55 / 107
7章 復活と使者そして仲間
7.5 使いに殺されかけた話
しおりを挟む
すり潰した万能の薬草を、全て水と一緒にルシファーへ飲ませた直後、荷馬車の外から轟音が響く。
その響き方から、今のは咆哮とともに衝撃波を飛ばすガルムの技だということが分かる。
それも今までにない最大級の威力のものだ。
ルルの治療もある。オリービアは躊躇なく外に飛び出す。
そこで目にしたのは、恐らくガルムの技によって、円形にえぐられた崖の姿であった。
「これが・・・、ガルムさんの本気?」
荷馬車から離れ、ウリエルをかみ砕こうとするガルムの姿が見える。
遠目でも既に荒い息をしているのが分かり、僅かな時間で疲労が蓄積しているのが伝わってくる。
「ガルムさん・・・もうちょっと堪えてください」
オリービアは傷だらけのルルの傍で、必死になって止血をするサラーに駆け寄る。
「おねえちゃん!」
「ありがとう、サラーちゃん」
オリービアはルルの体を観察し、血が止まった部分に作りためておいた、止血と消毒の役割を持つ、薬草を軟膏状にしたものを塗り込んでいく。
サラーも予備を受け取り、ルルの傷口に見よう見まねで塗り込んでいった。
「・・・う、何だか痛みが引いていく感じがするよ」
「目が覚めましたか、ルルさん!」
「良かったです!」
「ありがとうだよ・・・。僕は何の役にも立ってないのに、奥さんに迷惑をかけちゃったよ」
「そんなことありませんよ。私達が居ない間、サラーちゃんとルシファー様を必死に守ってくれたのでしょう? 自分の事をそんな風に言わないでください」
「う・・・でも、ありがとうだよ。僕が助けられちゃったよ」
「応急処置をしてくれたのはサラーちゃんです。お礼なら、サラーちゃんにお願いします」
「ありがとうだよ」
「お礼を言うのはこっちです。あたしの前に立ちはだかったルルさん、格好良かったです」
「そう言ってもらえると、うれしいよ」
全てに傷に軟膏を塗り終わり、オリービアは大量の包帯と、布を切って作ったガーゼをサラーに渡す。
「これを軟膏の上に貼り付けてください。巻けるところは包帯で覆ってください」
「了解です!」
「駄目だよ、それはご主人の為の物だよ」
「ルシファー様の足の傷は既に塞がっていましたから、もう必要はありません。それにルルさんはルシファー様守って傷ついたのですから、これを受け取る権利は充分にありますよ」
ルルは照れているような、遠慮しているようなようすで、サラーから治療を受け始める。
それを見たオリービアは、ガルムの元に走り始めた。
「おねえちゃん!?」
「ガルムさんの所に行きます!」
サラーの静止も聞かず、オリービアは全速力で駆け寄っていった。
未だ激戦を繰り広げるガルムとウリエル。
「おいおい! その程度かよ! がっかりだな~」
「貴様! 何故飛ばないのだ!?」
「地上で戦った方が、あんたが全力をだせると思ってね~」
「屈辱だな・・・」
「おいおい、俺は全力のお前と戦いだけだぜ? そういう風にとらえて欲しくはないな~」
「敵わぬと分かっていても! 手傷の1つは!」
既に神力が尽き欠けているガルム、この満身創痍の中で衝撃波を放とうとしている。
「・・・ここまでのようだな~。まあ俺もそこそこ楽しめたぜ」
ウリエルは今まで見せたことのない速度で、剣を突き立てガルムに突進した。
それに気づき技の発動を中断したガルムだが、避けるまでには至らず死を覚悟する。
ウリエルの剣がガルムに届くまさにその時、オリービアが大の字になって間に立ちはだかった。
剣はオリービアのみぞおちに食い込み、そのままガルムごと吹き飛ばされる。
「か・・・かは・・・」
「奥方・・・」
ガルムも全身を強打し、満身創痍ながらもオリービアに這い寄る。
そこで目にしたものは、神鉄の鎧ドレスが防いだとはいえ、胸部が陥没し致命傷を負ったオリービアの姿であった。
