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ギルドマスター
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しばらくすると二階へ続く階段から降りてきた人がいた。筋肉隆々で大柄な男だ。なんだろう?独特の雰囲気‥‥覇気‥‥強者の気配がする。
「どーした、ミリーナ。」
「ギルドマスター。今、ご案内するところだったブライトさんです。二階へ上がられますか?」
「おお!その腕の中のちっこいのか。そうだな、話は二階で聞こう。着いてこい!」
「おいおい、久しぶりに会ったのに挨拶もなしか?グランド。」
「ハハっ悪いな。久しぶりだ、ブライト。」
「ヴぅ~ガルぅぅぅぅぅ!」
「お?なんだ?威嚇かぁ?」
「どうした?お前が唸るとこなんて初めてだな。随分と警戒してるな。」
怖い‥‥怖い!戦わなきゃ!うぅ~
「落ち着け。大丈夫。大丈夫だ。あいつは敵じゃない。攻撃する必要はない。大丈夫‥‥大丈夫。」
落ち着くまでずっと優しく声をかけながら背中を撫でてくれた。
「わふわふわ(ごめんなさい。)」
「ほら、大丈夫。いい子だ。グランドと話をしなくちゃならんから行くぞ。大丈夫だからな。俺が着いてる。」
「あれマジでブライトか?ミリーナ、俺は幻覚を見ているのか?」
「マスター。間違いなくブライトさんです。こんな姿見たこともないけれど‥‥。」
「だよなぁ。まっ、いいか。おい、もう落ち着いたんだろ。行くぞ。」
「おう。」
抱き上げられたまま階段を上がる。二階は一階の喧騒とは打って変わってびっくりするくらい静かだ。
部屋に入ると対面のソファに腰掛ける。いつもなら初めてのところは興味津々で動き回るけど難化怖くて無理だった。ブライトの腕の中に丸まったまま慎重に当たりを伺う。
「おい、随分と懐かれてんな。」
「今日会ったばかりなんだがな。屋台の串焼きをやったら懐かれた。」
「ははっ、餌付けか。まあ、お前のとこの串焼きは美味いもんなぁ。今度ギルドに差し入れで持ってこい。」
「そうだな。たまには顔を出すかぁ。久しぶりに懐かしい顔も見たことだしな。」
「おっ、その気になったか?どうせなら新人教育も定期的に引き受けて欲しいんだが。」
「もう冒険者は引退したんだ。他にも優秀な奴らはいるだろ?」
「勿体無いなぁ。お前、Sランク目前だったじゃねぇか。実力的にはトップクラスだ。そんなやつに教えて欲しいと思うやつは大勢いるぜ?」
「足の怪我で現役時代のようには動けないしな。」
「指導はできるだろ?」
「ああ、わかったやるよ。やる。」
「言ったな?じゃあ早速頼むわ。『蒼狼』の Cランクパーティーを指導してくれ。あいつら筋はいいから指導が入ればすぐにランクは上がるぞ。」
「もうそこまで決まってんのかよ。わかったやるよ。ーーさて、そろそろ本題にいこうぜ。」
「ああ、そうだな。お前の保護した従魔についてわかってることは?」
「人に敵意を一切抱いていないこと。それと串焼きが好きなことぐらいだ。」
「従魔登録にも該当はなし。さらに白い魔物と来たか‥‥。」
「白い魔物なんて見たことねぇぞ?せいぜい灰狼くらいだな。こんな綺麗な毛並みのやつが野生でいるかぁ?」
「そこなんだよな。なあ、最近流れている白い噂を知ってるか?」
「ああ、まさか‥‥こいつが?!」
「その可能性が高いと俺は考えてる。」
「確かに言われてみれば一致することも多い‥‥。だとしたらなおさらどうやって入り込んだんだぁ?」
ブライトが僕の顔を覗き込んで問いかける。うぅーん、ちゃんと言った方がいいよね?
