110 / 123
2章:新婚旅行は幻惑の都で…(後編)
34.フレポジ男と悪魔の戦い2
しおりを挟む
偽ヒイロを二人掛かりで抑えつけるケヴィンとメルキス。
だが、その偽ヒイロを見てメルキスが思わず舌打ちをする。
「やはり邪神の僕に普通の攻撃は通用しませんか…」
偽ヒイロの傷はみるみるうちに塞がってくる。
メルキスの剣も魔剣ではあるが、悪魔というやつは普通の攻撃ではすぐに回復してしまう…
そのため効果はいまいちのようだ。
過剰な攻撃魔法などで一気に消しとばすなどの方法で打倒する事はできるのだが、今ここにそのような手段を持つ魔術師がいない。
勿論そんな事でメルキスが怯む事はない。
剣が効き辛いとは言っても効かないわけではない、そして剣しか手段を持たないメルキスにとって他の選択肢などないのだ。
しかしそんなメルキスの覚悟を嘲笑うかのように偽ヒイロがふと笑った…
ハッとなりケヴィン達は咄嗟にその場から飛び退く。
『アースピラー』
ケヴィンが飛び退いたとほぼ同時に魔法が発動され、ケヴィンの足下であった場所に鋭い石の杭が飛び出してくる。
足を使って魔法を発動させていたのだ…それを見たカルディエは呆れた声を漏らす。
「ほんと器用に手足使うわねぇ…!」
「<マルチなんとか>とか言うスキルを使って並列思考してるんだとよ、それぞれに脳ミソついてると思って戦え!」
「泣き言不要、全て叩き落せばいいのです!!」
「「脳筋…」」
ぶれないメルキスに思わずぼやく二人。
しかしそんな会話をしている間にも偽ヒイロの攻撃は続く。
『シューティング・スター』
光球がばら撒かれると、その光球一つ一つから光の矢が放たれた。
無数の矢を三人は避けていくのだが…
「ヤバいっ!!」
ケヴィンがソレに気が付き動いた。
光の矢の一本がコーデリアに向かって飛んでいったのだ。
バシンッ!
何とか間にあって剣で矢を叩き落とすケヴィン。
だがそこを偽ヒイロは狙らっていた。
ケヴィンの目の前に現れた偽ヒイロはケヴィンに向かって剣を振り降ろす。
バキーン!
なんとか受けようとするケヴィンだったが、その一撃に耐えられなかった剣は無残にへし折れる結果となった。
丸腰となったケヴィンはもう片方の剣が来る…そう予想し斬撃を受け流すために腕に闘気を集中させるのだが…
「グベェッ!」
見事にがら空きになった腹に蹴りが突き刺さっていた。
その強烈な蹴りはケヴィンを吹き飛ばし、会場のテーブルにツッコむ事となった。
「ケヴィン様っ!!!」
「お待ちなさい!」
自分の夫が吹き飛ばされた事にいてもたってもいられず駆け寄ろうとするエルシャ。
しかしそれはライム引き止められた。
「貴方が行っても足手まといです」
「でもっ!」
「貴方は貴方の戦いをしなさい」
「………わかりました」
ライムの毅然とした態度に冷静さを取り戻したエルシャは再び怪我人の治療へと戻るのであった。
偽ヒイロはケヴィンを吹き飛ばした方へと体を向け走り出した。
ケヴィンに止めを刺そうというのだろう。
しかしそれに待ったをかけるのがメルキスである。
再びメルキスに接近を許した偽ヒイロは剣での戦いを強いられる事になった。
何度も切り結ぶ二人。
魔法を使わせまいとするメルキスの鬼気迫る斬撃に防戦一方の偽ヒイロ。
そんな偽ヒイロにメルキスは語り掛けた。
「偽物…貴様は二つの間違いを犯しています」
「???」
「先ず一つ、貴様は所詮他人の中の最強の存在でしかない…
それで他者の力を手に入れたなどと片腹痛い!
最強を謡うなら他人の想像など越えて見せろ!!」
渾身の力で偽ヒイロを押し返すとメルキスはそれを追うように斬撃を飛ばした。
戦いの中でケヴィンに<飛翔斬>見せられていた偽ヒイロはそれを紙一重で躱す。
がしかし、『剣聖』はそのさらに上を行く。
<飛翔斬>と共に自らも飛び込み…
『剣閃!!』
体勢崩れた所に更に技を加えたのだ。
ケヴィンと自身の技を掛け合わせるというメルキスの重い一撃。
ガキンッ!!
偽ヒイロは片手を地面に付けつつも何とかメルキスの剣を受け止めた。
渾身の一撃を受け止められたメルキスであったが、余裕の笑みを浮かべていた。
「そしてもう一つ…お前、晴天の雷は避けれる?」
一瞬その言葉の意味がわからず硬直したが、ハッとなった偽ヒイロは身体強化を高めメルキスを力で押し返した。
いつの間にか辺りは霧に包まれている…
そしてその中に自分に近づいてくる存在がおぼろげながら見えて来た。
ケヴィンが偽ヒイロに向かって走り込んでいたのだ。
「『フレイムスピア』」
慌ててそのケヴィンに向かって炎の槍を打ち出すが…
「『マジックシールド』!」
突然剣士であるケヴィンが魔法障壁を展開させその炎の槍が障壁にあたり激しい爆炎が巻き起こる。
何故ケヴィンが魔法を?
その答えを披露するかのようにケヴィンの姿が歪みミケーネが姿を現した。
「うにゃ―あちち!!」
そしてケヴィンが突然ミケーネに変わった事で偽ヒイロが混乱し一瞬の隙が生まれた。
「ラビーニャ、今!!」
「はいな!!」
爆炎の中から凄まじい跳躍でうさ耳のメイドが飛び出し、偽ヒイロの懐に潜り込んだ。
「鉄・拳・制・裁!ファイナル・ブローーーッ!!」
ドゴンという激しい衝撃音。
ラビーニャの必殺右ストレートが偽ヒイロの腹に突き刺さる。
………
………
………
「堅っーーー!」
ラビーニャの得た手ごたえはまるで鋼の塊を殴ったかのようなソレ…偽ヒイロが腹を闘気で守ったのだ。
流石にあのヒイロに大ダメージを与えられるとはラビーニャ自身思ってはいなかったが、残った闘気全てを叩き込んだ全力の一撃がこうもあっさり受けられてしまうとは…
そして、今の状況は非常にマズい物であった。
「ちょっ…タンマッ!」
力を使い果たし完全い足が止まったラビーニャを睨みつける偽ヒイロは目の前にたかるハエを叩き潰すかのように剣を振り上げた。
ラビーニャの頭に走馬灯が走り皆が戦っている最中にコッソリ人参料理をつまみ食いした事を心の中で謝罪する。
万事休す、偽ヒイロの剣が叩きつけられようとしたその瞬間。
何かがラビーニャの足に絡みつき引っ張り上げられたのだ。
「ふぇ…?どぴゃーーー!!」
そのまま放り上げられ、自分が先程までいた場所に偽ヒイロの剣が叩きつけられている光景を目の当たりにする。
ラビーニャの足に絡まる物は鞭、そしてそれを操る者はカルディエであった。
そしてそのまま宙を舞うと…
ぽよん。
床に叩きつけられたと思ったら何かクッションの様なもので受け止められたのである。
「た、助かった~。ありがとうございます…ってあれ、コーデリア殿下?」
「ナイスキャッチですね」
「???」
何故かコーデリアに受け止められたラビーニャは首を傾げるのであった。
一方、自分に一撃を加えたラビーニャを叩き潰そうとした一撃を空振りさせられた偽ヒイロ。
ダメージはない…だが最強のはずの存在が翻弄されている。
先程まで余裕の顔をしていたはずが目に見えて苛立っていた。
…それは明確に"隙"であった。
「来い!ウルトラゴージャスケヴィンブレード三号!!」
カルディエの作った霧で視界が奪われる中、パーティ―会場に反響する声…
皆が何処から聞えて来るのかが分からずキョロキョロとその声の主を探すのだが…
エルシャは不思議と吸い寄せられるように視線を向けていた。
