36 / 115
俺はいじわるだったのか
しおりを挟む
「アインラス様は帰って来られましたかね。」
もうすぐお昼休みだ。俺はさっきからソワソワとしてしまい、先輩にシバについて尋ねてしまった。
最近は忙しい日が続き、恒例であった週初めのお弁当はお休みしていた。しかし、仕事が落ち着いてきたため、今日は大丈夫だろう……と張り切って豪華なお弁当を作ってしまったのだ。
卵焼きに魚のフライ、照り焼きチキン。そしてご飯は秋に保存しておいた栗を使った炊き込みだ。全部シバの好みそうなものであり、俺は作りながら「美味しい」と言う彼の顔を何度も想像した。
出来上がった書類をトントンと整えながら、先輩が「さっき執務室に行ったけど、いらっしゃらなかったぞ。」と返事をした。
(今日は戻って来ないのかな。)
俺は2つ用意したお弁当を見て、どうしようかと悩んだが、帰ってくるかも分からないシバを待つよりかは他の者に食べてもらおうと、シュリにあげることにした。
「え!いいの?セラの料理食べてみたかったの!」
お弁当を手渡すと、嬉しそうにシュリが跳ねていた。
その声に、何だ何だと先輩が集まる。シュリはそれを自慢するように見せびらかすと、ふふっと嬉しそうに笑った。
「おいおい、俺達には無いのか?」
「いつも可愛がってるだろ~。」
先輩達が、両方から俺の肩を組んでくる。その迫力に、俺は思わず「お菓子ならあります。」と口を滑らせてしまった。
(ああ~、これもシバに作ったのに~。)
街に出掛けた時、全ての会計を持ってくれたシバに、ほんのお礼のつもりで焼いたクッキーとマフィン。その中の1つはシバのドーナツを模してイチゴ味にハートのホワイトチョコ付きだ。
(これ見てまた拗ねるところが見たかったのに……。)
内心残念に思いつつ、無遠慮に「くれ!」と言ってくる先輩達の前にそれらを並べた。
「今日はここで食おうぜ。」
2人の先輩はそう言うと作業部屋の机をさっと片付け、4人分の椅子を集めると、1つの机を囲むように置いた。
そして俺とシュリは手作りの、先輩達は買ってきた弁当を広げた。
「わぁ~、すっごくすっごく美味しい!」
「ありがと。」
弁当を1口食べたシュリが目をキラキラとさせている。
(こんなに喜んでくれるなんて……シュリにあげて良かった。)
「シュリ、何かくれよ。」
「俺はその肉がいい。」
「嫌ですよ。これは私がもらったんです!」
先輩達から弁当を遠ざけ、シュリは大きな声で言った。その時ーー…
「うるさいと思ったら、食事中?」
扉が開き、眼鏡先輩が顔を覗かせている。そしてその横にはシバが黙って立っていた。
(今帰ってきたの?!)
先輩2人とシュリは「アインラス様!」と嬉しそうに名前を呼び、眼鏡先輩を無視して「今日はここでご飯なんです!」と説明している。しかし、眼鏡先輩は無視されたことについては気にしていないようで、パーティーのようになっているテーブルを見て羨ましそうな顔をした。
「いいな~。ちょっと早かったら参加出来たのに。」
眼鏡先輩は、これから文官長に報告なのだと言って残念そうな声を出す。
(シバ、今日は眼鏡先輩と外出してたんだ。)
彼はこの班の責任者でもあり、仕事の出来る文官だ。特に重要な案件などは彼に任されることが多い。
「これ、セラが作ったお弁当なんです。」
シュリがシバに向けて嬉しそうに告げる。シバは自分に作られただろう弁当を見ると、「美味しそうだな。」とだけ言った。
「あの、この菓子もセラが作ったんです。お口に合うかは分かりませんが、良かったどうぞ!」
先輩がシュリに付け足すように言った。
(作った本人を前にして、そういうこと言う?)
先輩を軽く睨むと、シバが「頂こう。」と言ってお菓子の並ぶ机に近寄った。プレゼントするつもりだったので綺麗にラッピングがされており、恥ずかしい見た目ではない。しかし、じっと見られると何だか吟味されているようで緊張してくる。
「これを貰おう。」
シバはピンクのマフィンにハートのホワイトチョコが飾ってあるものを選んだ。そのチョイスに俺と、また他の文官達も驚く。
「マニエラ、ありがとう。仕事終わりに執務室に寄るように。」
「はい。」
俺の返事を聞くと、シバは扉から出て行ってしまった。ちゃっかりクッキーを持った眼鏡先輩が「またな~!」と声を掛け、扉がパタンと閉じられる。
「やっぱアインラス様かっこいいなぁ~!」
「俺、緊張で手汗かいた~。」
(その割には、俺のお菓子をディスりながら勧めてただろ!)
盛り上がる先輩をまた睨んでいると、シュリが「ギャップ……!」と悶えていた。
「この中で一番可愛らしいマフィンを選んだアインラス様……素敵。」
(イケメンはピンクを選んだだけでうっとりされるの……?)
それにしても、2人きりだったらきっと拗ねた態度で「嫌がらせか。」と言ってくるであろう1つを持って行ったことに驚く。
(ネタのつもりだったのに……。)
俺はシバの好きなものリストに、イチゴ味を新たに追加した。
「失礼します。」
「マニエラ。」
仕事を終え執務室に入ると、シバが顔を上げて俺の名前を呼んだ。手元の書類を机の端に置き、俺を手招きする。
(ん?お茶淹れなくていいのかな?)
どうしたのかと近寄ると、急に謝られた。
「今日はすまなかった。」
「どうされたんですか?」
「弁当を用意してくれていただろう。」
「ああ、気にしないでください。無駄にはなっていません。」
「私は残念だ。その……とても楽しみにしていたから。」
「楽しみに、ですか。」
その言葉に、少し胸がギュッとなる。シバは無表情ながらも、どこか申し訳なさそうにしている。
「弁当の中身が、私の好きなものばかりだった。」
「それは、アインラス様に作ったので……。」
「正直、他の者に食べられてしまって、悔しい。」
(か、可愛い事言って……。そんなに好きならいつだって作ってやるよ!)
シバの素直な言葉に、俺は母親のような気持ちになる。目の前のぶっきらぼうな男が、俺の弁当を食べれずシューンとしている姿に、あるはずのない母性が芽生えた。
「急いで帰って来たんだが、間に合わなかった。」
「そうだったんですか?」
「ああ、午前中も本当ならここにいる予定だったんだが、急に出ることになったんだ。」
俺の出勤前のことであり、連絡することもできなかったらしい。
「また作ります。何なら明日でもいいですよ。」
「……いいのか?」
「はい。そんなに楽しみにしてくれていたなんて知らなくて、私こそもう少し待っていれば良かったですね。」
俺がそう言って笑うと、シバは少し笑った……気がした。表情はあまり変わらないが、目元が柔らかくなり口角も数ミリ上がっている。
「ありがとう。」
シバが優しい声で言うので、俺は何だか気恥ずかしくなって視線を逸らす。
「あ、あの、お茶でもどうですか?」
「頼む。君の作った菓子も一緒に頂こう。」
「でしたら、クセの無い味にしますね。」
コポコポとお湯が注がれる音の中で、シバが俺の作ったマフィンの袋を開けている。
出来上がったお茶をテーブルに置くと、白い皿に乗せられたお菓子がちょこんと佇んでいた。
「これ、アインラス様に作ったんです。」
「だろうと思った。」
少し拗ねたような声が聞けて、俺は満足し、ふふっと笑った。
「君は案外、意地が悪いんだな。」
「え……すみません。」
俺は少し反応が見たかっただけで、いじわるしたつもりはないが、言われてみるとそうかもしれない。慌てていると、「しかし、この組み合わせが好きなのは確かだ。」と言った。
(イチゴとホワイトチョコが好き……メモしておこう。)
頭にそれを追加し、どうぞ、とシバに皿を寄せた。
それを優雅に食べる横顔を、お茶を飲みながらチラッと見る。口元に小さくちぎられたマフィンが運ばれるのを見ていると、急にお泊りした時におでこと瞼にされたキスを思い出し、軽くむせてしまった。
「ッン……!」
ゴホゴホと俺が咳をすると、シバが「大丈夫か?!」と近寄り、胸からハンカチを出す。それを俺の口元に軽く当てると、心配そうにこちらを見てきた。
「すみません。ぼーっとしていて。」
俺の口から顎にかけてお茶が零れてしまっているのをハンカチで拭われる。
(俺、子どもみたい。)
カァァア……と顔が赤くなる。
「綺麗なハンカチが……すみません。」
俺は見るからに上等なハンカチを使わせたことに恐縮したが、シバは綺麗になった俺を見て、「もういいな。」と言うと、それをまた胸元にしまった。
全部を食べ終えたシバは、これからまだ仕事が残っているということなので、俺はそのまま帰ることにした。
茶器を片付け、荷物を持ち扉の前に移動する。シバは見送るように扉まで一緒に来た。
「今日、お礼のつもりのお菓子も1つになってしまったので、何か他でお返しします。」
「あれで十分だ。美味しかった。」
「いえ!何かさせて下さい。」
「では……、」
少し黙ったシバは、ボソッと呟くように言った。
「今週末泊まりに来てくれ。」
(え、それがお礼になるの?……ああ、泊まりで料理を作ってくれってことか。)
「はい!では、何が食べたいか考えておいてくださいね!」
俺が元気にそう言うと、シバは何かを言いかけていた口を噤んで、軽く頷いた。
もうすぐお昼休みだ。俺はさっきからソワソワとしてしまい、先輩にシバについて尋ねてしまった。
最近は忙しい日が続き、恒例であった週初めのお弁当はお休みしていた。しかし、仕事が落ち着いてきたため、今日は大丈夫だろう……と張り切って豪華なお弁当を作ってしまったのだ。
卵焼きに魚のフライ、照り焼きチキン。そしてご飯は秋に保存しておいた栗を使った炊き込みだ。全部シバの好みそうなものであり、俺は作りながら「美味しい」と言う彼の顔を何度も想像した。
出来上がった書類をトントンと整えながら、先輩が「さっき執務室に行ったけど、いらっしゃらなかったぞ。」と返事をした。
(今日は戻って来ないのかな。)
俺は2つ用意したお弁当を見て、どうしようかと悩んだが、帰ってくるかも分からないシバを待つよりかは他の者に食べてもらおうと、シュリにあげることにした。
「え!いいの?セラの料理食べてみたかったの!」
お弁当を手渡すと、嬉しそうにシュリが跳ねていた。
その声に、何だ何だと先輩が集まる。シュリはそれを自慢するように見せびらかすと、ふふっと嬉しそうに笑った。
「おいおい、俺達には無いのか?」
「いつも可愛がってるだろ~。」
先輩達が、両方から俺の肩を組んでくる。その迫力に、俺は思わず「お菓子ならあります。」と口を滑らせてしまった。
(ああ~、これもシバに作ったのに~。)
街に出掛けた時、全ての会計を持ってくれたシバに、ほんのお礼のつもりで焼いたクッキーとマフィン。その中の1つはシバのドーナツを模してイチゴ味にハートのホワイトチョコ付きだ。
(これ見てまた拗ねるところが見たかったのに……。)
内心残念に思いつつ、無遠慮に「くれ!」と言ってくる先輩達の前にそれらを並べた。
「今日はここで食おうぜ。」
2人の先輩はそう言うと作業部屋の机をさっと片付け、4人分の椅子を集めると、1つの机を囲むように置いた。
そして俺とシュリは手作りの、先輩達は買ってきた弁当を広げた。
「わぁ~、すっごくすっごく美味しい!」
「ありがと。」
弁当を1口食べたシュリが目をキラキラとさせている。
(こんなに喜んでくれるなんて……シュリにあげて良かった。)
「シュリ、何かくれよ。」
「俺はその肉がいい。」
「嫌ですよ。これは私がもらったんです!」
先輩達から弁当を遠ざけ、シュリは大きな声で言った。その時ーー…
「うるさいと思ったら、食事中?」
扉が開き、眼鏡先輩が顔を覗かせている。そしてその横にはシバが黙って立っていた。
(今帰ってきたの?!)