「わふわふわっふ!わーふ!(壁に開いてた小さい穴から入ったよ!)」
「なんか伝えようとしてんな。」
「おまえ、わかんのか?」
「本当になんとなくならな。ーー入ってきた場所に案内はできるか?」
「わっふ!(できるよ!)」
「できるみたいだ。おい、グランド今から行けるか?」
「ああ、あと30分ほどここで待っててくれ。仕事を片付けてくる。そのあとで頼む。」
「おう。」
「どーした、ミリーナ。」
「ギルドマスター。今、ご案内するところだったブライトさんです。二階へ上がられますか?」
「おお!その腕の中のちっこいのか。そうだな、話は二階で聞こう。着いてこい!」
「おいおい、久しぶりに会ったのに挨拶もなしか?グランド。」
「ハハっ悪いな。久しぶりだ、ブライト。」
「ヴぅ~ガルぅぅぅぅぅ!」
「お?なんだ?威嚇かぁ?」
「どうした?お前が唸るとこなんて初めてだな。随分と警戒してるな。」
怖い‥‥怖い!戦わなきゃ!うぅ~
「落ち着け。大丈夫。大丈夫だ。あいつは敵じゃない。攻撃する必要はない。大丈夫‥‥大丈夫。」
落ち着くまでずっと優しく声をかけながら背中を撫でてくれた。
「わふわふわ(ごめんなさい。)」
「ほら、大丈夫。いい子だ。グランドと話をしなくちゃならんから行くぞ。大丈夫だからな。俺が着いてる。」
「あれマジでブライトか?ミリーナ、俺は幻覚を見ているのか?」
「マスター。間違いなくブライトさんです。こんな姿見たこともないけれど‥‥。」
「だよなぁ。まっ、いいか。おい、もう落ち着いたんだろ。行くぞ。」
「おう。」
抱き上げられたまま階段を上がる。二階は一階の喧騒とは打って変わってびっくりするくらい静かだ。
部屋に入ると対面のソファに腰掛ける。いつもなら初めてのところは興味津々で動き回るけど難化怖くて無理だった。ブライトの腕の中に丸まったまま慎重に当たりを伺う。
「おい、随分と懐かれてんな。」
「今日会ったばかりなんだがな。屋台の串焼きをやったら懐かれた。」
「ははっ、餌付けか。まあ、お前のとこの串焼きは美味いもんなぁ。今度ギルドに差し入れで持ってこい。」
「そうだな。たまには顔を出すかぁ。久しぶりに懐かしい顔も見たことだしな。」
「おっ、その気になったか?どうせなら新人教育も定期的に引き受けて欲しいんだが。」
「もう冒険者は引退したんだ。他にも優秀な奴らはいるだろ?」
「勿体無いなぁ。お前、Sランク目前だったじゃねぇか。実力的にはトップクラスだ。そんなやつに教えて欲しいと思うやつは大勢いるぜ?」
「足の怪我で現役時代のようには動けないしな。」
「指導はできるだろ?」
「ああ、わかったやるよ。やる。」
「言ったな?じゃあ早速頼むわ。『蒼狼』の Cランクパーティーを指導してくれ。あいつら筋はいいから指導が入ればすぐにランクは上がるぞ。」
「もうそこまで決まってんのかよ。わかったやるよ。ーーさて、そろそろ本題にいこうぜ。」
「ああ、そうだな。お前の保護した従魔についてわかってることは?」
「人に敵意を一切抱いていないこと。それと串焼きが好きなことぐらいだ。」
「従魔登録にも該当はなし。さらに白い魔物と来たか‥‥。」
「白い魔物なんて見たことねぇぞ?せいぜい灰狼くらいだな。こんな綺麗な毛並みのやつが野生でいるかぁ?」
「そこなんだよな。なあ、最近流れている白い噂を知ってるか?」
「ああ、まさか‥‥こいつが?!」
「その可能性が高いと俺は考えてる。」
「確かに言われてみれば一致することも多い‥‥。だとしたらなおさらどうやって入り込んだんだぁ?」
ブライトが僕の顔を覗き込んで問いかける。うぅーん、ちゃんと言った方がいいよね?
「わふわふわっふ!わーふ!(壁に開いてた小さい穴から入ったよ!)」
「なんか伝えようとしてんな。」
「おまえ、わかんのか?」
「本当になんとなくならな。ーー入ってきた場所に案内はできるか?」
「わっふ!(できるよ!)」
「できるみたいだ。おい、グランド今から行けるか?」
「ああ、あと30分ほどここで待っててくれ。仕事を片付けてくる。そのあとで頼む。」
「おう。」
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