そこには小さな石が宙に浮かんでいる。
そしてその石が声に従うように"パリーン!"と割れ、不思議な光が霧を引き裂くようにソレが出現した。
「あの輝きは…」
エルシャはあの輝きを知っている…
それは王国で玉座で座る国王が被っていた王冠の輝き。
女神の祝福を与えられたと言われる鉱石…オリハルコン。
そしてその女神の鉱石から作られた剣…
それすなわち…
「聖剣…」
だが、その偽ヒイロを見てメルキスが思わず舌打ちをする。
「やはり邪神の僕に普通の攻撃は通用しませんか…」
偽ヒイロの傷はみるみるうちに塞がってくる。
メルキスの剣も魔剣ではあるが、悪魔というやつは普通の攻撃ではすぐに回復してしまう…
そのため効果はいまいちのようだ。
過剰な攻撃魔法などで一気に消しとばすなどの方法で打倒する事はできるのだが、今ここにそのような手段を持つ魔術師がいない。
勿論そんな事でメルキスが怯む事はない。
剣が効き辛いとは言っても効かないわけではない、そして剣しか手段を持たないメルキスにとって他の選択肢などないのだ。
しかしそんなメルキスの覚悟を嘲笑うかのように偽ヒイロがふと笑った…
ハッとなりケヴィン達は咄嗟にその場から飛び退く。
『アースピラー』
ケヴィンが飛び退いたとほぼ同時に魔法が発動され、ケヴィンの足下であった場所に鋭い石の杭が飛び出してくる。
足を使って魔法を発動させていたのだ…それを見たカルディエは呆れた声を漏らす。
「ほんと器用に手足使うわねぇ…!」
「<マルチなんとか>とか言うスキルを使って並列思考してるんだとよ、それぞれに脳ミソついてると思って戦え!」
「泣き言不要、全て叩き落せばいいのです!!」
「「脳筋…」」
ぶれないメルキスに思わずぼやく二人。
しかしそんな会話をしている間にも偽ヒイロの攻撃は続く。
『シューティング・スター』
光球がばら撒かれると、その光球一つ一つから光の矢が放たれた。
無数の矢を三人は避けていくのだが…
「ヤバいっ!!」
ケヴィンがソレに気が付き動いた。
光の矢の一本がコーデリアに向かって飛んでいったのだ。
バシンッ!
何とか間にあって剣で矢を叩き落とすケヴィン。
だがそこを偽ヒイロは狙らっていた。
ケヴィンの目の前に現れた偽ヒイロはケヴィンに向かって剣を振り降ろす。
バキーン!
なんとか受けようとするケヴィンだったが、その一撃に耐えられなかった剣は無残にへし折れる結果となった。
丸腰となったケヴィンはもう片方の剣が来る…そう予想し斬撃を受け流すために腕に闘気を集中させるのだが…
「グベェッ!」
見事にがら空きになった腹に蹴りが突き刺さっていた。
その強烈な蹴りはケヴィンを吹き飛ばし、会場のテーブルにツッコむ事となった。
「ケヴィン様っ!!!」
「お待ちなさい!」
自分の夫が吹き飛ばされた事にいてもたってもいられず駆け寄ろうとするエルシャ。
しかしそれはライム引き止められた。
「貴方が行っても足手まといです」
「でもっ!」
「貴方は貴方の戦いをしなさい」
「………わかりました」
ライムの毅然とした態度に冷静さを取り戻したエルシャは再び怪我人の治療へと戻るのであった。
偽ヒイロはケヴィンを吹き飛ばした方へと体を向け走り出した。
ケヴィンに止めを刺そうというのだろう。
しかしそれに待ったをかけるのがメルキスである。
再びメルキスに接近を許した偽ヒイロは剣での戦いを強いられる事になった。
何度も切り結ぶ二人。
魔法を使わせまいとするメルキスの鬼気迫る斬撃に防戦一方の偽ヒイロ。
そんな偽ヒイロにメルキスは語り掛けた。
「偽物…貴様は二つの間違いを犯しています」
「???」
「先ず一つ、貴様は所詮他人の中の最強の存在でしかない…
それで他者の力を手に入れたなどと片腹痛い!
