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1章:オラガ村にやってきた侯爵令嬢
19.追放令嬢と初夜(※)
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エルシャを抱え隣のベッドルームに入る。
先ほど語り合っていた部屋もこのベッドルームもエルシャのために用意した部屋だ。
実を言うと部屋自体はケヴィンの婚約者のために用意してあった。
何度も婚約を破棄されているため婚約のたびに部屋の模様替えをしていった結果、結構な部屋になってしまっている。
ただ、今回は侯爵家の御令嬢という情報だけで事前情報がなく苦労した。
相手の性格が分からず、尚且つ目の肥えているだろう侯爵家…
ケヴィンは考えた末、個性を主張しない高級品で部屋を統一することにした。
コンセプトは"上品な高級感"である。
ではこのコンセプトがエルシャ似合っているかというと…ケヴィンが言うのもなんだが似合っている。
無個性というよりは王道という意味で…
特にベッドには苦労した…
エルフの村まで行って材料をそろえ、ドワーフの村で作成してもらったのだが、とにかく彼らは偏屈なのだ。
自分たちのテリトリーから出てこないでケヴィンが訪れると決まっていやな顔をする。
まずは訪れた用事が女を口説きに来たわけではない事を説明、婚約者が出来たというとやっと村に入れてくれる。
そして要件を言おうとすると一言目に「嫌だ」と言われ、エルフは米、ドワーフは米で作った酒を渡すと話を聞いてくれる。
エルフとドワーフは会わせると決まって喧嘩になるが、きっと同族嫌悪ってやつだろう。
そうしてやっとの思いで作ってもらえた一品。
精霊樹の倒木から作られ、神話をモチーフにした彫刻が施されたベッド…
しかしそんな自慢の一品も今のエルシャには目につかないだろう。
目に見えて緊張して震えている少女…
こんな状況でベッドの自慢など出来ようはずもない…
その原因の方向を睨みつける。
そこには仕切りが用意されており、その向こうにはあのメイドが控えてこちらを覗いているのであろう。
やけに静かにしているなと思ったが、よくよく考えてみればシスティーナに助けを頼んだのを思い出した。
多分、エルシャと二人で話をしている間、あちらの二人も仲睦まじく会話を楽しんでいたのだろう。
なにせあの聖女様、ムカついた相手には司教の地位を利用した数時間にも及ぶ有難い説教をプレゼントするのだから。
絶対敵にまわしてはいけない相手…それが癒しの聖女システィーナという女なのだ。
彼女がメイドの監視をしていてくれるならばこちらはエルシャに集中すればいい。
そう思いエルシャをベッドに座らせその横にケヴィンも座る。
ベッドの横のテーブルには頼んでおいた小瓶とシスティーナの勝ち取ったはずのブーケが活けられていた。
それを横目にケヴィンはエルシャに囁いた。
「触れるぞ…」
そう確認するが、もうすでに触れているじゃないかという野暮なことは言わないで欲しい。
エルシャも小さく頷いたのを見て肩を引き寄せ唇を奪う。
太ももから優しく手を這わせ次第に上へ上へ、そして服の上から胸に触れる。
恐怖のあまりエルシャが拒否反応を示すが…
ケヴィンが耳元で小さく囁く
「やめるか…?」
エルシャはビクリと体を震わせ…そして小さく首を振った。
案の定予想通りの回答が返ってきた。
ありがたくエルシャの胸を堪能しようとしたがそのエルシャが声を発した。
「あの…」
「なんだ?」
「…叫び声を上げたり逃げたりを出来ないようにする事は可能ですか?」
「………出来ない事もないが…辛いぞ?」
「お願いいたします」
エルシャのドレス姿をもう少し堪能しようかと思っていたが、彼女のそのブレようとしない意志に興を削がれた。
早く終わらせてやるためにドレスの紐を解いていき服を脱がせにかかる…
すると次第にエルシャの美しい彫刻のような素肌が姿を現してきた。
ケヴィンはすぐに齧り付きたくなる衝動を抑え、己の中の紳士のケツを蹴り上げる。
エルシャをベッドに寝かせるとそのまま流れるように下着も脱がしていく…
その隙にその裸体を隅々まで視姦していくが…
(やはりというか何というか…)
しばし、考えるが諦めて手早く終わらせる事を優先するためにベッドの横に置いてあるソレに手を伸ばした。
小さな壺からケヴィンの手にドロッとした物が垂れる。
それを見たエルシャはギョッとし思わす質問してしまう。
「そ…れは?」
「ローション…潤滑をよくするためのものだ…ないと痛むと思うぞ?嫌なら止めるが…」
何をされるのかをいまいちわかっていないエルシャは自分の為だと言われれば黙るしかない。
なるべく見ないようにギュッと目を瞑り顔を背けるだけだった。
「ありがとう。不快かもしれないが我慢してくれ。」
ケヴィンはエルシャの方の準備を終えると耳元で囁く「エルシャ…愛してる…」と偽りの言葉を…
そしてケヴィンは今まで大事に育てられてきた少女の口をふさぎ力で抑えつけ…
無理やりに彼女の過去を奪ったのだった…
………
……
…
――――――――――――――
行為を終えるとケヴィンの横には全てを失った女が横たわっていた…
ケヴィンも所々引っかかれてしまったが、エルシャの痛みに比べれば些細な事だろう。
引っかき傷などポーションでも塗っておけばすぐに治る。
仕切りの方を睨むと隙間から覗いている女と目があう。
クイッと顔を振り、無言で出ていけと指示を出す。
すると、仕切りの向こうから侍女が小走りに出てきて扉から出て行った。
その後ろからはシスティーナが静かに歩いている。
ふとケヴィンと目が合うが…ウンザリという顔でンベッと舌を出し部屋から出て行くのだった。
(ほんとゴメンて…)
心の中で謝るが別途埋め合わせは必要だろう。
そう思いつつも、今は大事な目の前の人物に集中する。
「ここは壁も厚い、誰もいなくなったからもういいぞ…」
頭を撫でながらやさしい声でそういうと、エルシャはケヴィンの嘘も見抜けぬままに決壊した。
「殿下…何で!!!?」
部屋中に何度も響く「何故」という声…
産まれたばかりの赤子の様に泣きじゃくる…
その大きな器でも耐え切れなくなった悲痛な声が部屋中に鳴り響いた…
不愉快極まりない…
これがケヴィンの本音である。
何度も婚約者に逃げられてやっと叶った結婚、人生最良の日となるはずだったのだ。
だがしかし、目の前の結婚相手にとってはどうだろうか?
少し接しただけでもわかる、エルシャという人物が今まで次期王妃として恥じない自制心を持って生きてきたのが。
このように泣きじゃくるなどまずなかったであろう。
それはつまりエルシャにとっては今日が人生でもっとも最悪な日であったという事なのだ。
簡単に捨てられる物を"失った"とは呼ばない…そして彼女は今日全てを"失った"のである。
だからなのだが、ケヴィンの胸の中で子供のように泣きじゃくるエルシャをそっと抱きしめ頭を撫でた。
すると、次第に落ち着いてきたのか声も小さくなってくる。
その時を見計らい突然エルシャの唇を再び奪うケヴィン。
エルシャにはケヴィンが何をしているのかが分からなかった。
身もだえ抵抗するが既に力なく、結局なすがままになった。
「今日という日をこんな思いのまま終わらせたくない…俺の我儘だが悪いがここからは好きにさせてもらうぞ」
そう宣言すると、先ほどまで優しく接してきたはずのケヴィンが豹変したのだ。
先ほどまでとは打って変わって激しい行為。
まるでエルシャの中に自分を刻み付けるかのような…
エルシャは恐ろしいと感じるが、それと同時に弱い心がもうすべてを放り出したいと願う。
せめぎあう思考…その間も容赦なく体を貪るケヴィン。
すぐに抵抗する体力も気力も無くし快感など何もないままに…
だが自分の体が求められていることが存在理由を失った今のエルシャの唯一の救いだった。
自分を求めてくる男にその身をゆだね、なすがまま全てを忘れたいと…
そして、そのまま意識を手放したのであった…
………
……
…
先ほど語り合っていた部屋もこのベッドルームもエルシャのために用意した部屋だ。
実を言うと部屋自体はケヴィンの婚約者のために用意してあった。
何度も婚約を破棄されているため婚約のたびに部屋の模様替えをしていった結果、結構な部屋になってしまっている。
ただ、今回は侯爵家の御令嬢という情報だけで事前情報がなく苦労した。
相手の性格が分からず、尚且つ目の肥えているだろう侯爵家…
ケヴィンは考えた末、個性を主張しない高級品で部屋を統一することにした。
コンセプトは"上品な高級感"である。
ではこのコンセプトがエルシャ似合っているかというと…ケヴィンが言うのもなんだが似合っている。
無個性というよりは王道という意味で…
特にベッドには苦労した…
エルフの村まで行って材料をそろえ、ドワーフの村で作成してもらったのだが、とにかく彼らは偏屈なのだ。
自分たちのテリトリーから出てこないでケヴィンが訪れると決まっていやな顔をする。
まずは訪れた用事が女を口説きに来たわけではない事を説明、婚約者が出来たというとやっと村に入れてくれる。
そして要件を言おうとすると一言目に「嫌だ」と言われ、エルフは米、ドワーフは米で作った酒を渡すと話を聞いてくれる。
エルフとドワーフは会わせると決まって喧嘩になるが、きっと同族嫌悪ってやつだろう。
そうしてやっとの思いで作ってもらえた一品。
精霊樹の倒木から作られ、神話をモチーフにした彫刻が施されたベッド…
しかしそんな自慢の一品も今のエルシャには目につかないだろう。
目に見えて緊張して震えている少女…
こんな状況でベッドの自慢など出来ようはずもない…
その原因の方向を睨みつける。
そこには仕切りが用意されており、その向こうにはあのメイドが控えてこちらを覗いているのであろう。
やけに静かにしているなと思ったが、よくよく考えてみればシスティーナに助けを頼んだのを思い出した。
多分、エルシャと二人で話をしている間、あちらの二人も仲睦まじく会話を楽しんでいたのだろう。
なにせあの聖女様、ムカついた相手には司教の地位を利用した数時間にも及ぶ有難い説教をプレゼントするのだから。
絶対敵にまわしてはいけない相手…それが癒しの聖女システィーナという女なのだ。
彼女がメイドの監視をしていてくれるならばこちらはエルシャに集中すればいい。
そう思いエルシャをベッドに座らせその横にケヴィンも座る。
ベッドの横のテーブルには頼んでおいた小瓶とシスティーナの勝ち取ったはずのブーケが活けられていた。
それを横目にケヴィンはエルシャに囁いた。
「触れるぞ…」
そう確認するが、もうすでに触れているじゃないかという野暮なことは言わないで欲しい。
エルシャも小さく頷いたのを見て肩を引き寄せ唇を奪う。
太ももから優しく手を這わせ次第に上へ上へ、そして服の上から胸に触れる。
恐怖のあまりエルシャが拒否反応を示すが…
ケヴィンが耳元で小さく囁く
「やめるか…?」
エルシャはビクリと体を震わせ…そして小さく首を振った。
案の定予想通りの回答が返ってきた。
ありがたくエルシャの胸を堪能しようとしたがそのエルシャが声を発した。
「あの…」
「なんだ?」
「…叫び声を上げたり逃げたりを出来ないようにする事は可能ですか?」
「………出来ない事もないが…辛いぞ?」
「お願いいたします」
エルシャのドレス姿をもう少し堪能しようかと思っていたが、彼女のそのブレようとしない意志に興を削がれた。
早く終わらせてやるためにドレスの紐を解いていき服を脱がせにかかる…
すると次第にエルシャの美しい彫刻のような素肌が姿を現してきた。
ケヴィンはすぐに齧り付きたくなる衝動を抑え、己の中の紳士のケツを蹴り上げる。
エルシャをベッドに寝かせるとそのまま流れるように下着も脱がしていく…
その隙にその裸体を隅々まで視姦していくが…
(やはりというか何というか…)
しばし、考えるが諦めて手早く終わらせる事を優先するためにベッドの横に置いてあるソレに手を伸ばした。
小さな壺からケヴィンの手にドロッとした物が垂れる。
それを見たエルシャはギョッとし思わす質問してしまう。
「そ…れは?」
「ローション…潤滑をよくするためのものだ…ないと痛むと思うぞ?嫌なら止めるが…」
何をされるのかをいまいちわかっていないエルシャは自分の為だと言われれば黙るしかない。
なるべく見ないようにギュッと目を瞑り顔を背けるだけだった。
「ありがとう。不快かもしれないが我慢してくれ。」
ケヴィンはエルシャの方の準備を終えると耳元で囁く「エルシャ…愛してる…」と偽りの言葉を…
そしてケヴィンは今まで大事に育てられてきた少女の口をふさぎ力で抑えつけ…
無理やりに彼女の過去を奪ったのだった…
………
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行為を終えるとケヴィンの横には全てを失った女が横たわっていた…
ケヴィンも所々引っかかれてしまったが、エルシャの痛みに比べれば些細な事だろう。
引っかき傷などポーションでも塗っておけばすぐに治る。
仕切りの方を睨むと隙間から覗いている女と目があう。
クイッと顔を振り、無言で出ていけと指示を出す。
すると、仕切りの向こうから侍女が小走りに出てきて扉から出て行った。
その後ろからはシスティーナが静かに歩いている。
ふとケヴィンと目が合うが…ウンザリという顔でンベッと舌を出し部屋から出て行くのだった。
(ほんとゴメンて…)
心の中で謝るが別途埋め合わせは必要だろう。
そう思いつつも、今は大事な目の前の人物に集中する。
「ここは壁も厚い、誰もいなくなったからもういいぞ…」
頭を撫でながらやさしい声でそういうと、エルシャはケヴィンの嘘も見抜けぬままに決壊した。
「殿下…何で!!!?」
部屋中に何度も響く「何故」という声…
産まれたばかりの赤子の様に泣きじゃくる…
その大きな器でも耐え切れなくなった悲痛な声が部屋中に鳴り響いた…
不愉快極まりない…
これがケヴィンの本音である。
何度も婚約者に逃げられてやっと叶った結婚、人生最良の日となるはずだったのだ。
だがしかし、目の前の結婚相手にとってはどうだろうか?
少し接しただけでもわかる、エルシャという人物が今まで次期王妃として恥じない自制心を持って生きてきたのが。
このように泣きじゃくるなどまずなかったであろう。
それはつまりエルシャにとっては今日が人生でもっとも最悪な日であったという事なのだ。
簡単に捨てられる物を"失った"とは呼ばない…そして彼女は今日全てを"失った"のである。
だからなのだが、ケヴィンの胸の中で子供のように泣きじゃくるエルシャをそっと抱きしめ頭を撫でた。
すると、次第に落ち着いてきたのか声も小さくなってくる。
その時を見計らい突然エルシャの唇を再び奪うケヴィン。
エルシャにはケヴィンが何をしているのかが分からなかった。
身もだえ抵抗するが既に力なく、結局なすがままになった。
「今日という日をこんな思いのまま終わらせたくない…俺の我儘だが悪いがここからは好きにさせてもらうぞ」
そう宣言すると、先ほどまで優しく接してきたはずのケヴィンが豹変したのだ。
先ほどまでとは打って変わって激しい行為。
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エルシャは恐ろしいと感じるが、それと同時に弱い心がもうすべてを放り出したいと願う。
せめぎあう思考…その間も容赦なく体を貪るケヴィン。
すぐに抵抗する体力も気力も無くし快感など何もないままに…
だが自分の体が求められていることが存在理由を失った今のエルシャの唯一の救いだった。
自分を求めてくる男にその身をゆだね、なすがまま全てを忘れたいと…
そして、そのまま意識を手放したのであった…
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