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第二章 ルクバトにて
第二十八話 階級について
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部屋に戻ると、オクト君が椅子に座る。私も対角の椅子に座ると、説明をはじめてくれた。
「ルクバト聖騎士団には、ちゃんと階級があってな? 上から、『聖騎士団長』、『聖騎士副団長 』、『聖騎士元帥』、『聖騎士軍帥』、『聖騎士参謀』、『聖騎士副参謀』、『聖騎士広報』、『聖騎士一等騎士』、『聖騎士二等騎士』、『上級一等騎士』、『上級二等騎士』、『中級一等騎士』、『中級二等騎士』、『下級一等騎士』、『下級二等騎士』があるんだ」
うわぁ……結構あるんだ……。覚えられるかなぁ? っていうか、聖騎士なんとか騎士って、騎士重複してない? なにか意味があるのかな……?
「あれ? この場合、私はどこに入るのかな?」
「それなら、俺と同じ『下級二等騎士』だな!」
そうなんだ……。って、えっ?
「お、同じ?」
驚く私に、オクト君が笑顔で返す。
「おう! 俺もまだ入りたての新人だからな!」
ええぇぇえ!?
「そ、それであの強さなの……かい!?」
「よせよ~! 俺なんてまだまだなんだからよ!」
信じられない。あんなに私をボコボコにした人が新米? じゃあ、私は一体どうなるのさ!?
動揺を隠せない私を、どう勘違いしたのかオクト君がさわやかな笑顔で言う。
「ま、あのリュドヴィック卿に鍛えられてんだ! そのうち、お前も強くなれるって!」
なんのフォローなのかわからないんだけど……?
「っていうか、リュドヴィックさんってそんなに有名な人なの……かい?」
私の問いに、オクト君が目を丸くする。
「お前、あれだけ世話になってるのになんも知らねぇーの? リュドヴィック卿、またの名を『黒剣のリュドヴィック』。俺達新米の教育係をされているお方でな? 階級は……『聖騎士二等騎士』だったはずだぜ?」
はずだぜ? って……。そっか、リュドヴィックさんってそんなに凄い人だったんだ……。
「私、馴れ馴れしかった、かな……?」
「いーんじゃね? リュドヴィック卿が許してんならよ!」
そう言ってニカッと笑うオクト君が、なんだか頼りがいがあって安心する。
「う、うん。ありがとう!」
すると、オクト君が話題を変えた。
「んじゃ、この話はここまでとしてだ。明日は休日だけど、どーするよ?」
「そうなんだ……どうしようかな?」
私は考える。そう言われてみると、この世界に来てから休日らしい休日なんてなかった。……単にスパルタリュドヴィック先生の影響だろうけど。
「う~ん、まだこの都市に慣れてないから、色々巡ってみたいかな?」
思ったことを素直に言うと、オクト君が口を再度開いた。
「お! なら、俺が案内してやるよ!」
「え、いいのかい?」
「おうよ!」
右手の親指を立てて言ってくれるオクト君に、私は素直に甘えることにした。
「うん! よろしく!」
「おっし、そうと決まれば……もう寝ようぜ? お前も疲れたろ?」
言われてみれば確かに疲れている。というか、自覚したら途端に疲れがドッときた。
「そうだね……じゃあ、休もうかな」
「了解~」
こうして私達は寝る準備をして、床についた。
まぁ、案の定、私は慣れない環境でなかなか寝付けなかったんだけどね……。
「ルクバト聖騎士団には、ちゃんと階級があってな? 上から、『聖騎士団長』、『聖騎士副団長 』、『聖騎士元帥』、『聖騎士軍帥』、『聖騎士参謀』、『聖騎士副参謀』、『聖騎士広報』、『聖騎士一等騎士』、『聖騎士二等騎士』、『上級一等騎士』、『上級二等騎士』、『中級一等騎士』、『中級二等騎士』、『下級一等騎士』、『下級二等騎士』があるんだ」
うわぁ……結構あるんだ……。覚えられるかなぁ? っていうか、聖騎士なんとか騎士って、騎士重複してない? なにか意味があるのかな……?
「あれ? この場合、私はどこに入るのかな?」
「それなら、俺と同じ『下級二等騎士』だな!」
そうなんだ……。って、えっ?
「お、同じ?」
驚く私に、オクト君が笑顔で返す。
「おう! 俺もまだ入りたての新人だからな!」
ええぇぇえ!?
「そ、それであの強さなの……かい!?」
「よせよ~! 俺なんてまだまだなんだからよ!」
信じられない。あんなに私をボコボコにした人が新米? じゃあ、私は一体どうなるのさ!?
動揺を隠せない私を、どう勘違いしたのかオクト君がさわやかな笑顔で言う。
「ま、あのリュドヴィック卿に鍛えられてんだ! そのうち、お前も強くなれるって!」
なんのフォローなのかわからないんだけど……?
「っていうか、リュドヴィックさんってそんなに有名な人なの……かい?」
私の問いに、オクト君が目を丸くする。
「お前、あれだけ世話になってるのになんも知らねぇーの? リュドヴィック卿、またの名を『黒剣のリュドヴィック』。俺達新米の教育係をされているお方でな? 階級は……『聖騎士二等騎士』だったはずだぜ?」
はずだぜ? って……。そっか、リュドヴィックさんってそんなに凄い人だったんだ……。
「私、馴れ馴れしかった、かな……?」
「いーんじゃね? リュドヴィック卿が許してんならよ!」
そう言ってニカッと笑うオクト君が、なんだか頼りがいがあって安心する。
「う、うん。ありがとう!」
すると、オクト君が話題を変えた。
「んじゃ、この話はここまでとしてだ。明日は休日だけど、どーするよ?」
「そうなんだ……どうしようかな?」
私は考える。そう言われてみると、この世界に来てから休日らしい休日なんてなかった。……単にスパルタリュドヴィック先生の影響だろうけど。
「う~ん、まだこの都市に慣れてないから、色々巡ってみたいかな?」
思ったことを素直に言うと、オクト君が口を再度開いた。
「お! なら、俺が案内してやるよ!」
「え、いいのかい?」
「おうよ!」
右手の親指を立てて言ってくれるオクト君に、私は素直に甘えることにした。
「うん! よろしく!」
「おっし、そうと決まれば……もう寝ようぜ? お前も疲れたろ?」
言われてみれば確かに疲れている。というか、自覚したら途端に疲れがドッときた。
「そうだね……じゃあ、休もうかな」
「了解~」
こうして私達は寝る準備をして、床についた。
まぁ、案の定、私は慣れない環境でなかなか寝付けなかったんだけどね……。
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