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婚約者は、妹を選ぶ。(本編)
母と父。
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「シエリア、ハウス!! 」
母はシエリアの部屋を指さして言った、微笑んでいるが目が笑ってはいない。
「え~~ やだ~~ エリーもエドワードさまにあいたい~~ 」
柱にしがみつきながらシエリアは抵抗する。それを使用人達が部屋に連れ込んだ。直ぐさま外からドアに鍵をかける。
「いや~~出して、お母さま~ お願い出して~~ 」
シエリアは必死にドアを叩く。
「私達が帰って来るまで部屋から出してはいけませんよ。」
母は使用人達に圧力をかける。使用人達は背筋を伸ばし頷いた。
「エリシア、これで邪魔者は出てこれないわ。」
「エドワード君と、ちゃんと話をするんだよ。」
夫妻はエリシアに縁談相手と話をするように言う。何故なら最初の顔合わせで、シエリアの邪魔により挨拶すらまともに出来てないと聞いたからだ。
「で、でも、私なんて…… 」
エリシアは自分を卑下して俯いた。
「エリシア、自信を持って。あなたはとっても素敵な女の子なのよ。」
母はエリシアの肩に手を置いて諭すように言った。
「あのバカ娘、胸だけ星人より百倍も千倍も素敵なのよ。」
「お母様、胸だけ星人だなんて。」
「ひど~い、お母さま~ こんなのただの脂肪じゃない~ お父さまのたっぷ~んお腹といっしょの~ 」
ドアの向こう側で話を聞いていたシエリアが反論する。
「黙らっしゃい!! 持ってる者が言うんじゃない!! 」
ガアン!!
母は思い切りドアを蹴飛ばした、淑女に有るまじき行為だ。
「シエリアと違って、エリシアは私に似てるから。相手とちゃんと話をすれば、このバカ娘より素敵だと気づいてもらえるわ。」
振り向いて胸に手をあてた母がエリシアに微笑んだ。
(確かに私、お胸がお母様にそっくりです。)
エリシアは母が手をあてている場所を見る、いわゆる慎ましい胸。
(違うぞ娘よ。母は性格のことを言っているのであって、胸の事を言ってるのではない!! )
父はエリシアの目線で娘が何を考えているか分かった。
(確かに母は自由奔放で我が強いくて、慎みは少ないが。胸の事を言っているのではないぞ!! 娘よ!! )
父は言葉で言えない事を心の中で叫んでいた。目は娘に注がれて意思表示をしていたが、だがエリシアは慎ましい母の胸に釘付けだ。
「ああ、心配だわ。どうして顔合わせが日曜なの。私達も仕事関係で他の家にお呼ばれしているのに。」
「……平日は仕事があるからな。」
傍にいてあげたい、立ち会ってあげたいと言う妻の言葉に夫が応える。なにせ、エドワードは仕事をしている社会人である。
「今は新規の仕事とかで、外交が忙しいしな。」
仕事関係の為夫妻は休日にお呼ばれが立て続いて入っていた。
「そろそろ行かないと。」
「ええ、あなた。」
エスコートするように夫が手を出すと妻はそれを手に取った。
「行ってらっしゃい、お父様、お母様。」
「いってらっしゃ~い!! 」
ドアの向こうからシエリアも声をあげてお見送りをする。
「部屋を出るんじゃありませんよ!! 」
「うほほ~い!! 」
母の叱咤にドアの向こうから返事をかえすシエリア。
後ろ髪を惹かれるように屋敷を出ていく夫妻。
「ど、どうしましょう。私、エドワード様と二人っきりでで合うの? 話をするの? 」
残されたエリシアはおろおろとしだした。
「じ、準備はできてるのかしら? 私、おかしくないかしら? 」
何時もはシエリアが表立って話をしていて自分は一歩下がっていたので、どうしていいか分からない。
『あなたは素敵な女の子なのよ。』
母の言葉が浮かんでくる。
(胸が無くても大丈夫かしら? )
エリシアは母と似ている慎ましい胸をおさえた。
父がいたら胸から意識を離せ、と言いたいだろう。しかし慎ましい父には言えない言葉であった、娘に対してのセクハラになりかねない。
「例え、慎ましい胸でも父のように好ましく思う男性はいるのだよ。」
「胸だけで好きな人は選ばないよ。」
胸を気にする娘に言いたかったが、嫌われるかも知れないので言うことはできなかった父であった。
何時の間にかドアの向こうのシエリアは静かに静まり返っていた。
エリシアはエドワードから贈られたプレゼントのネックレスを首からかける。そのネックレス祈るように握り締めた。
そして、二回目の顔合わせのお見合いの場、シュガレス邸にエドワードが訪れる。
母はシエリアの部屋を指さして言った、微笑んでいるが目が笑ってはいない。
「え~~ やだ~~ エリーもエドワードさまにあいたい~~ 」
柱にしがみつきながらシエリアは抵抗する。それを使用人達が部屋に連れ込んだ。直ぐさま外からドアに鍵をかける。
「いや~~出して、お母さま~ お願い出して~~ 」
シエリアは必死にドアを叩く。
「私達が帰って来るまで部屋から出してはいけませんよ。」
母は使用人達に圧力をかける。使用人達は背筋を伸ばし頷いた。
「エリシア、これで邪魔者は出てこれないわ。」
「エドワード君と、ちゃんと話をするんだよ。」
夫妻はエリシアに縁談相手と話をするように言う。何故なら最初の顔合わせで、シエリアの邪魔により挨拶すらまともに出来てないと聞いたからだ。
「で、でも、私なんて…… 」
エリシアは自分を卑下して俯いた。
「エリシア、自信を持って。あなたはとっても素敵な女の子なのよ。」
母はエリシアの肩に手を置いて諭すように言った。
「あのバカ娘、胸だけ星人より百倍も千倍も素敵なのよ。」
「お母様、胸だけ星人だなんて。」
「ひど~い、お母さま~ こんなのただの脂肪じゃない~ お父さまのたっぷ~んお腹といっしょの~ 」
ドアの向こう側で話を聞いていたシエリアが反論する。
「黙らっしゃい!! 持ってる者が言うんじゃない!! 」
ガアン!!
母は思い切りドアを蹴飛ばした、淑女に有るまじき行為だ。
「シエリアと違って、エリシアは私に似てるから。相手とちゃんと話をすれば、このバカ娘より素敵だと気づいてもらえるわ。」
振り向いて胸に手をあてた母がエリシアに微笑んだ。
(確かに私、お胸がお母様にそっくりです。)
エリシアは母が手をあてている場所を見る、いわゆる慎ましい胸。
(違うぞ娘よ。母は性格のことを言っているのであって、胸の事を言ってるのではない!! )
父はエリシアの目線で娘が何を考えているか分かった。
(確かに母は自由奔放で我が強いくて、慎みは少ないが。胸の事を言っているのではないぞ!! 娘よ!! )
父は言葉で言えない事を心の中で叫んでいた。目は娘に注がれて意思表示をしていたが、だがエリシアは慎ましい母の胸に釘付けだ。
「ああ、心配だわ。どうして顔合わせが日曜なの。私達も仕事関係で他の家にお呼ばれしているのに。」
「……平日は仕事があるからな。」
傍にいてあげたい、立ち会ってあげたいと言う妻の言葉に夫が応える。なにせ、エドワードは仕事をしている社会人である。
「今は新規の仕事とかで、外交が忙しいしな。」
仕事関係の為夫妻は休日にお呼ばれが立て続いて入っていた。
「そろそろ行かないと。」
「ええ、あなた。」
エスコートするように夫が手を出すと妻はそれを手に取った。
「行ってらっしゃい、お父様、お母様。」
「いってらっしゃ~い!! 」
ドアの向こうからシエリアも声をあげてお見送りをする。
「部屋を出るんじゃありませんよ!! 」
「うほほ~い!! 」
母の叱咤にドアの向こうから返事をかえすシエリア。
後ろ髪を惹かれるように屋敷を出ていく夫妻。
「ど、どうしましょう。私、エドワード様と二人っきりでで合うの? 話をするの? 」
残されたエリシアはおろおろとしだした。
「じ、準備はできてるのかしら? 私、おかしくないかしら? 」
何時もはシエリアが表立って話をしていて自分は一歩下がっていたので、どうしていいか分からない。
『あなたは素敵な女の子なのよ。』
母の言葉が浮かんでくる。
(胸が無くても大丈夫かしら? )
エリシアは母と似ている慎ましい胸をおさえた。
父がいたら胸から意識を離せ、と言いたいだろう。しかし慎ましい父には言えない言葉であった、娘に対してのセクハラになりかねない。
「例え、慎ましい胸でも父のように好ましく思う男性はいるのだよ。」
「胸だけで好きな人は選ばないよ。」
胸を気にする娘に言いたかったが、嫌われるかも知れないので言うことはできなかった父であった。
何時の間にかドアの向こうのシエリアは静かに静まり返っていた。
エリシアはエドワードから贈られたプレゼントのネックレスを首からかける。そのネックレス祈るように握り締めた。
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