「何て事を・・・奥方・・・」
「ガルムざんば、大丈夫でずが・・・?」
「喋るな、喋ってはだめだ!」
ガルムがクッションになったとはいえ、全身を叩きつけられた時の損傷も人の命を奪うのに充分である。
「我の為に・・・母上だけでなく、我まで救ってくださるとは・・・」
ガルムは死に逝くオリービアを、ただただ見ていることしかできない。
今まで見下していた人間だが、今は人間を助ける力が無いことに悔しさを覚えている。
その時、俯くガルムから一滴の血が流れ落ち、オリービアの血と混ざった瞬間、僅かに金色に輝いた。
「今のは・・・。これは・・・知識が流れ込んで」
ガルムが何かを理解したかのように、意を決して立ち上がる中、ゆっくりとウリエルが近づいてくる。
「今際の別れは済んだか? 創造主も止めに入らねえし、俺がお前らを殺しても問題ないってことかね~」
ウリエルが再び剣を構えると同時に、ガルムが天空に向かって声を発する。
「我らが創造主に宣言する! 我はこの者と契約を交わし、いかなる時も付き従う事をこの身に誓おう!」
その言葉のあとウリエルが飛び掛かり、それと同時にガルムが出血している鼻先の傷口を、オリービアの出血している、掌の傷口に密着させた。
オリービアとガルムを金色の光が包み込み、ウリエルは驚いて翼を広げて上空へ逃れる。
「なんだ!? あいつら、何しやがったんだ!?」
やがて光が弱まり、全ての傷が回復したオリービアとガルムが現れる。
何が起こったのか分からず、ウリエルはゆっくり地面に下りながら、事の成り行きを観察していた。
「・・・ガルムさん!?」
「間に合ったか、奥方」
「何が起こったのですか?」
「奥方と天命の契約を結んだのだ」
「傷が治ってる。これがその契約という奴の力ですか?」
「我も詳しい理屈は分からぬが、奥方と我の力が交わり循環することで、生命力を高めて互いを死の淵から救ったのではなかろうか」
「凄い・・・こんな事ができたんですね!」
「我も分からないのだが、何故かそうすれば良い気がしたのだ」
体の状態を確かめながら立ち上がるオリービア。
「凄く体が軽い?」
「恐らく、奥方は人間でいうところの獣操師なのであろう」
「そういえば・・・狩猟組合でも、そうなんじゃないかって言われたような?」
その時、オリービアとガルムの間を炎が壁状になり通過する。
「そろそろいいかな~。どうやったかわからね~けど、さっきより強くなったみたいじゃね~か。これなら、創造主から与えられた俺の力を使っても良さそうだな~」
「我も今までにない、力の波動を感じる。先程のようにはいかぬ」
「私も少しは戦えそうです!」
ウリエルは力なく剣を下ろし、いぶかしんだ顔でオリービアを見てくる。
「お前・・・そんな感じだったか?」
「何ですか!? まさか! 胸が先程の攻撃で小さくなったとでも!? ルシファー様がおっきい子が好きだったらどうしよう!?」
「いや・・・そうじゃね~んだけど・・・」
「奥方! それはどうしたのだ!?」
「何ですか! やっぱり小さいですか!? あのウリエルとかいうのが大きいだけで、私もそれなりにあるつもりで」
「違うのだ! 落ち着け、奥方。神狼族のような耳と尻尾が生えているのだ!」
そのガルムの言葉にオリービアは一瞬固まり、おずおずと自分の頭部の耳を触り、腰下から生えている尻尾を触って、本当かどうかを確認する。
「えええええ!? 何か生えてる~!」
シディムの谷に、オリービアの絶叫が響き渡った。
その響き方から、今のは咆哮とともに衝撃波を飛ばすガルムの技だということが分かる。
それも今までにない最大級の威力のものだ。
ルルの治療もある。オリービアは躊躇なく外に飛び出す。
そこで目にしたのは、恐らくガルムの技によって、円形にえぐられた崖の姿であった。
「これが・・・、ガルムさんの本気?」
荷馬車から離れ、ウリエルをかみ砕こうとするガルムの姿が見える。
遠目でも既に荒い息をしているのが分かり、僅かな時間で疲労が蓄積しているのが伝わってくる。
「ガルムさん・・・もうちょっと堪えてください」
オリービアは傷だらけのルルの傍で、必死になって止血をするサラーに駆け寄る。
「おねえちゃん!」
「ありがとう、サラーちゃん」
オリービアはルルの体を観察し、血が止まった部分に作りためておいた、止血と消毒の役割を持つ、薬草を軟膏状にしたものを塗り込んでいく。
サラーも予備を受け取り、ルルの傷口に見よう見まねで塗り込んでいった。
「・・・う、何だか痛みが引いていく感じがするよ」
「目が覚めましたか、ルルさん!」
「良かったです!」
「ありがとうだよ・・・。僕は何の役にも立ってないのに、奥さんに迷惑をかけちゃったよ」
「そんなことありませんよ。私達が居ない間、サラーちゃんとルシファー様を必死に守ってくれたのでしょう? 自分の事をそんな風に言わないでください」
「う・・・でも、ありがとうだよ。僕が助けられちゃったよ」
「応急処置をしてくれたのはサラーちゃんです。お礼なら、サラーちゃんにお願いします」
「ありがとうだよ」
「お礼を言うのはこっちです。あたしの前に立ちはだかったルルさん、格好良かったです」
「そう言ってもらえると、うれしいよ」
全てに傷に軟膏を塗り終わり、オリービアは大量の包帯と、布を切って作ったガーゼをサラーに渡す。
「これを軟膏の上に貼り付けてください。巻けるところは包帯で覆ってください」
「了解です!」
「駄目だよ、それはご主人の為の物だよ」
「ルシファー様の足の傷は既に塞がっていましたから、もう必要はありません。それにルルさんはルシファー様守って傷ついたのですから、これを受け取る権利は充分にありますよ」
ルルは照れているような、遠慮しているようなようすで、サラーから治療を受け始める。
それを見たオリービアは、ガルムの元に走り始めた。
「おねえちゃん!?」
「ガルムさんの所に行きます!」
サラーの静止も聞かず、オリービアは全速力で駆け寄っていった。
未だ激戦を繰り広げるガルムとウリエル。
「おいおい! その程度かよ! がっかりだな~」
「貴様! 何故飛ばないのだ!?」
「地上で戦った方が、あんたが全力をだせると思ってね~」
「屈辱だな・・・」
「おいおい、俺は全力のお前と戦いだけだぜ? そういう風にとらえて欲しくはないな~」
「敵わぬと分かっていても! 手傷の1つは!」
既に神力が尽き欠けているガルム、この満身創痍の中で衝撃波を放とうとしている。
「・・・ここまでのようだな~。まあ俺もそこそこ楽しめたぜ」
ウリエルは今まで見せたことのない速度で、剣を突き立てガルムに突進した。
それに気づき技の発動を中断したガルムだが、避けるまでには至らず死を覚悟する。
ウリエルの剣がガルムに届くまさにその時、オリービアが大の字になって間に立ちはだかった。
剣はオリービアのみぞおちに食い込み、そのままガルムごと吹き飛ばされる。
「か・・・かは・・・」
「奥方・・・」
ガルムも全身を強打し、満身創痍ながらもオリービアに這い寄る。
そこで目にしたものは、神鉄の鎧ドレスが防いだとはいえ、胸部が陥没し致命傷を負ったオリービアの姿であった。
「何て事を・・・奥方・・・」
「ガルムざんば、大丈夫でずが・・・?」
「喋るな、喋ってはだめだ!」
ガルムがクッションになったとはいえ、全身を叩きつけられた時の損傷も人の命を奪うのに充分である。
「我の為に・・・母上だけでなく、我まで救ってくださるとは・・・」
ガルムは死に逝くオリービアを、ただただ見ていることしかできない。
今まで見下していた人間だが、今は人間を助ける力が無いことに悔しさを覚えている。
その時、俯くガルムから一滴の血が流れ落ち、オリービアの血と混ざった瞬間、僅かに金色に輝いた。
