Lara

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第三章 星光祭編 二学期の幕開けは騒動と共に

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「お、お前は風紀じゃないだろっ!!」
「そうだっ!」
「あは~☆残ね~ん、生徒会会計兼 風紀代理だよ~ん」

腕章をぴらぴらと見せつけて言う。男たちは愕然とした表情で俺の腕についているそれを見る。ああ、隙ができたな。

「ばーん(棒)」

まず襲い掛かってたやつを蹴っ飛ばす。突然のことで対処もできずにすっ飛んでいった。わは、綺麗な放物線を描いてったんだけど笑える。

ケタケタと笑っていたら呆然としていた周りの男たちは激高して襲い掛かってくるもあっさりといなしてのす。弱い、体格ばかりで技も速さもない。ゼロ点。

「も~大丈夫だよぉ~」
「ひっ、あ。す、すみま、せ…」

シャツが大きく引き裂かれて服の体をなしていないので着ていたカーディガンをかけて隠してあげる。本当にぎりぎりだったようだ。パンツも脱げてる。

近づくと怖がって体を縮める。

「ん~やっぱ殴り合いしてて怖い、かな~?ごめんね~?」
「あっ!い、いえ、ちが…ごめ、なさ…」

じわり、じわりと涙が浮かんでは零れ落ちる。俺は膝をついて拭い取ってやる。うーん、平凡顔だけどこうしてみると可愛い、な。だから連れ込まれたのか?

「す、すごく……気持ち悪、いかもしれませんが、一度ギュってしてくれませんか。怖くて、俺は…」

そう言ってくる体は微かに震えていた。何故俺なんだ、保険医とかにでも言えばいいのに。と思いながらそれに答える。

「わかった…」
「あっ、あり、がとう…ございます…」

優しく腕の中に包み込むと恐る恐る抱き返してくる。できれば触ってほしくないんだけどな。なんか最近触れ合う機会が多いけど俺って触られたりするの駄目なんだよ。何故かわんこは大丈夫だったけど。

「急いでやってきたん、だけど…………何やってるのかな?」
「あっ」
「あ、茜部様!」

扉の方を見てみると茜部が立っていた。そういえば

「わっすれてた~」
「おい」
「テヘペロ♪」
「かわっ…いいけど、騙されないんだからねっ!いきなり木に飛び乗ってびっくりしたんだから!」
「木に…会計様…何やったんですか…………」
「いや~だって時間なかったし~こうして助けられたからいいじゃ~ん。結果オーライだよぉ」

マジで一歩手前だったんだし。結果的にはそれが最善だったんだからいいだろ。

「もうっ!この下半身野郎どもも縛ってないし!危ないじゃない!」
「えへ☆」
「誤魔化されないからねっ!ったく!」

その後、無事に保険医に送り届けて、悪さをした加害者たちは風紀室に引きずって持って行った。後日、それを見た生徒が俺のことを魔王と噂してたとかなかったとか…………
そいつには親衛隊を使って自粛してもらいました~☆ってな。
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