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10章 竜闘祭と決着そして別の戦い
10.1 急進派の頭が出てきた話
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「え! ラコーンはどこに? 何であんなところにいるの!?」
お前が吹き飛ばしたんだろうが。いい加減に気づけ。
「レグナ、お前の勝ちだ。早く闘技場からどけ!」
行司役の竜も面倒になってるじゃないか。
おずおずと闘技場から降り、こちらに向かってくるレグナの背中に、突然声援が降り注ぐ。
竜であるために拍手喝采という状況ではないが、素直に賞賛を送る声や、遠吠えのような声、空に向かって炎を吐いている者もいる。
歩きながら喜んでいるように見えるレグナのようすから、これが神竜族なりの表現なのだろう。
「おいら! 勝ったよ!」
飛び跳ねたり首を振ったりとして、大きな体全部を使った喜びの表現を見ていると、人間の価値観で思っているよりもまだまだ子供なのだろうかと感じてくる。
それを見ながら、オリービアとサラーも笑顔で拍手をしていた。
「言った通りだったろ?」
「旦那さんは凄いよ! 本当に勝てたよ!」
別に俺は凄くないのだが・・・。そういう返事を期待していた訳ではないんだがな。
「レグナ殿も、これで少しは自信を得たのではないか?」
「まだ信じられない部分もあるけど、あのラコーンに勝てたのだから、頑張れる気がするよ!」
「あの・・・私ずっと気になっていたのですが、これって勝ち上がり戦ですよね? 決勝まで何戦あるのですか?」
「あ!」
オリービアの質問でレグナ自身もその事に気づいたようで、慌てて行司役の竜の元へ向かい、数秒の間に話して戻ってくる。
「決勝まで5回戦えばいいんだって!」
そこそこの数が出場しているようだな。
この観客の竜が全ての神竜族だとすると、ざっと見渡す限り200いるかどうか。
シードがあるのかは分からないが、最低でも10匹に1匹が出場しているとすると、族長立候補者はそれなりに多いようだ。
種としての個体数としては決して多くはないが、寿命が長くなるにつれて全体の個体数は減少すると生物の授業で習ったし、そうとう寿命が長そうな神竜族に当てはめると、寧ろ多いくらいに感じる。
そういえば各地に散った神狼族はどれ程いたのだろうか? バビロアを出てからというもの、ガルムから話題が出ていないが、一族を探すのも使命だった気がする。
そんな考えを巡らせていると、竜闘祭の会場全体が震えるほどの歓声が響き渡る。
何事かと思い闘技場の方に目をやると、レグナよりもやや大きい紅い竜が入場してきていた。
色以外はほとんどレグナと変わらない見た目をしている。左右合わせて12本に枝分かれした角の数まで一緒だ。
「レビヤ、すまない・・・。あんな弱虫に敗北するとは」
ラコーンがあの紅い竜を、今レビヤと呼んだな。
ということは、あいつがレグナの父を殺した竜という事か。
「妙な策など弄さずに、初めから侮らず正々堂々と戦えばよかったものを」
「わ・・我輩は!」
「妾の前から消え失せろ! 真の臆病者めが!」
レビヤと呼ばれた紅い竜は、レグナがやったのと同じように尻尾でラコーンを吹き飛ばす。
闘技場の切れ目である、入退場の役割を果している岩壁に叩きつけられ、片方のリーゼント状の角が折れて地面に転がっていた。
完全に気を失ったようで、ラコーンは他の竜に咥えられて引きずられていく。
「角無しになった!」
「己の配下にもかかわらず、あそこまでやるとは」
「角無しになった今、これでラコーン親衛隊とやらは終わりだな」
周りが騒がしいが、気になる会話が聞こえてくる。
「レグナ、角無しってどういうことだ?」
「神竜族にとって角は誇りであり、それぞれを示す個性みたいなものなんだ。だから角を失うということは・・・」
「もはや蔑まれる存在という事か」
「・・・レビヤ、そこまでしなくても」
レグナが悲しそうな目をしながら、未だ闘技場で相手を待つレビヤを見る。
「図らずとも、お前の受けてきた屈辱の、仕返しをしたということか?」
レビヤは周囲の雑音を気にすることなく、ただレグナだけに話しかける。
「おいらは、そんな事望んでいないよ」
「だから・・・お前は駄目なのだ」
今度はレビヤが悲しそうにしているように見えるが。
もっと残虐非道な奴を創造していた分、この応対には違和感がするな。
「レグナさん、あたしも聞きたい事があるです」
サラーはレグナの前足まで近づき、顔を近づけるように手招きする。
「娘さん、どうしたの?」
「竜の角って、そんなに簡単に折れるです?」
「折れないよ。折れたら大変だしね」
「レグナさんがラコーンを吹き飛ばした時、角は折れなかったです。でも、あのレビヤという竜が吹き飛ばした時は、角が折れたです。ということは・・・レビヤの方がレグナさんより強い、というのは・・・」
「本当だよ」
考えれば当然なのかもしれない。最も強いはずの族長を殺しているのだから。
最強と思っていた、自分の父を殺した存在。
だがそれは、”今までは”という話だ。
「今のお前は、レビヤにも勝てるんじゃないか?」
「そ・・・それは、流石に無いかと思うけど・・・」
もしかしてレグナは、まだ気づいていないのだろうか。
「お前の力は底上げされているはずだ。オリービアと契約したことによってな」
「そうなの!?」
体が軽くなったと言っていた気がするが、それが契約によるものとまでは想像できなかったのか。
ガルムといい、神獣というのは契約を元から知っていた訳ではないのだろう。
ガルムは天啓を得たように、契約の言葉が流れ込んできたと言っていた。
この世界の仕組みは不思議だ。
理屈が分からない以上、こういう風に出来ていると思うほかないな。
「確か命力と呼ばれる力を循環させることで、互いの力を高めることが出来るだったか。つまり、契約したことによってお前は強くなっている。そして俺が見る限り、オリービアが契約する獣を増やすと、循環が多くなりもれなく全員が更に強くなっているようだ」
オリービアとガルムも頷いているところを見ると、この推測は当たっているのだろう。
ルルは・・・箱座りで眠っているな。もうこいつには何も期待しない事にしよう。
「じゃ、じゃあ! 今のおいらなら、勝てる見込みがあるってこと?」
「そうだな。今のお前は元の強さもあいまって・・・ん?」
これは・・・戦いを繰り返した事で、俺にも感じるようになってきたというのか。
「おにいちゃん? どうしたです?」
サラーに袖をひかれて我に返る。
さて、今の感覚をみんなに説明すべきか。
・・・そうだな。ここは俺の方から出向いてもいいかもしれない。
「何でもない」
「だったら・・・いいです」
全員が心配している顔をしているが、こいつらにはここに留まって貰おう。
闘技場に背を向けて歩き出し、すれ違いざまにオリービアに指示を出す。
「お前らはここでレグナを見ていてやってくれ。俺は、少し用事が出来た」
「どういうことですか? お一人で行かせるわけには」
「必ず戻ってくる」
「そういう事を言っているのでは・・・」
「妻として、夫の留守を守るのが当然じゃないのか?」
「気を付けてお出かけください!」
よし! これで問題ないな。
サイコキネシス発動し、自分の体を浮き上がらせて上空に向かう。
一度空中で制止し、もう一度感覚を研ぎ澄ませて方角を定める。
「見つけた」
目標を定め、高速で飛行を開始した。
「奥方! 何故主を1人で行かせた!?」
「妻だからです!」
「そういう事では・・・」
「妻だからです!」
「主はどこに行かれたのだ?」
「妻でも分かりません!」
「ぐうう・・・」
地上では置いて行かれたガルムが慌てていた。
「諦めるです・・・ガルムさん」
「娘よ、それでも我は・・・」
「ここで待機していろとの、ルシファー様からの指示です。今は信じて待っていましょう」
オリービアの顔は、慌てる一同と対照的に穏やかなままで、その表情は安心を得るものに充分だった。
それを見たガルムでさえも、これ以上の追及を止めて、レビヤの試合が始まるのを観察し始めた。
同時刻。神竜族の住処内にある、砂漠のオアシスとも言うべき場所に、ルシファーは降り立った。
「逃げはしなかったな」
大岩に座りながら、自らの身の丈と同じ大きさの戦斧を膝の上で転がしている者がいる。
背中には翼が生えており、顔はフードを被っているので見えない。
だが、その口元は笑っているように見える。
「こちらの存在に気づくとは・・・やや意外なのだが」
口ではそう言っているものの、落ち着き払っているようで、僅かにも隙という隙は見えない。
「ガブリエルとウリエルよりも小柄だが、天使としての力は充分のようだな。カマエルさん」
「僕の名前を知っているということは、貴方を連れてきた神竜族から聞いたという事なのだが。やはり住処を離れるのを、許すべきではなかったのだ」
こっちの問いは完全に無視か。
「対話をまともにするつもりがないのなら、そろそろ戦おうか」
「何故貴方と戦わなければならないのだ? そもそも、創造主から接触していいとは聞いてないのだが」
「お前の都合なんか知るかよ」
また創造主か。間違いない、こいつは今いる創造主の一派だ。
「困ったのだ。ん? でも創造主がお止めにならないのだが。なら戦っても良いという事なのだ」
大岩から翼を広げて滑空して来るカマエル。
「僕は創造主の武器、大天使カマエル。さあ、武を示してほしいのだ」
戦斧を構え、徐々に滑空の勢いを増して、カマエルは突っ込んできた。
お前が吹き飛ばしたんだろうが。いい加減に気づけ。
「レグナ、お前の勝ちだ。早く闘技場からどけ!」
行司役の竜も面倒になってるじゃないか。
おずおずと闘技場から降り、こちらに向かってくるレグナの背中に、突然声援が降り注ぐ。
竜であるために拍手喝采という状況ではないが、素直に賞賛を送る声や、遠吠えのような声、空に向かって炎を吐いている者もいる。
歩きながら喜んでいるように見えるレグナのようすから、これが神竜族なりの表現なのだろう。
「おいら! 勝ったよ!」
飛び跳ねたり首を振ったりとして、大きな体全部を使った喜びの表現を見ていると、人間の価値観で思っているよりもまだまだ子供なのだろうかと感じてくる。
それを見ながら、オリービアとサラーも笑顔で拍手をしていた。
「言った通りだったろ?」
「旦那さんは凄いよ! 本当に勝てたよ!」
別に俺は凄くないのだが・・・。そういう返事を期待していた訳ではないんだがな。
「レグナ殿も、これで少しは自信を得たのではないか?」
「まだ信じられない部分もあるけど、あのラコーンに勝てたのだから、頑張れる気がするよ!」
「あの・・・私ずっと気になっていたのですが、これって勝ち上がり戦ですよね? 決勝まで何戦あるのですか?」
「あ!」
オリービアの質問でレグナ自身もその事に気づいたようで、慌てて行司役の竜の元へ向かい、数秒の間に話して戻ってくる。
「決勝まで5回戦えばいいんだって!」
そこそこの数が出場しているようだな。
この観客の竜が全ての神竜族だとすると、ざっと見渡す限り200いるかどうか。
シードがあるのかは分からないが、最低でも10匹に1匹が出場しているとすると、族長立候補者はそれなりに多いようだ。
種としての個体数としては決して多くはないが、寿命が長くなるにつれて全体の個体数は減少すると生物の授業で習ったし、そうとう寿命が長そうな神竜族に当てはめると、寧ろ多いくらいに感じる。
そういえば各地に散った神狼族はどれ程いたのだろうか? バビロアを出てからというもの、ガルムから話題が出ていないが、一族を探すのも使命だった気がする。
そんな考えを巡らせていると、竜闘祭の会場全体が震えるほどの歓声が響き渡る。
何事かと思い闘技場の方に目をやると、レグナよりもやや大きい紅い竜が入場してきていた。
色以外はほとんどレグナと変わらない見た目をしている。左右合わせて12本に枝分かれした角の数まで一緒だ。
「レビヤ、すまない・・・。あんな弱虫に敗北するとは」
ラコーンがあの紅い竜を、今レビヤと呼んだな。
ということは、あいつがレグナの父を殺した竜という事か。
「妙な策など弄さずに、初めから侮らず正々堂々と戦えばよかったものを」
「わ・・我輩は!」
「妾の前から消え失せろ! 真の臆病者めが!」
レビヤと呼ばれた紅い竜は、レグナがやったのと同じように尻尾でラコーンを吹き飛ばす。
闘技場の切れ目である、入退場の役割を果している岩壁に叩きつけられ、片方のリーゼント状の角が折れて地面に転がっていた。
完全に気を失ったようで、ラコーンは他の竜に咥えられて引きずられていく。
「角無しになった!」
「己の配下にもかかわらず、あそこまでやるとは」
「角無しになった今、これでラコーン親衛隊とやらは終わりだな」
周りが騒がしいが、気になる会話が聞こえてくる。
「レグナ、角無しってどういうことだ?」
「神竜族にとって角は誇りであり、それぞれを示す個性みたいなものなんだ。だから角を失うということは・・・」
「もはや蔑まれる存在という事か」
「・・・レビヤ、そこまでしなくても」
レグナが悲しそうな目をしながら、未だ闘技場で相手を待つレビヤを見る。
「図らずとも、お前の受けてきた屈辱の、仕返しをしたということか?」
レビヤは周囲の雑音を気にすることなく、ただレグナだけに話しかける。
「おいらは、そんな事望んでいないよ」
「だから・・・お前は駄目なのだ」
今度はレビヤが悲しそうにしているように見えるが。
もっと残虐非道な奴を創造していた分、この応対には違和感がするな。
「レグナさん、あたしも聞きたい事があるです」
サラーはレグナの前足まで近づき、顔を近づけるように手招きする。
「娘さん、どうしたの?」
「竜の角って、そんなに簡単に折れるです?」
「折れないよ。折れたら大変だしね」
「レグナさんがラコーンを吹き飛ばした時、角は折れなかったです。でも、あのレビヤという竜が吹き飛ばした時は、角が折れたです。ということは・・・レビヤの方がレグナさんより強い、というのは・・・」
「本当だよ」
考えれば当然なのかもしれない。最も強いはずの族長を殺しているのだから。
最強と思っていた、自分の父を殺した存在。
だがそれは、”今までは”という話だ。
「今のお前は、レビヤにも勝てるんじゃないか?」
「そ・・・それは、流石に無いかと思うけど・・・」
もしかしてレグナは、まだ気づいていないのだろうか。
「お前の力は底上げされているはずだ。オリービアと契約したことによってな」
「そうなの!?」
体が軽くなったと言っていた気がするが、それが契約によるものとまでは想像できなかったのか。
ガルムといい、神獣というのは契約を元から知っていた訳ではないのだろう。
ガルムは天啓を得たように、契約の言葉が流れ込んできたと言っていた。
この世界の仕組みは不思議だ。
理屈が分からない以上、こういう風に出来ていると思うほかないな。
「確か命力と呼ばれる力を循環させることで、互いの力を高めることが出来るだったか。つまり、契約したことによってお前は強くなっている。そして俺が見る限り、オリービアが契約する獣を増やすと、循環が多くなりもれなく全員が更に強くなっているようだ」
オリービアとガルムも頷いているところを見ると、この推測は当たっているのだろう。
ルルは・・・箱座りで眠っているな。もうこいつには何も期待しない事にしよう。
「じゃ、じゃあ! 今のおいらなら、勝てる見込みがあるってこと?」
「そうだな。今のお前は元の強さもあいまって・・・ん?」
これは・・・戦いを繰り返した事で、俺にも感じるようになってきたというのか。
「おにいちゃん? どうしたです?」
サラーに袖をひかれて我に返る。
さて、今の感覚をみんなに説明すべきか。
・・・そうだな。ここは俺の方から出向いてもいいかもしれない。
「何でもない」
「だったら・・・いいです」
全員が心配している顔をしているが、こいつらにはここに留まって貰おう。
闘技場に背を向けて歩き出し、すれ違いざまにオリービアに指示を出す。
「お前らはここでレグナを見ていてやってくれ。俺は、少し用事が出来た」
「どういうことですか? お一人で行かせるわけには」
「必ず戻ってくる」
「そういう事を言っているのでは・・・」
「妻として、夫の留守を守るのが当然じゃないのか?」
「気を付けてお出かけください!」
よし! これで問題ないな。
サイコキネシス発動し、自分の体を浮き上がらせて上空に向かう。
一度空中で制止し、もう一度感覚を研ぎ澄ませて方角を定める。
「見つけた」
目標を定め、高速で飛行を開始した。
「奥方! 何故主を1人で行かせた!?」
「妻だからです!」
「そういう事では・・・」
「妻だからです!」
「主はどこに行かれたのだ?」
「妻でも分かりません!」
「ぐうう・・・」
地上では置いて行かれたガルムが慌てていた。
「諦めるです・・・ガルムさん」
「娘よ、それでも我は・・・」
「ここで待機していろとの、ルシファー様からの指示です。今は信じて待っていましょう」
オリービアの顔は、慌てる一同と対照的に穏やかなままで、その表情は安心を得るものに充分だった。
それを見たガルムでさえも、これ以上の追及を止めて、レビヤの試合が始まるのを観察し始めた。
同時刻。神竜族の住処内にある、砂漠のオアシスとも言うべき場所に、ルシファーは降り立った。
「逃げはしなかったな」
大岩に座りながら、自らの身の丈と同じ大きさの戦斧を膝の上で転がしている者がいる。
背中には翼が生えており、顔はフードを被っているので見えない。
だが、その口元は笑っているように見える。
「こちらの存在に気づくとは・・・やや意外なのだが」
口ではそう言っているものの、落ち着き払っているようで、僅かにも隙という隙は見えない。
「ガブリエルとウリエルよりも小柄だが、天使としての力は充分のようだな。カマエルさん」
「僕の名前を知っているということは、貴方を連れてきた神竜族から聞いたという事なのだが。やはり住処を離れるのを、許すべきではなかったのだ」
こっちの問いは完全に無視か。
「対話をまともにするつもりがないのなら、そろそろ戦おうか」
「何故貴方と戦わなければならないのだ? そもそも、創造主から接触していいとは聞いてないのだが」
「お前の都合なんか知るかよ」
また創造主か。間違いない、こいつは今いる創造主の一派だ。
「困ったのだ。ん? でも創造主がお止めにならないのだが。なら戦っても良いという事なのだ」
大岩から翼を広げて滑空して来るカマエル。
「僕は創造主の武器、大天使カマエル。さあ、武を示してほしいのだ」
戦斧を構え、徐々に滑空の勢いを増して、カマエルは突っ込んできた。
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