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第三章 ウソつき勇者とダリアスの町
3-2 ウソつき勇者の誕生
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次の日の朝が来た。
「よう、起きたか?」
「あ、おはようございます。なんだか頭が痛いです」
「それは二日酔いだ。二日酔いまで忘れたわけじゃあるまいな。ま、忘れていたとすれば、新しい人生経験だな」
僕は昨日、風呂にも入らず寝たので、ちょっと気持ち悪い。聞くと、風呂などは存在せず、庭にある水場で身体を洗うとのこと。やってみたらものすごく冷たかったが、ミランは平気で洗っている。
下着等はミランから借りることにした。クエストの報酬を貰ったら返そう。
「じゃあ、ギルドに行くか!」
僕は朝ご飯は食べなかった。人生初の二日酔いが気持ち悪。い。。。【クエクエ】にはそんな設定なかったぞ。
ミランに連れられギルドに着いた。見覚えのあるこの場所は、【クエクエ2】でクエストを入手する場所だ。この世界ではギルドも担っているんだな。
僕はミランに続いてギルドの中に入り、カウンターへ向かった。
「あら、いらっしゃいミラン。この時間になんて、珍しいわね」
「よう、ミーナ。今日は珍しい客を連れてきたぜ」
「どうも。ケントって言います」
「あら、初めて見る顔ね。私はミーナ。このギルドの管理者よ」
僕よりちょっと年上か?南米風の美人だ。
「この男ケントが、ギルドに登録したいって。んで、こいつがクエスト攻略したから、その報酬も貰いに来た。」
「え?ギルドに登録していないのに、クエストやってきたの?それ本当?」
「ああ本当だ。俺が証言者だ。それに証明書もある」
僕は完了の証明書を渡した。
「確かに、これはおととい依頼を受けた内容ね。証明書もちゃんとしているし、ミランが言うんだったら問題ないわね」
この二人、結構仲がよさそうだ。恋人同士か?
「じゃあ、まずは報酬ね。はい、10万ダイスよ」
「ありがとうございます。」
10万ダイスは、この世界では節約すれば1か月は暮らせる金額だ。昨日の夜、バーボンを飲みながら、ミランと話した内容から推測した。
「じゃあ、次はギルド登録ね」
僕は、ミーナに出された書類を見た。ダメだ、何が書いてあるのかさっぱりわからない。
「すみません、実は僕は・・・・」
「そうだった、すまん。ケントは記憶が無いらしく、文字が分からないらしいんだ」
「え、そうだったの。じゃあいいわ。私が書いてあげるから言って」
僕はいろいろと聞かれたが、記憶がないということでほとんど埋まらなかった。
「困ったわね。これじゃ登録できないわ」
「すまないミーナ、ここは俺に免じて、俺が保証人ということで登録させてくれ」
「分かったわよ。仕方がないわね。そういうことにしとく」
「ありがとう、ミラン、何から何まで」
「気にするな。女に頭を下げるのには慣れている」
ミランにはつくづくお世話になりっぱなしだ。
「じゃあ、最後に、職業登録するわね。この水晶に手を乗せて」
僕は、カウンターの横にあった水晶に手を乗せた。そういえば、【クエクエ〉もある場所に行くと、水晶の前で職業を変えることが出来た。この世界ではギルドで出来るのか?
「あれ、おかしいわね。壊れたのかしら?」
「どうしたんだ?」
「それがね、なんだかいろんな色が交互に現れるの。こんなの初めてなんだけど」
「そうなのか?じゃあ俺でやってみる」
ミランが水晶に手を乗せた。オレンジ色に光った。
「薬師のオレンジが出たわ。壊れてなさそうね」
「じゃあケントさん、もう一度やってみて」
もう一度水晶に手を乗せた。同じようにいろんな色が交互に現れる。
「こんなの初めてだわ。ケントさん、あなた何者?」
「ごめんなさい、僕も記憶が無くて分かりません・・・・」
「しょうがないわね。【職業不詳】にしておこうかしら」
「職業不詳って、、、、今後、いろんなところで色々聞かれた時に、絶対困るぞ。。。。そうだ、勇者にしよう。こいつ魔王を倒したいらしいから、ちょうどいいんじゃないか!なあ、ケント?」
「そ、そうですね。あ、思い出しました。僕は勇者です!」
ミランの半分冗談で言っていたことに乗っかってみた。当然勇者になれるわけが無いのでウソだ。
「ミラン、ケントさん、勇者って空想上の職業よ。変なこと言わないでよ、もう。。。。あれ、登録出来たわ。どうなってるのこれ?」
「ケント、お前って本当に面白い奴だな。マジで最高だぜ!」
僕はいつの間にか首に下げた【ライアー・ストーン】握っていた。そして、宝石は透明になっている。
僕は晴れて【勇者】になった。確かにリーネが勇者候補生と言ってはいたけれど、これって、能力使っちゃったってことで、もしかしてウソがホントになった?
「よう、起きたか?」
「あ、おはようございます。なんだか頭が痛いです」
「それは二日酔いだ。二日酔いまで忘れたわけじゃあるまいな。ま、忘れていたとすれば、新しい人生経験だな」
僕は昨日、風呂にも入らず寝たので、ちょっと気持ち悪い。聞くと、風呂などは存在せず、庭にある水場で身体を洗うとのこと。やってみたらものすごく冷たかったが、ミランは平気で洗っている。
下着等はミランから借りることにした。クエストの報酬を貰ったら返そう。
「じゃあ、ギルドに行くか!」
僕は朝ご飯は食べなかった。人生初の二日酔いが気持ち悪。い。。。【クエクエ】にはそんな設定なかったぞ。
ミランに連れられギルドに着いた。見覚えのあるこの場所は、【クエクエ2】でクエストを入手する場所だ。この世界ではギルドも担っているんだな。
僕はミランに続いてギルドの中に入り、カウンターへ向かった。
「あら、いらっしゃいミラン。この時間になんて、珍しいわね」
「よう、ミーナ。今日は珍しい客を連れてきたぜ」
「どうも。ケントって言います」
「あら、初めて見る顔ね。私はミーナ。このギルドの管理者よ」
僕よりちょっと年上か?南米風の美人だ。
「この男ケントが、ギルドに登録したいって。んで、こいつがクエスト攻略したから、その報酬も貰いに来た。」
「え?ギルドに登録していないのに、クエストやってきたの?それ本当?」
「ああ本当だ。俺が証言者だ。それに証明書もある」
僕は完了の証明書を渡した。
「確かに、これはおととい依頼を受けた内容ね。証明書もちゃんとしているし、ミランが言うんだったら問題ないわね」
この二人、結構仲がよさそうだ。恋人同士か?
「じゃあ、まずは報酬ね。はい、10万ダイスよ」
「ありがとうございます。」
10万ダイスは、この世界では節約すれば1か月は暮らせる金額だ。昨日の夜、バーボンを飲みながら、ミランと話した内容から推測した。
「じゃあ、次はギルド登録ね」
僕は、ミーナに出された書類を見た。ダメだ、何が書いてあるのかさっぱりわからない。
「すみません、実は僕は・・・・」
「そうだった、すまん。ケントは記憶が無いらしく、文字が分からないらしいんだ」
「え、そうだったの。じゃあいいわ。私が書いてあげるから言って」
僕はいろいろと聞かれたが、記憶がないということでほとんど埋まらなかった。
「困ったわね。これじゃ登録できないわ」
「すまないミーナ、ここは俺に免じて、俺が保証人ということで登録させてくれ」
「分かったわよ。仕方がないわね。そういうことにしとく」
「ありがとう、ミラン、何から何まで」
「気にするな。女に頭を下げるのには慣れている」
ミランにはつくづくお世話になりっぱなしだ。
「じゃあ、最後に、職業登録するわね。この水晶に手を乗せて」
僕は、カウンターの横にあった水晶に手を乗せた。そういえば、【クエクエ〉もある場所に行くと、水晶の前で職業を変えることが出来た。この世界ではギルドで出来るのか?
「あれ、おかしいわね。壊れたのかしら?」
「どうしたんだ?」
「それがね、なんだかいろんな色が交互に現れるの。こんなの初めてなんだけど」
「そうなのか?じゃあ俺でやってみる」
ミランが水晶に手を乗せた。オレンジ色に光った。
「薬師のオレンジが出たわ。壊れてなさそうね」
「じゃあケントさん、もう一度やってみて」
もう一度水晶に手を乗せた。同じようにいろんな色が交互に現れる。
「こんなの初めてだわ。ケントさん、あなた何者?」
「ごめんなさい、僕も記憶が無くて分かりません・・・・」
「しょうがないわね。【職業不詳】にしておこうかしら」
「職業不詳って、、、、今後、いろんなところで色々聞かれた時に、絶対困るぞ。。。。そうだ、勇者にしよう。こいつ魔王を倒したいらしいから、ちょうどいいんじゃないか!なあ、ケント?」
「そ、そうですね。あ、思い出しました。僕は勇者です!」
ミランの半分冗談で言っていたことに乗っかってみた。当然勇者になれるわけが無いのでウソだ。
「ミラン、ケントさん、勇者って空想上の職業よ。変なこと言わないでよ、もう。。。。あれ、登録出来たわ。どうなってるのこれ?」
「ケント、お前って本当に面白い奴だな。マジで最高だぜ!」
僕はいつの間にか首に下げた【ライアー・ストーン】握っていた。そして、宝石は透明になっている。
僕は晴れて【勇者】になった。確かにリーネが勇者候補生と言ってはいたけれど、これって、能力使っちゃったってことで、もしかしてウソがホントになった?
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