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第7章 弟子と神器回収
修行開始
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咲良と陸は修行をするためにコーチンから少し離れた所にある平野に場所を移動した。
ルーグはフィオーレ商会を経営するための準備に取り掛かっている頃だろう。
「まずはゲイボルグをステータスプレートにかざして詳細を見てみろ」
「わかった」
陸はステータスプレートで詳細を確認する。
魔槍ゲイボルグ
黒曜石で作られた強固な槍。魔力を消費することで10本まで分裂でき、投擲の際自動で手元に戻る。魔力発現体である。
「……俺に使えるかな…」
その性能を目の当たりにした陸は少し弱気な発言をする。
「まぁすぐに使いこなせるとは思ってない。だがゲイボルグの事、自身の実力をしっかり把握していればどんどん成長出来るぞ」
「…そうかも知れないけどよ…」
「ゲイボルグの能力に頼り切る様なら返してもらうけどな」
「げっ、頑張るよ…」
陸は自信なさげに答えた。
「ならまずは能力の確認だ。魔力を込めて見ろ」
「………………」
陸は魔力を込める動作をせずに咲良をジッと見つめる。
「なんだ?」
「魔力ってどうやって込めるんだ?俺まだ出来ないぞ」
「………………あ……」
「おい!超記憶なんて技能持ってるくせに!その技能は飾りか!」
超記憶も案外頼りにならないとしみじみ思う陸だった。
アスガルドの住人は産まれながらに魔力を無意識で操作できる者が多い。しかし地球人は魔力とは無縁の生活をしてきたために修行しなければ使うことは出来ない。陸も例外ではなくまだ魔力を操作出来ない。
「まずは魔力の扱い方から教えよう」
「なかった事にするな!」
「俺が陸に直接魔力を送るから感じ取って見てくれ」
「スルーかよ…」
「やらないのか?」
「やるって!やればいいんだろ!早く魔力送れ!」
心の中で『勝った』と思う咲良であった。
「どうだ?魔力を感じ取れたか?」
「うーん、なんとなくは分かるんだけどな」
「それでいい。次は少しずつ送る魔力を減らして行くから俺の魔力なしでも自分の魔力を感じ取れる様になってみろ」
咲良は少しずつ魔力を減らして行く。
「そうだ。その調子だ」
陸は自身の魔力を感じ取れた様でほんの少しだが身体の中に魔力が渦巻いている。
「かなり…神経使うな…これ…」
「慣れだ。よし最後の行程だ。魔力の操作止めていいぞ」
「……ふぅ…」
精神に負担が掛かっていたために、陸は深く息を吐いて整える。
「次は魔蔵の位置を把握してもらう」
「魔蔵の位置?」
「魔蔵の位置を知っているのと知らないのとでは雲泥の差があるんだよ。魔力操作ができる奴でも魔蔵の位置までは知らない奴がほとんどだ」
「そうなのか…てかそもそも魔力ってこんな難しいイメージ無かったんだけど」
陸は今まで出会った冒険者の内、8割以上は魔力を使える者がいたと記憶していた。ちなみに〈イマジナリー〉のメンバーで魔力を操作出来る者は未だ2割にも満たない。
「これから教えるのは魔力操作の真髄だ。他の奴らのとは根本的に違う」
「よくわからん」
「一般的に魔法や魔道具、魔武器の能力を引き出す程度の魔力操作は誰でも出来るだろう。そしてその際に魔力を消費する」
「魔力使えてるじゃん」
咲良の話が未だ理解できず、率直な意見を述べる。
「最後まで聞け。魔法とは千差万別。つまり個人専用の魔法という事だ。分かるか?」
「全く同じ魔法はないってことか?」
「例外もあるが基本はその解釈でいい」
「そうか、咲良って覚醒者じゃないのに詳しいんだな」
「クロノスに大方教えてもらったし王都の図書館の書物をあらかた読み漁ったからな。それより陸、少し歩いて見てくれ」
「歩く?いいけど」
陸はその場から数メートル歩く。
「今、どうやって足を動かした?」
「どうやってって言われてもな。わからん」
「それはおかしい事じゃない。魔法も同じだ。どうやって魔法を発動しているかを説明できる奴はほぼいないだろうな。なぜなら覚醒した瞬間から手足の様に使えるんだから。まぁ筋トレと同じように使えば使うほど練度は上がって行くらしいがな」
流石の陸もこの基礎知識程度なら知っている様で、疑問のある表情は浮かべていないため咲良は話を続ける。
「まとめると、魔力を魔道具や魔武器の能力を引き出すためだけのものではなく、攻撃や防御にも活用してもらうという事だ。理解出来たか?」
「あぁ、バッチリだ!」
「フッ、そうか。なら改めて魔蔵の位置を把握してもらう」
「でもどうやって?」
魔蔵を簡単に把握できれば誰も苦労はしないし、そもそもどうすれば把握出来るのかは一般的に知られていない。
「俺考案の裏技がある。俺の魔力で陸の身体を隅々まで埋め尽くす。そして俺が陸の魔蔵の位置を把握する」
「……え?…悪い予感しかしない」
「だな。コントロールを間違えれば陸の体内で魔力が暴発するかもな」
「え、遠慮しとくよ…」
額から冷や汗をかきながら引き攣った笑みを浮かべる。
「心配するな。失敗はしない…多分な」
「ほら見ろ!多分じゃねえかよ!そもそもよくそんなえげつない方法思いついたな!」
「俺は魔蔵の位置を把握しててな。より鮮明に把握しようとして試行錯誤してたらたまたまこの方法を見つけた。理論上はいけるはずだ」
「理論上?ってことは…」
ゴクリと陸が唾を飲み込む音が鮮明に聞こえてくる。
「想像通り…やるのは陸が始めてだ」
「ほらやっぱり!俺はやらん!絶対やらん!」
「強くなりたくないのか?」
「そ、それは…」
「よし、やるぞ」
「……はぁ…」
最近扱いが酷くなっていると思う陸だった。
ルーグはフィオーレ商会を経営するための準備に取り掛かっている頃だろう。
「まずはゲイボルグをステータスプレートにかざして詳細を見てみろ」
「わかった」
陸はステータスプレートで詳細を確認する。
魔槍ゲイボルグ
黒曜石で作られた強固な槍。魔力を消費することで10本まで分裂でき、投擲の際自動で手元に戻る。魔力発現体である。
「……俺に使えるかな…」
その性能を目の当たりにした陸は少し弱気な発言をする。
「まぁすぐに使いこなせるとは思ってない。だがゲイボルグの事、自身の実力をしっかり把握していればどんどん成長出来るぞ」
「…そうかも知れないけどよ…」
「ゲイボルグの能力に頼り切る様なら返してもらうけどな」
「げっ、頑張るよ…」
陸は自信なさげに答えた。
「ならまずは能力の確認だ。魔力を込めて見ろ」
「………………」
陸は魔力を込める動作をせずに咲良をジッと見つめる。
「なんだ?」
「魔力ってどうやって込めるんだ?俺まだ出来ないぞ」
「………………あ……」
「おい!超記憶なんて技能持ってるくせに!その技能は飾りか!」
超記憶も案外頼りにならないとしみじみ思う陸だった。
アスガルドの住人は産まれながらに魔力を無意識で操作できる者が多い。しかし地球人は魔力とは無縁の生活をしてきたために修行しなければ使うことは出来ない。陸も例外ではなくまだ魔力を操作出来ない。
「まずは魔力の扱い方から教えよう」
「なかった事にするな!」
「俺が陸に直接魔力を送るから感じ取って見てくれ」
「スルーかよ…」
「やらないのか?」
「やるって!やればいいんだろ!早く魔力送れ!」
心の中で『勝った』と思う咲良であった。
「どうだ?魔力を感じ取れたか?」
「うーん、なんとなくは分かるんだけどな」
「それでいい。次は少しずつ送る魔力を減らして行くから俺の魔力なしでも自分の魔力を感じ取れる様になってみろ」
咲良は少しずつ魔力を減らして行く。
「そうだ。その調子だ」
陸は自身の魔力を感じ取れた様でほんの少しだが身体の中に魔力が渦巻いている。
「かなり…神経使うな…これ…」
「慣れだ。よし最後の行程だ。魔力の操作止めていいぞ」
「……ふぅ…」
精神に負担が掛かっていたために、陸は深く息を吐いて整える。
「次は魔蔵の位置を把握してもらう」
「魔蔵の位置?」
「魔蔵の位置を知っているのと知らないのとでは雲泥の差があるんだよ。魔力操作ができる奴でも魔蔵の位置までは知らない奴がほとんどだ」
「そうなのか…てかそもそも魔力ってこんな難しいイメージ無かったんだけど」
陸は今まで出会った冒険者の内、8割以上は魔力を使える者がいたと記憶していた。ちなみに〈イマジナリー〉のメンバーで魔力を操作出来る者は未だ2割にも満たない。
「これから教えるのは魔力操作の真髄だ。他の奴らのとは根本的に違う」
「よくわからん」
「一般的に魔法や魔道具、魔武器の能力を引き出す程度の魔力操作は誰でも出来るだろう。そしてその際に魔力を消費する」
「魔力使えてるじゃん」
咲良の話が未だ理解できず、率直な意見を述べる。
「最後まで聞け。魔法とは千差万別。つまり個人専用の魔法という事だ。分かるか?」
「全く同じ魔法はないってことか?」
「例外もあるが基本はその解釈でいい」
「そうか、咲良って覚醒者じゃないのに詳しいんだな」
「クロノスに大方教えてもらったし王都の図書館の書物をあらかた読み漁ったからな。それより陸、少し歩いて見てくれ」
「歩く?いいけど」
陸はその場から数メートル歩く。
「今、どうやって足を動かした?」
「どうやってって言われてもな。わからん」
「それはおかしい事じゃない。魔法も同じだ。どうやって魔法を発動しているかを説明できる奴はほぼいないだろうな。なぜなら覚醒した瞬間から手足の様に使えるんだから。まぁ筋トレと同じように使えば使うほど練度は上がって行くらしいがな」
流石の陸もこの基礎知識程度なら知っている様で、疑問のある表情は浮かべていないため咲良は話を続ける。
「まとめると、魔力を魔道具や魔武器の能力を引き出すためだけのものではなく、攻撃や防御にも活用してもらうという事だ。理解出来たか?」
「あぁ、バッチリだ!」
「フッ、そうか。なら改めて魔蔵の位置を把握してもらう」
「でもどうやって?」
魔蔵を簡単に把握できれば誰も苦労はしないし、そもそもどうすれば把握出来るのかは一般的に知られていない。
「俺考案の裏技がある。俺の魔力で陸の身体を隅々まで埋め尽くす。そして俺が陸の魔蔵の位置を把握する」
「……え?…悪い予感しかしない」
「だな。コントロールを間違えれば陸の体内で魔力が暴発するかもな」
「え、遠慮しとくよ…」
額から冷や汗をかきながら引き攣った笑みを浮かべる。
「心配するな。失敗はしない…多分な」
「ほら見ろ!多分じゃねえかよ!そもそもよくそんなえげつない方法思いついたな!」
「俺は魔蔵の位置を把握しててな。より鮮明に把握しようとして試行錯誤してたらたまたまこの方法を見つけた。理論上はいけるはずだ」
「理論上?ってことは…」
ゴクリと陸が唾を飲み込む音が鮮明に聞こえてくる。
「想像通り…やるのは陸が始めてだ」
「ほらやっぱり!俺はやらん!絶対やらん!」
「強くなりたくないのか?」
「そ、それは…」
「よし、やるぞ」
「……はぁ…」
最近扱いが酷くなっていると思う陸だった。
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