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第六話
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朝起きると先に紅葉が起きて、手を上げて指輪を眺めていた。
「おはよう、私達本当に結婚したのね」
「あぁ実感が湧かないけどな」
「幼い頃からずっと一緒だったから仕方ないわ、これであなたのお嫁さんになれたわ」
「俺達はまだ若い、子供はもっと先だぞ」
「それでいいわ、でも昨夜何度も中に出してたわよ」
「初めてエッチした頃から妊娠しないようにしてある」
「じゃあ大丈夫ね、朝ご飯にしましょう」
「そうしよう」
紅葉はその日一日中上機嫌だった、夕方には一族から花束やお祝いの品が届いた、一人ずつ礼の連絡を入れた。
紅葉は京都の友達に電話で報告していた、何件か連絡を入れると終わったようだ。
「やっと終わったわ、携帯も使い慣れてないと不便ね」
「スマホはややこしいからな、俺はゲームで慣れてるが」
「あなたは連絡しなくていいの?」
「じいさんから伝わるだろうからいい」
「わかったわ」
「ドレスのレンタルはお前が手配してくれ」
「うん、もう見つけてあるの明日にでも見に行きましょう」
「わかった」
翌日、山手の大きなレンタル衣装の店に連れて行かれた。
「ここで記念写真も撮って貰えるそうよ」
「便利だなドレスを探そう、タキシードはサイズを合わせるだけだからすぐ終わる」
「わかったわ、私ももうネットで数着絞ってるの」
紅葉はメモを見ながら店員に番号を言っている、店員が四着用意した。
「俺には同じ様にしか見えない、好きなのを選んでくれ」
「うん」
店員と話しながら三十分程で決まった、俺もタキシードを用意してもらい、写真写りがいいように顔にメイクされた、紅葉もメイクして出てきた。
「凄く綺麗だ、ドレスも似合ってる」
「ありがとう、写真を撮って貰いましょう」
店員に案内されスタジオみたいな場所に移動した、細かくポーズを取らされて無事に記念写真が終わった。紅葉がスマホでも写真を撮って貰えるように頼み、それも終わった。
衣装を返し、写真は三枚頼んで帰った。
「三枚もどうするの?」
「一枚は保存用だ」
「いいわね、届くのが楽しみだわ」
「俺はお前のすっぴんが好きだが、今日はそのメイクのままいてくれ」
「いいわよ、気に入ったの」
「あぁ普段と違うお前を見てると結婚した実感が湧いてくる」
「わかったわ、スマホの写真あなたにも送るわね」
送られてきた写真を待ち受けに設定し、一日中紅葉の顔を見て過ごした。
翌日、昼頃に写真が届いた、三枚とも立派だけどシンプルな写真立てに入っていた、一枚は汚れないように保管し、一枚はリビングに飾り、もう一枚はじいさんの家に持って行った。
「二人共いい顔をしておる、飾っておこう」
「おじいちゃん今夜はうちに来て一緒に晩ご飯を食べましょう」
「いいのか? だったら十七時に行かせてもらうよ」
「待ってます、あなた帰りましょう」
「あぁ、じいさんまた後で」
帰りに肉屋に寄ってあの上手いステーキを三枚買って帰った、サービスで貰ったにんにくで紅葉がガーリックライスを作るそうだ。
じいさんは時間通りにやって来た。
「いい家だな景色もいい」
晩飯が用意されるまで、先日の山本組の話をした。
「よくやった、流石竜王様に認められただけの事はある」
料理が運ばれて来て三人で食べた。
「こんな上手い肉は初めてだ、ガーリックライスも美味かった」
暫く話をし、じいさんが帰る時にコロッケをお土産に渡した。
「ありがとう、また呼んでくれ」
「わかった」
じいさんが帰って行った。
「一通り終わったな、これで暫くのんびり出来そうだ」
「そうね、ここ数日ドタバタしてたからくつろぎましょう」
「そうしよう疲れた、今夜も抱っこして寝させてくれないか?」
