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第10章 異世界人と隠された秘密
王城地下
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「まさかここまで早く到着するとは思いませんでした」
アムルに入ると咲良達は直ぐにマリアがいるギルド〈明けの明星〉へとやって来た。受付嬢に声を掛けると、既に話が通っていた様でギルドマスター室へと案内された。
「急げと言ったのはマリアだぞ」
「頼もしい限りです。あら、あなたがソフィアさんですね?私はギルドマスターのマリアです。よろしくお願いしますね」
いきなり声を掛けられたソフィはオドオドしながらペコリと頭を下げた。
「自己紹介はこの辺にして早速本題に入ろう。何があった?」
「実は王城の地下に謎の空間がある事が判明し、その調査の為に冒険者が数名派遣されたのですが…誰一人戻って来なかったのです。そこで私は救出部隊を送り込んだのですが、戻って来たのは1人だけでした」
「たった1人だけ…」
絶望的に思える状況にソフィはゴクリと唾を飲み込む。地下に何があるのか想像するだけでも恐怖心は煽られる。
「他の奴らは?」
「分かりません。生きているのかどうかさえ……ギルドマスターとしては更に調査部隊を送らなければならないのですが、唯一の生存者によると地下では魔法が使えないそうです」
「魔法が使えない?」
「はい。暫く進むと突然使えなくなるそうです。ですから覚醒者は地下では戦力にならない可能性が高い。そこで私はあなたに依頼を申し出たのです」
「俺なら魔法を使えなくとも大丈夫だと?」
「その通りです。依頼は調査部隊の生死確認と内部調査なのですが請けて頂けますか?」
「……ソフィ、この依頼相当難易度が高そうだが大丈夫か?」
ソフィは決して弱くない。しかしそれは見えざる者という魔法を使えるからであって、魔法が無くなれば丸腰同然となる。
「足手纏いになるのは分かってるけど…私は行きたい」
「そうか…マリア、その依頼請けよう」
「有難うございます。因みに私と後2名も一緒に地下に行きますよ。調査部隊を派遣した私にも責任はありますから」
「?大丈夫なのか?」
咲良の心配は身を案じているのではなく、戦力になるのかという意味だ。
「舐めないで下さい。これでも天乱四柱ですから」
「ま、そこまで言うのなら俺は構わない。それで後の2人は?」
「もうすぐ来ると思いますよ」
「……む…まさかあいつ等か?」
咲良は見知った気配が近づいてくるのを感じ取った。
コンッコンッ
「どうぞ、入ってください」
「失礼します」
「失礼するぞ」
中に入って来たのはサイモンとハロルドだった。
サイモンはマーシ村でオークの群れを討伐した時に出会い、短剣レグルスの所有者だ。ハロルドは輸送業を営むA級冒険者。咲良が流桜として依頼を受けた最初の客で大剣グレイデルの所有者だ。
「え…咲良くんではありませんか!」
「坊主か!久々だなぁ!」
「おいおい…本当にこの2人なのか?」
「一緒に行く特級冒険者って坊主の事か!」
「咲良さんが特級冒険者だったとは!」
サイモンとハロルドは咲良が特級冒険者になった事を知らなかった様で、目を見開いて驚く。
「彼らは共にS級冒険者で、覚醒していますが肉弾戦を得意としています。それに咲良さんとは知り合いの様ですから人選としては問題ないと思いまして」
「驚いたな。ハロルドさんは元々A級だから分かるが、サイモンがS級になるとは驚いた」
サイモンは出会った当初C級だった。気配から見ても相当洗練されているように思える。
「サイモンは火の覚醒者じゃなかったか?」
「えぇ…そうなんですが…」
サイモンは何故か言い辛そうに顔を下に向ける。その表情はどこか恥ずかしそうにしている様にも見える。
「少し気恥しいのですが、私は咲良くんの戦闘に憧れてしまいまして……」
アムルにいた頃、ギルド〈イマジナリー〉が開設するまでの間にサイモンと何度か依頼を受けた事がある。その時は特に意識していなかったが、今思えば依頼中常にサイモンの視線を感じていた。
「私も咲良くんの様になりたくて必死に身体を鍛え抜きました。そしたらいつの間にかS級に…もしかすると元々魔法より肉弾戦の方が合っていたのかもしれません」
「理由はどうあれ強くなるのは良い事だ。あぁ…そうだ、紹介しよう。俺とパーティを組んでいるソフィアとクロだ。クロ、腕輪の効果を切ってくれ」
「キュイ!」
「うおっ!」
「な、なんです!」
2人は突然現れた黒い竜に思わず後ずさりしてしまう。
「俺の相棒だ。今回の依頼にも参加するからな、交流はするべきだ」
「そうだよね!ソフィアです。よろしくお願いします」
これから一緒に依頼を受けるのだから最低限のコミュニケーションは必要不可欠だ。
その後少しの交流を図り、打ち解けた所で依頼についての作戦会議に移る。
「それで咲良さん。地下で強敵が現れた場合についてですが、任せてもよろしいのですね?」
「あぁ、俺は魔法が使えなくとも支障はないからな。本当に魔法が使えないだけなら…だけどな」
「それはどういう意味ですか?」
「いや、気にするな。それより何時出発するつもりだ?時間は限られているだろう」
「そうですね。皆さん準備は出来ていますか?」
「もちろんです」
「出来てるぜ。バッチリだ」
「俺達は何時でも行ける」
咲良達の荷物は基本的に拡張袋に仕舞われているので準備をする必要は殆どない。
「では直ぐにでも向かいましょう。王城には何時でも入れるようにしていますので」
一同はギルドを後にし、アムルの中央にある王城へと足を運んだ。
アムルに入ると咲良達は直ぐにマリアがいるギルド〈明けの明星〉へとやって来た。受付嬢に声を掛けると、既に話が通っていた様でギルドマスター室へと案内された。
「急げと言ったのはマリアだぞ」
「頼もしい限りです。あら、あなたがソフィアさんですね?私はギルドマスターのマリアです。よろしくお願いしますね」
いきなり声を掛けられたソフィはオドオドしながらペコリと頭を下げた。
「自己紹介はこの辺にして早速本題に入ろう。何があった?」
「実は王城の地下に謎の空間がある事が判明し、その調査の為に冒険者が数名派遣されたのですが…誰一人戻って来なかったのです。そこで私は救出部隊を送り込んだのですが、戻って来たのは1人だけでした」
「たった1人だけ…」
絶望的に思える状況にソフィはゴクリと唾を飲み込む。地下に何があるのか想像するだけでも恐怖心は煽られる。
「他の奴らは?」
「分かりません。生きているのかどうかさえ……ギルドマスターとしては更に調査部隊を送らなければならないのですが、唯一の生存者によると地下では魔法が使えないそうです」
「魔法が使えない?」
「はい。暫く進むと突然使えなくなるそうです。ですから覚醒者は地下では戦力にならない可能性が高い。そこで私はあなたに依頼を申し出たのです」
「俺なら魔法を使えなくとも大丈夫だと?」
「その通りです。依頼は調査部隊の生死確認と内部調査なのですが請けて頂けますか?」
「……ソフィ、この依頼相当難易度が高そうだが大丈夫か?」
ソフィは決して弱くない。しかしそれは見えざる者という魔法を使えるからであって、魔法が無くなれば丸腰同然となる。
「足手纏いになるのは分かってるけど…私は行きたい」
「そうか…マリア、その依頼請けよう」
「有難うございます。因みに私と後2名も一緒に地下に行きますよ。調査部隊を派遣した私にも責任はありますから」
「?大丈夫なのか?」
咲良の心配は身を案じているのではなく、戦力になるのかという意味だ。
「舐めないで下さい。これでも天乱四柱ですから」
「ま、そこまで言うのなら俺は構わない。それで後の2人は?」
「もうすぐ来ると思いますよ」
「……む…まさかあいつ等か?」
咲良は見知った気配が近づいてくるのを感じ取った。
コンッコンッ
「どうぞ、入ってください」
「失礼します」
「失礼するぞ」
中に入って来たのはサイモンとハロルドだった。
サイモンはマーシ村でオークの群れを討伐した時に出会い、短剣レグルスの所有者だ。ハロルドは輸送業を営むA級冒険者。咲良が流桜として依頼を受けた最初の客で大剣グレイデルの所有者だ。
「え…咲良くんではありませんか!」
「坊主か!久々だなぁ!」
「おいおい…本当にこの2人なのか?」
「一緒に行く特級冒険者って坊主の事か!」
「咲良さんが特級冒険者だったとは!」
サイモンとハロルドは咲良が特級冒険者になった事を知らなかった様で、目を見開いて驚く。
「彼らは共にS級冒険者で、覚醒していますが肉弾戦を得意としています。それに咲良さんとは知り合いの様ですから人選としては問題ないと思いまして」
「驚いたな。ハロルドさんは元々A級だから分かるが、サイモンがS級になるとは驚いた」
サイモンは出会った当初C級だった。気配から見ても相当洗練されているように思える。
「サイモンは火の覚醒者じゃなかったか?」
「えぇ…そうなんですが…」
サイモンは何故か言い辛そうに顔を下に向ける。その表情はどこか恥ずかしそうにしている様にも見える。
「少し気恥しいのですが、私は咲良くんの戦闘に憧れてしまいまして……」
アムルにいた頃、ギルド〈イマジナリー〉が開設するまでの間にサイモンと何度か依頼を受けた事がある。その時は特に意識していなかったが、今思えば依頼中常にサイモンの視線を感じていた。
「私も咲良くんの様になりたくて必死に身体を鍛え抜きました。そしたらいつの間にかS級に…もしかすると元々魔法より肉弾戦の方が合っていたのかもしれません」
「理由はどうあれ強くなるのは良い事だ。あぁ…そうだ、紹介しよう。俺とパーティを組んでいるソフィアとクロだ。クロ、腕輪の効果を切ってくれ」
「キュイ!」
「うおっ!」
「な、なんです!」
2人は突然現れた黒い竜に思わず後ずさりしてしまう。
「俺の相棒だ。今回の依頼にも参加するからな、交流はするべきだ」
「そうだよね!ソフィアです。よろしくお願いします」
これから一緒に依頼を受けるのだから最低限のコミュニケーションは必要不可欠だ。
その後少しの交流を図り、打ち解けた所で依頼についての作戦会議に移る。
「それで咲良さん。地下で強敵が現れた場合についてですが、任せてもよろしいのですね?」
「あぁ、俺は魔法が使えなくとも支障はないからな。本当に魔法が使えないだけなら…だけどな」
「それはどういう意味ですか?」
「いや、気にするな。それより何時出発するつもりだ?時間は限られているだろう」
「そうですね。皆さん準備は出来ていますか?」
「もちろんです」
「出来てるぜ。バッチリだ」
「俺達は何時でも行ける」
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