3 / 78
3.騎士見習いになりました
しおりを挟む
俺は訓練が始まってすぐ、王子騎士の手を取ったことを、すげー後悔した。
だって、めっちゃきつい訓練なんだよ!
「まずは基礎訓練だ」って言われて、走り込みさせられてさ。
「も、もう無理、は、走れない……ってば!」
「うん。それだけ話せるならば、まだまだいけるね。さあ、あと十周一緒に走ろうか。
大丈夫。私が後ろから一緒に走って応援してあげるから。
ほら、いちにっ、いちにっ」
「ひいーーーー!!」
最後は、あまりにもきつくて、その場で崩れ落ちてた。
「ぼ、ぼんどにがんべんじでぐだざいーー」
もう、おれのちっぽけなプライドもすべて投げ捨てて、泣きながら土下座したよ。
「ふふふ、その顔、たまらないね。
まあ、しょうがないなあ。その泣き顔に免じて、走り込みは終わりにしよう。
このあとは、柔軟とマッサージだ。ちゃんとやらないと後で痛いからね。
私が責任もってしっかりほぐしてあげる」
「あ、ありがどうございまず」
俺、やっと地獄の走り込みから解放されて、ほんとに感謝したんだ。
それなのにさ! なんだよこれ!
訓練をしているみんなの端の方で地面に足を延ばして座ったらさ、にこやかな王子騎士が柔軟と称して背中から押しつぶしてきた。
いや、こんなに股関節曲がらないから!
「まって、まって、股がおかしくなるってば!」
「硬いなー。こんなんじゃ、これからやってけないよ? 色んな格好ができるように、よく伸ばしてあげるから、あっちに行こうか」
「もうこんな訓練やらないから、できなくても大丈夫ですーー!!」
「なにいってるの、ほら」
そういって、屋根はあるけど、壁のない開放的な建物のところへ王子騎士に連れていかれた。
そこは板張りの上にマットが何枚か敷かれている。
そのマットの上にドサッと仰向けに押し倒され、両足首を王子騎士にガッチリ掴まれた。
え、まって、何?
次の瞬間、俺の足がグイっと高く持ち上げられ、膝を伸ばしたまま頭の向こう側に持っていかれた。
「え、まって、まって、ぎゃーーーー!!」
「ほら、力抜かないと、息吐いて、ほら、いちに、ふーーーー」
掛け声とともにつま先がマットに届きそうなくらい、身体がV字にぱきっと折り畳まれる。
足を開いているから、足の間から俺の顔が出てて、すげえ間抜けだ。
あまりの恥ずかしさに目をつぶる。
尻が浮いて、太ももの裏がびよーんとゴムみたいに伸ばされた。
いやいや、こんな姿勢、日常生活で絶対あり得ないって!
息が「んっ」って詰まって、腹筋がギュッと縮こまる。
こんな姿勢、曲芸師くらいしかやらないよ!
俺は思わず叫ぶ。
「こ、こんな姿勢、怖いって! やめてよっ、俺の身体、こんなに曲がんないから!」
「ん? 大丈夫。優しくやるから。痛くないでしょう? ほら、頑張れ、頑張れ。だいぶ柔らかくなってきたよ。このまま私とキスができそうだね」
王子騎士の言葉に、恐る恐る目を開けてみたら、彼の顔がドアップで目の前にあった。
ちょ、近っ!
彼、俺のお尻側にいて、両手で俺の足首をガッチリ握りながら、にこにこと上体を俺の方に倒してきてたんだよ。
俺に覆いかぶさるようになってるし、顔近づけすぎだよ!
かっこいい顔はこんな距離でも完璧って、ずるいだろ!?
って違う、違う! 俺がドキドキしてるのは、この姿勢に驚いてるだけだから!
「近い近い近い! 顔近づけないでよ! 何!? なんのプレイだよ、これ」
「プレイだなんて、えっちだなあ。ただの柔軟だよ?
ほら、力抜かないと。つらいのは君だからね」
優しい声音で、にこにこと俺だけを見て笑う顔が、本当に愛おしそうに見ているような錯覚に陥りそうになり、俺は再び目をぎゅっと閉じた。
「なに、そこでまた目、つぶるの? かわいいなあ。あ、キス待ち? じゃあ、リクエストにお応えしないとね」
「ちがーーーーう!!」
俺、思わず王子騎士に頭突きしようとしたけど、王子騎士に軽々とかわされた。
「ごめん、ごめん。からかいすぎたかな。今日は疲れただろうから、そのまま休んでて」
王子騎士はそのまま離れていって、騎士団の指導者の元へ行ってしまった。
完全に俺、王子騎士に遊ばれてる。
俺はすぐにでもそこから離れたかったけど、足腰が立たなくて、そのままいじけてうつぶせになってた。
遠くから騎士の訓練の声が聞こえる。
そこには王子騎士の声も聞こえた。
あいつ、多分、普通の騎士より凄い奴なんじゃないかな?
ほかの騎士たちから指導を求められてたし、全体にも指示を出してた。
俺と走り込みしてる時は、全然息が切れてないし、相当鍛えてると思う。
もしかしたら、若いけど団長とかなのかな?
俺が18歳で、あいつは多分、俺より少し年上なだけだと思う。
それなのに、偉い立場になっていて、それでも偉ぶらないで一般の騎士と一緒に訓練してる。
道具出しとか、片付けとかも、ほかの人に任せるんじゃなくて、ちゃんと自分が率先してやってるんだ。
あいつ、俺の前ではふざけてるけど、騎士の訓練はめちゃくちゃ真剣に取り組んでるんだよな。
しかもさ、みんなが動けるように、指示出しも迷いないし、明確だ。この人についていったら安心だな、って思わせるんだよ。
すげえよな。
寝転がったまま、みんなが動いてるのを見てたら、あっという間に夕方になってた。
昼過ぎにここへ来たから、半日、騎士団の訓練場にいたことになる。
そのころにはやっと俺も立てるようになってた。
あんなに無理させられたから、俺、全身痛くて仕方ないのかなって思ったけど、思いがけずそんなことなかった。
もちろん、全身の疲れはすごいけど、痛いところなんてなかったんだ。
あいつ、無茶苦茶なことさせてるようで、俺の身体を見て加減してくれてたんだな。
王子騎士に挨拶して帰ろうと思ったけど、誰かに呼ばれてどこかへ行ってしまったまま、なかなか戻ってこなかった。
(このままここにいても迷惑だよな)
王子騎士に挨拶できないのは残念だけど、サーラの推し活について行けば、いつかまた会えるだろう。
そう思って、指導者らしきおじさんに挨拶をして帰ることにした。
「俺、帰ります。今日はありがとうございました」
「おい、待て。フィン様からこれを預かった。見習いとして鍛えてやるから、これを着て明日も来い」
指導者のおじさんに引き留められて、騎士見習いの訓練服を渡される。
んん、フィン様って、あの王子騎士のことか?
え、今日だけの気まぐれじゃ無かったの?!
こんなの、毎日なんて無ー理ー!!
「結構です!!」
速攻断ったけど、フィン様がどこからか現れた。
「ふうん、じゃあ、仕方ない。上官に近衛騎士のふりをした若者が現れましたーって報告しないといけないかな」
「え、いえっ! もちろんっ、よ、喜んでお受けいたします」
速攻、最敬礼でお受けしましたよ。くそう。
それにしても。
この国の騎士団、フィン様の独断で俺が見習いになれちゃって、ほんとにそれでいいのかよ!?
よろよろと妹の方へと向かおうとすると、フィン様がそっと俺のそばにやってきて、声をかけてきた。
「今日一緒に来てた子は、君の何?」
「……俺の妹ですけど」
王子騎士は、じっと妹を見つめてた。
「妹? 君の?
……とりあえず、婚約者や恋人では無いんだよね?
エリゼオ、これからは毎日おいで。妹さんも来ていいから」
なんだよ、それ。お前、もしかして、サーラ狙いで俺を騎士団に誘ったのかよ。
なんだかもやもやする。
サーラに近づくために利用されてるのかな。
あれ? そういえば俺って名前、名乗ったっけ?
まあ、王子騎士が知ってるってことは、俺、どこかで名乗ったんだよな。
だって、めっちゃきつい訓練なんだよ!
「まずは基礎訓練だ」って言われて、走り込みさせられてさ。
「も、もう無理、は、走れない……ってば!」
「うん。それだけ話せるならば、まだまだいけるね。さあ、あと十周一緒に走ろうか。
大丈夫。私が後ろから一緒に走って応援してあげるから。
ほら、いちにっ、いちにっ」
「ひいーーーー!!」
最後は、あまりにもきつくて、その場で崩れ落ちてた。
「ぼ、ぼんどにがんべんじでぐだざいーー」
もう、おれのちっぽけなプライドもすべて投げ捨てて、泣きながら土下座したよ。
「ふふふ、その顔、たまらないね。
まあ、しょうがないなあ。その泣き顔に免じて、走り込みは終わりにしよう。
このあとは、柔軟とマッサージだ。ちゃんとやらないと後で痛いからね。
私が責任もってしっかりほぐしてあげる」
「あ、ありがどうございまず」
俺、やっと地獄の走り込みから解放されて、ほんとに感謝したんだ。
それなのにさ! なんだよこれ!
