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二章 会談と予兆
各国の王達 Ⅲ
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———ここは大陸の右端に位置する大きな国。その名も人族国。その王都チリエージョは国の中心に位置し桜が咲き誇り、各国から観光客が押し寄せる程に美しさと彩色が人気である
人族は他の種族に比べ秀でているとこがないが、全ての能力や魔法においてバランスが良い。八種類の魔法をバランスよく扱えるが突出している者が非常に少ないことから五種族の中で“最弱”と言われていた
そんな王都チリエージョの中心には迫力の王宮が佇む。また軍本部は王都の端に位置し王宮とはかけ離れている。
その王宮の謁見の間にて、軍服を纏う四人の軍人が玉座に鎮座する“女性”に首を垂れていた
首を垂れる四人の軍人とはまず、20代と若くしてSSSランク人族軍総司令の任に就き選ばれし者の一人、可視化できる魔力を保有しオリジナル魔法を極めし者。
紫色の髪を伸ばす女性パエーゼ・プレチーゾ
人族軍SSランクの一人にして参謀本部のトップを担う白髪の老人ラツィオ・ベージュ
人族軍SSランクの一人にして公爵家の主を務め、軍団長を担う茶髪の40代男性パーニア・カンパ
人族軍最後のSSランクの一人にしてパエーゼと並ぶ20代で軍団長兼師団長を担う黒髪の女性エミリア・ローマ
人族軍最強の四人がたった一人の存在に跪く光景はまさに圧巻。滅多に見られない光景を軍内部の者が観たならば噂はたちまち広がることは必須。しかしこの謁見の間において彼等以上の階級の者は存在せず、四人と一人のみがこの場に居合わせていた
そして玉座に座る女性が最初にあることについて話し始める
「———お久しぶりですわね、パエーゼそれに皆さんも。今回の五種族会談は魔族帝国よね?」
「——はい。我らが王”ビアンカ”様。此度の五種族会談は事前に通達済みの魔族帝国になります。魔車で移動すること二週間ほどです。此方で魔車の準備は既に済んでいますゆえ、後は王の御判断でいつでも参ります」
パエーゼとその後ろに跪く3人は垂れていた首をあげ、玉座に座る王を見つめる
その王は白いドレスを身に付け、黒髪を伸ばし雪のような白い肌を供える。
赤い唇が一層に麗しさを増し、それは雪に咲く一輪の薔薇のように美しく、どこか棘のある笑顔は女性すらも魅了する
本名はビアンカ・ネーヴェ・チリエージョ。
国の美を全て持ってしてもこの王ビアンカには程遠いと思わせる容姿は薔薇のごとく危険である
そんな王ビアンカは20代で即位してまだ年月が浅く、現在は30代手前である。
人族国の王は代々その血を絶やさぬために現王の子が必ず王を受け継ぐ。他の国のように貴族や王族などの覇権争いがなく平和とも言える。また政略結婚などがないのが非常に珍しく、お見合いなども無論あるが恋愛などは自由というのが決まっている。
他国からの移住者や結婚目的でくる若者も非常に多いことから愛の国とも言われている
そんな国を成し遂げ、統制しているのがこの王ビアンカというわけだ
「———そうですか。では今すぐ参りましょう。魔族帝国で観光を長く楽しみたいものだわ」
「はっ、承知しました。私は同乗させてもらいますが他の3名は前後に配置付け常に王を御守りいたします」
「ふふ、よろしくお願いします」
その後魔車に乗り込み、一番広く通行量の多い道を魔車で移動する。その左右には国民と道を統制する軍が展開し、王が乗車する魔車に手を振っていた
「「「ビアンカ様!!!」」」
「「「御武運を!!!」」」」
「「「お早くお戻り下さい!!!」」」
国民のほとんどがこの広い道に集まり歓声をあげ、パレードが起こる
そんな国民に対し魔車から手を振る王は非常に心が広く、終始笑顔で手を振り続けた
「ビアンカ様。魔車での二週間は非常にお体に負担がかかりますので自重してください」
「あら、それはパエーゼも同じではなくて。二週間もの長い道を行くのですからそれは当たり前ですわ。パエーゼもしっかりとお休みになってくださいね」
