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2章 少女との出会いそして同行
2.5 少女の話を聞いた話
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「長くなると思いますが、よろしいですか?」
「俺が聞かせろと言ったんだ。構わない」
そこから少女は話し始めた。
私はディパーグの依頼を出したあの農村、ティグリスで生まれました。
ですが祝福してくれたのは母のみでした。それは私が望まれて生まれた子供ではなかったからです。
ティグリスは、貴族であるフラテス候の領地であり、母はフラテス候の屋敷に勤めるメイドでした。
フラテス候は非常に女癖が悪く、未婚ではあるものの、メイドから屋敷に出入りする娘にまで手を出してる人でした。
領主としても優れているとは言えず、言うことを聞かない領民に重税をかけたり、無理難題を要求したりとしていました。
母は無理やり関係を迫られていたメイドの1人で、やがてフラテス候の子供を母が身篭りました。
フラテス候は子供を産んだら結婚してやると言ったらしいのですが、母はフラテス侯のところでは子供を育てられないと判断して、私を守る為に屋敷を飛び出し、ティグリスで私を生みました。
村での生活を始めたものの、身寄りがない母は日々の生活に困り、産後まもなく農家の手伝いをしたり、村でその日限りの仕事を探して、私を育ててくれました。
「良い母親じゃないか」
俺の母とは大違いだ。
「そう思います。ですが、フラテス候は快く思ってなかったようです」
しばらくすると、母に仕事を頼む者が少なくなっていき、母は収入が無くなってしまいました。
フラテス候がティグリスの人々に、圧力をかけていたのです。
私達親子に力を貸した者には、重税をかけると。
当代の王になってから、この国の腐敗が進んでいるとも聞きますが、それに合わせてフラテス侯の蛮行も体裁を繕うことも無くなって行きました。
それでも隠れて、私達親子に援助をしてくれる方は居てくれました。
玄関に食べ物を置いて行ってくれたりとしてくれて、本当に感謝してもしきれませんでした。
苦労はしていましたが、慎ましくも母と2人幸せに暮らしていたと思います。
本が好きだった母は、屋敷から出る時に、大量の自分の本を持ち出していてくれました。
母から字も教わり、本を読む事は私の唯一の娯楽になっていき、何をされるか分からないからと、ほとんど家から出る事を許されなかった私でも、あらゆる知識だけは豊富に得ることが出来ました。
ですが先月に、母が病気になりました。
それは本で見た病気と同じ症状で、薬があれば治る病気でした。
ですが私達親子には、当然薬を買うお金なんてありません。
私は家を飛び出し、必死に村の家々を周りました。
助けてくれるかもしれない、ここの優しい村人ならと・・・。
ですが何度ドアを叩いても、誰も出てきてくれないどころか、消えろと言われる始末。
私は信じられずに、何日も何度もお願いしました。どんな仕事でも手伝う、文句は言いませんと。
ですが結局誰も相手にせず、母は僅1週間で亡くなりました。
母の葬儀が出来るはずもなく、私は1人で森に穴を掘って埋めました。
家で遺品を整理する中で、母が死んで悲しみに打ち拉がれる時、玄関で物音がしたので開けてみると、そこには事実がありました。
母が死んでも食料が家の戸口に置かれていたのですが、私はそれで母が病気になり死んだ理由を知ったのです。
そこにあったのは、腐りかけの食べ物と、毒がある食べ物ばかりだったのです。
母は私に食べられるところを与えて、自分は毒を抜いたり、腐りかけの部分を食べていたのです。
毒を抜いても、微量な毒は残り徐々に体へ蓄積されていく。
栄養価の低く不衛生な腐りかけのものも体を蝕む。
村人の施しに見えていたそれは、母が隠し続けた、私に気付かせないようにした、村人達の悪意。