訓練をしているみんなの端の方で地面に足を延ばして座ったらさ、にこやかな王子騎士が柔軟と称して背中から押しつぶしてきた。
いや、こんなに股関節曲がらないから!
「まって、まって、股がおかしくなるってば!」
「硬いなー。こんなんじゃ、これからやってけないよ? 色んな格好ができるように、よく伸ばしてあげるから、あっちに行こうか」
「もうこんな訓練やらないから、できなくても大丈夫ですーー!!」
「なにいってるの、ほら」
そういって、屋根はあるけど、壁のない開放的な建物のところへ王子騎士に連れていかれた。
そこは板張りの上にマットが何枚か敷かれている。
そのマットの上にドサッと仰向けに押し倒され、両足首を王子騎士にガッチリ掴まれた。
え、まって、何?
次の瞬間、俺の足がグイっと高く持ち上げられ、膝を伸ばしたまま頭の向こう側に持っていかれた。
「え、まって、まって、ぎゃーーーー!!」
「ほら、力抜かないと、息吐いて、ほら、いちに、ふーーーー」
掛け声とともにつま先がマットに届きそうなくらい、身体がV字にぱきっと折り畳まれる。
足を開いているから、足の間から俺の顔が出てて、すげえ間抜けだ。
あまりの恥ずかしさに目をつぶる。
尻が浮いて、太ももの裏がびよーんとゴムみたいに伸ばされた。
いやいや、こんな姿勢、日常生活で絶対あり得ないって!
息が「んっ」って詰まって、腹筋がギュッと縮こまる。
こんな姿勢、曲芸師くらいしかやらないよ!
俺は思わず叫ぶ。
「こ、こんな姿勢、怖いって! やめてよっ、俺の身体、こんなに曲がんないから!」
「ん? 大丈夫。優しくやるから。痛くないでしょう? ほら、頑張れ、頑張れ。だいぶ柔らかくなってきたよ。このまま私とキスができそうだね」
王子騎士の言葉に、恐る恐る目を開けてみたら、彼の顔がドアップで目の前にあった。
ちょ、近っ!
彼、俺のお尻側にいて、両手で俺の足首をガッチリ握りながら、にこにこと上体を俺の方に倒してきてたんだよ。
俺に覆いかぶさるようになってるし、顔近づけすぎだよ!
かっこいい顔はこんな距離でも完璧って、ずるいだろ!?
って違う、違う! 俺がドキドキしてるのは、この姿勢に驚いてるだけだから!
「近い近い近い! 顔近づけないでよ! 何!? なんのプレイだよ、これ」
「プレイだなんて、えっちだなあ。ただの柔軟だよ?
ほら、力抜かないと。つらいのは君だからね」
優しい声音で、にこにこと俺だけを見て笑う顔が、本当に愛おしそうに見ているような錯覚に陥りそうになり、俺は再び目をぎゅっと閉じた。
「なに、そこでまた目、つぶるの? かわいいなあ。あ、キス待ち? じゃあ、リクエストにお応えしないとね」
「ちがーーーーう!!」
俺、思わず王子騎士に頭突きしようとしたけど、王子騎士に軽々とかわされた。
「ごめん、ごめん。からかいすぎたかな。今日は疲れただろうから、そのまま休んでて」
王子騎士はそのまま離れていって、騎士団の指導者の元へ行ってしまった。
完全に俺、王子騎士に遊ばれてる。
俺はすぐにでもそこから離れたかったけど、足腰が立たなくて、そのままいじけてうつぶせになってた。
遠くから騎士の訓練の声が聞こえる。
そこには王子騎士の声も聞こえた。
あいつ、多分、普通の騎士より凄い奴なんじゃないかな?
ほかの騎士たちから指導を求められてたし、全体にも指示を出してた。
俺と走り込みしてる時は、全然息が切れてないし、相当鍛えてると思う。
もしかしたら、若いけど団長とかなのかな?
俺が18歳で、あいつは多分、俺より少し年上なだけだと思う。
それなのに、偉い立場になっていて、それでも偉ぶらないで一般の騎士と一緒に訓練してる。
道具出しとか、片付けとかも、ほかの人に任せるんじゃなくて、ちゃんと自分が率先してやってるんだ。
あいつ、俺の前ではふざけてるけど、騎士の訓練はめちゃくちゃ真剣に取り組んでるんだよな。
しかもさ、みんなが動けるように、指示出しも迷いないし、明確だ。この人についていったら安心だな、って思わせるんだよ。
すげえよな。
寝転がったまま、みんなが動いてるのを見てたら、あっという間に夕方になってた。
昼過ぎにここへ来たから、半日、騎士団の訓練場にいたことになる。
そのころにはやっと俺も立てるようになってた。
あんなに無理させられたから、俺、全身痛くて仕方ないのかなって思ったけど、思いがけずそんなことなかった。
もちろん、全身の疲れはすごいけど、痛いところなんてなかったんだ。
あいつ、無茶苦茶なことさせてるようで、俺の身体を見て加減してくれてたんだな。
王子騎士に挨拶して帰ろうと思ったけど、誰かに呼ばれてどこかへ行ってしまったまま、なかなか戻ってこなかった。
(このままここにいても迷惑だよな)
王子騎士に挨拶できないのは残念だけど、サーラの推し活について行けば、いつかまた会えるだろう。
そう思って、指導者らしきおじさんに挨拶をして帰ることにした。
「俺、帰ります。今日はありがとうございました」
「おい、待て。フィン様からこれを預かった。見習いとして鍛えてやるから、これを着て明日も来い」
指導者のおじさんに引き留められて、騎士見習いの訓練服を渡される。
んん、フィン様って、あの王子騎士のことか?
え、今日だけの気まぐれじゃ無かったの?!
こんなの、毎日なんて無ー理ー!!
「結構です!!」
速攻断ったけど、フィン様がどこからか現れた。
「ふうん、じゃあ、仕方ない。上官に近衛騎士のふりをした若者が現れましたーって報告しないといけないかな」
「え、いえっ! もちろんっ、よ、喜んでお受けいたします」
速攻、最敬礼でお受けしましたよ。くそう。
それにしても。
この国の騎士団、フィン様の独断で俺が見習いになれちゃって、ほんとにそれでいいのかよ!?
よろよろと妹の方へと向かおうとすると、フィン様がそっと俺のそばにやってきて、声をかけてきた。
「今日一緒に来てた子は、君の何?」
「……俺の妹ですけど」
王子騎士は、じっと妹を見つめてた。
「妹? 君の?
……とりあえず、婚約者や恋人では無いんだよね?
エリゼオ、これからは毎日おいで。妹さんも来ていいから」
なんだよ、それ。お前、もしかして、サーラ狙いで俺を騎士団に誘ったのかよ。
なんだかもやもやする。
サーラに近づくために利用されてるのかな。
あれ? そういえば俺って名前、名乗ったっけ?
まあ、王子騎士が知ってるってことは、俺、どこかで名乗ったんだよな。
664
あなたにおすすめの小説
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
策士オメガの完璧な政略結婚
雨宮里玖
BL
完璧な容姿を持つオメガのノア・フォーフィールドは、性格悪と陰口を叩かれるくらいに捻じ曲がっている。
ノアとは反対に、父親と弟はとんでもなくお人好しだ。そのせいでフォーフィールド子爵家は爵位を狙われ、没落の危機にある。
長男であるノアは、なんとしてでものし上がってみせると、政略結婚をすることを思いついた。
相手はアルファのライオネル・バーノン辺境伯。怪物のように強いライオネルは、泣く子も黙るほどの恐ろしい見た目をしているらしい。
だがそんなことはノアには関係ない。
これは政略結婚で、目的を果たしたら離婚する。間違ってもライオネルと番ったりしない。指一本触れさせてなるものか——。
一途に溺愛してくるアルファ辺境伯×偏屈な策士オメガの、拗らせ両片想いストーリー。
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
捨てられた花屋のオメガは、雨の日に現れたスパダリ社長に溺愛される~抑制剤をやめたら、運命の番に捕まりました~
水凪しおん
BL
花屋『フルール・リリエン』で働くオメガの藍沢湊は、かつて家柄を理由に番(つがい)に捨てられたトラウマから、アルファを頑なに拒絶して生きてきた。
強力な抑制剤でフェロモンを隠し、ひっそりと暮らす湊。しかしある雨の日、店に現れたIT企業社長のアルファ・橘蓮に見初められてしまう。
「この花、あなたに似ている」
毎日店に通い詰め、不器用ながらも真っ直ぐな愛を注ぐ蓮。その深い森のような香りに、湊の閉ざされた心と、抑え込んでいた本能が揺さぶられ始めて――?
傷ついたオメガ×一途で完璧なスパダリ社長。
雨上がりの紫陽花のように涙に濡れた恋が、あたたかな陽だまりに変わるまでの、救済と溺愛のオメガバース。
※この作品には、性的描写の表現が含まれています。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟第10回BL小説大賞(2022年)奨励賞。2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞での応援ありがとうございました!
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる