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冬 1/3
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人間の体と心ってのは、思ってるよりも影響し合っているそうだ。
頭痛がすれば気分も落ち込むし、無理やりにでも笑顔を作れば、脳が誤解していい感じの脳内物質を出して、体の状態をよくしてくれる、らしい。
みたいな。
知らんけど。
この説のエビデンスとか知らないけど、僕の心身で実証中なのは間違いない。
結構長い間。
ゆるく楽に片思いしていましたが、先日、失恋しました。
以上。
だってさ、夕夏さんは孫が欲しいっていって。
優一朗は『まぁ、考えておくよ』って返したわけで。
優一朗は、相手に意味もなく期待を持たせるようなことは、いわない。
無理なら『無理』っていっただろうし、考えてないなら『先のことなんか、わからないよ』っていったと思う。
でも、『まぁ、考えておくよ』。
これは、将来的にはある、ってことだ。
夕夏さんが孫を持つ可能性。
つまり、優一朗が『子ども』を持つ可能性。
結論として、どうやっても僕が優一朗の家族計画に関わることはない、ってことだ。
QED。
改めて自分にいい聞かせるたびに、心臓とか胃とか、とにかく内臓がキリキリする。
肩をぎゅっとすくめて、膝を抱えて丸まってないと、痛みをやり過ごせない。
目の奥は熱を持っちゃうし、涙腺緩くなって鼻水とか出る。
きれいに涙だけ流せるのは、選ばれし者たちだけの特権なんで、一般凡人の僕は、ダラダラズビズビ顔を汚して、心配してくれてる家族に、ちょっとお高いティッシュを買ってきてもらってるというのが現状。
幸せだと免疫力も上がるらしいけど、イマイチだと免疫力も下がるのかな。
ものの見事に、どこからかインフルエンザを拾ってきた。
絶賛発熱中。
学校は、自分だけ一足早く冬休み。
友達からは、お見舞い半分、からかい半分(人によって比重は異なる)の連絡もらった。
もうグジュグジュなんで、映像と音声は門外不出。スタンプだけで返信終了。
なんだかんだいって、高校最後のクリスマスだっていうので、誘ってくれたたのもあったけど、残念ながらクリボッチ確定(あ、父さん、母さん、スミマセン)。
年始までに治らないと、年間の収入でかなりの割合を占める、父さん母さんのお友達からのお年玉、という貴重な収入が危うくなる。
僕が一緒に登校できない、と連絡を入れると、その日のうちに優一朗はウチに来た。
インフルエンザが確定した時点で、僕は自主隔離中だったので、会ってない。
母さんにも、万が一にもうつしちゃったら、責任取れない、まして社長業してる夕夏さんにもうつしちゃったら大変だから、と面会拒否、と伝えてある。
しばらく、家の中に優一朗がいる気配がしたけど、僕の部屋に来ることはなく、玄関の戸が開いて、締まる音がした。
『あとで、ゆうちゃんにお礼いっておいてね。なんだかいっぱい持ってきてくれたよー』
居間にいくと、母さんが見せてくれた。
飲み物やゼリーとかは、母さんに買ってきてもらうにも重いから助かるけど、カイロや電気湯たんぽ、加湿器もあって、どんだけ物がないと思われてるんだ、我が家。
とにかく、お礼のメールは送った。
それから、雄一郎と毎日メールしてる。
『生きてる?』
優一朗から届く、たった一言のメール。
本当に俺の片恋の相手は、すごい奴。
ビデオ通話で顔なんか見たら、顔面からダバダバいろんなもの垂れ流れてきちゃうんで、余計心配させそうだし。
声なんか聞いちゃったら、こっちはガラガラのかすれ声なのに、いらんこととかいっちゃいそう。
っていうか、熱でいろんなタガが外れてる、って自分にいい訳して、本当に余計なことが、僕の中から外にあふれ出てしまいそう。
『僕は、お前のことーーー』
相手に伝わる前に、ちゃんと見返せる、文字文化万歳。
溢れないように、僕が病人特権で、優一朗からのメールに制限をかけた。
もうらうのも、ひとことだけ。
返すのも、ひとことだけ。
だから、優一朗は、ひとことだけいってくる。
『生きてる?』
だから僕は、ひとことだけ返す。
『生きてる』
それだけが、今の僕たちの繋がり。
出口を細く細く絞っておかないと、今の僕からは、なにが飛び出すか自分でもわからない。
本当、体調不良は心にも影響するんだよ。
100のエビデンスより、一回の実体験だって。
優一朗とのSNSの画面が、同じ言葉の繰り返しで埋まっていく。
『生きてる?』『生きてる』
いい子の優一朗は、体調の悪い年上の幼馴染を気づかって、連絡はするけれど、相手を煩わせるようなことはしない。
いかに自分が心配してるかをアピールしてきたり、無駄に元気で楽しくやってる様子を送ってきたりとか。
それでも、24時間の中の、ほんの数分。文字を打っている時間だけ、僕にくれる。
大丈夫。大丈夫。大丈夫。
僕はこの一滴のしずくを、大事に大事に手の平で受け止めて、勝手に傷ついた片恋に塗っていくんだ。
うん。なんだか変態臭いな、僕。
でもまぁ、病人だし、失恋したばっかりだし、大目に見てもらおう。
画面を見てたら、今日が何の日か気づいてしまった。
宗教を信じてるわけじゃないのに、日本中が浮かれまくる、前日祭。
毎年、両家で集まってクリパしてる。
去年は夕夏さんプロデュースで、ホテルの部屋を借りて豪華、かつだらだら過ごすパーティだった。
料理とかは全部並べてもらってて、あとはウチの親たちと夕夏さんと、優一朗と僕だけ。
場所は豪華なのに、家みたいにくつろいでた。
毎年律義にプレゼントを用意してくる優一朗からもらったのは、めっちゃ書き心地のいいペン。
季節ものじゃなくて、優一朗は日常品を贈ってくる。
おかげで、僕の身の回りは雄一郎からもらった物で溢れている。
小学校の時にもらったペンケース。
おそろいのデイバッグ。
色違いでぬくぬくのマフラー。
僕が贈った物もある。
小学校で作った押し花のしおり(まだ持ってて、ちょっと驚いた。ラミネート加工されてた)。
一緒に旅行した、同じ写真を入れてるフォトフレーム(優一朗の枕元に置いてある。僕も同じ場所)。
間抜けな猫柄が気に入った、色違いの弁当入れ(ギャップが萌えるっ、って電車で見ず知らずの女子に騒がれたたよな、優一朗)。
今年は、用意できなかった。
なにか選ぼうとするたびに、お前が喜んで笑ってる顔がちらついて。
今までだったら、それも嬉しかったんだけど。
今年は、お前が笑ってる先に、見ず知らずの女の子が見えてきちゃって。
いっそ、彼女とのおそろいに使える物とか選んでやろうか、って自棄になったけど、そこまで自虐はできなかった。(ていうか、会ったこともない、彼氏の幼馴染からの物って、キモイよな。フツーに。というか、まだ彼女いるか確定じゃないし。今は、まだ。)
そんなことを考えてたら、今日はイレギュラーがあった。
メッセージのが画面が、一行分、上にずれた。
『ごめん。会いたい』
優一朗からもらった、もう一滴。
これで僕のクリスマスプレゼントは、充分。
『治ったらな』
僕はそう返した。
そう。
僕が患っていた片恋から治ったら。
また、一緒に遊ぼうな。
頭痛がすれば気分も落ち込むし、無理やりにでも笑顔を作れば、脳が誤解していい感じの脳内物質を出して、体の状態をよくしてくれる、らしい。
みたいな。
知らんけど。
この説のエビデンスとか知らないけど、僕の心身で実証中なのは間違いない。
結構長い間。
ゆるく楽に片思いしていましたが、先日、失恋しました。
以上。
だってさ、夕夏さんは孫が欲しいっていって。
優一朗は『まぁ、考えておくよ』って返したわけで。
優一朗は、相手に意味もなく期待を持たせるようなことは、いわない。
無理なら『無理』っていっただろうし、考えてないなら『先のことなんか、わからないよ』っていったと思う。
でも、『まぁ、考えておくよ』。
これは、将来的にはある、ってことだ。
夕夏さんが孫を持つ可能性。
つまり、優一朗が『子ども』を持つ可能性。
結論として、どうやっても僕が優一朗の家族計画に関わることはない、ってことだ。
QED。
改めて自分にいい聞かせるたびに、心臓とか胃とか、とにかく内臓がキリキリする。
肩をぎゅっとすくめて、膝を抱えて丸まってないと、痛みをやり過ごせない。
目の奥は熱を持っちゃうし、涙腺緩くなって鼻水とか出る。
きれいに涙だけ流せるのは、選ばれし者たちだけの特権なんで、一般凡人の僕は、ダラダラズビズビ顔を汚して、心配してくれてる家族に、ちょっとお高いティッシュを買ってきてもらってるというのが現状。
幸せだと免疫力も上がるらしいけど、イマイチだと免疫力も下がるのかな。
ものの見事に、どこからかインフルエンザを拾ってきた。
絶賛発熱中。
学校は、自分だけ一足早く冬休み。
友達からは、お見舞い半分、からかい半分(人によって比重は異なる)の連絡もらった。
もうグジュグジュなんで、映像と音声は門外不出。スタンプだけで返信終了。
なんだかんだいって、高校最後のクリスマスだっていうので、誘ってくれたたのもあったけど、残念ながらクリボッチ確定(あ、父さん、母さん、スミマセン)。
年始までに治らないと、年間の収入でかなりの割合を占める、父さん母さんのお友達からのお年玉、という貴重な収入が危うくなる。
僕が一緒に登校できない、と連絡を入れると、その日のうちに優一朗はウチに来た。
