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一月 終戦。
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カメリア帝国へと繫がる中海は、和んでいた。荒れていた中海も、雨季が終わり和やかであった。
其れは、カメリア帝国の皇帝の首を取れと言っている様であった。今宵は、新月闇の月が辺りを照らす。その闇に紛れて、ベルハルト国の軍船は中海を走る。カメリア帝国 帝都の港に入り込む。
目の前に、皇帝の住むカイザー城が見える。既に、間者が城内侵入していて正門は開けられていた。合図と共に、ベルハルト国の兵士は船を降り城へと襲い掛かる。
イリギス国との戦争により、城の守りは薄かった。城は、帝都は、直ぐに陥落した。
クラウスは、五人の騎士を連れ城内を歩く。襲い来る敵を薙ぎ倒しながら、皇帝のいる場所へと突き進む。その後を兵士も続く。
謁見の間の扉が開かれると同時に、ベルハルト国の兵士がなだれ込んだ。混乱する中をクラウスは、皇帝の前へと進み出す。
皇帝の護衛騎士が、クラウスの騎士達と渡り合う。クラウスは、王座に座る皇帝に剣を向けた。
「首を、頂く。」
感情の無い、冷たい声と瞳が皇帝を見据える。
「儂が!! この儂が、お前の様な餓鬼に滅ぼされると!! イリギス国ではなく、小国に!! 」
「イリギス国王は、既にいない。」
クラウスの言葉に、皇帝は驚愕した。では、今まで誰がイリギス国を導いてきたのか。何時もなら退く処を、潰し合うように進んできたのは。
「お前が、儂らを!! 潰し合わせたのか!? 」
皇帝の声は、謁見の間に響き渡った。クラウスは、見下したまま。
「戦をしたい者同士を戦わせただけだ。」
その声は、冷たい。
「我が国に、手を延ばさず。小競り合いを続け手入れは、良かったものを。」
その氷の瞳に、感情は無い。
クラウスは、剣を振るった。皇帝の首は、血を吹き出した胴体を離れ階段下まで転がった。
ベルハルトの騎士が、その首を持ってクラウスに差し出す。
「勝ち鬨を。」
クラウスは、その首の髪を掴み掲げた。その姿は、一枚の絵のように残酷で美しかった。
「今此所に、アメリゴ帝国を制する。」
クラウスの言葉に、アメリゴ帝国の者達は剣を納め膝を折る。アメリゴ帝国の者は強者に、膝を折る。其れは、クラウスを強者と認めた事。この帝国をクラウスが支配した事となった。
ベルハルト国は、大国アメリゴ帝国を属国とした。同年同月、イリギス国もベルハルト国の属国と成る。
ベルハルト歴ーーー年 一月。
大国ベルハルトの誕生で在る。
「見て下さい、キャロット様。クラウス様の雄姿を。」
ジェームズは、キャロットに絵双紙を見せつける。
その絵は、残酷で美しい。皇帝の首を掲げた姿。
「ええ、本当にクラウス様は美しい。」
キャロットは、惚れ惚れする様に絵を見詰める。
「ああ。クラウス様は、気高く美しい 神の如く。いえ、神その者です。」
ジェームズは、鬱に入っていた。
「この世界は、クラウス様の為に在る。クラウス様こそが、総て。」
「ええ、そうですわ。ジェームズ様。」
キャロットは、ジェームズを肯定する。
「其れなのに、ベクトル領の者達は。クラウス様も、ダイクン候の様に厳しくなされば良いのに。」
ダイクン候のエドガーは、今 元イリギス国の統治を行っている。所々で、燻る貴族達を力で押さえ付けていた。
ジェームズの父ジェラルドは、元アメリゴ帝国を統治していた。アメリゴ帝国の者達は、クラウスに従っていたので統治は簡単で在った。
「クラウス様は、お優しい方。元他国の者とは、扱いが違っても仕方が無いことです。」
キャロットは、諭すようにジェームズに言った。
「その内、総ての者がアメリゴ帝国の者のようにクラウス様の足下に下るでしょう。」
キャロットは、聖母の様に微笑んだ。ジェームズも微笑み返す。
「貴女のような素晴らしい方が、クラウス様の御側にいて下されたら。」
「そんな、私如きが恐れ多いい。」
「いいえ。クラウス様の事を『よくわかっている』貴女なら、クラウス様に相応しい。」
ジェームズの目は、狂気に満ちている。
「クラウス様の邪魔をする者は、私が排除しなくては。」
ジェームズは うっとりと、クラウスの絵姿を抱き締めた。
「総ては、クラウス様の為に。」
其れは、カメリア帝国の皇帝の首を取れと言っている様であった。今宵は、新月闇の月が辺りを照らす。その闇に紛れて、ベルハルト国の軍船は中海を走る。カメリア帝国 帝都の港に入り込む。
目の前に、皇帝の住むカイザー城が見える。既に、間者が城内侵入していて正門は開けられていた。合図と共に、ベルハルト国の兵士は船を降り城へと襲い掛かる。
イリギス国との戦争により、城の守りは薄かった。城は、帝都は、直ぐに陥落した。
クラウスは、五人の騎士を連れ城内を歩く。襲い来る敵を薙ぎ倒しながら、皇帝のいる場所へと突き進む。その後を兵士も続く。
謁見の間の扉が開かれると同時に、ベルハルト国の兵士がなだれ込んだ。混乱する中をクラウスは、皇帝の前へと進み出す。
皇帝の護衛騎士が、クラウスの騎士達と渡り合う。クラウスは、王座に座る皇帝に剣を向けた。
「首を、頂く。」
感情の無い、冷たい声と瞳が皇帝を見据える。
「儂が!! この儂が、お前の様な餓鬼に滅ぼされると!! イリギス国ではなく、小国に!! 」
「イリギス国王は、既にいない。」
クラウスの言葉に、皇帝は驚愕した。では、今まで誰がイリギス国を導いてきたのか。何時もなら退く処を、潰し合うように進んできたのは。
「お前が、儂らを!! 潰し合わせたのか!? 」
皇帝の声は、謁見の間に響き渡った。クラウスは、見下したまま。
「戦をしたい者同士を戦わせただけだ。」
その声は、冷たい。
「我が国に、手を延ばさず。小競り合いを続け手入れは、良かったものを。」
その氷の瞳に、感情は無い。
クラウスは、剣を振るった。皇帝の首は、血を吹き出した胴体を離れ階段下まで転がった。
ベルハルトの騎士が、その首を持ってクラウスに差し出す。
「勝ち鬨を。」
クラウスは、その首の髪を掴み掲げた。その姿は、一枚の絵のように残酷で美しかった。
「今此所に、アメリゴ帝国を制する。」
クラウスの言葉に、アメリゴ帝国の者達は剣を納め膝を折る。アメリゴ帝国の者は強者に、膝を折る。其れは、クラウスを強者と認めた事。この帝国をクラウスが支配した事となった。
ベルハルト国は、大国アメリゴ帝国を属国とした。同年同月、イリギス国もベルハルト国の属国と成る。
ベルハルト歴ーーー年 一月。
大国ベルハルトの誕生で在る。
「見て下さい、キャロット様。クラウス様の雄姿を。」
ジェームズは、キャロットに絵双紙を見せつける。
その絵は、残酷で美しい。皇帝の首を掲げた姿。
「ええ、本当にクラウス様は美しい。」
キャロットは、惚れ惚れする様に絵を見詰める。
「ああ。クラウス様は、気高く美しい 神の如く。いえ、神その者です。」
ジェームズは、鬱に入っていた。
「この世界は、クラウス様の為に在る。クラウス様こそが、総て。」
「ええ、そうですわ。ジェームズ様。」
キャロットは、ジェームズを肯定する。
「其れなのに、ベクトル領の者達は。クラウス様も、ダイクン候の様に厳しくなされば良いのに。」
ダイクン候のエドガーは、今 元イリギス国の統治を行っている。所々で、燻る貴族達を力で押さえ付けていた。
ジェームズの父ジェラルドは、元アメリゴ帝国を統治していた。アメリゴ帝国の者達は、クラウスに従っていたので統治は簡単で在った。
「クラウス様は、お優しい方。元他国の者とは、扱いが違っても仕方が無いことです。」
キャロットは、諭すようにジェームズに言った。
「その内、総ての者がアメリゴ帝国の者のようにクラウス様の足下に下るでしょう。」
キャロットは、聖母の様に微笑んだ。ジェームズも微笑み返す。
「貴女のような素晴らしい方が、クラウス様の御側にいて下されたら。」
「そんな、私如きが恐れ多いい。」
「いいえ。クラウス様の事を『よくわかっている』貴女なら、クラウス様に相応しい。」
ジェームズの目は、狂気に満ちている。
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「総ては、クラウス様の為に。」
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