「いいわよ、私もあの寝方好きよ、母性本能かしら?」
寝る時間になるとまた紅葉は裸になり頭を抱いてくれた、俺は胸の谷間に顔を埋め眠りについた。
朝になり、また気分良く目覚めた、紅葉も起きた。
「疲れは取れた?」
「あぁ気分爽快だ、しかしいつ見ても綺麗な胸だな」
「小さくない?」
「いやちょうどいい、俺は好きだ」
「あなたが好きならいいわ」
「飯にしよう、見てるとムラムラする」
「朝からしてもいいわよ」
「また今夜な」
「わかったわ、私はいつでもいいわよ」
紅葉は服を着てキッチンに行った、俺はリビングに座ってネットのニュースサイトを見た、何もない平和だ。
朝食を済ませるとスイーツの雑誌を見た、どれも美味そうだが豆乳プリンに惹かれた。今日はこれを買いに行こう。紅葉が横に座り腕を組んできた。
「今日はどれにするの?」
「豆乳プリンだ」
「あなたが好きそうな物ね」
竜王の声が聞こえた。
「ちょっといいかしら」
「どうした?」
「ゴタゴタが終わったとこだけど、問題が発生したわ」
「聞かせてくれ」
「黒龍があなた達を探しているわ」
「悪の化身の黒龍が何でだ?」
「竜王の剣に認められたあなた達を消すためよ、殺られる前に潰そうとでも考えたのでしょうね」
「黒龍は今どこにいる?」
「見当違いの東北地方を探してるわ」
「黒龍でも探すのが難しいのか?」
「そうみたいね、だけどいずれこっちにも来るわ」
「俺達に黒龍が殺れるのか?」
「上手く行けば大丈夫だと思うけど、念の為にこれを渡しておくわ」
テーブルに二枚龍の鱗が現れた、二人で手に取った瞬間体に吸い込まれた。
「体に吸い込まれたが何の変化もないぞ」
「護身用よ、黒龍の爪で引き裂かれそうになったら勝手に鱗が体を強化して守ってくれるわ、龍王の鱗は何でも弾き返すわ」
「そうか、じゃあ例えば街で後ろから突然刺されそうになっても守ってくれるのか?」
「そうよ、人間に渡すのは初めてよ」
「便利だな、ありがとう」
「あなた達も結婚おめでとう、たくさん交わりいっぱい子供を産みなさい、黒龍が近づいたら教えるわ」
「わかった鱗の効果はいつまで持つんだ?」
「死ぬまで効果は消えないわ、話は以上よ」
龍王の声が消えた。
「大丈夫かしら? 心配だわ」
「危険を感じたらお前は逃げろ、黒龍の目当て俺だ」
「あなたを残して逃げたりしないわ、死ぬ時も一緒よ」
「ありがとう何とかして倒すよ、まだ時間はある元気を出せ」
「わかったわ、豆乳プリンを買いに行きましょう」
「そうだったな」
二人で買いに行った、朝一で行ったのでまだ誰も並んでいなかった、店が開くと六つ買って帰った。
一個ずつ食べてみた。
「これが一番美味い」
「美味しいけど私には違いがわからないわ」
「この美味さがわからないのか?」
「普通のプリンよりは美味しいけどね」
「残りは冷やしておいてくれ」
「うん」
昼からはゴロゴロして過ごした。
「また膝枕をしてくれ」
「いつでもどうぞ」
紅葉の太ももに頭を乗せた、寝にくい。
「スカートが邪魔だ」
「じゃあ脱ぐわ」
紅葉がスカートを脱いで座り直した、下着を履いてなかった。
「お前下着付けないのか?」
「窮屈だからあまり付けないわ」
「そういや何度か見たな」
太ももに頭を乗せた。
「これがいい」
「やっぱり生脚が好きなのね」
「あぁ落ち着く、メスの匂いがする」
「ちょっと濡れてるの、臭い?」
「いや、いい匂いだ」
すぐに眠りに落ちた、眠りから覚めると紅葉が鉄扇で扇いでくれていた。
「ありがとう、もう起きるよ」
「もういいの?」
「夜に寝れなくなるしな」
「今夜は抱いてくれるんでしょ? 楽しみにしてるわ」
「お前はそんなにエッチが好きなのか?」
「あなたに抱かれるのが好きなのよ、愛されてる感じが一番する時間だから」
「わかったよ」
「買い物に付き合って」
「いいぞ」
紅葉にデパートに連れて行かれた、洋服を買うみたいだ、俺好みの服を何着か買いマンションに戻った。
食事を終え風呂から上がると約束通り抱いた、俺が疲れると紅葉が上になり何時間も抱き合った。
「おはよう、私達本当に結婚したのね」
「あぁ実感が湧かないけどな」
「幼い頃からずっと一緒だったから仕方ないわ、これであなたのお嫁さんになれたわ」
「俺達はまだ若い、子供はもっと先だぞ」
「それでいいわ、でも昨夜何度も中に出してたわよ」
「初めてエッチした頃から妊娠しないようにしてある」
「じゃあ大丈夫ね、朝ご飯にしましょう」
「そうしよう」
紅葉はその日一日中上機嫌だった、夕方には一族から花束やお祝いの品が届いた、一人ずつ礼の連絡を入れた。
紅葉は京都の友達に電話で報告していた、何件か連絡を入れると終わったようだ。
「やっと終わったわ、携帯も使い慣れてないと不便ね」
「スマホはややこしいからな、俺はゲームで慣れてるが」
「あなたは連絡しなくていいの?」
「じいさんから伝わるだろうからいい」
「わかったわ」
「ドレスのレンタルはお前が手配してくれ」
「うん、もう見つけてあるの明日にでも見に行きましょう」
「わかった」
翌日、山手の大きなレンタル衣装の店に連れて行かれた。
「ここで記念写真も撮って貰えるそうよ」
「便利だなドレスを探そう、タキシードはサイズを合わせるだけだからすぐ終わる」
「わかったわ、私ももうネットで数着絞ってるの」
紅葉はメモを見ながら店員に番号を言っている、店員が四着用意した。
「俺には同じ様にしか見えない、好きなのを選んでくれ」
「うん」
店員と話しながら三十分程で決まった、俺もタキシードを用意してもらい、写真写りがいいように顔にメイクされた、紅葉もメイクして出てきた。
「凄く綺麗だ、ドレスも似合ってる」
「ありがとう、写真を撮って貰いましょう」
店員に案内されスタジオみたいな場所に移動した、細かくポーズを取らされて無事に記念写真が終わった。紅葉がスマホでも写真を撮って貰えるように頼み、それも終わった。
衣装を返し、写真は三枚頼んで帰った。
「三枚もどうするの?」
「一枚は保存用だ」
「いいわね、届くのが楽しみだわ」
「俺はお前のすっぴんが好きだが、今日はそのメイクのままいてくれ」
「いいわよ、気に入ったの」
「あぁ普段と違うお前を見てると結婚した実感が湧いてくる」
「わかったわ、スマホの写真あなたにも送るわね」
送られてきた写真を待ち受けに設定し、一日中紅葉の顔を見て過ごした。
翌日、昼頃に写真が届いた、三枚とも立派だけどシンプルな写真立てに入っていた、一枚は汚れないように保管し、一枚はリビングに飾り、もう一枚はじいさんの家に持って行った。
「二人共いい顔をしておる、飾っておこう」
「おじいちゃん今夜はうちに来て一緒に晩ご飯を食べましょう」
「いいのか? だったら十七時に行かせてもらうよ」
「待ってます、あなた帰りましょう」
「あぁ、じいさんまた後で」
帰りに肉屋に寄ってあの上手いステーキを三枚買って帰った、サービスで貰ったにんにくで紅葉がガーリックライスを作るそうだ。
じいさんは時間通りにやって来た。
「いい家だな景色もいい」
晩飯が用意されるまで、先日の山本組の話をした。
「よくやった、流石竜王様に認められただけの事はある」
料理が運ばれて来て三人で食べた。
「こんな上手い肉は初めてだ、ガーリックライスも美味かった」
暫く話をし、じいさんが帰る時にコロッケをお土産に渡した。
「ありがとう、また呼んでくれ」
「わかった」
じいさんが帰って行った。
「一通り終わったな、これで暫くのんびり出来そうだ」
「そうね、ここ数日ドタバタしてたからくつろぎましょう」
「そうしよう疲れた、今夜も抱っこして寝させてくれないか?」
「いいわよ、私もあの寝方好きよ、母性本能かしら?」
寝る時間になるとまた紅葉は裸になり頭を抱いてくれた、俺は胸の谷間に顔を埋め眠りについた。
朝になり、また気分良く目覚めた、紅葉も起きた。
「疲れは取れた?」
「あぁ気分爽快だ、しかしいつ見ても綺麗な胸だな」
「小さくない?」
「いやちょうどいい、俺は好きだ」
「あなたが好きならいいわ」
「飯にしよう、見てるとムラムラする」
「朝からしてもいいわよ」
「また今夜な」
「わかったわ、私はいつでもいいわよ」
紅葉は服を着てキッチンに行った、俺はリビングに座ってネットのニュースサイトを見た、何もない平和だ。
朝食を済ませるとスイーツの雑誌を見た、どれも美味そうだが豆乳プリンに惹かれた。今日はこれを買いに行こう。紅葉が横に座り腕を組んできた。
「今日はどれにするの?」
「豆乳プリンだ」
「あなたが好きそうな物ね」
竜王の声が聞こえた。
「ちょっといいかしら」
「どうした?」
「ゴタゴタが終わったとこだけど、問題が発生したわ」
「聞かせてくれ」
「黒龍があなた達を探しているわ」
「悪の化身の黒龍が何でだ?」
「竜王の剣に認められたあなた達を消すためよ、殺られる前に潰そうとでも考えたのでしょうね」
「黒龍は今どこにいる?」
「見当違いの東北地方を探してるわ」
「黒龍でも探すのが難しいのか?」
「そうみたいね、だけどいずれこっちにも来るわ」
「俺達に黒龍が殺れるのか?」
「上手く行けば大丈夫だと思うけど、念の為にこれを渡しておくわ」
テーブルに二枚龍の鱗が現れた、二人で手に取った瞬間体に吸い込まれた。
「体に吸い込まれたが何の変化もないぞ」
「護身用よ、黒龍の爪で引き裂かれそうになったら勝手に鱗が体を強化して守ってくれるわ、龍王の鱗は何でも弾き返すわ」
「そうか、じゃあ例えば街で後ろから突然刺されそうになっても守ってくれるのか?」
「そうよ、人間に渡すのは初めてよ」
「便利だな、ありがとう」
「あなた達も結婚おめでとう、たくさん交わりいっぱい子供を産みなさい、黒龍が近づいたら教えるわ」
「わかった鱗の効果はいつまで持つんだ?」
「死ぬまで効果は消えないわ、話は以上よ」
龍王の声が消えた。
「大丈夫かしら? 心配だわ」
「危険を感じたらお前は逃げろ、黒龍の目当て俺だ」
「あなたを残して逃げたりしないわ、死ぬ時も一緒よ」
「ありがとう何とかして倒すよ、まだ時間はある元気を出せ」
「わかったわ、豆乳プリンを買いに行きましょう」
「そうだったな」
二人で買いに行った、朝一で行ったのでまだ誰も並んでいなかった、店が開くと六つ買って帰った。
一個ずつ食べてみた。
「これが一番美味い」
「美味しいけど私には違いがわからないわ」
「この美味さがわからないのか?」
「普通のプリンよりは美味しいけどね」
「残りは冷やしておいてくれ」
「うん」
昼からはゴロゴロして過ごした。
「また膝枕をしてくれ」
「いつでもどうぞ」
紅葉の太ももに頭を乗せた、寝にくい。
「スカートが邪魔だ」
「じゃあ脱ぐわ」
紅葉がスカートを脱いで座り直した、下着を履いてなかった。
「お前下着付けないのか?」
「窮屈だからあまり付けないわ」
「そういや何度か見たな」
太ももに頭を乗せた。
「これがいい」
「やっぱり生脚が好きなのね」
「あぁ落ち着く、メスの匂いがする」
「ちょっと濡れてるの、臭い?」
「いや、いい匂いだ」
すぐに眠りに落ちた、眠りから覚めると紅葉が鉄扇で扇いでくれていた。
「ありがとう、もう起きるよ」
「もういいの?」
「夜に寝れなくなるしな」
「今夜は抱いてくれるんでしょ? 楽しみにしてるわ」
「お前はそんなにエッチが好きなのか?」
「あなたに抱かれるのが好きなのよ、愛されてる感じが一番する時間だから」
「わかったよ」
「買い物に付き合って」
「いいぞ」
紅葉にデパートに連れて行かれた、洋服を買うみたいだ、俺好みの服を何着か買いマンションに戻った。
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