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ハートのホワイトチョコレート
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「セラ達はこの後用事ある?」
「そろそろ帰るけど……何かあるの?」
「近くの公園に寄っていきなよ。出店がいっぱい出て盛り上がってたよ。」
俺はちらっとシバを見た。
「行ってみようか。」
「はい。」
シバは俺に対して頷く。
父とラルクはもう帰ると言っていたので、そのまま店の前で別れ、俺達は近くの公園へと歩いて向かった。
「わ、本当に出店がいっぱいですね!」
「ほぼ食べ物の屋台だな。」
俺は祭のような雰囲気に少し浮足立っていた。周りを見ると親子連れが多く、皆買ったものを近くの芝の上で食べている。
(今日は晴れてて比較的暖かいし、気持ちよさそうだな。)
俺も何か買おうかとワクワクし、無意識にシバの腕を引いてしまった。
「あ、すみません。」
「いや、はぐれるといけない。このままでいろ。」
シバは急に腕を取った俺にそう言うと、手をスッと取り指を絡めた。
(ま、また自然に!)
外での触れ合いに少し焦るが、シバは何ともないのか前を向いて歩きだした。
(俺ばっかり意識してる……普通にしなきゃ。)
いちいち反応していてはキリがない。できるだけ他に集中することにして、俺は近くのスイーツの屋台を指差した。
「これとこれを1個づつ貰えるか?」
「少々お待ちください。」
シバがドーナツを2つ買う。1つは俺の選んだチョコレートで、もう1つはシバのイチゴだ。
受け取ったピンクのドーナツには、おまけだとハートのホワイトチョコがトッピングされ、それはそれは可愛い見た目になっていた。
「アインラス様、良かったですね。」
俺は笑いを堪えながら、隣にいる男の手を軽く握った。
俺達の手はあれから繋がれたままであり、からかうように握ったことで、大きな手が少し揺れた。
シバは俺を見下ろすと、ふいっと顔を背けて手を引っ張った。
(恥ずかしかったのかな。)
俺がクスクス笑っていると、シバは前を向いたまま「笑いすぎだ。」と注意してきた。
「ここでいいか?」
「はい。」
歩いているとベンチがちょうど空いたので、そこへ腰掛ける。
シバが買ってくれた飲み物とドーナツを受け取ると、さっそく包みを開けてみた。
「美味しそう。アインラス様のほどじゃないですけど。」
「おい……。からかうな。」
俺がピンクに白いハートが付いたドーナツを見ながら言うと、横から低い声が聞こえた。
(ふふっ……ミスマッチで、面白い図。)
笑いつつ目の前のスイーツを頬張る。甘すぎず、しっかりとした食感で好みのタイプだ。
「あ、美味しい。後で父さんにも買って帰ろうかな。」
俺が呟くと、シバがそれに反応した。
「君達親子は仲が良いんだな。」
「世間的には、そうかもしれないです。」
「一緒にいると兄弟のようだった。」
シバは先程会った父の顔を思い浮かべているようだ。
確かに、俺と父は髪も目の色も同じ茶色。顔もお互い童顔で、父は37歳とは思えない見た目だ。
「父親と話す君は、あんな感じなんだな。」
「あ、失礼しました。家にいるような気持ちで話してしまって……。」
上司の前で良くなかったかと謝るが、シバは「いや、好ましかった。」と言って俺の頭を撫でた。
(シバはそう言ってくれるけど、俺、絶対子どもみたいな喋り方だったよね。)
気をつけようと反省しつつ、残りのドーナツを口へ運んだ。
今日はこのまま帰ることになり、俺達は城へ向かって歩きだした。手にはしっかり父とラルクへのお土産のドーナツを持っている。
「アインラス様は明日朝からお仕事なんですよね?」
「ああ。ダライン様に呼ばれたからな。」
「お疲れ様です。今夜はゆっくり休んで下さいね。」
「分かった。」
そう言ったシバは、俺に向かってスッと手の平を出した。
急な動作に、なんだろうと思いながら見ていると、シバが手を握ってきた。俺はまたしても驚くが、毎回顔が赤くなってはかっこがつかないと、務めて冷静に振る舞う。
「いいか……?」
「はい。あの、すごく自然になりましたね。」
「自然だったか?今のは少し……かっこ悪かったように思う。」
シバは自分の行動に納得していないようで、少し不満げだ。
色の変わっていく空を見ながら、2人で手を繋いで城を目指す。たまに訪れる沈黙も、以前のような気まずさはなく、景色を楽しみながらゆっくりと歩いた。
道にあるフサフサとしていた秋草がすっかりカサカサと乾燥しているのを眺めていると、ふとシバが俺に尋ねてくる。
「君はトロント殿と出かけた時、こういうことをするのか?」
「手を繋いだりですか?無いですよ。」
「そうか。」
シバはそう言ったきりまた黙ってしまった。
(何か、他に言いたいことがありそうな……気がする。)
何か伝えたいことがある時、シバは時々こういう風になってしまう。以前も、話し掛けてきたと思ったら急に黙って……あの時は一緒に夕食を取ろうと誘ってきた。
俺が続きを待っていると、シバが立ち止まり、俺を見下ろして口を開いた。
「私以外と、しないでくれ。」
「え、あ……はい。」
俺はつい頷いてしまう。
(ちょっ……ダメだろ。これからアックスといろいろしなきゃいけないし、告白イベントまでに手ぐらいは繋いどかないと、これから先のいろんな事も出来ない!)
訂正しておくべきかを考えていると、シバが俺の手をぎゅっと握った。
ちゅ、
「約束だ。」
俺の顔はポカーンとまぬけに呆けているだろう。しかし、これは当然の反応だ。シバは繋いでいる手を上げて、その甲にキスをしたのだ。
上を見上げると、顔を少し赤くしたシバ。夕日が顔に差しているせいでそう見えるのかと思ったが、その表情は照れたように眉が少し下がっている。
(また、初めて見る顔……。)
じっとその顔を見てしまう。
しかし、俺の視線に耐えられなくなったのか、シバが空いている手で口元を覆った。
「あ、なんで顔を隠すんですか。」
「……見ないでくれ。」
ふいっと横を向かれてしまい、これ以上表情を見ることはできない。シバはどういう意味か、繋いだ手の親指で俺の手の甲を撫でると、また歩き出した。
(なんだよ……。昨日から心臓に悪いな。シバもだろうけど、俺も初心者なんだから手加減してよ……。)
今のシバは元の無表情に戻っているが、少し口角が上がって……いるような気がする。昨日からドキドキしっぱなしで疲れた俺は、早く家に帰って気持ちを落ち着けたいと、先程より早足に歩いた。
「セラ。」
シバと出掛けた次の日。
出勤し、そのままシバの執務室へと歩いていると、先輩から声を掛けられた。
「アインラス様のところは行かなくていいぞ。今は外出中だ。」
「はい。」
そう告げられた俺は、そのまま手伝いのためにシュリの部署へ行くことになり、先輩と雑談をしながら作業部屋へと向かった。
そして、着いてすぐ皆に朝の挨拶をしていると、俺に気付いたシュリが凄い勢いで向かってくる。
「セラ!ちょっと来て!」
「……ッなに?」
俺の腕を掴むと、「資料取りに行ってきます!」と先輩に宣言してズカズカと歩きだした。
(何だ一体?)
シュリの行動の意味が分からず、俺はとりあえずされるがままに資料の置いてある倉庫まで引きずられた。
バン!
「どういうこと?!」
「……何が?」
扉を閉め、人がいないことを確認すると、シュリが俺に主語も無く問いただしてきた。訳が分からずハテナマークを浮かべている俺に、シュリが言葉を改める。
「セラ、昨日アインラス様と公園にいたでしょ。」
「うん。あ、シュリもいたの?声かけてくれれば……、」
「できるわけないでしょ!」
「え?」
シュリは俺の言葉に異様に反応し、声を大きくする。なぜかと聞いてみると、シュリは「だって見ちゃったんだもん。」と目をうろうろさせた。
(ん……?何を見たんだろ。)
シュリは「あ~」「うぅ~」と唸っていたが、覚悟を決めたのか俺にズイッと寄ってきた。
「アインラス様とセラ、手ぇ繋いでたでしょ。」
「ああ、そういうことか。うん、そうだよ。」
「なんで?!」
ごまかすでもなく、すぐに肯定した俺に、シュリはさらに顔を近づけてくる。
「えっと、はぐれないようにって。とにかく……必要なことだったんだ。」
「はぐれ……、え?」
シュリは俺の返事に納得してはいないようだが、とりあえずは俺とシバが本当に手を繋いでいたという事実を聞いて落ち着いていた。
「はぁ~、セラがアインラス様と休日を一緒に過ごしてるだけで驚きよ!しかも仲良く手を繋いでベンチに座ってたから……見間違いかと思った。」
「だよね。」
確かに下っ端で手伝い風情の俺が、皆の憧れの上司であるシバと一緒に遊んでいるなんて変だと思う。自身でも感じているくらいだ。仕事場での俺達しか知らないシュリは、さぞ驚いただろう。
「毎朝夕2人で話すから、俺を誘いやすいみたい。」
「文官の女の子達が聞いたらアインラス様の執務室に人が集まっちゃう……このことは黙っとくのよ!」
「俺とアインラス様が遊んだってこと?そうだね、言わないよ。」
俺は頷いた。文官ということで、表向きはシバに対しても冷静な女の子達だが、少なからずファンがいるのだろう。
あの執務室でシバが女の子達とお茶を飲んでいるところを想像し、少し嫌な気分になった。
(シバもうるさいのは嫌いだろうし、そんなことにはならないと思うけど……。)
「とりあえず、何かあったら私にだけ報告するのよ!」
話を聞いてスッキリしたのか、そう言い残すと本来の目的であった資料を探しに行ったシュリ。
俺は少しモヤッとした気分のまま、資料探しを手伝った。
「そろそろ帰るけど……何かあるの?」
「近くの公園に寄っていきなよ。出店がいっぱい出て盛り上がってたよ。」
俺はちらっとシバを見た。
「行ってみようか。」
「はい。」
シバは俺に対して頷く。
父とラルクはもう帰ると言っていたので、そのまま店の前で別れ、俺達は近くの公園へと歩いて向かった。
「わ、本当に出店がいっぱいですね!」
「ほぼ食べ物の屋台だな。」
俺は祭のような雰囲気に少し浮足立っていた。周りを見ると親子連れが多く、皆買ったものを近くの芝の上で食べている。
(今日は晴れてて比較的暖かいし、気持ちよさそうだな。)
俺も何か買おうかとワクワクし、無意識にシバの腕を引いてしまった。
「あ、すみません。」
「いや、はぐれるといけない。このままでいろ。」
シバは急に腕を取った俺にそう言うと、手をスッと取り指を絡めた。
(ま、また自然に!)
外での触れ合いに少し焦るが、シバは何ともないのか前を向いて歩きだした。
(俺ばっかり意識してる……普通にしなきゃ。)
いちいち反応していてはキリがない。できるだけ他に集中することにして、俺は近くのスイーツの屋台を指差した。
「これとこれを1個づつ貰えるか?」
「少々お待ちください。」
シバがドーナツを2つ買う。1つは俺の選んだチョコレートで、もう1つはシバのイチゴだ。
受け取ったピンクのドーナツには、おまけだとハートのホワイトチョコがトッピングされ、それはそれは可愛い見た目になっていた。
「アインラス様、良かったですね。」
俺は笑いを堪えながら、隣にいる男の手を軽く握った。
俺達の手はあれから繋がれたままであり、からかうように握ったことで、大きな手が少し揺れた。
シバは俺を見下ろすと、ふいっと顔を背けて手を引っ張った。
(恥ずかしかったのかな。)
俺がクスクス笑っていると、シバは前を向いたまま「笑いすぎだ。」と注意してきた。
「ここでいいか?」
「はい。」
歩いているとベンチがちょうど空いたので、そこへ腰掛ける。
シバが買ってくれた飲み物とドーナツを受け取ると、さっそく包みを開けてみた。
「美味しそう。アインラス様のほどじゃないですけど。」
「おい……。からかうな。」
俺がピンクに白いハートが付いたドーナツを見ながら言うと、横から低い声が聞こえた。
(ふふっ……ミスマッチで、面白い図。)
笑いつつ目の前のスイーツを頬張る。甘すぎず、しっかりとした食感で好みのタイプだ。
「あ、美味しい。後で父さんにも買って帰ろうかな。」
俺が呟くと、シバがそれに反応した。
「君達親子は仲が良いんだな。」
「世間的には、そうかもしれないです。」
「一緒にいると兄弟のようだった。」
シバは先程会った父の顔を思い浮かべているようだ。
確かに、俺と父は髪も目の色も同じ茶色。顔もお互い童顔で、父は37歳とは思えない見た目だ。
「父親と話す君は、あんな感じなんだな。」
「あ、失礼しました。家にいるような気持ちで話してしまって……。」
上司の前で良くなかったかと謝るが、シバは「いや、好ましかった。」と言って俺の頭を撫でた。
(シバはそう言ってくれるけど、俺、絶対子どもみたいな喋り方だったよね。)
気をつけようと反省しつつ、残りのドーナツを口へ運んだ。
今日はこのまま帰ることになり、俺達は城へ向かって歩きだした。手にはしっかり父とラルクへのお土産のドーナツを持っている。
「アインラス様は明日朝からお仕事なんですよね?」
「ああ。ダライン様に呼ばれたからな。」
「お疲れ様です。今夜はゆっくり休んで下さいね。」
「分かった。」
そう言ったシバは、俺に向かってスッと手の平を出した。
急な動作に、なんだろうと思いながら見ていると、シバが手を握ってきた。俺はまたしても驚くが、毎回顔が赤くなってはかっこがつかないと、務めて冷静に振る舞う。
「いいか……?」
「はい。あの、すごく自然になりましたね。」
「自然だったか?今のは少し……かっこ悪かったように思う。」
シバは自分の行動に納得していないようで、少し不満げだ。
色の変わっていく空を見ながら、2人で手を繋いで城を目指す。たまに訪れる沈黙も、以前のような気まずさはなく、景色を楽しみながらゆっくりと歩いた。
道にあるフサフサとしていた秋草がすっかりカサカサと乾燥しているのを眺めていると、ふとシバが俺に尋ねてくる。
「君はトロント殿と出かけた時、こういうことをするのか?」
「手を繋いだりですか?無いですよ。」
「そうか。」
シバはそう言ったきりまた黙ってしまった。
(何か、他に言いたいことがありそうな……気がする。)
何か伝えたいことがある時、シバは時々こういう風になってしまう。以前も、話し掛けてきたと思ったら急に黙って……あの時は一緒に夕食を取ろうと誘ってきた。
俺が続きを待っていると、シバが立ち止まり、俺を見下ろして口を開いた。
「私以外と、しないでくれ。」
「え、あ……はい。」
俺はつい頷いてしまう。
(ちょっ……ダメだろ。これからアックスといろいろしなきゃいけないし、告白イベントまでに手ぐらいは繋いどかないと、これから先のいろんな事も出来ない!)
訂正しておくべきかを考えていると、シバが俺の手をぎゅっと握った。
ちゅ、
「約束だ。」
俺の顔はポカーンとまぬけに呆けているだろう。しかし、これは当然の反応だ。シバは繋いでいる手を上げて、その甲にキスをしたのだ。
上を見上げると、顔を少し赤くしたシバ。夕日が顔に差しているせいでそう見えるのかと思ったが、その表情は照れたように眉が少し下がっている。
(また、初めて見る顔……。)
じっとその顔を見てしまう。
しかし、俺の視線に耐えられなくなったのか、シバが空いている手で口元を覆った。
「あ、なんで顔を隠すんですか。」
「……見ないでくれ。」
ふいっと横を向かれてしまい、これ以上表情を見ることはできない。シバはどういう意味か、繋いだ手の親指で俺の手の甲を撫でると、また歩き出した。
(なんだよ……。昨日から心臓に悪いな。シバもだろうけど、俺も初心者なんだから手加減してよ……。)
今のシバは元の無表情に戻っているが、少し口角が上がって……いるような気がする。昨日からドキドキしっぱなしで疲れた俺は、早く家に帰って気持ちを落ち着けたいと、先程より早足に歩いた。
「セラ。」
シバと出掛けた次の日。
出勤し、そのままシバの執務室へと歩いていると、先輩から声を掛けられた。
「アインラス様のところは行かなくていいぞ。今は外出中だ。」
「はい。」
そう告げられた俺は、そのまま手伝いのためにシュリの部署へ行くことになり、先輩と雑談をしながら作業部屋へと向かった。
そして、着いてすぐ皆に朝の挨拶をしていると、俺に気付いたシュリが凄い勢いで向かってくる。
「セラ!ちょっと来て!」
「……ッなに?」
俺の腕を掴むと、「資料取りに行ってきます!」と先輩に宣言してズカズカと歩きだした。
(何だ一体?)
シュリの行動の意味が分からず、俺はとりあえずされるがままに資料の置いてある倉庫まで引きずられた。
バン!
「どういうこと?!」
「……何が?」
扉を閉め、人がいないことを確認すると、シュリが俺に主語も無く問いただしてきた。訳が分からずハテナマークを浮かべている俺に、シュリが言葉を改める。
「セラ、昨日アインラス様と公園にいたでしょ。」
「うん。あ、シュリもいたの?声かけてくれれば……、」
「できるわけないでしょ!」
「え?」
シュリは俺の言葉に異様に反応し、声を大きくする。なぜかと聞いてみると、シュリは「だって見ちゃったんだもん。」と目をうろうろさせた。
(ん……?何を見たんだろ。)
シュリは「あ~」「うぅ~」と唸っていたが、覚悟を決めたのか俺にズイッと寄ってきた。
「アインラス様とセラ、手ぇ繋いでたでしょ。」
「ああ、そういうことか。うん、そうだよ。」
「なんで?!」
ごまかすでもなく、すぐに肯定した俺に、シュリはさらに顔を近づけてくる。
「えっと、はぐれないようにって。とにかく……必要なことだったんだ。」
「はぐれ……、え?」
シュリは俺の返事に納得してはいないようだが、とりあえずは俺とシバが本当に手を繋いでいたという事実を聞いて落ち着いていた。
「はぁ~、セラがアインラス様と休日を一緒に過ごしてるだけで驚きよ!しかも仲良く手を繋いでベンチに座ってたから……見間違いかと思った。」
「だよね。」
確かに下っ端で手伝い風情の俺が、皆の憧れの上司であるシバと一緒に遊んでいるなんて変だと思う。自身でも感じているくらいだ。仕事場での俺達しか知らないシュリは、さぞ驚いただろう。
「毎朝夕2人で話すから、俺を誘いやすいみたい。」
「文官の女の子達が聞いたらアインラス様の執務室に人が集まっちゃう……このことは黙っとくのよ!」
「俺とアインラス様が遊んだってこと?そうだね、言わないよ。」
俺は頷いた。文官ということで、表向きはシバに対しても冷静な女の子達だが、少なからずファンがいるのだろう。
あの執務室でシバが女の子達とお茶を飲んでいるところを想像し、少し嫌な気分になった。
(シバもうるさいのは嫌いだろうし、そんなことにはならないと思うけど……。)
「とりあえず、何かあったら私にだけ報告するのよ!」
話を聞いてスッキリしたのか、そう言い残すと本来の目的であった資料を探しに行ったシュリ。
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