「今のは・・・。これは・・・知識が流れ込んで」
ガルムが何かを理解したかのように、意を決して立ち上がる中、ゆっくりとウリエルが近づいてくる。
「今際の別れは済んだか? 創造主も止めに入らねえし、俺がお前らを殺しても問題ないってことかね~」
ウリエルが再び剣を構えると同時に、ガルムが天空に向かって声を発する。
「我らが創造主に宣言する! 我はこの者と契約を交わし、いかなる時も付き従う事をこの身に誓おう!」
その言葉のあとウリエルが飛び掛かり、それと同時にガルムが出血している鼻先の傷口を、オリービアの出血している、掌の傷口に密着させた。
オリービアとガルムを金色の光が包み込み、ウリエルは驚いて翼を広げて上空へ逃れる。
「なんだ!? あいつら、何しやがったんだ!?」
やがて光が弱まり、全ての傷が回復したオリービアとガルムが現れる。
何が起こったのか分からず、ウリエルはゆっくり地面に下りながら、事の成り行きを観察していた。
「・・・ガルムさん!?」
「間に合ったか、奥方」
「何が起こったのですか?」
「奥方と天命の契約を結んだのだ」
「傷が治ってる。これがその契約という奴の力ですか?」
「我も詳しい理屈は分からぬが、奥方と我の力が交わり循環することで、生命力を高めて互いを死の淵から救ったのではなかろうか」
「凄い・・・こんな事ができたんですね!」
「我も分からないのだが、何故かそうすれば良い気がしたのだ」
体の状態を確かめながら立ち上がるオリービア。
「凄く体が軽い?」
「恐らく、奥方は人間でいうところの獣操師なのであろう」
「そういえば・・・狩猟組合でも、そうなんじゃないかって言われたような?」
その時、オリービアとガルムの間を炎が壁状になり通過する。
「そろそろいいかな~。どうやったかわからね~けど、さっきより強くなったみたいじゃね~か。これなら、創造主から与えられた俺の力を使っても良さそうだな~」
「我も今までにない、力の波動を感じる。先程のようにはいかぬ」
「私も少しは戦えそうです!」
ウリエルは力なく剣を下ろし、いぶかしんだ顔でオリービアを見てくる。
「お前・・・そんな感じだったか?」
「何ですか!? まさか! 胸が先程の攻撃で小さくなったとでも!? ルシファー様がおっきい子が好きだったらどうしよう!?」
「いや・・・そうじゃね~んだけど・・・」
「奥方! それはどうしたのだ!?」
「何ですか! やっぱり小さいですか!? あのウリエルとかいうのが大きいだけで、私もそれなりにあるつもりで」
「違うのだ! 落ち着け、奥方。神狼族のような耳と尻尾が生えているのだ!」
そのガルムの言葉にオリービアは一瞬固まり、おずおずと自分の頭部の耳を触り、腰下から生えている尻尾を触って、本当かどうかを確認する。
「えええええ!? 何か生えてる~!」
シディムの谷に、オリービアの絶叫が響き渡った。
0
あなたにおすすめの小説
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
弱いままの冒険者〜チートスキル持ちなのに使えるのはパーティーメンバーのみ?〜
秋元智也
ファンタジー
友人を庇った事からクラスではイジメの対象にされてしまう。
そんなある日、いきなり異世界へと召喚されてしまった。
クラス全員が一緒に召喚されるなんて悪夢としか思えなかった。
こんな嫌な連中と異世界なんて行きたく無い。
そう強く念じると、どこからか神の声が聞こえてきた。
そして、そこには自分とは全く別の姿の自分がいたのだった。
レベルは低いままだったが、あげればいい。
そう思っていたのに……。
一向に上がらない!?
それどころか、見た目はどう見ても女の子?
果たして、この世界で生きていけるのだろうか?
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる