思い出処方箋

みしぁ

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1錠 「症状にあったお薬を・・・」

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いかにも俺が邪魔だとでも言いたげだな。
冬夜がいる時と態度が違いすぎるだろ。

「そりゃ、悪いな。」

ここにいても胸糞悪りぃし、早く立ち去ろうとすると、

「ちょっと待って下さい。」

と、またもや松森に呼び止められた。

「なんだよ。」

「前から思っていたんですけど、なぜあなたのような野蛮な方が桜音先生と一緒にいるんですか?
先生は付き人みたいなもんだっておっしゃってましたけど。」

「俺が誰と行動しようと勝手だろう。
そもそも、とう・・・桜音は俺と一緒にいるのが嫌だったら隠さず言うだろ。あいつが俺と一緒にいるのはそういうことだ。
お前からの電話は嫌そうだけどな。」

・・・ッ!

俺が強気で言い返してくるとは思わなかったのか、松森は怯んで睨みつけてきた。

「お前、なんでそこまで桜音にヘコヘコしてんの。あいつってあんな性格してっから他人から好かれないだろ。
ここに来た時だって周りから白い目で見られてんのお前だって気づいてるんだろ。」

「何が言いたいんですか。」

「前に担当していたやつはあいつに対して、みんなと一緒であからさまに嫌そうな態度とってた。
・・・お前だってあいつのことほんとは嫌いだろ。」

「・・・。」

「お前あいつと話す時どっか遠くを見てんの知ってんだよ。目を見て話すのが嫌なくらい嫌いではあるよな。」

そういうと松森は馬鹿にしたようにせせら笑った。

「あなたのような仕事をしている方には分からないでしょうけど、こういう仕事の仕方もあるんですよ。誰にでも媚へつらっていた方が色々やりやすいこともあるんですよ。」

「・・・そうか、大変だな。」

こいつ、真面目な冴えないやつに見えて計算高いんだな。
こうゆう生き方で今の地位に付いてきたんだろう。
ん~・・・、やっぱ苦手だな。
どう考えてもこれから仲良くしていくのは無理だわ。
こいつと話しててもイラつくだけだし、早いとこ喫煙所に行こうとしたら、冬夜がタイミング良く帰ってきた。

「ごめーん。遅くなっちゃった。
あれ?2人とも仲良くなってるね。」

そんな訳ないだろ。
松森よ、お前嫌そうな顔隠せてねぇぞ。

「さっきそこで松森の上司に会ってね、明後日にその子に会うことになったから。
今日は帰るね。」

「はい。本日はお忙しいところお越しいただきありがとうございました。正面までお送りします。」

「いや、いいよ。
・・・松森さ。そんなことしなくても実力あるんだから。
素直に生きたら?正直今のやり方生きにくいんでしょ。」

それを聞いた松森は真顔で何を考えているのか分からない顔をしていた。
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