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5章 発明士との出会いそして旅へ
5.1 街を出ようとしたら発明士に会いに行くことになった話
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宿屋に戻ったのはいいが、困ったことがある。
ガルムとルルをどうするかだ。
どう考えても、この宿屋にはガルムとルルがくつろげる部屋は無い。
とりあえずカウンターで聞いてみるか。
「厩舎ならございますが、神獣と魔獣がいるとなると他の馬達がおびえてしまうので」
やはり駄目だったか。それに厩舎では、ガルムが嫌がるかもしれないしな。
「ご提案としてはなんですが、厩舎を丸ごと借り入れて頂いて、そこに神獣と魔獣を入れて頂くのはどうでしょう?」
「費用はどれ位だ?」
「厩舎1棟丸ごとですので、一晩で銀貨20枚になります」
「分かった。あいつらに厩舎でいいか確認してくる」
いったん外に出て、ガルムとルルに確認をとる。
「僕は問題ないよ。普段は森で寝ていたよ。雨風を凌げるだけでうれしいよ」
「我も問題ない。馬もいないとの事なので。主は我に気を使われたよだが、主の金を使わせてまで、文句を言う事はありえない。神獣だからだと、気を使われること無きよう」
最大の懸念点にそんな事を言われてしまった。少し気をまわし過ぎていたか?
銀貨30枚を支払う事で取り急ぎ厩舎を借り、厩舎内の敷居を取り外してもらうのと、こいつらの飯も用意してもらう事にした。
宿屋の通りにある、街外れ近い厩舎にガルムとルルを入れ、飯を運びこんでもらう。
ルルは大量の牧草に大喜びし、ガルムも大量の肉から目が離せなくなっている。
「明日の朝迎えに来るから、大人しくしてろよ」
「分かったよ!」
「しばしのお別れですな」
俺がいなくなるまで食べるのを我慢していたのか、厩舎の扉をしめると、食事を始めたようだ。
なんだろう、俺の前で食べるのは失礼だとでも思ったのか。
オリービアと宿屋に戻り、部屋で夕飯を食べてから風呂に湯を溜める。
「一緒に入りましょう」
「断る」
オリービアとの押し問答があったが、なんとか跳ねのけて先に風呂に入らせる。
これ毎回やらないといけない訳じゃないよな。
オリービアの後に風呂に入り、備え付けの寝間着に着替え、髪をとかしていたオリービアに声をかける。
「今日はありがとう、オリービア。正直オリービアがいなければ、このような結果にはならなかっただろう」
「え!? いえ、お気になさらず・・・」
「どうした?」
「えへへ、ルシファー様が初めて私を名前で呼んで下さったので」
「そうだったか?」
「そうですよ、いつも”お前”とか”おい”とか”こいつ”でしたから。これで正妻に一歩近づきましたね」
「こんなのでか・・・」
こういった他愛のない会話が無かった俺には、戸惑うような感じと楽しく思う感じが入り混じっている。
話をしながら髪をとかし終えたオリービアが、今度はこっくりこっくりと頭を振っている。
今回の依頼は本当に疲れていたようで、オリービアは子作りだ何だと言わずに、すぐ寝てしまった。
今の俺の体は、この程度では疲労は貯まらないようだが、それでも眠気は襲ってくるもので、俺もすぐに意識を手放した。
翌朝。オリービアの声で目を覚ます。
「おはようございます。ルシファー様」
「おはよう・・・」
馬乗りで顔を覗き込んでいるオリービアをベッドから突き落とし、今回でこの宿屋を引き払う事を伝える。
涙目で落ち込んでいるオリービアと朝食を食べた後、忘れ物が無いように身支度を整えて受付へ向かう。
「今日で部屋を引き払います」
「では残り3日分の内、2日分の宿泊費をお返しします」
銀貨40枚を渡され、オリービアの鞄にしまってもらが、金もかなりの量になっている。かさばってしょうがないな。
銀行があると聞いたが、後でオリービアに聞いてみるか。
「オリービア」
「はい?」
早速厩舎に向かう途中の、雑談代わりにしてみる。
「銀行があると聞いたが、それはここで金を預けても他の所で引き出せるのか?」
「私は実際に利用した事はありませんが、出来るそうですよ。狩猟者証と一緒で、預かり証に本人の情報と預けている金額が魔法証として記録されて、それを提示すればほかの銀行でも引き出す事ができるそうです」
つまり魔法で再現したキャッシュカードみたいな物か。
これはいい事を聞いたな。街を出る時には預けていくとするか。
厩舎の扉を開けると、ガルムは起きていたがルルはまだ惰眠を貪っている。
「起きろ、ルル。行くぞ」
「ご主人、おはようだよ」
このどこか抜けたやつは本当に強いんだか・・・。
ガルムとルルを引き連れて、市場を物色する。
まずは今回の旅に必要な食料の調達と思ったが、先に荷馬車だな。
荷馬車は創造してもいいと思ったが、細かい作りまでは分かるはずもなく、創造できなかったので買う事にした。
やはり荷車の時のように、ある程度イメージできないと想像する事はできないようだ。
市場の物色を終えて、街の人に聞いた荷馬車を売っている街外れの店に向かう。
しかしここで問題が起こった。
「我が荷馬車を引くので?」
「駄目か?」
「申し上げにくいのだが、我は出来ぬ」
「どうしてだ?」
「荷馬車は馬が引くもの。流石に神狼族が、人間に着き従う下等な者と、同じ事をするのは抵抗が・・・」
なるほど。こういうのは嫌な訳か。
馬より早く、体力もある上に、会話も出来るガルムならと思ったのだが。
人間に着き従うというのは、お前も今やっているだろうと思ったが、あえてそこは突っ込まないでおくか。
「ルルはできるか?」
「大丈夫だよ!」
とりあえずルルに荷馬車を取り付けてもらい、試しに走らせてみる。
「いくよ!」
ルルが走ると、荷馬車が踊りだしてしまう。
うさぎが走る時の上下運動に、荷馬車がついて行けてないようだ。
「にいちゃん、これじゃ半日立たずに壊れちまうし、そもそも乗れたもんじゃないぜ?」
荷馬車屋の店主も、呆れかえってしまっている。
「こいつに対応できる、荷馬車はあるか?」
「ねえな。馬を素直に買った方がよくないか?」
「神獣と魔獣がいてはな・・・」
「それもそうだが・・・あ!」
景気良く手を叩く店主。何か思いついたのだろうか。
「この先の平野によ、発明士で名をはせている方がいるのよ。その人ならこの魔獣でも使える、荷馬車を創ってくれんじゃねえか?」
発明士という者がいるのか。それ自体も興味深いし、行ってみる事にするか。
「分かった。礼を言うよ」
店主に情報料として銀貨を1枚渡し、ルルの荷馬車を外してもらった後、教えてもらった平野を目指す。
ガルムに運んでもらい、街道を進み教えてもらった平野にたどり着く。
遠くに見える、煉瓦造りの大きい2棟の、工房のような建物。
恐らくあれが、発明士とやらの家だろう。
ガルムに指示をだし、見えている建物に向かう。
2棟のうち1棟は煙突から煙を出していて、人がいる事が伺える。
その工房の大扉を叩き、誰か出て来ないかと期待を込める。
扉は蹴破ると定評のある俺だ。早く出てきてくれないと、足が勝手に動きそうでしょうがない。
「開いてますよ・・・どうぞ・・・です」
中から女の子の声が聞こえる。
観音開きの大扉を開くと、中には煙突に繋がった窯と大きい長机があり、壁には黒板と書きかけの設計図、大量のロール紙が仕舞われている蜂の巣状の収納棚、何かの部品や組みかけの機械らしきものが散乱している。
ガラクタ専門のゴミ屋敷かと思う中、小学校高学年くらいの女の子が、長机にしかれた紙に、羽ペンで何かの設計図を書いている。
「レオハルドの工房にようこそ。ご用件はなんです?」
ガルムとルルをどうするかだ。
どう考えても、この宿屋にはガルムとルルがくつろげる部屋は無い。
とりあえずカウンターで聞いてみるか。
「厩舎ならございますが、神獣と魔獣がいるとなると他の馬達がおびえてしまうので」
やはり駄目だったか。それに厩舎では、ガルムが嫌がるかもしれないしな。
「ご提案としてはなんですが、厩舎を丸ごと借り入れて頂いて、そこに神獣と魔獣を入れて頂くのはどうでしょう?」
「費用はどれ位だ?」
「厩舎1棟丸ごとですので、一晩で銀貨20枚になります」
「分かった。あいつらに厩舎でいいか確認してくる」
いったん外に出て、ガルムとルルに確認をとる。
「僕は問題ないよ。普段は森で寝ていたよ。雨風を凌げるだけでうれしいよ」
「我も問題ない。馬もいないとの事なので。主は我に気を使われたよだが、主の金を使わせてまで、文句を言う事はありえない。神獣だからだと、気を使われること無きよう」
最大の懸念点にそんな事を言われてしまった。少し気をまわし過ぎていたか?
銀貨30枚を支払う事で取り急ぎ厩舎を借り、厩舎内の敷居を取り外してもらうのと、こいつらの飯も用意してもらう事にした。
宿屋の通りにある、街外れ近い厩舎にガルムとルルを入れ、飯を運びこんでもらう。
ルルは大量の牧草に大喜びし、ガルムも大量の肉から目が離せなくなっている。
「明日の朝迎えに来るから、大人しくしてろよ」
「分かったよ!」
「しばしのお別れですな」
俺がいなくなるまで食べるのを我慢していたのか、厩舎の扉をしめると、食事を始めたようだ。
なんだろう、俺の前で食べるのは失礼だとでも思ったのか。
オリービアと宿屋に戻り、部屋で夕飯を食べてから風呂に湯を溜める。
「一緒に入りましょう」
「断る」
オリービアとの押し問答があったが、なんとか跳ねのけて先に風呂に入らせる。
これ毎回やらないといけない訳じゃないよな。
オリービアの後に風呂に入り、備え付けの寝間着に着替え、髪をとかしていたオリービアに声をかける。
「今日はありがとう、オリービア。正直オリービアがいなければ、このような結果にはならなかっただろう」
「え!? いえ、お気になさらず・・・」
「どうした?」
「えへへ、ルシファー様が初めて私を名前で呼んで下さったので」
「そうだったか?」
「そうですよ、いつも”お前”とか”おい”とか”こいつ”でしたから。これで正妻に一歩近づきましたね」
「こんなのでか・・・」
こういった他愛のない会話が無かった俺には、戸惑うような感じと楽しく思う感じが入り混じっている。
話をしながら髪をとかし終えたオリービアが、今度はこっくりこっくりと頭を振っている。
今回の依頼は本当に疲れていたようで、オリービアは子作りだ何だと言わずに、すぐ寝てしまった。
今の俺の体は、この程度では疲労は貯まらないようだが、それでも眠気は襲ってくるもので、俺もすぐに意識を手放した。
翌朝。オリービアの声で目を覚ます。
「おはようございます。ルシファー様」
「おはよう・・・」
馬乗りで顔を覗き込んでいるオリービアをベッドから突き落とし、今回でこの宿屋を引き払う事を伝える。
涙目で落ち込んでいるオリービアと朝食を食べた後、忘れ物が無いように身支度を整えて受付へ向かう。
「今日で部屋を引き払います」
「では残り3日分の内、2日分の宿泊費をお返しします」
銀貨40枚を渡され、オリービアの鞄にしまってもらが、金もかなりの量になっている。かさばってしょうがないな。
銀行があると聞いたが、後でオリービアに聞いてみるか。
「オリービア」
「はい?」
早速厩舎に向かう途中の、雑談代わりにしてみる。
「銀行があると聞いたが、それはここで金を預けても他の所で引き出せるのか?」
「私は実際に利用した事はありませんが、出来るそうですよ。狩猟者証と一緒で、預かり証に本人の情報と預けている金額が魔法証として記録されて、それを提示すればほかの銀行でも引き出す事ができるそうです」
つまり魔法で再現したキャッシュカードみたいな物か。
これはいい事を聞いたな。街を出る時には預けていくとするか。
厩舎の扉を開けると、ガルムは起きていたがルルはまだ惰眠を貪っている。
「起きろ、ルル。行くぞ」
「ご主人、おはようだよ」
このどこか抜けたやつは本当に強いんだか・・・。
ガルムとルルを引き連れて、市場を物色する。
まずは今回の旅に必要な食料の調達と思ったが、先に荷馬車だな。
荷馬車は創造してもいいと思ったが、細かい作りまでは分かるはずもなく、創造できなかったので買う事にした。
やはり荷車の時のように、ある程度イメージできないと想像する事はできないようだ。
市場の物色を終えて、街の人に聞いた荷馬車を売っている街外れの店に向かう。
しかしここで問題が起こった。
「我が荷馬車を引くので?」
「駄目か?」
「申し上げにくいのだが、我は出来ぬ」
「どうしてだ?」
「荷馬車は馬が引くもの。流石に神狼族が、人間に着き従う下等な者と、同じ事をするのは抵抗が・・・」
なるほど。こういうのは嫌な訳か。
馬より早く、体力もある上に、会話も出来るガルムならと思ったのだが。
人間に着き従うというのは、お前も今やっているだろうと思ったが、あえてそこは突っ込まないでおくか。
「ルルはできるか?」
「大丈夫だよ!」
とりあえずルルに荷馬車を取り付けてもらい、試しに走らせてみる。
「いくよ!」
ルルが走ると、荷馬車が踊りだしてしまう。
うさぎが走る時の上下運動に、荷馬車がついて行けてないようだ。
「にいちゃん、これじゃ半日立たずに壊れちまうし、そもそも乗れたもんじゃないぜ?」
荷馬車屋の店主も、呆れかえってしまっている。
「こいつに対応できる、荷馬車はあるか?」
「ねえな。馬を素直に買った方がよくないか?」
「神獣と魔獣がいてはな・・・」
「それもそうだが・・・あ!」
景気良く手を叩く店主。何か思いついたのだろうか。
「この先の平野によ、発明士で名をはせている方がいるのよ。その人ならこの魔獣でも使える、荷馬車を創ってくれんじゃねえか?」
発明士という者がいるのか。それ自体も興味深いし、行ってみる事にするか。
「分かった。礼を言うよ」
店主に情報料として銀貨を1枚渡し、ルルの荷馬車を外してもらった後、教えてもらった平野を目指す。
ガルムに運んでもらい、街道を進み教えてもらった平野にたどり着く。
遠くに見える、煉瓦造りの大きい2棟の、工房のような建物。
恐らくあれが、発明士とやらの家だろう。
ガルムに指示をだし、見えている建物に向かう。
2棟のうち1棟は煙突から煙を出していて、人がいる事が伺える。
その工房の大扉を叩き、誰か出て来ないかと期待を込める。
扉は蹴破ると定評のある俺だ。早く出てきてくれないと、足が勝手に動きそうでしょうがない。
「開いてますよ・・・どうぞ・・・です」
中から女の子の声が聞こえる。
観音開きの大扉を開くと、中には煙突に繋がった窯と大きい長机があり、壁には黒板と書きかけの設計図、大量のロール紙が仕舞われている蜂の巣状の収納棚、何かの部品や組みかけの機械らしきものが散乱している。
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