インフルエンザが確定した時点で、僕は自主隔離中だったので、会ってない。
母さんにも、万が一にもうつしちゃったら、責任取れない、まして社長業してる夕夏さんにもうつしちゃったら大変だから、と面会拒否、と伝えてある。
しばらく、家の中に優一朗がいる気配がしたけど、僕の部屋に来ることはなく、玄関の戸が開いて、締まる音がした。
『あとで、ゆうちゃんにお礼いっておいてね。なんだかいっぱい持ってきてくれたよー』
居間にいくと、母さんが見せてくれた。
飲み物やゼリーとかは、母さんに買ってきてもらうにも重いから助かるけど、カイロや電気湯たんぽ、加湿器もあって、どんだけ物がないと思われてるんだ、我が家。
とにかく、お礼のメールは送った。
それから、雄一郎と毎日メールしてる。
『生きてる?』
優一朗から届く、たった一言のメール。
本当に俺の片恋の相手は、すごい奴。
ビデオ通話で顔なんか見たら、顔面からダバダバいろんなもの垂れ流れてきちゃうんで、余計心配させそうだし。
声なんか聞いちゃったら、こっちはガラガラのかすれ声なのに、いらんこととかいっちゃいそう。
っていうか、熱でいろんなタガが外れてる、って自分にいい訳して、本当に余計なことが、僕の中から外にあふれ出てしまいそう。
『僕は、お前のことーーー』
相手に伝わる前に、ちゃんと見返せる、文字文化万歳。
溢れないように、僕が病人特権で、優一朗からのメールに制限をかけた。
もうらうのも、ひとことだけ。
返すのも、ひとことだけ。
だから、優一朗は、ひとことだけいってくる。
『生きてる?』
だから僕は、ひとことだけ返す。
『生きてる』
それだけが、今の僕たちの繋がり。
出口を細く細く絞っておかないと、今の僕からは、なにが飛び出すか自分でもわからない。
本当、体調不良は心にも影響するんだよ。
100のエビデンスより、一回の実体験だって。
優一朗とのSNSの画面が、同じ言葉の繰り返しで埋まっていく。
『生きてる?』『生きてる』
いい子の優一朗は、体調の悪い年上の幼馴染を気づかって、連絡はするけれど、相手を煩わせるようなことはしない。
いかに自分が心配してるかをアピールしてきたり、無駄に元気で楽しくやってる様子を送ってきたりとか。
それでも、24時間の中の、ほんの数分。文字を打っている時間だけ、僕にくれる。
大丈夫。大丈夫。大丈夫。
僕はこの一滴のしずくを、大事に大事に手の平で受け止めて、勝手に傷ついた片恋に塗っていくんだ。
うん。なんだか変態臭いな、僕。
でもまぁ、病人だし、失恋したばっかりだし、大目に見てもらおう。
画面を見てたら、今日が何の日か気づいてしまった。
宗教を信じてるわけじゃないのに、日本中が浮かれまくる、前日祭。
毎年、両家で集まってクリパしてる。
去年は夕夏さんプロデュースで、ホテルの部屋を借りて豪華、かつだらだら過ごすパーティだった。
料理とかは全部並べてもらってて、あとはウチの親たちと夕夏さんと、優一朗と僕だけ。
場所は豪華なのに、家みたいにくつろいでた。
毎年律義にプレゼントを用意してくる優一朗からもらったのは、めっちゃ書き心地のいいペン。
季節ものじゃなくて、優一朗は日常品を贈ってくる。
おかげで、僕の身の回りは雄一郎からもらった物で溢れている。
小学校の時にもらったペンケース。
おそろいのデイバッグ。
色違いでぬくぬくのマフラー。
僕が贈った物もある。
小学校で作った押し花のしおり(まだ持ってて、ちょっと驚いた。ラミネート加工されてた)。
一緒に旅行した、同じ写真を入れてるフォトフレーム(優一朗の枕元に置いてある。僕も同じ場所)。
間抜けな猫柄が気に入った、色違いの弁当入れ(ギャップが萌えるっ、って電車で見ず知らずの女子に騒がれたたよな、優一朗)。
今年は、用意できなかった。
なにか選ぼうとするたびに、お前が喜んで笑ってる顔がちらついて。
今までだったら、それも嬉しかったんだけど。
今年は、お前が笑ってる先に、見ず知らずの女の子が見えてきちゃって。
いっそ、彼女とのおそろいに使える物とか選んでやろうか、って自棄になったけど、そこまで自虐はできなかった。(ていうか、会ったこともない、彼氏の幼馴染からの物って、キモイよな。フツーに。というか、まだ彼女いるか確定じゃないし。今は、まだ。)
そんなことを考えてたら、今日はイレギュラーがあった。
メッセージのが画面が、一行分、上にずれた。
『ごめん。会いたい』
優一朗からもらった、もう一滴。
これで僕のクリスマスプレゼントは、充分。
『治ったらな』
僕はそう返した。
そう。
僕が患っていた片恋から治ったら。
また、一緒に遊ぼうな。
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