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8章 獣操と招集そして神獣
8.6 獣操師と戦った話
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「なんの!」
あれから何度も斬り結んでいるが、オリービアの剣はエルシドに届きすらしていない。
俺から見ても、オリービアの方が速さも力も優れているように見えるが、まるで霞を斬っているように見える。
それに対してエルシドの剣は的確にオリービアを捉えていて、オリービアはすんでのところで何とか防いでいる状態だ。
この違いは、いったい何なのだろうか。
「なんででしょう、負ける気もしませんが勝てる気もしません」
「当然だろうね」
「あなたの命力と、マナンダとの契約のほうが、強いということですか?」
「そうではないよ。私は、もっと原始的な手法を使っているだけだ」
話をはぐらかされたオリービアは、今までにない手を使おうとする。
「神狼の崩口!」
おいおい! と思ったが、ちゃんと加減はしたようで、ウリエルと戦った時程の衝撃波ではなかった。
だが人を吹き飛ばすには充分な威力だ。
衝撃波が届く僅かな間しかないが、どうする? エルシド。
「獣王の鼓動!」
エルシドの額や腕に欠陥が浮き出て白目が赤目に変化した後、衝撃波を横に飛んでかわした。
「これも駄目なんて・・・」
技の発動を終えたオリービアは、目に見えて落ち込んでいる。
「いや、気を落とす事は無いよ。私の契約獣がレオンでなければ、決まっていました」
「どういうことですか?」
「レオン、つまりマナンダの能力は、心の臓を限界まで活性化し、身体能力を極限にまで引き上げる事だからね」
「そんな事が出来るなんて・・・」
「単純だがそれでいて強力、だが体に無理を強いるから乱用も出来ない。使いどころを見極める必要がある力なんだがね」
「文句を言われるとはな」
レオンの機嫌が悪そうだ。まあ当たり前なのかもしれないが。
だが、これでマナンダは固有の能力を持つ、希少な魔獣だということが分かったな。
狩猟依頼で遭遇した場合は、警戒することにしよう。
「今のはガルム様、神狼族の力かい?」
「はい。そうです・・・焦って思わず使ってしまいました」
「なるほど。ここまでにしようか。神狼族の力を乱発されては、流石に体がもたないからね」
エルシドは剣を鞘に戻し、オリービアとレオンと一緒にこちらに戻ってくる。
「これでもう獣操師と名乗れるだろう?」
「ええ、ありがとうございます。でも・・・」
オリービアは腑に落ちない表情をしている。なかなか戦えていたと思うが。
「私に剣が届かなかった事だね?」
そういえば、オリービアはエルシドに防御させる事すら出来ていなかったな。
「どうしてでしょうか?」
「それは・・・ルシファー君と私が戦えば分かるかもね」
「俺と?」
突然の指名。理由が分からずどう答えていいか分からなくなる。
だが、期待したようにオリービアが視線を向けてくるし、俺も剣が届かなかった理由を知りたくなってきたしな。
「いいだろう」
エルシドと闘技場の中央に立ち、お互いに剣を抜いて向かい合う。
「うわあああああ! ご主人が行っちゃったから、奥さんの後ろに隠れるよ!」
「ルルさんちょっと静かにしてください」
「おねえちゃん」
「何ですか? サラーちゃん」
「おにいちゃんなら勝てるです?」
「ルシファー様の力を使えば簡単なのでしょうが、剣のみでの勝負となると」
「おにいちゃん! 頑張るです!」
後ろから応援の声が聞こえるが、別に勝っても負けても何にもないんだがな。
「随分好かれているね」
「かもな。変わり者の集まりだしな」
「なるほど・・・。ところで、ルシファー君の不思議な力は使うのかい?」
「ん? 何でそれを知っている?」
「狩猟組合に、新しいプラチナランクが誕生したことが伝わってきてね。その新人プラチナランクは、魔法でも獣操でもない力を使うとか」
「なるほど。もう情報が回っているのか。安心しろ、純粋な身体能力と剣しか使わない」
「楽しみだ」
その言葉を合図に、オリービアの時と同じ動きをエルシドがする。
だが、強化された反射神経には遅く感じるので、余裕をもって後ろに下がりかわす。
すかさずエルシドは突きを放ってくるが、これも余裕で体を捻って交わすことが出来たが、そのまま水平に薙ぎ払いをしてくる。
流れるような攻撃の連続だが、これも横っ飛びで交わすことが出来そうだ。
獣操師といえど、神に強化された肉体には敵わないのだろうか。
「凄いな。獣操師でもないのに、それを凌駕する身体能力を持つのか」
「まあ・・・、偶然が重なってこうなっただけだがな」
「秘密はあくまで秘密か。これならば、私も出し惜しみしている場合ではなさそうだ。獣王の鼓動!」
エルシドに再び血管が浮き出て、赤目に変化したのを確認した瞬間、今までにない速さで斬りこんでくる。
今度は交わすわけにいかず、思わず刀で受けてしまう。
「君は余裕を見せずに、最初の攻防で剣を使っていれば勝てていたのだがね」
「それでは目的を果たせないだろ」
剣が重い。速度だけではない、力も上がっているのか?
だが・・・それでも天使に比べれば、遅い!
負けじと切り返すが、まるで川の流れのように剣筋を変えられて、エルシドを捉えることができない。
すかさず斬り返され、それを刀で受け止める。
闘技場には、けたたましい金属音が響き渡り続けている。
「あの者、人間の身であの動きが出来るのか!?」
レオンが驚きながら、その戦いから目が離せなくなっている。
「我が主は神域に到達せし御方! 当然の動きだ」
「おにいちゃん! 頑張るです!」
「ご主人! 力を使えば余裕だよ!」
「ルシファー様、勝って今日は子作りですよ!」
外野がうるさい!
レオンは驚いて大声上げてるし、ガルムは自分のことのように自慢してるし、サラーは純粋に応援してるし、ルルは話聞いてたのか? って感じだし、オリービアはいつもの調子だ。
こっちだって、直ぐに勝負を決められるのならとっくにやっている。
何でだ・・・天使よりも遅く弱い力なのに、なんで勝てない。
「雑念があるようだね!」
怒涛の攻撃に、徐々に防戦一方にさせられ始める。
このエルシドの剣の軌道はなんなんだ? 剣を回転させて威力を高めつつ、変幻自在な太刀筋を繰り出してくる。
予想できない太刀筋に、場当たり的な対処をするしかない。
だがエルシドの剣は、徐々に刃こぼれと亀裂が目立ち始める。
神鉄の刀と打ち合ってるのだから、当然といえば当然なのだろうが。
たけど、武器が破壊されて終わるのでは意味がない。
「く!」
焦ってしまい、力任せに横へ振りぬいてしまう。
当然そんな大振りはかがんでかわされてしまい、自ら隙を作ってしまう。
エルシドはその瞬間を逃さず、したから斜め上に剣を振り上げる。それを無視して強引に刀を振り戻し、剣を受けようとするが・・・。
それを予想していたのか、エルシドは剣を振り上げた方向と逆に、手首を使って回転させながら、自らの頭の上を通して俺の首に向かって剣を振り抜こうとする。
思わず手を首元に持っていき、サイコキネシスを発動してしまい、剣を止めてしまった。
こいつ・・・今殺すつもりで振らなかったか?
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。それが君の力か。見れてよかったよ・・・。止められはしたが、私の勝ちでいいかい?」
「ああ・・・俺の負けだ。力を発動させるのが、目的だったか。食えない奴だな・・・」
お互いに剣を納めて、待っているみんなのところに戻る。
「主よ、凄い戦いであった」
負けたのにも関わらず、ガルムは誇らしげにしている。
「ご主人は強いんだよ! 本気でやったら勝ってたよ!」
相変わらずルルは分かっていないようだ。
「おにいちゃん! 格好良かったです! こう! ズバっとです!」
サラーは剣を振る真似をしている。
「負けても子供は作りましょう」
うん。勝手にやってろ。
「実際に戦ってみて分かったよ」
「気づいたかい?」
「ああ。考えてみれば、とても簡単なことだ」
「では、答えをどうぞ」
俺の出す答えを、全員が黙って待っている。
「あんたがやっているのは剣術で、俺達がやっているのは、ただ剣を振り回しているだけだからだ」
あれから何度も斬り結んでいるが、オリービアの剣はエルシドに届きすらしていない。
俺から見ても、オリービアの方が速さも力も優れているように見えるが、まるで霞を斬っているように見える。
それに対してエルシドの剣は的確にオリービアを捉えていて、オリービアはすんでのところで何とか防いでいる状態だ。
この違いは、いったい何なのだろうか。
「なんででしょう、負ける気もしませんが勝てる気もしません」
「当然だろうね」
「あなたの命力と、マナンダとの契約のほうが、強いということですか?」
「そうではないよ。私は、もっと原始的な手法を使っているだけだ」
話をはぐらかされたオリービアは、今までにない手を使おうとする。
「神狼の崩口!」
おいおい! と思ったが、ちゃんと加減はしたようで、ウリエルと戦った時程の衝撃波ではなかった。
だが人を吹き飛ばすには充分な威力だ。
衝撃波が届く僅かな間しかないが、どうする? エルシド。
「獣王の鼓動!」
エルシドの額や腕に欠陥が浮き出て白目が赤目に変化した後、衝撃波を横に飛んでかわした。
「これも駄目なんて・・・」
技の発動を終えたオリービアは、目に見えて落ち込んでいる。
「いや、気を落とす事は無いよ。私の契約獣がレオンでなければ、決まっていました」
「どういうことですか?」
「レオン、つまりマナンダの能力は、心の臓を限界まで活性化し、身体能力を極限にまで引き上げる事だからね」
「そんな事が出来るなんて・・・」
「単純だがそれでいて強力、だが体に無理を強いるから乱用も出来ない。使いどころを見極める必要がある力なんだがね」
「文句を言われるとはな」
レオンの機嫌が悪そうだ。まあ当たり前なのかもしれないが。
だが、これでマナンダは固有の能力を持つ、希少な魔獣だということが分かったな。
狩猟依頼で遭遇した場合は、警戒することにしよう。
「今のはガルム様、神狼族の力かい?」
「はい。そうです・・・焦って思わず使ってしまいました」
「なるほど。ここまでにしようか。神狼族の力を乱発されては、流石に体がもたないからね」
エルシドは剣を鞘に戻し、オリービアとレオンと一緒にこちらに戻ってくる。
「これでもう獣操師と名乗れるだろう?」
「ええ、ありがとうございます。でも・・・」
オリービアは腑に落ちない表情をしている。なかなか戦えていたと思うが。
「私に剣が届かなかった事だね?」
そういえば、オリービアはエルシドに防御させる事すら出来ていなかったな。
「どうしてでしょうか?」
「それは・・・ルシファー君と私が戦えば分かるかもね」
「俺と?」
突然の指名。理由が分からずどう答えていいか分からなくなる。
だが、期待したようにオリービアが視線を向けてくるし、俺も剣が届かなかった理由を知りたくなってきたしな。
「いいだろう」
エルシドと闘技場の中央に立ち、お互いに剣を抜いて向かい合う。
「うわあああああ! ご主人が行っちゃったから、奥さんの後ろに隠れるよ!」
「ルルさんちょっと静かにしてください」
「おねえちゃん」
「何ですか? サラーちゃん」
「おにいちゃんなら勝てるです?」
「ルシファー様の力を使えば簡単なのでしょうが、剣のみでの勝負となると」
「おにいちゃん! 頑張るです!」
後ろから応援の声が聞こえるが、別に勝っても負けても何にもないんだがな。
「随分好かれているね」
「かもな。変わり者の集まりだしな」
「なるほど・・・。ところで、ルシファー君の不思議な力は使うのかい?」
「ん? 何でそれを知っている?」
「狩猟組合に、新しいプラチナランクが誕生したことが伝わってきてね。その新人プラチナランクは、魔法でも獣操でもない力を使うとか」
「なるほど。もう情報が回っているのか。安心しろ、純粋な身体能力と剣しか使わない」
「楽しみだ」
その言葉を合図に、オリービアの時と同じ動きをエルシドがする。
だが、強化された反射神経には遅く感じるので、余裕をもって後ろに下がりかわす。
すかさずエルシドは突きを放ってくるが、これも余裕で体を捻って交わすことが出来たが、そのまま水平に薙ぎ払いをしてくる。
流れるような攻撃の連続だが、これも横っ飛びで交わすことが出来そうだ。
獣操師といえど、神に強化された肉体には敵わないのだろうか。
「凄いな。獣操師でもないのに、それを凌駕する身体能力を持つのか」
「まあ・・・、偶然が重なってこうなっただけだがな」
「秘密はあくまで秘密か。これならば、私も出し惜しみしている場合ではなさそうだ。獣王の鼓動!」
エルシドに再び血管が浮き出て、赤目に変化したのを確認した瞬間、今までにない速さで斬りこんでくる。
今度は交わすわけにいかず、思わず刀で受けてしまう。
「君は余裕を見せずに、最初の攻防で剣を使っていれば勝てていたのだがね」
「それでは目的を果たせないだろ」
剣が重い。速度だけではない、力も上がっているのか?
