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御機嫌よう。
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ロット・ナバーラは、汗を流していた。後を振り向く事は、出来なかった。
先程まで、ルイス・ルォートの処にいたセルビィが自分の所に来ていた。黙って、後から自分の作業を見ている。ルイスの青ざめた顔と、自分に何かを言いたそうな目がロットを追い詰めていた。
「ナバーラ先輩。」
セルビィが、静に声を掛けた。ドキッ と、心臓が跳ねる。
「な、何かな? セルビィ様。」
ロットは、振り向く。
「前から、思っていたのですが。その、」
愛らしく、首を傾げる。さらり と、肩までの黒髪が流れる。
「な、なんだい。」
その愛らしさに、ロットは頰を赤く染めた。
「売店の表品価格。0が一つ、多くありませんか? 」
ロットの顔は、赤から青に色を変えた。
「そ、そんな事は 」
セルビィは、黒曜石の目を細めて微笑んだ。
「そう言えば 三年前、中等部の売店業者が価格操作で捕まってましたね。あの時は、0が二つ多かった様ですが。」
ロットは、背筋に冷たい汗を流す。
「価格格差で、かなりの金額を横領していたとか。」
「セルビィ様!! 」
ロットは立ち上がった、その音に生徒会員が振り向く。
「済まない、何でもない。」
彼は、座り直した。生徒会員達も、自分の作業に戻って行く。
「セルビィ様は、何故そう思うのですか? 公爵家の御方が、まさか庶民のお店などに 」
「ええ、姉様が『豪の者』として、売って貰えなかった時がありまして。」
セルビィは、微笑んだ。
「そ、其れは 」
ロットは、眩暈がした 今にも倒れそうだった。彼は、小心者であった。
しかし、
「ルォート先輩にも、お願いしましたが。」
セルビィは先程から顔を青くして、此方を探っているルイスを見て微笑んだ。
「きっと、場所による価格の違いでしょう。」
ロットの耳元で、囁く。
「エリック様に、お聴きするまでも ないでしょう。」
ロットは、無言で頷いた。
目線が助けを求めるように、ある人物方へと動く。
セルビィは くすくす と、微笑んでロットを見る。その人物は、睨み付ける様に此方を見ていた。
セルビィは静に目線を、その人物に合わせる。
そして、飛び着っきりの笑顔を見せる。
天使の笑顔を。
ビウェル・フレックス侯爵令息、その人物に。
ビウェルは、頰を染めて目線を反らした。目を反らされた事にロットは、愕然とし項垂れた。
「どうやら、僕の所為で緊張して 作業がはかどらない様ですね。」
セルビィは、立ち上がる途中でロットに囁く。
「ナバーラ先輩は、フレックス侯爵令息と仲良しなのですね。」
ぞくり と、体中に寒気が走った。ロットは柔らかく微笑むセルビィの笑顔の下に、悪魔を見た。
「生徒会の先輩方、今日はこの辺で お暇させて頂きます。」
セルビィは手を合わせて、言った。足取り軽く、扉まで歩いて行く。途中でルイスやロット以外に、青ざめ震えている学生の横を通り過ぎる時 少し身を屈め
「フレックス様に、宜しくと。クリスト・タービン先輩。」
耳元で囁く。
「ヒィッ!! 」
クリストは、恐怖余り声を出してしまった。クリストは、セルビィがルイスとロットに 何かを言っているのに 気付いていた。そして、二人が顔を青ざめ震えているのを。其処まで、震え怯える訳は『あれ』しかない。心当たりありありの彼は、自分の所にも来るのではと怯えていた。だが、セルビィは自分の所には来ず 帰ると言った事で 安心していた。其れなのに、
「驚かせて、しまいましたか? 済みません。タービン先輩。」
そっ と震えている手に手を添えて優しく、微笑む。
そのまま、扉へと歩く。髪飾りが きらり と輝き、黒髪が ふわり と揺れた。扉の前で、セルビィはゆっくりと振り向き。
「また明日、お伺い致します 先輩方。」
軽く、頭を下げる。
「御機嫌よう。」
セルビィは、微笑んで生徒会室を出て行った。
生徒会員達は ほおっ と、息吐いた。やはり公爵家の方を迎えて緊張していた様だ。静かだった生徒会室に、雑談が沸き上がる。
『緊張した。』『可愛らしい。』とか、色々と話し出す生徒会員達。その中で、沈黙を続ける三人と指を組みその三人を睨み付ける一人を覗いては。
セルビィは、足取り軽く第一生徒会室に戻って来ていた。彼は、とても機嫌が良かった。
「阿 アラン殿下、只今戻りました。」
明るく、微笑む。
「勉強に、成りましたか? 」
「はい、エリック様。とても有意義でした。」
エリックの質問にも、素直に答える。
「神の意を叶える、者達は如何でした? 」
「はい、シモン様。素晴らしい、先輩方です。」
シモンの言葉にも、嬉しそうに頷く。
「虐められなかったか? 」
「はい、レイモンド様。優しく、扱って貰いました。明日も、伺う積もりです。」
レイモンドの問いにも、楽しそうに応えた。
「明日も、行くのか? 」
「はい、アラン殿下。殿下達のご威光を形にする配下の方々は、とても優秀で勉強に成ります。」
セルビィは、花が綻ぶように微笑んだ。まるで、セルビアの様に。アランは頰を染めて、目線を下げる。
「流石は、アラン殿下と公爵家の意を汲み取り形にする方々です。」
セルビィは、手を合わせた。
「これも、日頃の王太子殿下達の行いの賜物なのでしょう。素晴らしです。」
愛らしく首を傾け、笑顔が揺れる。褒め讃えられ、アラン達は満更でもなかった。自分達の婚約者が弟の様に、可愛がっている少年だ。きっと、彼から婚約者に自分の素晴らしさが 伝わるだろうと 思っていた。令嬢達の尊敬する眼差しを思い描いて、アラン達は微笑むのであった。
セルビィも また、ビウェル・フレックス侯爵令息に何をお願いしょうか と嬉しそうに考えていた。
もう直ぐ、セルビィは第二生徒会室の方々を『友達』に出来ると 喜んでいた。
先程まで、ルイス・ルォートの処にいたセルビィが自分の所に来ていた。黙って、後から自分の作業を見ている。ルイスの青ざめた顔と、自分に何かを言いたそうな目がロットを追い詰めていた。
「ナバーラ先輩。」
セルビィが、静に声を掛けた。ドキッ と、心臓が跳ねる。
「な、何かな? セルビィ様。」
ロットは、振り向く。
「前から、思っていたのですが。その、」
愛らしく、首を傾げる。さらり と、肩までの黒髪が流れる。
「な、なんだい。」
その愛らしさに、ロットは頰を赤く染めた。
「売店の表品価格。0が一つ、多くありませんか? 」
ロットの顔は、赤から青に色を変えた。
「そ、そんな事は 」
セルビィは、黒曜石の目を細めて微笑んだ。
「そう言えば 三年前、中等部の売店業者が価格操作で捕まってましたね。あの時は、0が二つ多かった様ですが。」
ロットは、背筋に冷たい汗を流す。
「価格格差で、かなりの金額を横領していたとか。」
「セルビィ様!! 」
ロットは立ち上がった、その音に生徒会員が振り向く。
「済まない、何でもない。」
彼は、座り直した。生徒会員達も、自分の作業に戻って行く。
「セルビィ様は、何故そう思うのですか? 公爵家の御方が、まさか庶民のお店などに 」
「ええ、姉様が『豪の者』として、売って貰えなかった時がありまして。」
セルビィは、微笑んだ。
「そ、其れは 」
ロットは、眩暈がした 今にも倒れそうだった。彼は、小心者であった。
しかし、
「ルォート先輩にも、お願いしましたが。」
セルビィは先程から顔を青くして、此方を探っているルイスを見て微笑んだ。
「きっと、場所による価格の違いでしょう。」
ロットの耳元で、囁く。
「エリック様に、お聴きするまでも ないでしょう。」
ロットは、無言で頷いた。
目線が助けを求めるように、ある人物方へと動く。
セルビィは くすくす と、微笑んでロットを見る。その人物は、睨み付ける様に此方を見ていた。
セルビィは静に目線を、その人物に合わせる。
そして、飛び着っきりの笑顔を見せる。
天使の笑顔を。
ビウェル・フレックス侯爵令息、その人物に。
ビウェルは、頰を染めて目線を反らした。目を反らされた事にロットは、愕然とし項垂れた。
「どうやら、僕の所為で緊張して 作業がはかどらない様ですね。」
セルビィは、立ち上がる途中でロットに囁く。
「ナバーラ先輩は、フレックス侯爵令息と仲良しなのですね。」
ぞくり と、体中に寒気が走った。ロットは柔らかく微笑むセルビィの笑顔の下に、悪魔を見た。
「生徒会の先輩方、今日はこの辺で お暇させて頂きます。」
セルビィは手を合わせて、言った。足取り軽く、扉まで歩いて行く。途中でルイスやロット以外に、青ざめ震えている学生の横を通り過ぎる時 少し身を屈め
「フレックス様に、宜しくと。クリスト・タービン先輩。」
耳元で囁く。
「ヒィッ!! 」
クリストは、恐怖余り声を出してしまった。クリストは、セルビィがルイスとロットに 何かを言っているのに 気付いていた。そして、二人が顔を青ざめ震えているのを。其処まで、震え怯える訳は『あれ』しかない。心当たりありありの彼は、自分の所にも来るのではと怯えていた。だが、セルビィは自分の所には来ず 帰ると言った事で 安心していた。其れなのに、
「驚かせて、しまいましたか? 済みません。タービン先輩。」
そっ と震えている手に手を添えて優しく、微笑む。
そのまま、扉へと歩く。髪飾りが きらり と輝き、黒髪が ふわり と揺れた。扉の前で、セルビィはゆっくりと振り向き。
「また明日、お伺い致します 先輩方。」
軽く、頭を下げる。
「御機嫌よう。」
セルビィは、微笑んで生徒会室を出て行った。
生徒会員達は ほおっ と、息吐いた。やはり公爵家の方を迎えて緊張していた様だ。静かだった生徒会室に、雑談が沸き上がる。
『緊張した。』『可愛らしい。』とか、色々と話し出す生徒会員達。その中で、沈黙を続ける三人と指を組みその三人を睨み付ける一人を覗いては。
セルビィは、足取り軽く第一生徒会室に戻って来ていた。彼は、とても機嫌が良かった。
「阿 アラン殿下、只今戻りました。」
明るく、微笑む。
「勉強に、成りましたか? 」
「はい、エリック様。とても有意義でした。」
エリックの質問にも、素直に答える。
「神の意を叶える、者達は如何でした? 」
「はい、シモン様。素晴らしい、先輩方です。」
シモンの言葉にも、嬉しそうに頷く。
「虐められなかったか? 」
「はい、レイモンド様。優しく、扱って貰いました。明日も、伺う積もりです。」
レイモンドの問いにも、楽しそうに応えた。
「明日も、行くのか? 」
「はい、アラン殿下。殿下達のご威光を形にする配下の方々は、とても優秀で勉強に成ります。」
セルビィは、花が綻ぶように微笑んだ。まるで、セルビアの様に。アランは頰を染めて、目線を下げる。
「流石は、アラン殿下と公爵家の意を汲み取り形にする方々です。」
セルビィは、手を合わせた。
「これも、日頃の王太子殿下達の行いの賜物なのでしょう。素晴らしです。」
愛らしく首を傾け、笑顔が揺れる。褒め讃えられ、アラン達は満更でもなかった。自分達の婚約者が弟の様に、可愛がっている少年だ。きっと、彼から婚約者に自分の素晴らしさが 伝わるだろうと 思っていた。令嬢達の尊敬する眼差しを思い描いて、アラン達は微笑むのであった。
セルビィも また、ビウェル・フレックス侯爵令息に何をお願いしょうか と嬉しそうに考えていた。
もう直ぐ、セルビィは第二生徒会室の方々を『友達』に出来ると 喜んでいた。
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