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絶頂の絶望
「うわ。指締めすぎ」
「あぁっうあっっ!!!」
そしてとうとうエドモンドが陰核を指でコリッ、と強く潰した瞬間。
「ああああぁぁっ!!!!!」
ココは大きな甘い嬌声を上げ、高みへと上り詰める。エドモンドを指をぎゅうぎゅうに締め付ながら、中を痙攣させ、体も同様にガクガクと震えさせた。
快楽の色に染まった顔を真っ赤に上気させ、口元からはだらしなくよだれを垂らしている。
私、イッちゃったんだ。
この人の目の前で。
ココは覚醒しきれていない意識のまま理解する。そして、潤んだ瞳でエドモンド見つめた。
性的知識はあった。そっち方面に詳しい友人が、男っ気のないココを心配して色々と教えてくれるのだ。
それでも、聞くだけなのと実際に行為を行うのでは全く心持ちが違った。
イクというのも初体験で、あのように頭が真っ白になるなんて、とても恐ろしかった。
だが、それとともに痛いくらいの気持ち良さも覚えてしまった。
「おいブス。お前、ちゃんとイけたな。ブスだったけど、まぁギリ見れた程度だったわ」
「…………」
「お前、あんな風にイけるなんて、意外と淫乱なんじゃね?」
エドモンドは笑う。
なぜかそれは無理をしたような笑いのように見えたのはココの気のせいだろうか。
それとともに、ココは思った。
見知らぬ家に連れてこられ、裸にされる。その上、同級生の男に体をいじられて、だらしなく果てて。
そんなことがあってもいいのだろうか。
少なくとも、今まででのココの常識の範囲内ではない。
悩ましげにを考えていると、ココの蒼い瞳から涙が溢れ出す。
そしてしまいには嗚咽も止まらなくなってしまった。
そんな様子のココに気づいたエドモンドは、ココの泣き顔を見つめた。
その表情は酷く驚いているようにも見えた。
「お前……泣いてんのか」
「ひっぐ……うっ……」
ココは溢れる涙を止める事は出来なかった。
エドモンドに脱がされ体を弄られることが嫌だった訳ではない。
それに対し快感を覚え、しまいには果ててしまう自分に一番嫌悪感を覚えていた。
エドモンドは「チッ」と舌打ちをしたが、その表情はなんとも形容しがたいものだった。
その後「早く服着て帰れ。もしアレなら風呂勝手に使え。風呂はそこのドアだ」と早口に告げ、一つのドアを指差した。
そして部屋から足早に出て行ってしまった。
ココの耳にその言葉はほとんど入っておらず、裸で呆然と涙を流し続けていた。
どうしてこんなことになったのか。どうしてあの人は、ここまでの意地悪をしたのだろうか。
──どうして『秘密』を知られてしまったのか。
その『秘密』を知られさえいなければ、こんなことにはならなかったはずなのに。
ココの『秘密』は、どうしても隠さなければならないものだった。
『あの人』には絶対に知られてはならないものだった。
もし仮に知られれば、きっと全てが壊れてしまう。
そんなことになるくらいなら、黙っていた方が百倍いいだろう。
どんなに心が辛くても。ココの心が壊れてしまっても。
ココの秘密。
それは、彼女の好きな人に関することであった。誰にも知られることのないよう、人前で口に出したことは一度もない。
それなのに、何故エドモンドは知っていたのだろう。
もし仮に知られていても、ココが知らぬふりをすればいいだけの話だったのかもしれない。
だが、嘘が得意ではないココには到底隠しきれなかった。
知らぬうちに、顔に出てしまったのだ。
そんなココの『秘密』。
それは、ココの好きな人がロイという年上の青年だということ。
そしてそのロイのフルネームは、ロイ・デイリー。
────ココの義理の兄だった。
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