先輩2人とシュリは「アインラス様!」と嬉しそうに名前を呼び、眼鏡先輩を無視して「今日はここでご飯なんです!」と説明している。しかし、眼鏡先輩は無視されたことについては気にしていないようで、パーティーのようになっているテーブルを見て羨ましそうな顔をした。
「いいな~。ちょっと早かったら参加出来たのに。」
眼鏡先輩は、これから文官長に報告なのだと言って残念そうな声を出す。
(シバ、今日は眼鏡先輩と外出してたんだ。)
彼はこの班の責任者でもあり、仕事の出来る文官だ。特に重要な案件などは彼に任されることが多い。
「これ、セラが作ったお弁当なんです。」
シュリがシバに向けて嬉しそうに告げる。シバは自分に作られただろう弁当を見ると、「美味しそうだな。」とだけ言った。
「あの、この菓子もセラが作ったんです。お口に合うかは分かりませんが、良かったどうぞ!」
先輩がシュリに付け足すように言った。
(作った本人を前にして、そういうこと言う?)
先輩を軽く睨むと、シバが「頂こう。」と言ってお菓子の並ぶ机に近寄った。プレゼントするつもりだったので綺麗にラッピングがされており、恥ずかしい見た目ではない。しかし、じっと見られると何だか吟味されているようで緊張してくる。
「これを貰おう。」
シバはピンクのマフィンにハートのホワイトチョコが飾ってあるものを選んだ。そのチョイスに俺と、また他の文官達も驚く。
「マニエラ、ありがとう。仕事終わりに執務室に寄るように。」
「はい。」
俺の返事を聞くと、シバは扉から出て行ってしまった。ちゃっかりクッキーを持った眼鏡先輩が「またな~!」と声を掛け、扉がパタンと閉じられる。
「やっぱアインラス様かっこいいなぁ~!」
「俺、緊張で手汗かいた~。」
(その割には、俺のお菓子をディスりながら勧めてただろ!)
盛り上がる先輩をまた睨んでいると、シュリが「ギャップ……!」と悶えていた。
「この中で一番可愛らしいマフィンを選んだアインラス様……素敵。」
(イケメンはピンクを選んだだけでうっとりされるの……?)
それにしても、2人きりだったらきっと拗ねた態度で「嫌がらせか。」と言ってくるであろう1つを持って行ったことに驚く。
(ネタのつもりだったのに……。)
俺はシバの好きなものリストに、イチゴ味を新たに追加した。
「失礼します。」
「マニエラ。」
仕事を終え執務室に入ると、シバが顔を上げて俺の名前を呼んだ。手元の書類を机の端に置き、俺を手招きする。
(ん?お茶淹れなくていいのかな?)
どうしたのかと近寄ると、急に謝られた。
「今日はすまなかった。」
「どうされたんですか?」
「弁当を用意してくれていただろう。」
「ああ、気にしないでください。無駄にはなっていません。」
「私は残念だ。その……とても楽しみにしていたから。」
「楽しみに、ですか。」
その言葉に、少し胸がギュッとなる。シバは無表情ながらも、どこか申し訳なさそうにしている。
「弁当の中身が、私の好きなものばかりだった。」
「それは、アインラス様に作ったので……。」
「正直、他の者に食べられてしまって、悔しい。」
(か、可愛い事言って……。そんなに好きならいつだって作ってやるよ!)
シバの素直な言葉に、俺は母親のような気持ちになる。目の前のぶっきらぼうな男が、俺の弁当を食べれずシューンとしている姿に、あるはずのない母性が芽生えた。
「急いで帰って来たんだが、間に合わなかった。」
「そうだったんですか?」
「ああ、午前中も本当ならここにいる予定だったんだが、急に出ることになったんだ。」
俺の出勤前のことであり、連絡することもできなかったらしい。
「また作ります。何なら明日でもいいですよ。」
「……いいのか?」
「はい。そんなに楽しみにしてくれていたなんて知らなくて、私こそもう少し待っていれば良かったですね。」
俺がそう言って笑うと、シバは少し笑った……気がした。表情はあまり変わらないが、目元が柔らかくなり口角も数ミリ上がっている。
「ありがとう。」
シバが優しい声で言うので、俺は何だか気恥ずかしくなって視線を逸らす。
「あ、あの、お茶でもどうですか?」
「頼む。君の作った菓子も一緒に頂こう。」
「でしたら、クセの無い味にしますね。」
コポコポとお湯が注がれる音の中で、シバが俺の作ったマフィンの袋を開けている。
出来上がったお茶をテーブルに置くと、白い皿に乗せられたお菓子がちょこんと佇んでいた。
「これ、アインラス様に作ったんです。」
「だろうと思った。」
少し拗ねたような声が聞けて、俺は満足し、ふふっと笑った。
「君は案外、意地が悪いんだな。」
「え……すみません。」
俺は少し反応が見たかっただけで、いじわるしたつもりはないが、言われてみるとそうかもしれない。慌てていると、「しかし、この組み合わせが好きなのは確かだ。」と言った。
(イチゴとホワイトチョコが好き……メモしておこう。)
頭にそれを追加し、どうぞ、とシバに皿を寄せた。
それを優雅に食べる横顔を、お茶を飲みながらチラッと見る。口元に小さくちぎられたマフィンが運ばれるのを見ていると、急にお泊りした時におでこと瞼にされたキスを思い出し、軽くむせてしまった。
「ッン……!」
ゴホゴホと俺が咳をすると、シバが「大丈夫か?!」と近寄り、胸からハンカチを出す。それを俺の口元に軽く当てると、心配そうにこちらを見てきた。
「すみません。ぼーっとしていて。」
俺の口から顎にかけてお茶が零れてしまっているのをハンカチで拭われる。
(俺、子どもみたい。)
カァァア……と顔が赤くなる。
「綺麗なハンカチが……すみません。」
俺は見るからに上等なハンカチを使わせたことに恐縮したが、シバは綺麗になった俺を見て、「もういいな。」と言うと、それをまた胸元にしまった。
全部を食べ終えたシバは、これからまだ仕事が残っているということなので、俺はそのまま帰ることにした。
茶器を片付け、荷物を持ち扉の前に移動する。シバは見送るように扉まで一緒に来た。
「今日、お礼のつもりのお菓子も1つになってしまったので、何か他でお返しします。」
「あれで十分だ。美味しかった。」
「いえ!何かさせて下さい。」
「では……、」
少し黙ったシバは、ボソッと呟くように言った。
「今週末泊まりに来てくれ。」
(え、それがお礼になるの?……ああ、泊まりで料理を作ってくれってことか。)
「はい!では、何が食べたいか考えておいてくださいね!」
俺が元気にそう言うと、シバは何かを言いかけていた口を噤んで、軽く頷いた。
2
あなたにおすすめの小説
悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで
二三@冷酷公爵発売中
BL
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
【完結】冷酷騎士団長を助けたら口移しでしか薬を飲まなくなりました
ざっしゅ
BL
異世界に転移してから一年、透(トオル)は、ゲームの知識を活かし、薬師としてのんびり暮らしていた。ある日、突然現れた洞窟を覗いてみると、そこにいたのは冷酷と噂される騎士団長・グレイド。毒に侵された彼を透は助けたが、その毒は、キスをしたり体を重ねないと完全に解毒できないらしい。
タイトルに※印がついている話はR描写が含まれています。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
転生悪役弟、元恋人の冷然騎士に激重執着されています
柚吉猫
BL
生前の記憶は彼にとって悪夢のようだった。
酷い別れ方を引きずったまま転生した先は悪役令嬢がヒロインの乙女ゲームの世界だった。
性悪聖ヒロインの弟に生まれ変わって、過去の呪縛から逃れようと必死に生きてきた。
そんな彼の前に現れた竜王の化身である騎士団長。
離れたいのに、皆に愛されている騎士様は離してくれない。
姿形が違っても、魂でお互いは繋がっている。
冷然竜王騎士団長×過去の呪縛を背負う悪役弟
今度こそ、本当の恋をしよう。
魔王に転生したら、イケメンたちから溺愛されてます
トモモト ヨシユキ
BL
気がつくと、なぜか、魔王になっていた俺。
魔王の手下たちと、俺の本体に入っている魔王を取り戻すべく旅立つが・・
なんで、俺の体に入った魔王様が、俺の幼馴染みの勇者とできちゃってるの⁉️
エブリスタにも、掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる