4 / 9
♡story♡
4章 急げ! 広樹に全てを話すんだ!
しおりを挟む
亜伊「絶対に私が勝ちますわ」
領子「私が勝つに決まってる。そんなに広樹君のことを酷く扱えるってことは大切にしてない、好きじゃないってことでしょ?」
僕は負けるわけにいかない。
広樹「…………」
椅子に固定されたままの広樹は、何も言わずに亜伊と僕のやりとりを聞いていた。
領子「あなたに勝つ権利なんてない。広樹君はあなたのこと、好きじゃないし」
亜伊「なら、どうして広樹さんは私と別れなかったのです?」
領子「別れることができなかったからでしょ」
広樹が別れると言ったらまず、亜伊は暴走するだろう。自分という彼女がいながら、なぜ、他の女に目を向けたのかと。
僕は広樹に近付いていった。亜伊は持っていたカッターを僕に向ける。
亜伊「それ以上、広樹さんに近付いたらこれで刺しますわ」
領子「別に構わない」
亜伊「それに、転校してきたばかりの人に広樹さんは渡せませんわ。私達の赤い糸は切らせません」
亜伊の目は鋭くなった。
そして亜伊がカッターを振り上げた。
その時、図書室の扉が開き、3人の先生が入ってきた。
先生「おい!岩間!そこでそんなものを持って何をしている!」
亜伊は先生達に取り押さえられて、会議室に連れていかれた。
先生「……あなた達、怪我はない?」
最後に残っていた保健室の女の先生はそう言って心配してくれた。
広樹は椅子から解放された。そして自分の手で目隠しを取る。
領子「私は全然大丈夫です。でも広樹君が……」
広樹「……俺も大丈夫だよ。助けてくれてありがとう」
足や手から出た血は図書室の床を赤く染めていった。
先生「広樹君は保健室に行きましょう。領子さんは家に帰りなさい。お母さん、心配するから」
気づけば、もう5時だった。
僕は、先生に言われるがまま帰った。
【木曜日】
僕はどうしても気持ちが晴れなかった。
広樹はあの後どうなったのか……
教室の扉が開いて、誰かが入ってきた。
龍二「おはよ~って亜伊じゃないのか」
その言葉を聞いて、僕はむっとした。亜伊のどこがいいのか。
それより、早く広樹は来ないだろうか。
でも次に扉が開いて入ってきたのは先生だった。
結局、この日広樹は登校してこなかった。
もし、明日来なかったらどうしよう……という不安が押し寄せてくるなか、亜伊も登校してきてなかった。
亜伊は学校に来れなくなったのだろう。当たり前だ。あんなことをしたんだから。
でも、広樹はなぜ先生に呼び出されたと僕に嘘をついたのか。
嘘をついていなかったら、広樹をもっと早く見つけることができたじゃないか。
どうして…………
次の日の【金曜日】 (最終日)
僕はいつも通り教室で待っていた。
今日こそは来るだろうか?
来なかったら本当の気持ちを伝えられない。
ガラガラ
教室の扉が開く。
そこには、広樹がいた。
領子「広樹君……ッ!」
広樹「領子ちゃん………」
思わず喜ぶ。
広樹「あ、あの……この前はありがとう」
領子「いや、全然気にしてないから……!でも殺されなくて良かった」
広樹「……なぁ、俺のことが好きって本当?」
領子「えっ……」
まさか聞かれるとは思わなかった。
でもそんなの…………
領子「そんなの…………」
先生「2人とも、おはよーー!」
担任の先生がいいところに来てしまった。
広樹「領子ちゃん、放課後……保健室に来て。話があるから」
領子「な、何で保健室……?」
広樹「今日、保健の先生は出張でいなくて。話すんだったら保健室の方が話しやすいなぁって思っただけ」
この会話は先生に聞かれていなかった。
放課後、保健室では……
領子「広樹君……怪我の方は大丈夫なの?」
ベッドの方まで歩いて行って、ベッドに座る僕と広樹。
広樹「あぁ、領子ちゃんが心配してくれたからね」
領子「嘘だ……で、話ってなに?」
広樹「俺のことが好きって本当?って話」
言いにくそうに広樹は僕に聞いてきた。
何も言わずに頷く僕。
広樹「そっかぁ……」
領子「逆に私のこと好きだって本当なの?」
広樹「もちろん、俺は領子ちゃんのことが本当に好きだよ」
長い沈黙。
僕は何かを喋ろうとしたが、何も喋ることがなく、ただ気まずい空気が流れていった。
そしてやっと、思い浮かんだ質問を聞こうとしたが、広樹に押されて聞くことができなかった。
広樹「じゃあ俺達、両思いってこと?」
領子「そういうことに……なるね」
ベッドに押し倒された僕。これで2回目なのであまり動揺しないはずだが、僕は動揺していた。
実は4ヶ月前、滑って転んだ広樹は僕を巻き込んで、僕を押し倒したような体勢になっていたのだ。いわゆる、床ドン……というやつか。風呂場だから当然裸。
そんなとき、うるさい龍二が来てしまったというわけだ。
もちろん、滑って転んだとこを見られていなかったので龍二からしたら、裸で二人がそういうことをしようとしている、と捉えられるだろう。
広樹「なら、このまま…………」
領子「ごめん、それは……できない」
もしここで広樹とヤったとしても、これは僕の体ではない。
広樹「何で?」
領子「…………」
本当のことなんて言えるわけない。
広樹「怖いの?」
領子「違うよ……」
別に怖いことなんてない。だけど……こんな体で広樹とヤるのは嫌だ。
せめて……本当の体で…………
広樹「それとも、これが本当の自分の姿じゃないから?」
領子「えっ……」
………広樹の意外な言葉に、思わず耳を疑った。
領子「私が勝つに決まってる。そんなに広樹君のことを酷く扱えるってことは大切にしてない、好きじゃないってことでしょ?」
僕は負けるわけにいかない。
広樹「…………」
椅子に固定されたままの広樹は、何も言わずに亜伊と僕のやりとりを聞いていた。
領子「あなたに勝つ権利なんてない。広樹君はあなたのこと、好きじゃないし」
亜伊「なら、どうして広樹さんは私と別れなかったのです?」
領子「別れることができなかったからでしょ」
広樹が別れると言ったらまず、亜伊は暴走するだろう。自分という彼女がいながら、なぜ、他の女に目を向けたのかと。
僕は広樹に近付いていった。亜伊は持っていたカッターを僕に向ける。
亜伊「それ以上、広樹さんに近付いたらこれで刺しますわ」
領子「別に構わない」
亜伊「それに、転校してきたばかりの人に広樹さんは渡せませんわ。私達の赤い糸は切らせません」
亜伊の目は鋭くなった。
そして亜伊がカッターを振り上げた。
その時、図書室の扉が開き、3人の先生が入ってきた。
先生「おい!岩間!そこでそんなものを持って何をしている!」
亜伊は先生達に取り押さえられて、会議室に連れていかれた。
先生「……あなた達、怪我はない?」
最後に残っていた保健室の女の先生はそう言って心配してくれた。
広樹は椅子から解放された。そして自分の手で目隠しを取る。
領子「私は全然大丈夫です。でも広樹君が……」
広樹「……俺も大丈夫だよ。助けてくれてありがとう」
足や手から出た血は図書室の床を赤く染めていった。
先生「広樹君は保健室に行きましょう。領子さんは家に帰りなさい。お母さん、心配するから」
気づけば、もう5時だった。
僕は、先生に言われるがまま帰った。
【木曜日】
僕はどうしても気持ちが晴れなかった。
広樹はあの後どうなったのか……
教室の扉が開いて、誰かが入ってきた。
龍二「おはよ~って亜伊じゃないのか」
その言葉を聞いて、僕はむっとした。亜伊のどこがいいのか。
それより、早く広樹は来ないだろうか。
でも次に扉が開いて入ってきたのは先生だった。
結局、この日広樹は登校してこなかった。
もし、明日来なかったらどうしよう……という不安が押し寄せてくるなか、亜伊も登校してきてなかった。
亜伊は学校に来れなくなったのだろう。当たり前だ。あんなことをしたんだから。
でも、広樹はなぜ先生に呼び出されたと僕に嘘をついたのか。
嘘をついていなかったら、広樹をもっと早く見つけることができたじゃないか。
どうして…………
次の日の【金曜日】 (最終日)
僕はいつも通り教室で待っていた。
今日こそは来るだろうか?
来なかったら本当の気持ちを伝えられない。
ガラガラ
教室の扉が開く。
そこには、広樹がいた。
領子「広樹君……ッ!」
広樹「領子ちゃん………」
思わず喜ぶ。
広樹「あ、あの……この前はありがとう」
領子「いや、全然気にしてないから……!でも殺されなくて良かった」
広樹「……なぁ、俺のことが好きって本当?」
領子「えっ……」
まさか聞かれるとは思わなかった。
でもそんなの…………
領子「そんなの…………」
先生「2人とも、おはよーー!」
担任の先生がいいところに来てしまった。
広樹「領子ちゃん、放課後……保健室に来て。話があるから」
領子「な、何で保健室……?」
広樹「今日、保健の先生は出張でいなくて。話すんだったら保健室の方が話しやすいなぁって思っただけ」
この会話は先生に聞かれていなかった。
放課後、保健室では……
領子「広樹君……怪我の方は大丈夫なの?」
ベッドの方まで歩いて行って、ベッドに座る僕と広樹。
広樹「あぁ、領子ちゃんが心配してくれたからね」
領子「嘘だ……で、話ってなに?」
広樹「俺のことが好きって本当?って話」
言いにくそうに広樹は僕に聞いてきた。
何も言わずに頷く僕。
広樹「そっかぁ……」
領子「逆に私のこと好きだって本当なの?」
広樹「もちろん、俺は領子ちゃんのことが本当に好きだよ」
長い沈黙。
僕は何かを喋ろうとしたが、何も喋ることがなく、ただ気まずい空気が流れていった。
そしてやっと、思い浮かんだ質問を聞こうとしたが、広樹に押されて聞くことができなかった。
広樹「じゃあ俺達、両思いってこと?」
領子「そういうことに……なるね」
ベッドに押し倒された僕。これで2回目なのであまり動揺しないはずだが、僕は動揺していた。
実は4ヶ月前、滑って転んだ広樹は僕を巻き込んで、僕を押し倒したような体勢になっていたのだ。いわゆる、床ドン……というやつか。風呂場だから当然裸。
そんなとき、うるさい龍二が来てしまったというわけだ。
もちろん、滑って転んだとこを見られていなかったので龍二からしたら、裸で二人がそういうことをしようとしている、と捉えられるだろう。
広樹「なら、このまま…………」
領子「ごめん、それは……できない」
もしここで広樹とヤったとしても、これは僕の体ではない。
広樹「何で?」
領子「…………」
本当のことなんて言えるわけない。
広樹「怖いの?」
領子「違うよ……」
別に怖いことなんてない。だけど……こんな体で広樹とヤるのは嫌だ。
せめて……本当の体で…………
広樹「それとも、これが本当の自分の姿じゃないから?」
領子「えっ……」
………広樹の意外な言葉に、思わず耳を疑った。
0
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。
『2度目の世界で、あなたと……』 ― 魔法と番が支配する世界で、二度目の人生を ―
なの
BL
Ωとして生まれたリオナは、政略結婚の駒として生き、信じていた結婚相手に裏切られ、孤独の中で命を落とした。
――はずだった。
目を覚ますと、そこは同じ世界、同じ屋敷、同じ朝。
時間だけが巻き戻り、前世の記憶を持つのは自分だけ。
愛を知らないまま死んだ。今度こそ、本物の愛を知り、自ら選び取る人生を生きる。
これは、愛を知らず道具として生きてきたΩが、初めて出会った温もりに触れ、自らの意思で愛を選び直す物語。
「愛を知らず道具として生きてきたΩが転生を機に、
年上αの騎士と本物の愛を掴みます。
全6話+番外編完結済み!サクサク読めます。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
出戻り王子が幸せになるまで
あきたいぬ大好き(深凪雪花)
BL
初恋の相手と政略結婚した主人公セフィラだが、相手には愛人ながら本命がいたことを知る。追及した結果、離縁されることになり、母国に出戻ることに。けれど、バツイチになったせいか父王に厄介払いされ、後宮から追い出されてしまう。王都の下町で暮らし始めるが、ふと訪れた先の母校で幼馴染であるフレンシスと再会。事情を話すと、突然求婚される。
一途な幼馴染×強がり出戻り王子のお話です。
※他サイトにも掲載しております。
悪役の僕 何故か愛される
いもち
BL
BLゲーム『恋と魔法と君と』に登場する悪役 セイン・ゴースティ
王子の魔力暴走によって火傷を負った直後に自身が悪役であったことを思い出す。
悪役にならないよう、攻略対象の王子や義弟に近寄らないようにしていたが、逆に構われてしまう。
そしてついにゲーム本編に突入してしまうが、主人公や他の攻略対象の様子もおかしくて…
ファンタジーラブコメBL
シリアスはほとんどないです
不定期更新
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる