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2章:新婚旅行は幻惑の都で…(後編)
33.フレポジ男と悪魔の戦い1
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ガキンッ!ガキンッ!
メルキスの鋭い連撃が偽ヒイロを襲う。
いくら多彩な技能を持っていたとしても超一流の剣技を防ぐのは容易ではない。
剣のみの戦いでは同等かメルキスの方が上と言われる程。
この状況を打開するには当然魔法に頼る必要があるのだが…
『ファイア…「らぁっ!!」
魔法を発動させようとしたその瞬間ケヴィンがそれを遮るかのように攻撃を仕掛けて来る。
メルキスとケヴィンの見事な連携攻撃にたまらず回避に追われるようになってくる偽ヒイロ。
しかし下がった所でカルディエの声が響いた。
「『びっくり箱』オープン!」
声と同時に偽ヒイロの足下に魔法陣が浮かび上がる。
先程受けた攻撃に二度も引っかかるつもりが無い偽ヒイロは当然の様にすぐさまその場所から飛び退く…
が、そこに愚かにもメルキスが突撃して来た。
爆発に巻き込まれる…誰しもがそう思っただろう。
偽ヒイロとてそれを想像したのだろう爆発に備え態勢を立て直すのだが…がそうはならなかった。
カルディエのトラップは強烈な光を放ったのだ。
「!!!」
偽ヒイロは強烈な目くらましに一瞬視界を奪われる、そして『剣聖』の前でのその一瞬は命取りである。
メルキスはその光を背に偽ヒイロに対して剣を振りぬいた。
ザンッ!
メルキスの剣が避けようとする偽ヒイロであったがメルキスの剣は確かに捉えた。
「っ!」
(浅いっ!)
メルキスの剣が掠めた偽ヒイロの頬から血が流れ落ちるのみ。
大した傷ではない…しかし偽ヒイロが流した血は先程までの攻撃とは違う事の証明であった。
ケヴィンもこのチャンスに畳みかけるように攻撃を仕掛ける。
「喰らいやがれ!」
確実に剣のリーチから離れた場所でケヴィンが剣を振るとその斬撃が風の刃となって偽ヒイロを襲った。
偽ヒイロは怒りの表情を浮かべつつその斬撃を叩き落とす。
勿論その隙を逃すメルキスとケヴィンではない。
二人は足が止まった偽ヒイロに同時に剣を振り降ろした。
『クリエイト・ソード』
偽ヒイロはもう一本剣を作り出し両手剣に剣を持ち二人の剣を受け止めた。
ガンッ!と二人の本気の力を受け止めると衝撃で地面に足がめり込む。
「よう相棒、随分と嫌われちまったなぁ…ククク」
ケヴィンは自分の古くからの相棒の姿に笑みを浮かべるのであった。
―――――――――――――――――
「ライムさん、今剣が飛んだように見えたのですが…剣を投げたのでしょうか???」
「いやいや、投げたならケヴィンさんが持ってるのはおかしいですよね?」
戦いを見つめていたエルシャはケヴィンのおかしな攻撃に疑問符を浮かべていた。
「あれは<飛翔斬>と言って<闘気>を斬撃に乗せ遠距離に飛ばすという剣士が使う奥義です」
「なるほど………???」
全然わからないが奥義と言うのだからきっとすごいのだろう…?
「ちなみに今でこそ扱える剣客も増えてきていますが、剣から<闘気>を飛ばす技術を編み出したのはケヴィンさんで元々の技名は<スーパーケヴィンスペシャル・びっくりアタック>ですよ」
「それはダ…凄いのでは?」
「そりゃ凄いですよ、ただソッコーでパクられて改良版が次々と編み出された結果影が薄くなっただけです」
「そ、そうですか…」
元々は斬撃のリーチが少し伸びる不意打ち技という程度の物が今では剣士が使う遠距離攻撃に昇華されたのだ。
ちなみにそのソッコーでパクった人間というのが剣聖メルキスさんであり、三日三晩訓練をして改良版をケヴィンに披露し見事プライドをへし折ることに成功したのである。
「よりにもよってメルキスの目の前で使うから…剣の技には権利なんて無いから文句も言えないですし。
人生ってわからないものですよねぇ…」
「………???」
メルキスの鋭い連撃が偽ヒイロを襲う。
いくら多彩な技能を持っていたとしても超一流の剣技を防ぐのは容易ではない。
剣のみの戦いでは同等かメルキスの方が上と言われる程。
この状況を打開するには当然魔法に頼る必要があるのだが…
『ファイア…「らぁっ!!」
魔法を発動させようとしたその瞬間ケヴィンがそれを遮るかのように攻撃を仕掛けて来る。
メルキスとケヴィンの見事な連携攻撃にたまらず回避に追われるようになってくる偽ヒイロ。
しかし下がった所でカルディエの声が響いた。
「『びっくり箱』オープン!」
声と同時に偽ヒイロの足下に魔法陣が浮かび上がる。
先程受けた攻撃に二度も引っかかるつもりが無い偽ヒイロは当然の様にすぐさまその場所から飛び退く…
が、そこに愚かにもメルキスが突撃して来た。
爆発に巻き込まれる…誰しもがそう思っただろう。
偽ヒイロとてそれを想像したのだろう爆発に備え態勢を立て直すのだが…がそうはならなかった。
カルディエのトラップは強烈な光を放ったのだ。
「!!!」
偽ヒイロは強烈な目くらましに一瞬視界を奪われる、そして『剣聖』の前でのその一瞬は命取りである。
メルキスはその光を背に偽ヒイロに対して剣を振りぬいた。
ザンッ!
メルキスの剣が避けようとする偽ヒイロであったがメルキスの剣は確かに捉えた。
「っ!」
(浅いっ!)
メルキスの剣が掠めた偽ヒイロの頬から血が流れ落ちるのみ。
大した傷ではない…しかし偽ヒイロが流した血は先程までの攻撃とは違う事の証明であった。
ケヴィンもこのチャンスに畳みかけるように攻撃を仕掛ける。
「喰らいやがれ!」
確実に剣のリーチから離れた場所でケヴィンが剣を振るとその斬撃が風の刃となって偽ヒイロを襲った。
偽ヒイロは怒りの表情を浮かべつつその斬撃を叩き落とす。
勿論その隙を逃すメルキスとケヴィンではない。
二人は足が止まった偽ヒイロに同時に剣を振り降ろした。
『クリエイト・ソード』
偽ヒイロはもう一本剣を作り出し両手剣に剣を持ち二人の剣を受け止めた。
ガンッ!と二人の本気の力を受け止めると衝撃で地面に足がめり込む。
「よう相棒、随分と嫌われちまったなぁ…ククク」
ケヴィンは自分の古くからの相棒の姿に笑みを浮かべるのであった。
―――――――――――――――――
「ライムさん、今剣が飛んだように見えたのですが…剣を投げたのでしょうか???」
「いやいや、投げたならケヴィンさんが持ってるのはおかしいですよね?」
戦いを見つめていたエルシャはケヴィンのおかしな攻撃に疑問符を浮かべていた。
「あれは<飛翔斬>と言って<闘気>を斬撃に乗せ遠距離に飛ばすという剣士が使う奥義です」
「なるほど………???」
全然わからないが奥義と言うのだからきっとすごいのだろう…?
「ちなみに今でこそ扱える剣客も増えてきていますが、剣から<闘気>を飛ばす技術を編み出したのはケヴィンさんで元々の技名は<スーパーケヴィンスペシャル・びっくりアタック>ですよ」
「それはダ…凄いのでは?」
「そりゃ凄いですよ、ただソッコーでパクられて改良版が次々と編み出された結果影が薄くなっただけです」
「そ、そうですか…」
元々は斬撃のリーチが少し伸びる不意打ち技という程度の物が今では剣士が使う遠距離攻撃に昇華されたのだ。
ちなみにそのソッコーでパクった人間というのが剣聖メルキスさんであり、三日三晩訓練をして改良版をケヴィンに披露し見事プライドをへし折ることに成功したのである。
「よりにもよってメルキスの目の前で使うから…剣の技には権利なんて無いから文句も言えないですし。
人生ってわからないものですよねぇ…」
「………???」
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