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第19話 じゃあこの畑は連れていこう
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ミノタウロスを鍬で瞬殺したルイス。
さらにもう一体のミノタウロスも、同じように鍬で仕留めてしまった。
「ミノタウロス、踏まれたカエルみたいに潰れてるっすよ!?」
「潰れたどころか、粉々に砕けてない……?」
よく見るとミノタウロスだったものは、粉砕されて砂の山のようになっている。
「ああ、この鍬で魔物を倒すと、なぜかこんなふうになるんだよ。まぁこの方が、土に吸収されて養分になりやすいから助かるんだが」
畑の野菜を狙って現れた魔物は、鍬で耕して畑の栄養にしていたルイスである。
「み、ミノタウロスは危険度Cの魔物だよ……? 熟練の戦士たちが相手をするような……」
「それを瞬殺……ルイスって、実は有名なプロの戦士とかなんじゃないっすか……?」
目の前で起こった異常な光景に、ジークとリオは声を震わせる。
「あ、あり得ませんわ……ミノタウロスを、こんなに簡単に……」
Cランク冒険者であるエリザもまた、信じられずに目を瞬かせている。
なお、先んじて逃げたはいいが、袋小路で逃げ場がなかったためか、コルットは壁際で一人丸くなっていた。
「……うぅ……あたし、ここであんな気持ちの悪い牛の魔物に踏み潰され、死んでしまうんですね……そしてダンジョンの肥やしに……ははは、正直あたしなんかには、お似合いな死に方かもしれませんけど……」
「ミノタウロスはルイスが倒してくれたっすよ?」
「へっ?」
「危険度Cのミノタウロスが出現するっていうことは、ここはもう間違いなくダンジョンの下層ですわ。それどころか、最下層の可能性すらありますの」
エリザは大きなため息を吐く。
「まさか地下一階から、一気にこんな深いところまで落とされるなんて……今後、このダンジョンを試験に利用することは、考え直さなければいけなさそうですわね……」
「おれたち、めちゃくちゃ凶悪なトラップにかかってしまったんすね……」
「うぅ……ごめんなさいぃ……」
コルットが申し訳なさそうに身体を小さくする。
「もしかしたら、救助を待ったり、自力で地上を目指すよりも、ダンジョンの攻略を目指した方がいいかもしれませんわ」
「攻略って、まさか、ボスを倒すってことっすか!?」
エリザの提案に、リオが驚く。
「ええ。ダンジョンの中には、まだ誰も攻略できていないようなところもありますけれど、ここは何度かプロの戦士パーティによって攻略されていて、地下二十階までしかないことも分かっていますわ」
このダンジョンの最下層に出没するミノタウロスは、危険度Cの魔物だ。
逆に言うと、それ以上の魔物は現れないということになる。
「そのミノタウロスを、彼は瞬殺しましたの。はっきり言って、実力的にはあたくしよりも上。もしかするとBランク冒険者にも匹敵するかもしれませんわ。つまり彼がいれば、このメンバーでもダンジョンを攻略できる可能性がありますの」
ダンジョンを攻略すると、地上に戻るための特別なルートが現れると言われていた。
それを利用する方が、普通に地上に帰還するより早いと、エリザは主張する。
「落とし穴のせいで、僕たちには地図がないからね。それに戻る途中に、また別の落とし穴に引っかかる可能性もある」
「ははは、さすがにそんな不運が連続するなんてないっすよ~……とは言い切れないっすね」
なにせこちらにはコルットがいるのだ。
「はい……あたしのせいですね……自分でも分かってます……こんな人間でごめんなさい……死んだ方がいいですよね……ははは……」
「ま、まぁ、そう落ち込まないでよ。本当に不運なだけなら、今まで生き残っていないはずだからさ。今回だって、何だかんだまだ生きてるわけだし」
「そ、そうっすよ。もしかしたら、逆にめちゃくちゃ幸運なのかもしれないっすよ!」
「苦しみが長引くよう、生かさず殺さずを保たれているのかも……ふふふ、神様は相当あたしのことが嫌いなようですね……」
ダークサイドに堕ちそうな笑みを浮かべるコルットをどうにか慰めつつ、一行はこの場に留まる道も通常のルートで地上に戻る道も選ばず、ダンジョンの最奥を目指すことにしたのだった。
「じゃあこの畑は連れていこう」
耕された土を引き連れ、歩き出すルイス。
「畑が動いてるけど……当たり前かも、って思ってしまったよ」
「なんかもう、あれこれ驚くことが多すぎて、そろそろ慣れてきたっすよね……」
さらにもう一体のミノタウロスも、同じように鍬で仕留めてしまった。
「ミノタウロス、踏まれたカエルみたいに潰れてるっすよ!?」
「潰れたどころか、粉々に砕けてない……?」
よく見るとミノタウロスだったものは、粉砕されて砂の山のようになっている。
「ああ、この鍬で魔物を倒すと、なぜかこんなふうになるんだよ。まぁこの方が、土に吸収されて養分になりやすいから助かるんだが」
畑の野菜を狙って現れた魔物は、鍬で耕して畑の栄養にしていたルイスである。
「み、ミノタウロスは危険度Cの魔物だよ……? 熟練の戦士たちが相手をするような……」
「それを瞬殺……ルイスって、実は有名なプロの戦士とかなんじゃないっすか……?」
目の前で起こった異常な光景に、ジークとリオは声を震わせる。
「あ、あり得ませんわ……ミノタウロスを、こんなに簡単に……」
Cランク冒険者であるエリザもまた、信じられずに目を瞬かせている。
なお、先んじて逃げたはいいが、袋小路で逃げ場がなかったためか、コルットは壁際で一人丸くなっていた。
「……うぅ……あたし、ここであんな気持ちの悪い牛の魔物に踏み潰され、死んでしまうんですね……そしてダンジョンの肥やしに……ははは、正直あたしなんかには、お似合いな死に方かもしれませんけど……」
「ミノタウロスはルイスが倒してくれたっすよ?」
「へっ?」
「危険度Cのミノタウロスが出現するっていうことは、ここはもう間違いなくダンジョンの下層ですわ。それどころか、最下層の可能性すらありますの」
エリザは大きなため息を吐く。
「まさか地下一階から、一気にこんな深いところまで落とされるなんて……今後、このダンジョンを試験に利用することは、考え直さなければいけなさそうですわね……」
「おれたち、めちゃくちゃ凶悪なトラップにかかってしまったんすね……」
「うぅ……ごめんなさいぃ……」
コルットが申し訳なさそうに身体を小さくする。
「もしかしたら、救助を待ったり、自力で地上を目指すよりも、ダンジョンの攻略を目指した方がいいかもしれませんわ」
「攻略って、まさか、ボスを倒すってことっすか!?」
エリザの提案に、リオが驚く。
「ええ。ダンジョンの中には、まだ誰も攻略できていないようなところもありますけれど、ここは何度かプロの戦士パーティによって攻略されていて、地下二十階までしかないことも分かっていますわ」
このダンジョンの最下層に出没するミノタウロスは、危険度Cの魔物だ。
逆に言うと、それ以上の魔物は現れないということになる。
「そのミノタウロスを、彼は瞬殺しましたの。はっきり言って、実力的にはあたくしよりも上。もしかするとBランク冒険者にも匹敵するかもしれませんわ。つまり彼がいれば、このメンバーでもダンジョンを攻略できる可能性がありますの」
ダンジョンを攻略すると、地上に戻るための特別なルートが現れると言われていた。
それを利用する方が、普通に地上に帰還するより早いと、エリザは主張する。
「落とし穴のせいで、僕たちには地図がないからね。それに戻る途中に、また別の落とし穴に引っかかる可能性もある」
「ははは、さすがにそんな不運が連続するなんてないっすよ~……とは言い切れないっすね」
なにせこちらにはコルットがいるのだ。
「はい……あたしのせいですね……自分でも分かってます……こんな人間でごめんなさい……死んだ方がいいですよね……ははは……」
「ま、まぁ、そう落ち込まないでよ。本当に不運なだけなら、今まで生き残っていないはずだからさ。今回だって、何だかんだまだ生きてるわけだし」
「そ、そうっすよ。もしかしたら、逆にめちゃくちゃ幸運なのかもしれないっすよ!」
「苦しみが長引くよう、生かさず殺さずを保たれているのかも……ふふふ、神様は相当あたしのことが嫌いなようですね……」
ダークサイドに堕ちそうな笑みを浮かべるコルットをどうにか慰めつつ、一行はこの場に留まる道も通常のルートで地上に戻る道も選ばず、ダンジョンの最奥を目指すことにしたのだった。
「じゃあこの畑は連れていこう」
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