だが・・・それでも天使に比べれば、遅い!
負けじと切り返すが、まるで川の流れのように剣筋を変えられて、エルシドを捉えることができない。
すかさず斬り返され、それを刀で受け止める。
闘技場には、けたたましい金属音が響き渡り続けている。
「あの者、人間の身であの動きが出来るのか!?」
レオンが驚きながら、その戦いから目が離せなくなっている。
「我が主は神域に到達せし御方! 当然の動きだ」
「おにいちゃん! 頑張るです!」
「ご主人! 力を使えば余裕だよ!」
「ルシファー様、勝って今日は子作りですよ!」
外野がうるさい!
レオンは驚いて大声上げてるし、ガルムは自分のことのように自慢してるし、サラーは純粋に応援してるし、ルルは話聞いてたのか? って感じだし、オリービアはいつもの調子だ。
こっちだって、直ぐに勝負を決められるのならとっくにやっている。
何でだ・・・天使よりも遅く弱い力なのに、なんで勝てない。
「雑念があるようだね!」
怒涛の攻撃に、徐々に防戦一方にさせられ始める。
このエルシドの剣の軌道はなんなんだ? 剣を回転させて威力を高めつつ、変幻自在な太刀筋を繰り出してくる。
予想できない太刀筋に、場当たり的な対処をするしかない。
だがエルシドの剣は、徐々に刃こぼれと亀裂が目立ち始める。
神鉄の刀と打ち合ってるのだから、当然といえば当然なのだろうが。
たけど、武器が破壊されて終わるのでは意味がない。
「く!」
焦ってしまい、力任せに横へ振りぬいてしまう。
当然そんな大振りはかがんでかわされてしまい、自ら隙を作ってしまう。
エルシドはその瞬間を逃さず、したから斜め上に剣を振り上げる。それを無視して強引に刀を振り戻し、剣を受けようとするが・・・。
それを予想していたのか、エルシドは剣を振り上げた方向と逆に、手首を使って回転させながら、自らの頭の上を通して俺の首に向かって剣を振り抜こうとする。
思わず手を首元に持っていき、サイコキネシスを発動してしまい、剣を止めてしまった。
こいつ・・・今殺すつもりで振らなかったか?
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。それが君の力か。見れてよかったよ・・・。止められはしたが、私の勝ちでいいかい?」
「ああ・・・俺の負けだ。力を発動させるのが、目的だったか。食えない奴だな・・・」
お互いに剣を納めて、待っているみんなのところに戻る。
「主よ、凄い戦いであった」
負けたのにも関わらず、ガルムは誇らしげにしている。
「ご主人は強いんだよ! 本気でやったら勝ってたよ!」
相変わらずルルは分かっていないようだ。
「おにいちゃん! 格好良かったです! こう! ズバっとです!」
サラーは剣を振る真似をしている。
「負けても子供は作りましょう」
うん。勝手にやってろ。
「実際に戦ってみて分かったよ」
「気づいたかい?」
「ああ。考えてみれば、とても簡単なことだ」
「では、答えをどうぞ」
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「あんたがやっているのは剣術で、俺達がやっているのは、ただ剣を振り回しているだけだからだ」
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