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第7章 弟子と神器回収
決闘白熱
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「ようやくこの日が来ましたね」
「俺は別に待ってないけどな」
決闘当日、二人はコーチンの外れにある平地に足を運ぶ。〈イマジナリー〉のメンバーもほぼ全員が観戦するために集まってきた。
「香織さん!あんな奴ぶっ飛ばしちゃえ!」
「そうだそうだ!やっちまえ!」
「香織!生意気な奴は懲らしめないとな」
「香織さんの実力を思い知りなさい!」
「さっさとやられちまえ!」
咲良の事が気に入らない者があちこちから罵声のような声が飛び交う。
「えらく嫌われているな。ま…俺にとっちゃどうでもいい事か」
咲良を嫌う者が多いのは仕方のない事だ。地球にいた頃から交流など殆どなく無礼な後輩としか思われていなかったのだから。
しかし咲良が罵声を気にする様子は一切ない。表情を少しも変えず平然としている様から余計に生意気だとあちこちから声が上がる。
「かなり嫌われているな咲良。気にはしてないみたいだが」
陸が咲良に近づいて声を掛ける。
「陸か…当然だろ。言わせとけばいいさ」
「まぁそうだな。それよりもだ…今回の決闘、本気で行くのか?」
「そんな訳ないだろ。本気でやれば殺してしまうぞ」
「そりゃまずいな。手加減しろよ?」
「分かってるよ。心配するな」
すると香織が咲良の向かって歩いてきた。
「準備はよろしいですか?」
「あぁ。ほらよ…大事に扱え」
咲良は修復した日輪を香織に手渡す。
「ようやく戻ってきましたか」
「勘違いするなよ。そいつはお前を認めたわけじゃない。貸すだけだ」
「すぐに私の元に戻ることになりますよ」
「さぁ始めようか」
2人は少し距離を取ると向かい合う。
「ではこれより、最上香織と咲良の決闘を開始する!」
陸が審判を請け負ってくれるようで2人の間で開始を宣言した。
「先手は譲ってやる」
「では遠慮なく」
香織が日輪の魔力を無理やり引き出すと刀身が白く輝く。
(また無茶なことを…耐えろよ日輪。お前が選んだことだ)
日輪が香織に使われることを望んだのは認めたからではない。武器に対する思い込みを払拭して欲しかったからだ。もしこれから香織が他の神器を手にした時、同じ過ちを繰り返さない為に敢えて香織に使われることで何かのきっかけになればという思いを咲良は感じ取った。
「行きますよ!」
香織は咲良に向かって駆けていき、日輪の光で目くらましを仕掛ける。
咲良は眩しさに目を閉じるが香織を見失ってはいない。目で見なくとも感知など幾らでも出来る。
「もらった!」
目を閉じた咲良に香織が切りかかる。
「遅いぞ」
咲良は避ける事もせず、日輪の刀身を指で掴んだ。
「そんな!!」
「お前…まだ実力差が分かっていないのか…」
「そ、そんなはずは…」
香織は日輪を動かそうとするがピクリとも動かない。
「くっ!離しなさい!」
要望通り手を放すと、日輪を引っ張っていた香織は勢い余って尻餅をついてしまう。しかし、流石A級というべきか、すぐに距離を取って体制を整えた。
「パワータイプでしたか…ではこれならどうです?」
咲良の力が強いと認識した香織は更に日輪の力を利用し、辺りは光に包まれて視界には何も映らなくなった。それは観戦している者たちも例外ではなかった。
「これであなたはもう何も見えない。さらにこの光は感覚すら奪います」
香織は勝ち誇った様に呟くと再度咲良に切りかかる。
日輪の刃が咲良に襲い掛かるが、急に咲良が消えた。
「な!ど、どこに!?」
「ここだ」
いきなり後ろから声をかけられた香織は驚きのあまり心臓を鷲掴みにされた様な感覚を味わった。
光の中は香織のテリトリーとなっており、この中では香織は誰にも負けないと自負していた。
だが現実は無慈悲であった。初撃はあっさりと防がれ、一番自身のあった二撃目は背中を取られた。
「どうやって…」
香織は咲良が背後にいることは分かっているが動けずにいた。
「目は確かに見えない。だがそれだけだ」
「…しかし、この中で動けるわけが…」
「能力に頼りすぎるからこうなるんだよ。どんな相手にも無条件で効果があるとでも思っていたのか?」
「そんな事が……」
「期待はずれにも程があるぞ。残念だ」
これ以上決闘を続けたところで収穫は得られそうにない。そう判断した咲良は香織から瞬時に日輪を奪い取ると同時に意識を刈り取った。
咲良は無理やり能力を引き出された日輪の刀身を撫でる様に指を滑らすと光が収まっていく。
「そ、そんな…」
「ありえない!」
「こんなに早く決着が…」
遠巻きで見守っていた〈イマジナリー〉のメンバーが香織が倒されたことを理解して驚く。
「ま、当然の結果だろう」
陸が小さく呟くが、近くにいた秀樹と穂花にはその声が聞こえたらしい。
「当然ってどういうことだ?」
「陸くんは香織さんが負けるって分かってたの?」
「まぁな」
陸の口から咲良の情報を話すつもりはないので素っ気なく返すと咲良がそばに寄ってきた。
「お疲れさん」
「疲れてねぇよ。俺は得物を使う必要すらなかったんだからな」
「咲良くん!どうやって勝ったの?」
「俺も知りてー!」
秀樹と穂花が咲良に尋ねると、騒ぎを聞きつけたのか周りにいたメンバーもぞろぞろと集まってきて勝った方法を聞きたがる。
「どうもこうもない。ただ後ろに回って隙をついただけだ」
「いやいや、香織さんはA級だぞ!そんな簡単に行くわけねぇだろ」
秀樹が咲良に突っかかると周りもそうだそうだと便乗する。それを鬱陶しく感じた咲良は声を大きめにして答える。
「ハッキリ言うがな……俺にとってA級は雑魚同然なんだよ」
「咲良、いいのか?」
陸が少し心配そうに尋ねるが…
「構わない。別にコソコソするつもりはないからな。あぁそうだ。後でフィオーレ商会に来いと最上香織に伝えてくれ」
そう言い残すと咲良は去って行った。
「俺は別に待ってないけどな」
決闘当日、二人はコーチンの外れにある平地に足を運ぶ。〈イマジナリー〉のメンバーもほぼ全員が観戦するために集まってきた。
「香織さん!あんな奴ぶっ飛ばしちゃえ!」
「そうだそうだ!やっちまえ!」
「香織!生意気な奴は懲らしめないとな」
「香織さんの実力を思い知りなさい!」
「さっさとやられちまえ!」
咲良の事が気に入らない者があちこちから罵声のような声が飛び交う。
「えらく嫌われているな。ま…俺にとっちゃどうでもいい事か」
咲良を嫌う者が多いのは仕方のない事だ。地球にいた頃から交流など殆どなく無礼な後輩としか思われていなかったのだから。
しかし咲良が罵声を気にする様子は一切ない。表情を少しも変えず平然としている様から余計に生意気だとあちこちから声が上がる。
「かなり嫌われているな咲良。気にはしてないみたいだが」
陸が咲良に近づいて声を掛ける。
「陸か…当然だろ。言わせとけばいいさ」
「まぁそうだな。それよりもだ…今回の決闘、本気で行くのか?」
「そんな訳ないだろ。本気でやれば殺してしまうぞ」
「そりゃまずいな。手加減しろよ?」
「分かってるよ。心配するな」
すると香織が咲良の向かって歩いてきた。
「準備はよろしいですか?」
「あぁ。ほらよ…大事に扱え」
咲良は修復した日輪を香織に手渡す。
「ようやく戻ってきましたか」
「勘違いするなよ。そいつはお前を認めたわけじゃない。貸すだけだ」
「すぐに私の元に戻ることになりますよ」
「さぁ始めようか」
2人は少し距離を取ると向かい合う。
「ではこれより、最上香織と咲良の決闘を開始する!」
陸が審判を請け負ってくれるようで2人の間で開始を宣言した。
「先手は譲ってやる」
「では遠慮なく」
香織が日輪の魔力を無理やり引き出すと刀身が白く輝く。
(また無茶なことを…耐えろよ日輪。お前が選んだことだ)
日輪が香織に使われることを望んだのは認めたからではない。武器に対する思い込みを払拭して欲しかったからだ。もしこれから香織が他の神器を手にした時、同じ過ちを繰り返さない為に敢えて香織に使われることで何かのきっかけになればという思いを咲良は感じ取った。
「行きますよ!」
香織は咲良に向かって駆けていき、日輪の光で目くらましを仕掛ける。
咲良は眩しさに目を閉じるが香織を見失ってはいない。目で見なくとも感知など幾らでも出来る。
「もらった!」
目を閉じた咲良に香織が切りかかる。
「遅いぞ」
咲良は避ける事もせず、日輪の刀身を指で掴んだ。
「そんな!!」
「お前…まだ実力差が分かっていないのか…」
「そ、そんなはずは…」
香織は日輪を動かそうとするがピクリとも動かない。
「くっ!離しなさい!」
要望通り手を放すと、日輪を引っ張っていた香織は勢い余って尻餅をついてしまう。しかし、流石A級というべきか、すぐに距離を取って体制を整えた。
「パワータイプでしたか…ではこれならどうです?」
咲良の力が強いと認識した香織は更に日輪の力を利用し、辺りは光に包まれて視界には何も映らなくなった。それは観戦している者たちも例外ではなかった。
「これであなたはもう何も見えない。さらにこの光は感覚すら奪います」
香織は勝ち誇った様に呟くと再度咲良に切りかかる。
日輪の刃が咲良に襲い掛かるが、急に咲良が消えた。
「な!ど、どこに!?」
「ここだ」
いきなり後ろから声をかけられた香織は驚きのあまり心臓を鷲掴みにされた様な感覚を味わった。
光の中は香織のテリトリーとなっており、この中では香織は誰にも負けないと自負していた。
だが現実は無慈悲であった。初撃はあっさりと防がれ、一番自身のあった二撃目は背中を取られた。
「どうやって…」
香織は咲良が背後にいることは分かっているが動けずにいた。
「目は確かに見えない。だがそれだけだ」
「…しかし、この中で動けるわけが…」
「能力に頼りすぎるからこうなるんだよ。どんな相手にも無条件で効果があるとでも思っていたのか?」
「そんな事が……」
「期待はずれにも程があるぞ。残念だ」
これ以上決闘を続けたところで収穫は得られそうにない。そう判断した咲良は香織から瞬時に日輪を奪い取ると同時に意識を刈り取った。
咲良は無理やり能力を引き出された日輪の刀身を撫でる様に指を滑らすと光が収まっていく。
「そ、そんな…」
「ありえない!」
「こんなに早く決着が…」
遠巻きで見守っていた〈イマジナリー〉のメンバーが香織が倒されたことを理解して驚く。
「ま、当然の結果だろう」
陸が小さく呟くが、近くにいた秀樹と穂花にはその声が聞こえたらしい。
「当然ってどういうことだ?」
「陸くんは香織さんが負けるって分かってたの?」
「まぁな」
陸の口から咲良の情報を話すつもりはないので素っ気なく返すと咲良がそばに寄ってきた。
「お疲れさん」
「疲れてねぇよ。俺は得物を使う必要すらなかったんだからな」
「咲良くん!どうやって勝ったの?」
「俺も知りてー!」
秀樹と穂花が咲良に尋ねると、騒ぎを聞きつけたのか周りにいたメンバーもぞろぞろと集まってきて勝った方法を聞きたがる。
「どうもこうもない。ただ後ろに回って隙をついただけだ」
「いやいや、香織さんはA級だぞ!そんな簡単に行くわけねぇだろ」
秀樹が咲良に突っかかると周りもそうだそうだと便乗する。それを鬱陶しく感じた咲良は声を大きめにして答える。
「ハッキリ言うがな……俺にとってA級は雑魚同然なんだよ」
「咲良、いいのか?」
陸が少し心配そうに尋ねるが…
「構わない。別にコソコソするつもりはないからな。あぁそうだ。後でフィオーレ商会に来いと最上香織に伝えてくれ」
そう言い残すと咲良は去って行った。
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