その後は、地獄とも思える状況でした。
1人になった私を蔑んだ目で見る村人の目、食べる物に困る私をあざ笑う老人、大きくなった私を、変な目で見る男達。
全てが嫌悪の対象でした。
薬を買う為に走り回った時も、きっとみんな家の中で笑っていたのです。
元凶はフラテス候の指示であって、村人は従っただけなのしれませんが、あの目と顔は指示されてしているものじゃない。
あれが人間の本質なのです。
そして私は、日に日に距離を詰めてくる男達に身の危険を感じて、村の男に襲われる前に、これ以上あそこに居ない為に、依頼が出されたことを聞きつけて、村から出る為に、ディパーグを狩猟してお金を得ようとしていたのです。
いえ・・・そうではありませんね。世界を知らない私は、他の土地へ行く勇気もなく、母が死んだ悲しみも乗り越えられずに、ディパーグに殺して貰おうと思っていたのだと思います。
ですが殺されそうになる直前”死にたくない!”と思い”私は生きて幸せになってみたい”と願いました。
そんな時にあなたに助けられ、私は久々に人を憎しみ以外の目で見ることが出来ました。
そして私と同じような、人の悪意に触れて来た被害者の雰囲気を纏っていると感じたのです。
同じ雰囲気を纏っているからこそ、あなたなら分かってくれるかもしれない、共感して受け入れてくれるかもしれないと、僅かな希望を抱かずにはいられませんでした。
だからお願いしに来たのです。
私はそうでもしないと・・・すがる思いでした。
しばしの沈黙が流れる。
「お前の生い立ちについては分かった。あそこに居た理由も、今日ここに来た理由も。だが分からない事がある」
「何でも聞いて下さい。全てお答えします」
「その鎧ドレスと剣はどうした?」
「母がある日、家に持ち帰ってきました。どこで手に入れたのかは、教えてくれませんでしたが」
「触ってもいいか?」
「はい!」
ドレス部分を触ってみると、青みがかった金属の糸で作られているようだ。
やはり俺の刀と、同じ金属のようだな。
だとすると見た目以上に丈夫で、並大抵の刀剣は斬る事すらできないだろう。
小手と胸当て、肩当ても青みがかった金属で出来ていて、これも俺の刀と同じ金属だという事が分かる。
この金属は丈夫な割に異常に軽いからか、この華奢な少女が着こんでいても動けるのだろう。
俺の刀以外にもこの金属の物が見つかるという事は、これは唯一無二のものではないという事か。
まだまだ分からない事が多すぎるな。
母が持って帰ってきたか・・・。
この世界に来てから、刀と鎧ドレス以外に見た事はないし、希少であれば貴重な物であることは間違いなさそうだ。
どこで手に入れたのか気になるところだが・・・、こいつの母親が死んだ今、もう知りようがないな。
「ん・・・」
色っぽい声が聞こえて我に帰ると、少女は顔を赤くして上目遣いで見てきていた。
どうやら確認するのに夢中になりすぎたようで、意図せずいろんなところを触ってしまっていたらしい。
「・・・私自信を差し上げれば、パーティーに入れてもいいという事ですか?」
「いやいや違うから。不可抗力だから」
何故か・・・パーティーに入れるのを断った時より落ち込んでるな。
「次の質問だ。何故お前の母親は村から出なかった?」
「私も聞いた事があるのですが、その理由を母は教えてくれませんでした。ただ”待っている”と言うだけで」
「そうか・・・。お前も本で得た知識はあるのだから、ディパーグに殺されようなどと考えず、村を出れば良かったじゃないか」
「私にとっての世界は母が全てでした。世界が無くなってしまって、どうしていいかも分からなくて。あの家を出て行くなんて出来なかった・・・もういっそ、死んでしまえば楽になると・・・」
少女の目から大粒の涙が零れている。
俺とお前は似ているが同じではない。
それだけの涙を流す程の、愛情を注がれているじゃないか。
「でも・・・ディパーグに噛み殺されそうになる直前、私は死にたくないと、生きたいと思いました。そんな時・・・あなたは私を助けてくれた」
そんな目で見るな。俺は別にお前が死んでてもいいと思っていたんだ。
間に合わなくてもしょうがないと。
だからそんなすがるような目で、俺を見るな・・・。
「俺が聞かせろと言ったんだ。構わない」
そこから少女は話し始めた。
私はディパーグの依頼を出したあの農村、ティグリスで生まれました。
ですが祝福してくれたのは母のみでした。それは私が望まれて生まれた子供ではなかったからです。
ティグリスは、貴族であるフラテス候の領地であり、母はフラテス候の屋敷に勤めるメイドでした。
フラテス候は非常に女癖が悪く、未婚ではあるものの、メイドから屋敷に出入りする娘にまで手を出してる人でした。
領主としても優れているとは言えず、言うことを聞かない領民に重税をかけたり、無理難題を要求したりとしていました。
母は無理やり関係を迫られていたメイドの1人で、やがてフラテス候の子供を母が身篭りました。
フラテス候は子供を産んだら結婚してやると言ったらしいのですが、母はフラテス侯のところでは子供を育てられないと判断して、私を守る為に屋敷を飛び出し、ティグリスで私を生みました。
村での生活を始めたものの、身寄りがない母は日々の生活に困り、産後まもなく農家の手伝いをしたり、村でその日限りの仕事を探して、私を育ててくれました。
「良い母親じゃないか」
俺の母とは大違いだ。
「そう思います。ですが、フラテス候は快く思ってなかったようです」
しばらくすると、母に仕事を頼む者が少なくなっていき、母は収入が無くなってしまいました。
フラテス候がティグリスの人々に、圧力をかけていたのです。
私達親子に力を貸した者には、重税をかけると。
当代の王になってから、この国の腐敗が進んでいるとも聞きますが、それに合わせてフラテス侯の蛮行も体裁を繕うことも無くなって行きました。
それでも隠れて、私達親子に援助をしてくれる方は居てくれました。
玄関に食べ物を置いて行ってくれたりとしてくれて、本当に感謝してもしきれませんでした。
苦労はしていましたが、慎ましくも母と2人幸せに暮らしていたと思います。
本が好きだった母は、屋敷から出る時に、大量の自分の本を持ち出していてくれました。
母から字も教わり、本を読む事は私の唯一の娯楽になっていき、何をされるか分からないからと、ほとんど家から出る事を許されなかった私でも、あらゆる知識だけは豊富に得ることが出来ました。
ですが先月に、母が病気になりました。
それは本で見た病気と同じ症状で、薬があれば治る病気でした。
ですが私達親子には、当然薬を買うお金なんてありません。
私は家を飛び出し、必死に村の家々を周りました。
助けてくれるかもしれない、ここの優しい村人ならと・・・。
ですが何度ドアを叩いても、誰も出てきてくれないどころか、消えろと言われる始末。
私は信じられずに、何日も何度もお願いしました。どんな仕事でも手伝う、文句は言いませんと。
ですが結局誰も相手にせず、母は僅1週間で亡くなりました。
母の葬儀が出来るはずもなく、私は1人で森に穴を掘って埋めました。
家で遺品を整理する中で、母が死んで悲しみに打ち拉がれる時、玄関で物音がしたので開けてみると、そこには事実がありました。
母が死んでも食料が家の戸口に置かれていたのですが、私はそれで母が病気になり死んだ理由を知ったのです。
そこにあったのは、腐りかけの食べ物と、毒がある食べ物ばかりだったのです。
母は私に食べられるところを与えて、自分は毒を抜いたり、腐りかけの部分を食べていたのです。
毒を抜いても、微量な毒は残り徐々に体へ蓄積されていく。
栄養価の低く不衛生な腐りかけのものも体を蝕む。
村人の施しに見えていたそれは、母が隠し続けた、私に気付かせないようにした、村人達の悪意。
その後は、地獄とも思える状況でした。
1人になった私を蔑んだ目で見る村人の目、食べる物に困る私をあざ笑う老人、大きくなった私を、変な目で見る男達。
全てが嫌悪の対象でした。
薬を買う為に走り回った時も、きっとみんな家の中で笑っていたのです。
元凶はフラテス候の指示であって、村人は従っただけなのしれませんが、あの目と顔は指示されてしているものじゃない。
あれが人間の本質なのです。
そして私は、日に日に距離を詰めてくる男達に身の危険を感じて、村の男に襲われる前に、これ以上あそこに居ない為に、依頼が出されたことを聞きつけて、村から出る為に、ディパーグを狩猟してお金を得ようとしていたのです。
いえ・・・そうではありませんね。世界を知らない私は、他の土地へ行く勇気もなく、母が死んだ悲しみも乗り越えられずに、ディパーグに殺して貰おうと思っていたのだと思います。
ですが殺されそうになる直前”死にたくない!”と思い”私は生きて幸せになってみたい”と願いました。
そんな時にあなたに助けられ、私は久々に人を憎しみ以外の目で見ることが出来ました。
そして私と同じような、人の悪意に触れて来た被害者の雰囲気を纏っていると感じたのです。
同じ雰囲気を纏っているからこそ、あなたなら分かってくれるかもしれない、共感して受け入れてくれるかもしれないと、僅かな希望を抱かずにはいられませんでした。
だからお願いしに来たのです。
私はそうでもしないと・・・すがる思いでした。
しばしの沈黙が流れる。
「お前の生い立ちについては分かった。あそこに居た理由も、今日ここに来た理由も。だが分からない事がある」
「何でも聞いて下さい。全てお答えします」
「その鎧ドレスと剣はどうした?」
「母がある日、家に持ち帰ってきました。どこで手に入れたのかは、教えてくれませんでしたが」
「触ってもいいか?」
「はい!」
ドレス部分を触ってみると、青みがかった金属の糸で作られているようだ。
やはり俺の刀と、同じ金属のようだな。
だとすると見た目以上に丈夫で、並大抵の刀剣は斬る事すらできないだろう。
小手と胸当て、肩当ても青みがかった金属で出来ていて、これも俺の刀と同じ金属だという事が分かる。
この金属は丈夫な割に異常に軽いからか、この華奢な少女が着こんでいても動けるのだろう。
俺の刀以外にもこの金属の物が見つかるという事は、これは唯一無二のものではないという事か。
まだまだ分からない事が多すぎるな。
母が持って帰ってきたか・・・。
この世界に来てから、刀と鎧ドレス以外に見た事はないし、希少であれば貴重な物であることは間違いなさそうだ。
どこで手に入れたのか気になるところだが・・・、こいつの母親が死んだ今、もう知りようがないな。
「ん・・・」
色っぽい声が聞こえて我に帰ると、少女は顔を赤くして上目遣いで見てきていた。
どうやら確認するのに夢中になりすぎたようで、意図せずいろんなところを触ってしまっていたらしい。
「・・・私自信を差し上げれば、パーティーに入れてもいいという事ですか?」
「いやいや違うから。不可抗力だから」
何故か・・・パーティーに入れるのを断った時より落ち込んでるな。
「次の質問だ。何故お前の母親は村から出なかった?」
「私も聞いた事があるのですが、その理由を母は教えてくれませんでした。ただ”待っている”と言うだけで」
「そうか・・・。お前も本で得た知識はあるのだから、ディパーグに殺されようなどと考えず、村を出れば良かったじゃないか」
「私にとっての世界は母が全てでした。世界が無くなってしまって、どうしていいかも分からなくて。あの家を出て行くなんて出来なかった・・・もういっそ、死んでしまえば楽になると・・・」
少女の目から大粒の涙が零れている。
俺とお前は似ているが同じではない。
それだけの涙を流す程の、愛情を注がれているじゃないか。
「でも・・・ディパーグに噛み殺されそうになる直前、私は死にたくないと、生きたいと思いました。そんな時・・・あなたは私を助けてくれた」
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