最強を謡うなら他人の想像など越えて見せろ!!」
渾身の力で偽ヒイロを押し返すとメルキスはそれを追うように斬撃を飛ばした。
戦いの中でケヴィンに<飛翔斬>見せられていた偽ヒイロはそれを紙一重で躱す。
がしかし、『剣聖』はそのさらに上を行く。
<飛翔斬>と共に自らも飛び込み…
『剣閃!!』
体勢崩れた所に更に技を加えたのだ。
ケヴィンと自身の技を掛け合わせるというメルキスの重い一撃。
ガキンッ!!
偽ヒイロは片手を地面に付けつつも何とかメルキスの剣を受け止めた。
渾身の一撃を受け止められたメルキスであったが、余裕の笑みを浮かべていた。
「そしてもう一つ…お前、晴天の雷は避けれる?」
一瞬その言葉の意味がわからず硬直したが、ハッとなった偽ヒイロは身体強化を高めメルキスを力で押し返した。
いつの間にか辺りは霧に包まれている…
そしてその中に自分に近づいてくる存在がおぼろげながら見えて来た。
ケヴィンが偽ヒイロに向かって走り込んでいたのだ。
「『フレイムスピア』」
慌ててそのケヴィンに向かって炎の槍を打ち出すが…
「『マジックシールド』!」
突然剣士であるケヴィンが魔法障壁を展開させその炎の槍が障壁にあたり激しい爆炎が巻き起こる。
何故ケヴィンが魔法を?
その答えを披露するかのようにケヴィンの姿が歪みミケーネが姿を現した。
「うにゃ―あちち!!」
そしてケヴィンが突然ミケーネに変わった事で偽ヒイロが混乱し一瞬の隙が生まれた。
「ラビーニャ、今!!」
「はいな!!」
爆炎の中から凄まじい跳躍でうさ耳のメイドが飛び出し、偽ヒイロの懐に潜り込んだ。
「鉄・拳・制・裁!ファイナル・ブローーーッ!!」
ドゴンという激しい衝撃音。
ラビーニャの必殺右ストレートが偽ヒイロの腹に突き刺さる。
………
………
………
「堅っーーー!」
ラビーニャの得た手ごたえはまるで鋼の塊を殴ったかのようなソレ…偽ヒイロが腹を闘気で守ったのだ。
流石にあのヒイロに大ダメージを与えられるとはラビーニャ自身思ってはいなかったが、残った闘気全てを叩き込んだ全力の一撃がこうもあっさり受けられてしまうとは…
そして、今の状況は非常にマズい物であった。
「ちょっ…タンマッ!」
力を使い果たし完全い足が止まったラビーニャを睨みつける偽ヒイロは目の前にたかるハエを叩き潰すかのように剣を振り上げた。
ラビーニャの頭に走馬灯が走り皆が戦っている最中にコッソリ人参料理をつまみ食いした事を心の中で謝罪する。
万事休す、偽ヒイロの剣が叩きつけられようとしたその瞬間。
何かがラビーニャの足に絡みつき引っ張り上げられたのだ。
「ふぇ…?どぴゃーーー!!」
そのまま放り上げられ、自分が先程までいた場所に偽ヒイロの剣が叩きつけられている光景を目の当たりにする。
ラビーニャの足に絡まる物は鞭、そしてそれを操る者はカルディエであった。
そしてそのまま宙を舞うと…
ぽよん。
床に叩きつけられたと思ったら何かクッションの様なもので受け止められたのである。
「た、助かった~。ありがとうございます…ってあれ、コーデリア殿下?」
「ナイスキャッチですね」
「???」
何故かコーデリアに受け止められたラビーニャは首を傾げるのであった。
一方、自分に一撃を加えたラビーニャを叩き潰そうとした一撃を空振りさせられた偽ヒイロ。
ダメージはない…だが最強のはずの存在が翻弄されている。
先程まで余裕の顔をしていたはずが目に見えて苛立っていた。
…それは明確に"隙"であった。
「来い!ウルトラゴージャスケヴィンブレード三号!!」
カルディエの作った霧で視界が奪われる中、パーティ―会場に反響する声…
皆が何処から聞えて来るのかが分からずキョロキョロとその声の主を探すのだが…
エルシャは不思議と吸い寄せられるように視線を向けていた。
そこには小さな石が宙に浮かんでいる。
そしてその石が声に従うように"パリーン!"と割れ、不思議な光が霧を引き裂くようにソレが出現した。
「あの輝きは…」
エルシャはあの輝きを知っている…
それは王国で玉座で座る国王が被っていた王冠の輝き。
女神の祝福を与えられたと言われる鉱石…オリハルコン。
そしてその女神の鉱石から作られた剣…
それすなわち…
「聖剣…」
0
あなたにおすすめの小説
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
王家を追放された落ちこぼれ聖女は、小さな村で鍛冶屋の妻候補になります
cotonoha garden
恋愛
「聖女失格です。王家にも国にも、あなたはもう必要ありません」——そう告げられた日、リーネは王女でいることさえ許されなくなりました。
聖女としても王女としても半人前。婚約者の王太子には冷たく切り捨てられ、居場所を失った彼女がたどり着いたのは、森と鉄の匂いが混ざる辺境の小さな村。
そこで出会ったのは、無骨で無口なくせに、さりげなく怪我の手当てをしてくれる鍛冶屋ユリウス。
村の事情から「書類上の仮妻」として迎えられたリーネは、鍛冶場の雑用や村人の看病をこなしながら、少しずつ「誰かに必要とされる感覚」を取り戻していきます。
かつては「落ちこぼれ聖女」とさげすまれた力が、今度は村の子どもたちの笑顔を守るために使われる。
そんな新しい日々の中で、ぶっきらぼうな鍛冶屋の優しさや、村人たちのさりげない気遣いが、冷え切っていたリーネの心をゆっくりと溶かしていきます。
やがて、国難を前に王都から使者が訪れ、「再び聖女として戻ってこい」と告げられたとき——
リーネが選ぶのは、きらびやかな王宮か、それとも鉄音の響く小さな家か。
理不尽な追放と婚約破棄から始まる物語は、
「大切にされなかった記憶」を持つ読者に寄り添いながら、
自分で選び取った居場所と、静かであたたかな愛へとたどり着く物語です。
P.S. 推し活に夢中ですので、返信は不要ですわ
汐瀬うに
恋愛
アルカナ学院に通う伯爵令嬢クラリスは、幼い頃から婚約者である第一王子アルベルトと共に過ごしてきた。しかし彼は言葉を尽くさず、想いはすれ違っていく。噂、距離、役割に心を閉ざしながらも、クラリスは自分の居場所を見つけて前へ進む。迎えたプロムの夜、ようやく言葉を選び、追いかけてきたアルベルトが告げたのは――遅すぎる本心だった。
※こちらの作品はカクヨム・アルファポリス・小説家になろうに並行掲載しています。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる