なっぽい味が楽しめる。
「アラタ様、お次はご入浴などいかがでしょうか」
「風呂、是非!」
風呂場も凄かった。30人は入れるような大きな浴室。ライオンの造形物の口からちょろちょろと熱い温泉が流れている。
三人の女官に身体を洗われて、肌に良いとされる保湿液をたっぷり塗られて、エステを堪能。
浴室から出ると大きな団扇で扇がれてシルクっぽい肌触りの寝衣も着せてもらえる。次の日も同じような待遇だった。異世界の人がやたらと優しい!
「……うーむ」
朝から顔の引き締めマッサージを受けながら、美味しいスムージーを頂く。
なんだ、このセレブな生活は。
あまりに好待遇すぎると逆に怖いよ。
俺は神に身を捧げなくちゃいけない生贄なんじゃないかと思えてきた。
ほら、何事も等価交換って大事でしょ。
「ねぇ、そろそろ俺の役目を教えてください!?」
サッ!
何故か皆、目線を泳がせ自分の口からは言えないと下がってしまう。
ねぇ、なんで? やっぱり生贄!? 命を捧げなくちゃいけないの!? 俺はなんの為に召喚されたんだよ!? なんでなんで!?
「アラタ様、お待たせしました。大臣が来られましたので、全ての事情は大臣からお聞きください」
「え!? 大臣!?」
異世界生活3日目で、いきなり国の偉いさんに会うことになった。
豪華な応接間にカエルみたいな大臣が俺を見て頭を下げた。大臣までもが腰が低い。
「まずは、今まで事情をお伝え出来ず申し訳ありません」
「いえ、そちらの事情もありますでしょうし」
ちょっとくらい、俺に嫌な態度をとる奴はこの国にいないのだろうか。
「それで、俺の役目とは?」
「はい。アラタ様は、鞘の役目でございます」
「は? 鞘? ……鞘ってことは剣があるわけですよね?」
エクスカ〇バー的な?
「そうでございます。第一王子の鞘となり呪いを解いてもらいたいのです。呪いを解ける者はアラタ様以外おりません」
「俺しかいない!?」
大臣の言う事に周りにいた皆が頷いた。
なるほど。王子が持つエクスカ〇バーを俺が何らかの能力で鎮めると言う事か。格好いいじゃないか。
剣を収めれば呪いは解ける。そういうことかと聞き直すと大臣は「アラタ様は頭が良い」と褒めてくれる。
「……ほぉ」
頷いてあげたいけど、まずは命だ。大事な話だから深刻な顔を作って大臣に伝える。
「命は差し出せないです。命大事」
「勿論です」
「なら、いいですよ」
周りにいた人たちがわぁ、と歓声を上げる。
元々俺はそのために呼び出されたわけだし、俺にしか出来ないっていうなら仕方ない。おっとよせよ。滅茶苦茶褒めてくれるじゃん。
命を差し出さなければいけないと思っていたから、緊張が急に抜けた。
「アラタ様、詳しい事は王子に会われてから」
「はいは~い♪」
大臣に王子の元へ案内される通路ですれ違う人々にお礼を言われる。ふっいいってことよ。と格好良く手を振った。
キャーっと叫ぶ若い女の子なんかもいて、俺も若干英雄にでもなったようなノリノリの気分になってくる。
「あ、王子って嫌な奴ですか?」
「いいえ。非の打ち所がないような方ですよ。性格もとても穏やかで臣下にも優しい方です」
「へぇ、そんな王子が呪いをねぇ、それは可哀想だ」
「こちらが王子の部屋です」
部屋のドアはキレイな水色だった。女の子が好きそうなアンティーク模様の美しい装飾が施されている。そのドアをノックして挨拶をするが返事はない。横にいる大臣が頷いたため、ドアを開けた。
「失礼しま~す」
部屋の中に入ったけれど、何の返事もない。室内は俺の部屋と変わらない大きさだ。
やっぱり俺の待遇って相当いい。かなり重要ポジってことだ。
「……」
少し突っ立って待っていたけれど、返事がない。
あれ、誰もいないのか?
引き返そうかと思った時、苦しそうなうめき声が天蓋のついたベッドから聞こえた。
「王子? あの、初めましてアラタと申します。まだよく分からないですが、王子の鞘になるよう伺って参りました」
はぁはぁと荒い息が聞こえる。
呪いだと大臣から聞いている。病魔が彼を襲っているのだろうか。
大臣は王子と会ってから全ての事情を話すと言った。遠慮していては埒が明かない。俺は意を決して天蓋を捲った。
「王子、失礼します。これから王子の……」
俺は王子を見て言葉を失った。眠っているのに苦しそうにうなされている。
同じ年くらいだろうか、もし日本にこんな外人がいたら女子が放っておかないだろう。それくらいイケメンだった。
でも、言葉を失ったのは彼の美貌ではなく、彼の股間だ。この世界は寝ている時は服を着ないのだろうか、裸で寝ていた。
うーんうーんとうなされて寝ているのだけど、アレだけが起きている。
ゴゴゴゴゴゴゴ……。
そんなサウンドが流れて来そうなアレだ。
ごきゅり。
知らずに唾を飲み込んだ。
俺の何倍もある大きな肉の刀だ。恐れをなして後退ってしまう。
……は、あれ、肉の刀? 肉の刀と俺は自分で思ったな。何故、刀だとか思ったのだろうか。
嫌な予感が込み上げてくる。
「……大変、失礼いたしました」
俺は90度頭を下げて、静かにそそくさと部屋から出た。
部屋の横には大臣と警備兵が立っていた。俺は彼等を見て、彼等も俺を見て、見つめ合って、自分のやるべき役目を確信した。
お尋ねします。と俺は静かに質問した。大臣は取り乱さない俺を見て、ホッとしている。
「俺が治めなければならない剣は——……、肉の刀、大砲、機関銃…………肉棒、陰茎、肉竿の表現方法の一例ですか?」
聞きながら半分分かっていた俺は、大臣が頷くまでに猛ダッシュした。
しかし、俺は特徴のない男。足の速さも中の中! 逃げ切れるわけもなくすぐに警備兵に掴まった。
逃げ切ったところで行く宛はないけれど、逃げないわけにはいかないだろう。
地面に身体を押さえつけられた後もモゴモゴと身体を動かす。
「こりゃ、手荒な真似はよさんかぁ、あぁ、アラタ様、大丈夫ですか?」
「む、無理です……。この話なかったことにしてください。逃がしてください。あんなの入れたら命つきます。滅びます」
お願いだから、警備兵たち手を離してぇ。
大臣は困った表情をしたけれど、困っているのは俺だからね!! 見ず知らずの王子の勃起棒、肉楔……えぇい、でっかいチンコを挿入しなくてはいけないんだぞ!!
「俺の穴は出口なんです~~~」
ポロポロと泣くと、警備兵も大臣も「大丈夫ですからね~」となぐさめてくれる。優しく立ち上がらせてくれ、三人にがっしりと囲まれるように、こちらへどうぞと別室のソファに座らされ落ち着くように温かなお茶を入れてくれる。お菓子もくれる。
——けど、騙されないんだからな!! 何にも大丈夫じゃない!
キッと睨むと、大臣がようやく事の真相を話し始めた。
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