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一休み、一休み。
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「パパ上!! 」
「父上と呼べ、ダンサン!! 」
叱咤しながら、陛下は前に出てくる。
「あっ、」
ダンサンが思いついたように声をあげる。周りの護衛騎士は身構えた。
「僕、ダンサンは、オードリーと婚約破棄を此処に宣言する!! 」
「きゃ~~かっこいい!! 」
陛下と護衛騎士五人の前での、唐突なる婚約破棄宣言であった。
(((なぜ、今、此処で婚約破棄宣言を!? )))
三人の護衛騎士はダンサン殿下の考えが分からず、呆然とした。
「パパ上、僕は真実の愛で結ばれた愛しのエリーと結婚しまーす!! 」
「きゃ~~うれしい!! 」
婚約破棄宣言に続いて、ダンサンは空を指差して婚約宣言を叫んだ。
「…… 」
陛下は、もう何も言えなかった。
護衛騎士団長は慰めたかったが、部下がいる手前護衛騎士に徹した。
「なぜ、我々の前で婚約破棄宣言…… 」
「言いたかったからじゃないんですか~ 」
「……ああ。そうか言いたかったのか…… 」
副官の言葉になんとなくそこにいる者は納得する。
「そうっか、言いたかったんだな。」
「そうだな、言いたかったんだ。」
「言いたかったのか。」
後ろで囁かれる言葉に、陛下は額に手をあてた。深い溜め息が出る。
「後は、オードリーが僕に婚約破棄を宣言するだけだ!! 」
(((はぁ!? )))
(((何、言っているんだこいつ!? )))
ダンサンの言葉に絶句する陛下と団長と副官。部下の護衛騎士は心の中で訳が分からず悲鳴をあげた。
「まあ、なぜです~ 」
(((よく聞いてくれた、令嬢!! )))
陛下達は、訳を聞いてくれた令嬢を心の中で称賛した。彼等は阿呆殿下との会話に疲れていた。(会話はしてないが。)
「何故なら、僕は悪役令息なのさ。」
(((はぁ!? )))
ダンサンは胸に手をあてて宣言した。
「悪役令息ですか~ 」
(((よく聞いてくれた、令嬢。)))
「僕は、オードリーの真実の愛を邪魔する婚約者なのさ。」
「まあ、なんてひどい!! オードリーさまが悪役令嬢で、ダンサンさまも悪役令息なのですね。真実の愛は、邪魔してはいけませんわ~ 」
愛しのエリーは理解したように会話を続ける。
「どういうことですか、陛下。」
「私に聞くな。」
(((ですよね。)))
団長が陛下に疑問を伝える。
部下の護衛騎士も陛下に耳を方向ける。案の定分からないと陛下は応えた。次に数々の疑問を答えてくれた副官に目をやる。彼は、お手上げだと肩をすくめた。
「オードリーさまの為にも早く婚約破棄をされませんといけませんわ。ダンサンさま~ 」
「そうだ、真実の愛の為にも互いに婚約破棄宣言をしなくてはならないのだ!! 」
「さすがですわ、ダンサンさま~ 」
エリーはダンサンを褒め称える。
「凄いですね陛下。あの令嬢、阿呆殿下と会話をしています。」
「ああ、あの賢いオードリー孃も会話がままならないと言っていたのだが。」
団長と陛下が、驚愕の目でエリーを見ていた。
いや、その場の全員がエリーに驚いていた。
「阿呆同士、波長が合うのでは? 」
『なるほど』と、副官の言葉にその場の者達は納得して頷いた。
「つまり、毒を似て毒を制する、と言うことですか。」
「難しく言うな、阿呆を連発するな。一応、アレは王子だ。」
団長の事を、陛下は諌める。
「では、パパ上。僕はオードリーに婚約破棄をされに行って来ます。」
「ダンサンさま~ 頑張って~ 」
エリーの応援を背に歩き出そうとするダンサンを、陛下は止めた。
「パパ上、邪魔をしないでください。僕はオードリーに婚約破棄されなくてはならないのです。」
「そうですわ、真実の愛を邪魔してはいけませんわ~ 」
そこで『はっ』と、ダンサンとエリーは目を合わせた。そして、陛下に向かって指をさした。
「悪役王だ!! 」
