【完結】乙女ゲームに転生した転性者(♂→♀)は純潔を守るためバッドエンドを目指す

狸田 真 (たぬきだ まこと)

文字の大きさ
70 / 88
第二章 ワタクシが妊娠!? ...子供の父親は誰なのです!?

18.その御名前は

しおりを挟む
ピーター
「残念ながら、それを決めるのはワタクシメではありません」

シルバー公爵
「それを決めるのは私だからね」

デボラ
「お、お父様!?」

ピーター
「閣下!」

シルバー公爵
「話は聞かせてもらったよ」

デボラ
「いつからいらしたの!?」

シルバー公爵
「長年勤めた家臣を見送ろうと思ってね」

ピーター
「最初からいらしたのですか!?」

シルバー公爵
「あぁ~、声を掛けようと思ったのだけど、とても、声を掛け辛い状況だったのでね」

デボラ
「そ、そう...だったら話がはやいですわ! あの者に恩赦を与えて下さい」

ピーター
「お嬢様、閣下でも無理でございます。平民が貴族の令嬢を凌辱したら死罪であると法律で決まっております。これだけ多くの方々に知られてしまっては、弁解の余地がありません」

シルバー公爵
「そうだね。だけれど、君の命を救う方法はある」

デボラ
「どうやって!?」

シルバー公爵
「責任をとって結婚すればいい」

ピーター
「それこそ無理でございます。卑しい身分の男が公女様と結婚出来るはずがありません」

シルバー公爵
「卑しい身分でなくなればいいのだ。幸いな事に私は公爵で爵位任命権がある。デボラが君を愛していて、結婚したいと言うのならば、君に騎士の位を与えよう」

デボラ
「お父様!」

シルバー公爵
「デボラ、言っただろう? この父は大抵の事は何でも出来るのだ」

ピーター
「閣下、それこそ無理でございます。ワタクシメは1度だってお嬢様に名前で呼ばれた事がない男なのでございます」

デボラ
「アンタだってワタクシの事を名前で呼んだ事がないじゃない! ピーター!」

ピーター
「ワタクシメの名前をご存知だったのですか!?」

デボラ
「どうして専属で仕える男の名前を知らないと思ってるのよ? ワタクシはアホの子じゃないのよ!?」

ピーター
「左様でございますか。存じ上げませんでした」

デボラ
「ちょっとアンタ! ワタクシの事を馬鹿にしているんでしょ!?」

ピーター
「滅相もございません」

デボラ
「アンタこそ、ワタクシの名前を知らないんじゃいの!?」

ピーター
「存じ上げております」

デボラ
「じゃあ、言ってみなさいよ!」

 ピーターは溜息をついた。

 それでデボラはまたイラッとした。

 いつだって、そうだ。いつだってワタクシをイライラさせる!

ピーター
「そのお名前は
 女悪魔を意味する ディアヴォラに
 極めて似た響きを持っております」

デボラ
「はぁ?」

ピーター
「いつでも私の心に痛みを与え苦しめる」

デボラ
「......そんなの、アンタも一緒じゃない」

ピーター
「甘い蜜の香りを漂わせ
 近付く者を虜にする

 誘われ触れようとした者を
 一刺しにする

 花から花へ 蜜から蜜へと
 移り行く 蜜蜂の女王

 その名前は デボラ
 私に 甘い痛みを与える女悪魔」

 (デボラはヘブライ語で蜜蜂という意味)


デボラ
「あぁ! 嫌ですわ! アンタはいつだって、そうなのよ! いつだってワタクシの心を、そうやって苛立たせる! 気に入らないのよ! ガリガリのチビの癖に! もっと、ちゃんとご飯を食べなさいよ! ボロボロの手が見苦しいのよ! クリーム塗って、手袋くらいしなさいよ! 日に焼けてソバカスだらけの顔で、作り笑いなんかして! 帽子くらい被りなさいよ! 泣きたいなら泣きなさいよ! 欲しいものは欲しいと言いなさい! 最後の望みくらい、正直に言いなさいよ!」

 ピーターは苦い顔で笑っている

ピーター
「あぁ~、では、閣下に騎士の爵位を賜りたく」

デボラ
「この後に及んで、そんな事しか言えないの!? どうやら本気で死にたいらしいわね?」

ピーター
「お嬢様は酷い人ですね! 一所懸命にお仕えしてきたのに! 哀れな男に愛の告白をさせて、愛していないとその口で言い放ち、哀れな男の息の根を止めようとする!」

デボラ
「人聞きの悪い事を言わないで! ワタクシの事をなんだと思っているの!?」

ピーター
「ですから、女悪魔だと...」

デボラ
「な!? じゃあ、望み通り、息の根を止めてやるわ!」
しおりを挟む
感想 110

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます

ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。 そして前世の私は… ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。 とある侯爵家で出会った令嬢は、まるで前世のとあるホラー映画に出てくる貞◯のような風貌だった。 髪で顔を全て隠し、ゆらりと立つ姿は… 悲鳴を上げないと、逆に失礼では?というほどのホラーっぷり。 そしてこの髪の奥のお顔は…。。。 さぁ、お嬢様。 私のゴットハンドで世界を変えますよ? ********************** 『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』の続編です。 続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。 前作も読んでいただけるともっと嬉しいです! 転生侍女シリーズ第二弾です。 短編全4話で、投稿予約済みです。 よろしくお願いします。

痩せすぎ貧乳令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます

ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。 そして前世の私は… ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。 とあるお屋敷へ呼ばれて行くと、そこには細い細い風に飛ばされそうなお嬢様がいた。 お嬢様の悩みは…。。。 さぁ、お嬢様。 私のゴッドハンドで世界を変えますよ? ********************** 転生侍女シリーズ第三弾。 『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』 『醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』 の続編です。 続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。 前作も読んでいただけるともっと嬉しいです!

死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?

六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」 前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。 ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを! その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。 「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」 「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」 (…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?) 自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。 あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか! 絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。 それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。 「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」 氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。 冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。 「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」 その日から私の運命は激変! 「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」 皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!? その頃、王宮では――。 「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」 「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」 などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。 悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~

こひな
恋愛
市川みのり 31歳。 成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。 彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。 貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。 ※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。 「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?

悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。

槙村まき
恋愛
 スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。  それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。  挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。  そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……! 第二章以降は、11時と23時に更新予定です。 他サイトにも掲載しています。 よろしくお願いします。 25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!

『悪役』のイメージが違うことで起きた悲しい事故

ラララキヲ
ファンタジー
 ある男爵が手を出していたメイドが密かに娘を産んでいた。それを知った男爵は平民として生きていた娘を探し出して養子とした。  娘の名前はルーニー。  とても可愛い外見をしていた。  彼女は人を惹き付ける特別な外見をしていたが、特別なのはそれだけではなかった。  彼女は前世の記憶を持っていたのだ。  そして彼女はこの世界が前世で遊んだ乙女ゲームが舞台なのだと気付く。  格好良い攻略対象たちに意地悪な悪役令嬢。  しかしその悪役令嬢がどうもおかしい。何もしてこないどころか性格さえも設定と違うようだ。  乙女ゲームのヒロインであるルーニーは腹を立てた。  “悪役令嬢が悪役をちゃんとしないからゲームのストーリーが進まないじゃない!”と。  怒ったルーニーは悪役令嬢を責める。  そして物語は動き出した…………── ※!!※細かい描写などはありませんが女性が酷い目に遭った展開となるので嫌な方はお気をつけ下さい。 ※!!※『子供が絵本のシンデレラ読んでと頼んだらヤバイ方のシンデレラを読まれた』みたいな話です。 ◇テンプレ乙女ゲームの世界。 ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇ご都合展開。矛盾もあるかも。 ◇なろうにも上げる予定です。

処理中です...