注意を促したはずが逆に注意され戸惑いを見せるパエーゼ。まさか逆に叱られるとは思ってもおらず、しっかりと王の注意を真に受けるパエーゼであった
人族は他の種族に比べ秀でているとこがないが、全ての能力や魔法においてバランスが良い。八種類の魔法をバランスよく扱えるが突出している者が非常に少ないことから五種族の中で“最弱”と言われていた
そんな王都チリエージョの中心には迫力の王宮が佇む。また軍本部は王都の端に位置し王宮とはかけ離れている。
その王宮の謁見の間にて、軍服を纏う四人の軍人が玉座に鎮座する“女性”に首を垂れていた
首を垂れる四人の軍人とはまず、20代と若くしてSSSランク人族軍総司令の任に就き選ばれし者の一人、可視化できる魔力を保有しオリジナル魔法を極めし者。
紫色の髪を伸ばす女性パエーゼ・プレチーゾ
人族軍SSランクの一人にして参謀本部のトップを担う白髪の老人ラツィオ・ベージュ
人族軍SSランクの一人にして公爵家の主を務め、軍団長を担う茶髪の40代男性パーニア・カンパ
人族軍最後のSSランクの一人にしてパエーゼと並ぶ20代で軍団長兼師団長を担う黒髪の女性エミリア・ローマ
人族軍最強の四人がたった一人の存在に跪く光景はまさに圧巻。滅多に見られない光景を軍内部の者が観たならば噂はたちまち広がることは必須。しかしこの謁見の間において彼等以上の階級の者は存在せず、四人と一人のみがこの場に居合わせていた
そして玉座に座る女性が最初にあることについて話し始める
「———お久しぶりですわね、パエーゼそれに皆さんも。今回の五種族会談は魔族帝国よね?」
「——はい。我らが王”ビアンカ”様。此度の五種族会談は事前に通達済みの魔族帝国になります。魔車で移動すること二週間ほどです。此方で魔車の準備は既に済んでいますゆえ、後は王の御判断でいつでも参ります」
パエーゼとその後ろに跪く3人は垂れていた首をあげ、玉座に座る王を見つめる
その王は白いドレスを身に付け、黒髪を伸ばし雪のような白い肌を供える。
赤い唇が一層に麗しさを増し、それは雪に咲く一輪の薔薇のように美しく、どこか棘のある笑顔は女性すらも魅了する
本名はビアンカ・ネーヴェ・チリエージョ。
国の美を全て持ってしてもこの王ビアンカには程遠いと思わせる容姿は薔薇のごとく危険である
そんな王ビアンカは20代で即位してまだ年月が浅く、現在は30代手前である。
人族国の王は代々その血を絶やさぬために現王の子が必ず王を受け継ぐ。他の国のように貴族や王族などの覇権争いがなく平和とも言える。また政略結婚などがないのが非常に珍しく、お見合いなども無論あるが恋愛などは自由というのが決まっている。
他国からの移住者や結婚目的でくる若者も非常に多いことから愛の国とも言われている
そんな国を成し遂げ、統制しているのがこの王ビアンカというわけだ
「———そうですか。では今すぐ参りましょう。魔族帝国で観光を長く楽しみたいものだわ」
「はっ、承知しました。私は同乗させてもらいますが他の3名は前後に配置付け常に王を御守りいたします」
「ふふ、よろしくお願いします」
その後魔車に乗り込み、一番広く通行量の多い道を魔車で移動する。その左右には国民と道を統制する軍が展開し、王が乗車する魔車に手を振っていた
「「「ビアンカ様!!!」」」
「「「御武運を!!!」」」」
「「「お早くお戻り下さい!!!」」」
国民のほとんどがこの広い道に集まり歓声をあげ、パレードが起こる
そんな国民に対し魔車から手を振る王は非常に心が広く、終始笑顔で手を振り続けた
「ビアンカ様。魔車での二週間は非常にお体に負担がかかりますので自重してください」
「あら、それはパエーゼも同じではなくて。二週間もの長い道を行くのですからそれは当たり前ですわ。パエーゼもしっかりとお休みになってくださいね」
注意を促したはずが逆に注意され戸惑いを見せるパエーゼ。まさか逆に叱られるとは思ってもおらず、しっかりと王の注意を真に受けるパエーゼであった
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