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無くしたのは……… By友羽
かつての信頼
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友羽視点
大和『お前には心底失望した』
数十年前………俺が大和を裏切った時に言われた言葉………
怜皇『…………』
怜皇は何も言わずただ俺と大和の間に立っていた…………俺が何も知らずに兄に陸希を殺すよう頼んだ………でもその時に全てを知って「忘れてくれ」と言ったが……兄さんは陸希を殺した………大和からの信頼は消え怜皇も少しずつ離れていった………戦争終結後国民投票によって、怜皇が最も強い英雄として名を広め、大和もその次に名を広めた………俺は仲間の夫を殺したことで「英雄」としての票は得られたが、「強さ」に関しては0票だった………当然と言われれば当然だが俺の名を知る者は当時少なかった………だが怜皇が俺の名を広めてくれた………俺は怜皇に感謝してもしきれないが………戦争終結後即決別をした大和とは連絡が取れなかった………携帯を持たずに世界各国過酷な戦場に身を置き、漸く日本に戻ってきた……大和が身を置く組織の首領は「アルタイ」初代最高司令官………しかも最高幹部の7人の内6人は実の息子達………もう1人は「アルタイル」初代司令官の懐刀だった男……恐らく大和は興味を持っていないから知らないんだろう………その場所が「世界で1番安全」であることを………
研究員「友羽さん 血を抜きますよ」
友羽「好きにしてくれ」
戦争終結後 俺は髪色が生まれつき真っ白であることから、研究員達に標的にされており今は研究所で暮らしている………俺は大和の居場所しか知らないから、怜皇の居場所まではわからない
友羽は戦争終結後 研究所暮らしをしており昔に比べて筋力は勿論、体力面でも低下の一方を辿っていた
研究員「…………」
友羽「俺を嫌ってるのはわかるが針刺す時くらい何か言えよ」
研究員「…………」
研究員の中には友羽を嫌っていものも多く、今みたく何も言わずにことを進めるものも多い
研究員「…………英雄の中で誰が1番強いんですか」
不意に血を抜いていた研究員が友羽にそんな質問をする
友羽「大和だ 大和は天性の戦術者 頭も良いから敵は真っ先に大和を狙う」
研究員「リーダーの怜皇様は?」
友羽「リーダー故に狙われやすいが………強さだけで敵は相手を選ぶ だから大和の方が負ってきた怪我は酷い」
研究員「…………」
確かに戦術者であり前線によく出る大和の負ってきた傷は、己自身をも蝕む勢いで酷かった……
友羽「怜皇は傷が深くてもすぐに治る 大和は直ぐに治らない代わりに完璧に治る 俺は傷が直ぐに治る代わりに深い傷は芯まで治らない…………深手を負って2ヶ月間全く動けないことがあった………その時からその芯の傷は少しずつ体を蝕んでいき………いずれ心臓にまで到達し、心臓の内部組織を壊していくだろうな」
研究員「え?」
血を抜いてる割にはそこん所は知らないのか………
友羽「今はまだ足辺りだが………いずれ上に上がってきて心臓に到達する ………「Altair」は分かるか?」
研究員「消滅したって言われている伝説の組織………」
友羽「元々「Altair」は「クリーチャー」と呼ばれる人間外生物、「感染者」と呼ばれるクリーチャーもどき………その2種を殲滅するための組織だ ある時初代司令官の血液がそれを癒せると知り、そこから「殲滅」ではなく「復活」を目指し、クリーチャーと感染者達を癒して元に戻してきた だがいくら元に戻ったにしても感染が残り、体の一部かもしくは全体的に元には戻せなかった 核が死滅することによって、クリーチャーと感染者は元に戻るが、時と場合、体質によってはそれを復活させることも出来る奴がいる………俺に深手を負わせたのはそのタイプのやつだろう だから多少なりとも感染をして少しずつ細胞を壊していく」
後20年生きられるか否かだからな………だから積極的に研究に協力してるんだし………
研究員「何か手は?」
友羽「ない 仮に初代司令官が生きていたにしても感染した血液は………格ができない限り初代司令官でも癒せない」
研究員「…………」
友羽の体は感染によって少しずつ機能を失いつつあった………
研究員「…………」
友羽「時期に終わる命だ それなら研究に力を貸したい」
本当はもう1度だけ大和と怜皇の3人で食事をしたいが………きっと無理だろう………
研究員「………貴方は何故そうまでして延命治療をしない?延命治療をすれば少しは寿命は伸びる」
友羽「俺は大和の夫を兄に殺させた人間だぞ?大和にも恨まれてる 生きていても意味は無い」
研究員「………好きだったんですか?大和様が」
友羽の言葉から研究員は何かを察しそんな質問を投げかける
友羽「好きだった あいつもは中学からの知り合いだったが………やけに目立つ割にポーカーフェイス………実力主義の家で育ったにしては強さは求めず………自分らしさを貫いてきた………その姿に憧れを抱きいつしかそれが恋に変わってた まぁその頃から大和は陸希といたからな………片思いするだけして衝突も多かった………で 陸希を殺させた………恨まれて当然だし顔合わせた瞬間に殺されるだろうな」
友羽は儚く笑う………まるで全てを諦めているかのように………
研究員「他に好きになった人とかは?」
友羽「皆死んだよ あの戦争で」
研究員「…………」
友羽「俺が過去に好きになったやつは皆死んだ 大和はもう俺を殺す気で会いに来るだろうしな」
自業自得だ………殺されたって謝罪しか浮かばないだろうな
研究員「なあ」
友羽「?」
研究員「なんで英雄になったんだ?大和様に思いを告げておけば少しは変わったんじゃないのか?」
まさかそんな質問をされるなんてな………
友羽「俺にも守りたい存在があったからな 守りたい場所があった だから戦った 先にも話したろ 恋と自覚した時には既に陸希がいたんだよ」
研究員「…………」
友羽「…………どこだと思う?俺が守りたかった場所」
質問をされたからと友羽が研究員に質問を返す
研究員「…………日本?」
友羽「そんなにでかくはないよ ………この場所だ 俺は「元々誰かのDNAを使って複製された」いわば「レプリカ」………俺を育ててくれた両親には感謝してるけど………俺はここで生まれたからな ここを守りたかった」
友羽は人と人の間で生まれたのではなく………研究員の手で誰かのDNAを使って複製されたレプリカ………その事は怜皇も大和も兄である友斗(ゆうと)でさえ知らない
友羽「兄でさえそのことは知らない そもそも俺が何故作り出されたのかも俺は知らないしな」
研究員「…………」
友羽「時々俺を別の名で呼ぶ奴がいる 「政時(まさとき)」………それが俺を作り出すために使用したDNAなんだろうな………話し方と髪色が違うだけで彼そのものらしい」
友羽はそう言いながら少し悲しげな顔をした………自分が何者で何故英雄になれたのかが長年わからないのだ
友羽「………血 抜きすぎじゃないか?頭フラフラしてきたんだけど」
研究員「!ごめん!!」
ふと友羽の頭の中がフラフラし始めたのでそう言ってみると、本当に血を抜きすぎていたのか慌てて針を抜いて止血
友羽「俺も一応人間だからな?シャレにならないから忘れないでくれ」
研究員「ごめん………気をつける」
友羽「いやいいけどさ」
俺の過去話した瞬間から少し話し方変わってないか?
研究員の話し方の違いに気がついた友羽だが………本人が自覚をしていなさそうなので言うのは辞めておく
研究員「………「政時」って俺のかなり年の離れた兄なんだ 随分と前に事故で死んだ」
友羽「…………」
研究員「最初見た時兄さんかと思った 勿論違うんだけど………雰囲気が似てる」
友羽「それはよく言われるよ きっとここで俺をその名前で呼ぶ人間は………「政時」って人と仲が良かったんだろう」
友羽は少し遠い目でそんなことを呟いた………
研究員「…………」
友羽「俺が大和を裏切らなければ………思いを告げておけば少しは変わったのかもな」
きっと全てが違っただろうな………今の生き方も含めて全てが………
友羽が失ったもの………それは仲間からの信頼………
大和『お前には心底失望した』
数十年前………俺が大和を裏切った時に言われた言葉………
怜皇『…………』
怜皇は何も言わずただ俺と大和の間に立っていた…………俺が何も知らずに兄に陸希を殺すよう頼んだ………でもその時に全てを知って「忘れてくれ」と言ったが……兄さんは陸希を殺した………大和からの信頼は消え怜皇も少しずつ離れていった………戦争終結後国民投票によって、怜皇が最も強い英雄として名を広め、大和もその次に名を広めた………俺は仲間の夫を殺したことで「英雄」としての票は得られたが、「強さ」に関しては0票だった………当然と言われれば当然だが俺の名を知る者は当時少なかった………だが怜皇が俺の名を広めてくれた………俺は怜皇に感謝してもしきれないが………戦争終結後即決別をした大和とは連絡が取れなかった………携帯を持たずに世界各国過酷な戦場に身を置き、漸く日本に戻ってきた……大和が身を置く組織の首領は「アルタイ」初代最高司令官………しかも最高幹部の7人の内6人は実の息子達………もう1人は「アルタイル」初代司令官の懐刀だった男……恐らく大和は興味を持っていないから知らないんだろう………その場所が「世界で1番安全」であることを………
研究員「友羽さん 血を抜きますよ」
友羽「好きにしてくれ」
戦争終結後 俺は髪色が生まれつき真っ白であることから、研究員達に標的にされており今は研究所で暮らしている………俺は大和の居場所しか知らないから、怜皇の居場所まではわからない
友羽は戦争終結後 研究所暮らしをしており昔に比べて筋力は勿論、体力面でも低下の一方を辿っていた
研究員「…………」
友羽「俺を嫌ってるのはわかるが針刺す時くらい何か言えよ」
研究員「…………」
研究員の中には友羽を嫌っていものも多く、今みたく何も言わずにことを進めるものも多い
研究員「…………英雄の中で誰が1番強いんですか」
不意に血を抜いていた研究員が友羽にそんな質問をする
友羽「大和だ 大和は天性の戦術者 頭も良いから敵は真っ先に大和を狙う」
研究員「リーダーの怜皇様は?」
友羽「リーダー故に狙われやすいが………強さだけで敵は相手を選ぶ だから大和の方が負ってきた怪我は酷い」
研究員「…………」
確かに戦術者であり前線によく出る大和の負ってきた傷は、己自身をも蝕む勢いで酷かった……
友羽「怜皇は傷が深くてもすぐに治る 大和は直ぐに治らない代わりに完璧に治る 俺は傷が直ぐに治る代わりに深い傷は芯まで治らない…………深手を負って2ヶ月間全く動けないことがあった………その時からその芯の傷は少しずつ体を蝕んでいき………いずれ心臓にまで到達し、心臓の内部組織を壊していくだろうな」
研究員「え?」
血を抜いてる割にはそこん所は知らないのか………
友羽「今はまだ足辺りだが………いずれ上に上がってきて心臓に到達する ………「Altair」は分かるか?」
研究員「消滅したって言われている伝説の組織………」
友羽「元々「Altair」は「クリーチャー」と呼ばれる人間外生物、「感染者」と呼ばれるクリーチャーもどき………その2種を殲滅するための組織だ ある時初代司令官の血液がそれを癒せると知り、そこから「殲滅」ではなく「復活」を目指し、クリーチャーと感染者達を癒して元に戻してきた だがいくら元に戻ったにしても感染が残り、体の一部かもしくは全体的に元には戻せなかった 核が死滅することによって、クリーチャーと感染者は元に戻るが、時と場合、体質によってはそれを復活させることも出来る奴がいる………俺に深手を負わせたのはそのタイプのやつだろう だから多少なりとも感染をして少しずつ細胞を壊していく」
後20年生きられるか否かだからな………だから積極的に研究に協力してるんだし………
研究員「何か手は?」
友羽「ない 仮に初代司令官が生きていたにしても感染した血液は………格ができない限り初代司令官でも癒せない」
研究員「…………」
友羽の体は感染によって少しずつ機能を失いつつあった………
研究員「…………」
友羽「時期に終わる命だ それなら研究に力を貸したい」
本当はもう1度だけ大和と怜皇の3人で食事をしたいが………きっと無理だろう………
研究員「………貴方は何故そうまでして延命治療をしない?延命治療をすれば少しは寿命は伸びる」
友羽「俺は大和の夫を兄に殺させた人間だぞ?大和にも恨まれてる 生きていても意味は無い」
研究員「………好きだったんですか?大和様が」
友羽の言葉から研究員は何かを察しそんな質問を投げかける
友羽「好きだった あいつもは中学からの知り合いだったが………やけに目立つ割にポーカーフェイス………実力主義の家で育ったにしては強さは求めず………自分らしさを貫いてきた………その姿に憧れを抱きいつしかそれが恋に変わってた まぁその頃から大和は陸希といたからな………片思いするだけして衝突も多かった………で 陸希を殺させた………恨まれて当然だし顔合わせた瞬間に殺されるだろうな」
友羽は儚く笑う………まるで全てを諦めているかのように………
研究員「他に好きになった人とかは?」
友羽「皆死んだよ あの戦争で」
研究員「…………」
友羽「俺が過去に好きになったやつは皆死んだ 大和はもう俺を殺す気で会いに来るだろうしな」
自業自得だ………殺されたって謝罪しか浮かばないだろうな
研究員「なあ」
友羽「?」
研究員「なんで英雄になったんだ?大和様に思いを告げておけば少しは変わったんじゃないのか?」
まさかそんな質問をされるなんてな………
友羽「俺にも守りたい存在があったからな 守りたい場所があった だから戦った 先にも話したろ 恋と自覚した時には既に陸希がいたんだよ」
研究員「…………」
友羽「…………どこだと思う?俺が守りたかった場所」
質問をされたからと友羽が研究員に質問を返す
研究員「…………日本?」
友羽「そんなにでかくはないよ ………この場所だ 俺は「元々誰かのDNAを使って複製された」いわば「レプリカ」………俺を育ててくれた両親には感謝してるけど………俺はここで生まれたからな ここを守りたかった」
友羽は人と人の間で生まれたのではなく………研究員の手で誰かのDNAを使って複製されたレプリカ………その事は怜皇も大和も兄である友斗(ゆうと)でさえ知らない
友羽「兄でさえそのことは知らない そもそも俺が何故作り出されたのかも俺は知らないしな」
研究員「…………」
友羽「時々俺を別の名で呼ぶ奴がいる 「政時(まさとき)」………それが俺を作り出すために使用したDNAなんだろうな………話し方と髪色が違うだけで彼そのものらしい」
友羽はそう言いながら少し悲しげな顔をした………自分が何者で何故英雄になれたのかが長年わからないのだ
友羽「………血 抜きすぎじゃないか?頭フラフラしてきたんだけど」
研究員「!ごめん!!」
ふと友羽の頭の中がフラフラし始めたのでそう言ってみると、本当に血を抜きすぎていたのか慌てて針を抜いて止血
友羽「俺も一応人間だからな?シャレにならないから忘れないでくれ」
研究員「ごめん………気をつける」
友羽「いやいいけどさ」
俺の過去話した瞬間から少し話し方変わってないか?
研究員の話し方の違いに気がついた友羽だが………本人が自覚をしていなさそうなので言うのは辞めておく
研究員「………「政時」って俺のかなり年の離れた兄なんだ 随分と前に事故で死んだ」
友羽「…………」
研究員「最初見た時兄さんかと思った 勿論違うんだけど………雰囲気が似てる」
友羽「それはよく言われるよ きっとここで俺をその名前で呼ぶ人間は………「政時」って人と仲が良かったんだろう」
友羽は少し遠い目でそんなことを呟いた………
研究員「…………」
友羽「俺が大和を裏切らなければ………思いを告げておけば少しは変わったのかもな」
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