「悪役王様ですわ~~ 」
その場にいる者は、訳が分からず絶句した。
「父上と呼べ、ダンサン!! 」
叱咤しながら、陛下は前に出てくる。
「あっ、」
ダンサンが思いついたように声をあげる。周りの護衛騎士は身構えた。
「僕、ダンサンは、オードリーと婚約破棄を此処に宣言する!! 」
「きゃ~~かっこいい!! 」
陛下と護衛騎士五人の前での、唐突なる婚約破棄宣言であった。
(((なぜ、今、此処で婚約破棄宣言を!? )))
三人の護衛騎士はダンサン殿下の考えが分からず、呆然とした。
「パパ上、僕は真実の愛で結ばれた愛しのエリーと結婚しまーす!! 」
「きゃ~~うれしい!! 」
婚約破棄宣言に続いて、ダンサンは空を指差して婚約宣言を叫んだ。
「…… 」
陛下は、もう何も言えなかった。
護衛騎士団長は慰めたかったが、部下がいる手前護衛騎士に徹した。
「なぜ、我々の前で婚約破棄宣言…… 」
「言いたかったからじゃないんですか~ 」
「……ああ。そうか言いたかったのか…… 」
副官の言葉になんとなくそこにいる者は納得する。
「そうっか、言いたかったんだな。」
「そうだな、言いたかったんだ。」
「言いたかったのか。」
後ろで囁かれる言葉に、陛下は額に手をあてた。深い溜め息が出る。
「後は、オードリーが僕に婚約破棄を宣言するだけだ!! 」
(((はぁ!? )))
(((何、言っているんだこいつ!? )))
ダンサンの言葉に絶句する陛下と団長と副官。部下の護衛騎士は心の中で訳が分からず悲鳴をあげた。
「まあ、なぜです~ 」
(((よく聞いてくれた、令嬢!! )))
陛下達は、訳を聞いてくれた令嬢を心の中で称賛した。彼等は阿呆殿下との会話に疲れていた。(会話はしてないが。)
「何故なら、僕は悪役令息なのさ。」
(((はぁ!? )))
ダンサンは胸に手をあてて宣言した。
「悪役令息ですか~ 」
(((よく聞いてくれた、令嬢。)))
「僕は、オードリーの真実の愛を邪魔する婚約者なのさ。」
「まあ、なんてひどい!! オードリーさまが悪役令嬢で、ダンサンさまも悪役令息なのですね。真実の愛は、邪魔してはいけませんわ~ 」
愛しのエリーは理解したように会話を続ける。
「どういうことですか、陛下。」
「私に聞くな。」
(((ですよね。)))
団長が陛下に疑問を伝える。
部下の護衛騎士も陛下に耳を方向ける。案の定分からないと陛下は応えた。次に数々の疑問を答えてくれた副官に目をやる。彼は、お手上げだと肩をすくめた。
「オードリーさまの為にも早く婚約破棄をされませんといけませんわ。ダンサンさま~ 」
「そうだ、真実の愛の為にも互いに婚約破棄宣言をしなくてはならないのだ!! 」
「さすがですわ、ダンサンさま~ 」
エリーはダンサンを褒め称える。
「凄いですね陛下。あの令嬢、阿呆殿下と会話をしています。」
「ああ、あの賢いオードリー孃も会話がままならないと言っていたのだが。」
団長と陛下が、驚愕の目でエリーを見ていた。
いや、その場の全員がエリーに驚いていた。
「阿呆同士、波長が合うのでは? 」
『なるほど』と、副官の言葉にその場の者達は納得して頷いた。
「つまり、毒を似て毒を制する、と言うことですか。」
「難しく言うな、阿呆を連発するな。一応、アレは王子だ。」
団長の事を、陛下は諌める。
「では、パパ上。僕はオードリーに婚約破棄をされに行って来ます。」
「ダンサンさま~ 頑張って~ 」
エリーの応援を背に歩き出そうとするダンサンを、陛下は止めた。
「パパ上、邪魔をしないでください。僕はオードリーに婚約破棄されなくてはならないのです。」
「そうですわ、真実の愛を邪魔してはいけませんわ~ 」
そこで『はっ』と、ダンサンとエリーは目を合わせた。そして、陛下に向かって指をさした。
「悪役王だ!! 」
「悪役王様ですわ~~ 」
その場にいる者は、訳が分からず絶句した。
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