異世界に飛ばされた俺は最強だけどクーデレの可愛い姫騎士に拾われて嫁にすることを決めたが、結婚どころか恋愛すら厳しそうな件

一章 異世界漂着

【帝国情勢日報第3回目】転移者「アスラム国」の恐ろしさについて

皆さんごきげんよう。
今日は数週間程前、大ウッラール共和国に突如として転移したアスラム原理主義過激派組織「アスラム国」の実態を解説する。

【前提として原理主義とは】
中東地域で人気のアスラム教だが、細かい宗派の他に「近代アスラーム主義」と「アスラーム原理主義」という思想が混在している。大多数の人は前者の近代アスラーム主義を信仰しているが、アスラム教はそもそも規模が大きいため、原理主義に走る者も決して少なくはない。違いについてだが、近代アスラーム主義は多少厳しいものの、教徒にも部外者にもそこそこ寛容な思想だ。だがアスラーム原理主義となると話は変わる。原理主義とは2000年前のアスラム聖書、つまりは最初期のアスラムの教えに従う事だ。その聖書には「危害を加える異教徒は滅ぼすべし」と綴られており、それに影響された人が過激派となって無差別に他人を襲う。もちろん原理主義者の全てが狂暴という話ではないが、原理主義の実態はほとんどこのようなものであるのだ。
【史上最悪のテロ組織】
そして、アスラーム原理主義者達が団結し、結成した組織こそが「アスラム国」だ。この組織は内戦中のシリアにて創設され、主にイラン、シリア、レバノン一部地域、時々ヨーロッパやアジアでも活動しており、民間人を標的にしたテロ攻撃に加えて人質への斬首や銃殺といった処刑、さらには拷問までをもいとも容易く行っている事から、人類史上最悪のテロ組織と呼ばれている。
【アスラム国の理念】
過激派組織アスラム国はザハード主義を掲げており、西側諸国東側諸国どちらとも敵対している。それらの理由が絡み、アスラム国は現実世界では米軍と露軍双方と交戦を行っていた。またザハードにはアスラム起源語で「聖戦」「勇敢」「義務」という意味が込めれている。
【兵力は如何に？】　
アスラム国は常時で18万人もの戦闘員を擁していて、転移後の戦力も全く衰えていない。帝国の秘密警察諜報部の情報によると、転移者のアスラム国には4万人～6万人の戦闘員が在籍していると述べている。また装備もとても強力であり、帝国国防軍の持つマスケット銃やレバーアクションライフルを凌駕する性能の銃を大量に配備している模様だ。そのため国防軍の元幹部は「アスラム国とは争ってはならない。仮にそれをやってしまうと、つまりは帝国の崩壊だ。私としてはノータッチに留めておく方がいいかと」と語った。
【装備・兵器】
以下は現在確認されているアスラム国の武器類である。
・アサルトライフル
STG44
AK47
AK74
AKM
M16シリーズ
L85A1
・サブマシンガン
M3短機関銃
ステンガン
MAC10
・マシンガン
PKM
RPK
M60
・狙撃銃
M24
L96A1
ドラグノフ
・対戦車兵器
RPG-7
パンツァーファウスト
・車両
T-55
T-72
センチュリオン
BTR-50
BM-13

車両については未だ不明確であるが、AKなど東側諸国の武器はほとんどが中国製や南米製で質が悪く、帝国側の転移者は「数発撃って壊れるものもある」と答えた。
アスラム国は敵国側の転移者という事もあり正確な規模、武器、兵器がまだ判明しておらず、帝国は最も警戒しなければならないだろう。