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第二生徒会室。
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その日の放課後、生徒会室に付いて来ようとする姉達令嬢にセルビィは 哀しそうに俯いた。
「僕が、何時までも頼り無いから。姉様達を、心配させるのですね。」
落ち込む弟の姿に、セルビア達は慌てた。
「そんな事、ないわ。」
「そうよ、セルビィ君は頑張ってるわ。」
「そうですわ、セルビィ様はしっかりしてますわ。」
「そうよ、偉いわ。」
姉達の言葉に、セルビィは首を振った。
「いいえ、僕が不甲斐ないから 姉様達は僕に付いて来ようとするですね。」
セルビィは、目に涙を溜めて見せる。
「僕が、信用できないから。姉様達は、」
「解ったわ、セルビィ。」
セルビアは そっ と、弟の頰を包む。額と額をあてて、
「セルビィは、もう十五歳ですものね。ついつい、子供扱いをしてしまって 御免なさい。」
「御免なさい、姉様。でも、僕。姉様達を、護りたいんです。(阿呆様達から。)」
美しい姉弟を、暖かく令嬢達は見詰めていた。
「セルビアは、来ないのか? 」
セルビィを見留めて、アランは言葉を発した。
「姉様 姉上達は、来ません。」
セルビィは、きっぱりはっきり 言った。
「姉上達は、去年までの無理やり王太子殿下に合おうとして来た事を反省し。今年は、殿下達に迷惑を掛けない様に頑張っているのです。総ては、王太子殿下達の為です。」
セルビィは、微笑んで見せる。
「そうか、私の為か。」
嬉しそうに、アラン達は頷く。
「はい。王太子殿下達の、為です。」
自分達の為と言われれば、自分から呼び出すことが出来なくなったと言う事に 彼等は気付いてなかった。
「ですので、姉上達の気持ちを慮って下さると嬉しいです。」
詰まり、遠回しで呼ぶな とセルビィは言っていた。
「・・・仕方あるまい。」
アランは、渋々頷いた。
「王太子殿下のお気持ち。きっと、姉上も喜んでくれます。」
「そうか。」
嬉しそうに、アランは
「セルビアは、私の為に我慢をしているのだな。」
「これも、神の試練なのかも知れません。」
「どれ程、私達に逢いたい事でしょう。」
「まあ、ここは我慢だな。」
アラン達 四人は自分の都合の良い様に捉えた。
セルビィは、顔に笑顔を作っていた。
(頭の中は、お花畑ですね。)
心は絶対零度より、低い。
それを顔に出さない事が、セルビィの凄い処だった。
「さあ、王太子殿下。王太子の威厳をお示し下さい。」
セルビィは机の上の書類に、促す。アランは、セルビア似のセルビィに言われて悪い気はしなかった。頰を染めながら椅子に座り、机の上の書類を片付け始めた。
「僕は、隣の第二生徒会室に行って参ります。殿下達の、ご威光がどのように形に成るのか楽しみです。」
手を合わせ微笑みながら、セルビィは部屋を出る。第二生徒会室の扉を、開いた。
セルビィは まず、慈善事業を取り仕切っている先輩の後で黙って座って見ていた。シモンの扱っている、肝いりの祭り事だ。その先輩は、寄付金帳簿を台帳に書き移していた。
「先輩。ここ、移し忘れてますよ。」
いつの間にか、後に移動して来たセルビィが指摘する。
「こ、これは、うっかりと。」
先輩は、上ずりながら言う。汗が、流れる。
「ええ、ここも。ここも、うっかりと 忘れています ルイス・ルォート先輩。」
セルビィは、微笑みながら指摘する。
「よ、良く分かったね。」
「田舎者なので、目はいいんです。ルォート先輩。」
ルイスは、後を振り向く事は出来なかった。
「私の名前を、よく知ってるね。」
「勿論です。」
生徒会室の先輩方に聞こえるように、
