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しおりを挟む転移魔法で移動した場所はオーガスト領にある国境だ。ここから国境を超えて右の隣国であるライージュ国へと入り、そしてライージュ国の王都を目指す予定だ。
「みんなお疲れ様!」
「あっ!あれは…」
「もしかして…」
「見ない間に大きくなられて…」
「元気にしてた?」
「「「お嬢様だー!」」」
国境にある砦に顔を出すのは久しぶりなので私のことなど忘れてしまったのではと思っていたが、どうやら覚えていてくれたようだ。
「もしかしたら忘れられちゃってるんじゃないかと思ってたから嬉しい」
「お嬢様のことを忘れるやつなんてここにはいませんよ!」
「ふふっ、ありがとう」
「しかしこんな時間に一体どうされたんですか?」
兵士達の疑問は当然だ。
卒業パーティーは夕方から始まり、婚約破棄されたのはパーティーの終盤。それから家に寄ってから砦に来たので辺りは真っ暗である。
「ああ、私婚約破棄されたのよ」
「「「え?」」」
「それで国外追放になったから今から出ていくところなの」
「「「は?」」」
「ということだから私もう行くね!」
「「「な、なにーーー!?」」」
「また顔出しに来るから心配しないで!それじゃあまたねー!」
「「「お嬢様ー!?」」」
兵士達に挨拶を済ませた私は国境門へと向かう。国境門の外側はもうライージュ国だ。門番の兵士達にも挨拶をしてお父様からもらった許可証で門を開けてもらう。
ーーゴゴゴゴゴ
私は開いた門をくぐりライージュ国へと入った。ライージュ国側の兵士にも許可証を見せると何事もなく承認され、私は婚約破棄からあっという間にライージュ国への入国を果たしたのだっだ。
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