「教えを請う先輩方の名前は、総て覚えております。勿論、爵位も。」
セルビィは、生徒会員に微笑んで見せる。心にやましい物がない者には、天使の笑顔であったが、
「もしかしたら、今までも うっかり が有ったかも 知れませんね。ルォート子爵様。」
後から囁く、セルビィ。
ルイスの背に、嫌な冷たい汗が流れる。
「セルビィ、様。」
ルイスは、青い顔をして振り向く。そこには、天使が妖しく微笑んでいた。
「シモン様に、聞いてみないと分かりませんが。」
「セルビィ様。」
「はい。」
セルビィは、可愛らしく首を傾げて見せる。そして、
「ああ、もしかして シモン様も ご存じな事でしたか? 」
セルビィは、ルイスに近づくき耳元で
「だとしたら、わざわざシモン様に お聴きするのは失礼ですね。」
悪魔が囁く。
「そ、そうです。シモン様も、知って・・・」
ルイスは、セルビィの逃げ道に食らいついた。
「かなりの金額ですから、当然です。きっと、慈善事業に使われているのでしょう。」
セルビィは手を合わせ、祈るように上を見る。その表情から、本当にそう思っている様にも見える。
漆黒の髪を留めている、緑色の宝石が煌めく。姉から、貰った髪飾りだ。
その姿は、天使の様に美しかった。
ルイスは、冷や汗を流しながらも目が引き寄せられる。ルイスに向かって、セルビィの黒曜石の様な瞳が細められる。
「侯爵様の、お願いだけではなく。僕のお願いも、その内 叶えて下さいね。」
セルビィは、妖しく微笑んで囁く。
「えっ? 」
ルイスは、目を見張った。
セルビィは『シモン様』とは言わず『こうしやく様』と言った。その『こうしやく様』とは、『公爵』か『侯爵』か ルイスには分からなかった。
もし、『侯爵』だとしたら セルビィは何処まで何を知っているのか。
ルイスの顔は、血の気が引いていた。そして、セルビィは学園の運営費を司る者の処へ歩いて行く。足取りは、軽い。
それは、ルイスの良く知っている ロット・ナバーラ伯爵の元に。
「僕が、何時までも頼り無いから。姉様達を、心配させるのですね。」
落ち込む弟の姿に、セルビア達は慌てた。
「そんな事、ないわ。」
「そうよ、セルビィ君は頑張ってるわ。」
「そうですわ、セルビィ様はしっかりしてますわ。」
「そうよ、偉いわ。」
姉達の言葉に、セルビィは首を振った。
「いいえ、僕が不甲斐ないから 姉様達は僕に付いて来ようとするですね。」
セルビィは、目に涙を溜めて見せる。
「僕が、信用できないから。姉様達は、」
「解ったわ、セルビィ。」
セルビアは そっ と、弟の頰を包む。額と額をあてて、
「セルビィは、もう十五歳ですものね。ついつい、子供扱いをしてしまって 御免なさい。」
「御免なさい、姉様。でも、僕。姉様達を、護りたいんです。(阿呆様達から。)」
美しい姉弟を、暖かく令嬢達は見詰めていた。
「セルビアは、来ないのか? 」
セルビィを見留めて、アランは言葉を発した。
「姉様 姉上達は、来ません。」
セルビィは、きっぱりはっきり 言った。
「姉上達は、去年までの無理やり王太子殿下に合おうとして来た事を反省し。今年は、殿下達に迷惑を掛けない様に頑張っているのです。総ては、王太子殿下達の為です。」
セルビィは、微笑んで見せる。
「そうか、私の為か。」
嬉しそうに、アラン達は頷く。
「はい。王太子殿下達の、為です。」
自分達の為と言われれば、自分から呼び出すことが出来なくなったと言う事に 彼等は気付いてなかった。
「ですので、姉上達の気持ちを慮って下さると嬉しいです。」
詰まり、遠回しで呼ぶな とセルビィは言っていた。
「・・・仕方あるまい。」
アランは、渋々頷いた。
「王太子殿下のお気持ち。きっと、姉上も喜んでくれます。」
「そうか。」
嬉しそうに、アランは
「セルビアは、私の為に我慢をしているのだな。」
「これも、神の試練なのかも知れません。」
「どれ程、私達に逢いたい事でしょう。」
「まあ、ここは我慢だな。」
アラン達 四人は自分の都合の良い様に捉えた。
セルビィは、顔に笑顔を作っていた。
(頭の中は、お花畑ですね。)
心は絶対零度より、低い。
それを顔に出さない事が、セルビィの凄い処だった。
「さあ、王太子殿下。王太子の威厳をお示し下さい。」
セルビィは机の上の書類に、促す。アランは、セルビア似のセルビィに言われて悪い気はしなかった。頰を染めながら椅子に座り、机の上の書類を片付け始めた。
「僕は、隣の第二生徒会室に行って参ります。殿下達の、ご威光がどのように形に成るのか楽しみです。」
手を合わせ微笑みながら、セルビィは部屋を出る。第二生徒会室の扉を、開いた。
セルビィは まず、慈善事業を取り仕切っている先輩の後で黙って座って見ていた。シモンの扱っている、肝いりの祭り事だ。その先輩は、寄付金帳簿を台帳に書き移していた。
「先輩。ここ、移し忘れてますよ。」
いつの間にか、後に移動して来たセルビィが指摘する。
「こ、これは、うっかりと。」
先輩は、上ずりながら言う。汗が、流れる。
「ええ、ここも。ここも、うっかりと 忘れています ルイス・ルォート先輩。」
セルビィは、微笑みながら指摘する。
「よ、良く分かったね。」
「田舎者なので、目はいいんです。ルォート先輩。」
ルイスは、後を振り向く事は出来なかった。
「私の名前を、よく知ってるね。」
「勿論です。」
生徒会室の先輩方に聞こえるように、
「教えを請う先輩方の名前は、総て覚えております。勿論、爵位も。」
セルビィは、生徒会員に微笑んで見せる。心にやましい物がない者には、天使の笑顔であったが、
「もしかしたら、今までも うっかり が有ったかも 知れませんね。ルォート子爵様。」
後から囁く、セルビィ。
ルイスの背に、嫌な冷たい汗が流れる。
「セルビィ、様。」
ルイスは、青い顔をして振り向く。そこには、天使が妖しく微笑んでいた。
「シモン様に、聞いてみないと分かりませんが。」
「セルビィ様。」
「はい。」
セルビィは、可愛らしく首を傾げて見せる。そして、
「ああ、もしかして シモン様も ご存じな事でしたか? 」
セルビィは、ルイスに近づくき耳元で
「だとしたら、わざわざシモン様に お聴きするのは失礼ですね。」
悪魔が囁く。
「そ、そうです。シモン様も、知って・・・」
ルイスは、セルビィの逃げ道に食らいついた。
「かなりの金額ですから、当然です。きっと、慈善事業に使われているのでしょう。」
セルビィは手を合わせ、祈るように上を見る。その表情から、本当にそう思っている様にも見える。
漆黒の髪を留めている、緑色の宝石が煌めく。姉から、貰った髪飾りだ。
その姿は、天使の様に美しかった。
ルイスは、冷や汗を流しながらも目が引き寄せられる。ルイスに向かって、セルビィの黒曜石の様な瞳が細められる。
「侯爵様の、お願いだけではなく。僕のお願いも、その内 叶えて下さいね。」
セルビィは、妖しく微笑んで囁く。
「えっ? 」
ルイスは、目を見張った。
セルビィは『シモン様』とは言わず『こうしやく様』と言った。その『こうしやく様』とは、『公爵』か『侯爵』か ルイスには分からなかった。
もし、『侯爵』だとしたら セルビィは何処まで何を知っているのか。
ルイスの顔は、血の気が引いていた。そして、セルビィは学園の運営費を司る者の処へ歩いて行く。足取りは、軽い。
それは、ルイスの良く知っている ロット・ナバーラ伯爵の元に。
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