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出会い
越前 煌琥との出会いと今
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彪雅視点(途中まで過去編)
煌琥「お前が蒼桜 彪雅か?」
彪雅「何故俺を知っている」
彪雅 煌琥との出会いは仕事で負傷しビルとビルの間の狭い路地で座り込み身体中血だらけでタバコを吸っていた時に声を書けられたのがきっかけだった……
当時力を蓄える為に奮闘していた彪雅の目に光はなくただただ翼を思い人殺しの目にもなりながら戦いの日々を過ごしている
煌琥「殺し屋業界ではかなり有名だからな」
彪雅「……下らない」
足の怪我が癒え立ち上がった彪雅は煌琥に冷たく言い放つ
煌琥「お前この量を1人で殺ったのか?」
そう言って持っていたタオルで全身についていた返り血を拭いていた彪雅に煌琥は写真を見せる
彪雅「ああ 雑魚相手に時間がかかったけどな」
煌琥「「雑魚」って……ほぼ全員が元傭兵だぞ」
彪雅「成程 だから戦術が他の人間よりも上だったのか……名前は?」
写真を見て相手が元傭兵と知った彪雅は身体から独特な……翼に似る雰囲気を醸し(かもし)出す煌琥に名前を尋ねるが突然だったからか煌琥は何の事か少し理解に困り少しして理解する
煌琥「……?……ああ俺の名前?俺は煌琥」
彪雅 あの時何で苗字を名乗らなかったのかが少し疑問にはなったが後々苗字が「越前」で煌琥は当主争いに破れて煌の事は覚えていても苗字を忘れてしまっていて名乗ろうに名乗れなかった
彪雅は煌琥が翼の兄だと言う事を知ったのは初めて出会った日から数年後……それまでは似ているだけで血が繋がってるとは知らない
彪雅は煌琥の名前を聞いて「覚えておく」と言って歩いていき残された煌琥が頭をかきながら「有能」と呟いていた事彪雅はその時には知らない
彪雅「…………」
煌琥と出会って数日彪雅はいつも入り浸る飲み屋で度数の低い酒を飲みながらいつもの如く翼を想う
彪雅「……何でここにしかも俺の隣に来る」
数日後再び煌琥と酒を飲んでいた彪雅の隣に自然と座った煌琥に苛立ちながらも開けていない酒を渡す
煌琥「……有難う」
酒を渡され少し間を開けてから煌琥が感謝を述べるが煌琥が翼の兄という事を知らない彪雅は煌琥の行動言語があまりにも似ていて飲んでいた酒がとまる
彪雅「(似ている……煌に……よくよく考えてみたら煌琥は煌とそっくりだ、行動言語に踏まえ雰囲気もそうだが利き手も左……)」
数日前煌琥に声をかけられ興味なさげに話を聞いて返答をしていた彪雅だが実の所使っている武器の種類や利き手、どれぐらい人を殺してきたのか(武器と身体から香る彪雅にしか分からない独特の匂いで判別)を見極めていた
故に何となく煌琥が翼の兄と察しがつき出す
彪雅「(煌と死別したのは既に数年前……早く力をつけて迎えに行かないと……)」
彪雅は既に数年前翼と死別し必死で力を蓄えていることに集中している為彪雅の口調は冷たい
???「手を上げろ」
不意に「ジャキ」と音がして銃口を向けられていると察した彪雅は微かにため息を漏らしながら飲んでいた酒を置き手を上げるように見せかけて敵を殴り失神させて他にもいた者の動きを止める
いくら殺し屋の人間が酒を飲みに来るとは言え一般の店の為店員や他の客は早足に逃げるがバーにいた劉だけが笑いながらその場に残る
煌琥も銃口を向けられ反射的に拳銃を構えるが「カツーン」とヒールの高い音が響き誰かが歩いてきて銃口を向けた者が銃をしまって整列したので煌琥も銃をしまい彪雅は失神している者を離し再び溜息をつく
???「流石だな彪雅 元傭兵で隊長クラスの男を一発K.O.とは」
彪雅「翠琴……テメェ良い加減にしろって言っただろ!!」
そう言って翠琴に対してキレた彪雅は翠琴を一発殴る
翠琴の部下「貴様!!」
主である翠琴が殴られ武器を構えそうになった部下を失神していた男が「待て」と言って落ち着かす
彪雅「おー……嵐大丈夫か?悪いな瞬時に「敵だ」と思って思いっきりやっちまった」
嵐「いえ……肋(あばら)を2本やられただけですし命令だったので」
部下「隊長!!」
「嵐」と呼ばれた青年は昔から翠琴に仕えのか他の部下からの信頼も厚い
嵐「翠琴さん後で慰謝料請求しますから」
翠琴「いつも通りだろ?」
嵐と翠琴がそんな会話をしている間彪雅は煙草を吸っていたが内心穏やかではなかった
彪雅「(嵐の死期が近い……)」
彪雅は昔から人の死期が分かる体質だった……故に身内の死を先に知ってしまい泣く事もなければ後悔や懺悔も無い
彪雅「…………」
不意に彪雅は一筋の冷や汗を流した……「一瞬」と言っていいのかさえ分からないスピードだったが嵐の近くに後の彪雅の因縁の相手であり和解し仲間になる「白銀 雅一」がいたのだ
当時の彪雅には敵う術もなく戦闘をしないでなんとかしている
劉夜『彪雅!!』
彪雅「どうした?」
煙草を吸い終わらせた彪雅のイヤホンから幼馴染みである劉夜の半ば叫ぶかのような声が聞こえ嫌な予感が脳裏をよぎる
劉夜『楓が……』
彪雅「……楓がどうしたんだ」
彪雅 あの時本当は分かってたんだ……楓が死んだ事を……
劉夜『流輝星達の命と引換に楓が身代わりとなって死んだ』
彪雅「……楓の体は?」
劉夜『蘇生不可能だ』
その言葉を聞いた彪雅は腰が抜けその場に座り込む
彪雅「撤退命令を発令する生きながらえる者のみを城に運び治療してからその者の望む地へ……」
震える声で劉夜にそう命じた彪雅は劉夜が「分かった」と言って通信を切った事を確認しそのまま手で顔を覆って泣いた……声を出さずに……
嵐、翠琴、煌琥「…………」
その場から消えた翠琴の部下以外は突然泣き出した彪雅に何も聞かなかったが無言で彪雅を慰め続けた
その後煌琥とは仕事が一緒になったりと合う機会が増え仲良くなり組織に迎え入れ今に至る
彪雅「……夢か……」
煌琥と出会い何も言わずに慰めてくれた日の事を夢で見た彪雅は寝起きの悪さで溜息を出しながら隣に翼がいない事を確認して着替えて下に行くが誰もいない
彪雅「すまない遅れた」
定期会議の日に限って珍しく寝坊した彪雅は食事を取らずに城へ行き部下と仲間の視線を浴びながら定位置に着く
雅一「珍しいな彪雅 寝坊か?」
彪雅「ああ」
彪雅は僅かに頭の痛みを抑えながら心配し小声で話しかけてきたかつて因縁の相手だった雅一に返答し報告を聞く
煌琥「……とまぁ今日はこの辺で終わらせよう」
彪雅「ああ」
雅一と話をして報告を聞き指示を出してその日の報告は終わった
劉夜「……随分痩せたな彪雅」
流輝星「食事も睡眠もろくに取って無いでしょう」
彪雅 見透かされている……付き合い長いしな……
彪雅「!?」
突然扉の前に人が来てそれを一体何に見間違えたかは彪雅自身も分からないが拳銃を構え微動だにしない
彪雅の構えは「流石」と言ってもいい
食事と睡眠を欠かしていても尚健在する彪雅の武器の構えや圧力は前と劣らず変わらず
煌琥「彪雅?」
彪雅「……何やってんだ俺?」
煌琥の呼び掛けで我に戻った彪雅は扉には誰もいない事を確認して銃をしまう
煌琥「彪雅お前目の色が水色になってるぞ 仮眠してこい」
彪雅は体調によって目の色が変わる 紅は通常水色は体に異常が起きている時の色
彪雅「暫くの間城に居座るよ 白蘭達も帰ってこねぇだろうし」
白蘭達は彪雅が翼を殺したと知ってすぐ家から消えた
煌琥「ここはお前の城だ自由に使え 俺らは常時城にい……彪雅!!」
煌琥が言葉を言い切る前に彪雅が倒れ回復部隊の数名を呼び聞いたところによると「過労死する寸前」だったと言う……
煌琥「お前が蒼桜 彪雅か?」
彪雅「何故俺を知っている」
彪雅 煌琥との出会いは仕事で負傷しビルとビルの間の狭い路地で座り込み身体中血だらけでタバコを吸っていた時に声を書けられたのがきっかけだった……
当時力を蓄える為に奮闘していた彪雅の目に光はなくただただ翼を思い人殺しの目にもなりながら戦いの日々を過ごしている
煌琥「殺し屋業界ではかなり有名だからな」
彪雅「……下らない」
足の怪我が癒え立ち上がった彪雅は煌琥に冷たく言い放つ
煌琥「お前この量を1人で殺ったのか?」
そう言って持っていたタオルで全身についていた返り血を拭いていた彪雅に煌琥は写真を見せる
彪雅「ああ 雑魚相手に時間がかかったけどな」
煌琥「「雑魚」って……ほぼ全員が元傭兵だぞ」
彪雅「成程 だから戦術が他の人間よりも上だったのか……名前は?」
写真を見て相手が元傭兵と知った彪雅は身体から独特な……翼に似る雰囲気を醸し(かもし)出す煌琥に名前を尋ねるが突然だったからか煌琥は何の事か少し理解に困り少しして理解する
煌琥「……?……ああ俺の名前?俺は煌琥」
彪雅 あの時何で苗字を名乗らなかったのかが少し疑問にはなったが後々苗字が「越前」で煌琥は当主争いに破れて煌の事は覚えていても苗字を忘れてしまっていて名乗ろうに名乗れなかった
彪雅は煌琥が翼の兄だと言う事を知ったのは初めて出会った日から数年後……それまでは似ているだけで血が繋がってるとは知らない
彪雅は煌琥の名前を聞いて「覚えておく」と言って歩いていき残された煌琥が頭をかきながら「有能」と呟いていた事彪雅はその時には知らない
彪雅「…………」
煌琥と出会って数日彪雅はいつも入り浸る飲み屋で度数の低い酒を飲みながらいつもの如く翼を想う
彪雅「……何でここにしかも俺の隣に来る」
数日後再び煌琥と酒を飲んでいた彪雅の隣に自然と座った煌琥に苛立ちながらも開けていない酒を渡す
煌琥「……有難う」
酒を渡され少し間を開けてから煌琥が感謝を述べるが煌琥が翼の兄という事を知らない彪雅は煌琥の行動言語があまりにも似ていて飲んでいた酒がとまる
彪雅「(似ている……煌に……よくよく考えてみたら煌琥は煌とそっくりだ、行動言語に踏まえ雰囲気もそうだが利き手も左……)」
数日前煌琥に声をかけられ興味なさげに話を聞いて返答をしていた彪雅だが実の所使っている武器の種類や利き手、どれぐらい人を殺してきたのか(武器と身体から香る彪雅にしか分からない独特の匂いで判別)を見極めていた
故に何となく煌琥が翼の兄と察しがつき出す
彪雅「(煌と死別したのは既に数年前……早く力をつけて迎えに行かないと……)」
彪雅は既に数年前翼と死別し必死で力を蓄えていることに集中している為彪雅の口調は冷たい
???「手を上げろ」
不意に「ジャキ」と音がして銃口を向けられていると察した彪雅は微かにため息を漏らしながら飲んでいた酒を置き手を上げるように見せかけて敵を殴り失神させて他にもいた者の動きを止める
いくら殺し屋の人間が酒を飲みに来るとは言え一般の店の為店員や他の客は早足に逃げるがバーにいた劉だけが笑いながらその場に残る
煌琥も銃口を向けられ反射的に拳銃を構えるが「カツーン」とヒールの高い音が響き誰かが歩いてきて銃口を向けた者が銃をしまって整列したので煌琥も銃をしまい彪雅は失神している者を離し再び溜息をつく
???「流石だな彪雅 元傭兵で隊長クラスの男を一発K.O.とは」
彪雅「翠琴……テメェ良い加減にしろって言っただろ!!」
そう言って翠琴に対してキレた彪雅は翠琴を一発殴る
翠琴の部下「貴様!!」
主である翠琴が殴られ武器を構えそうになった部下を失神していた男が「待て」と言って落ち着かす
彪雅「おー……嵐大丈夫か?悪いな瞬時に「敵だ」と思って思いっきりやっちまった」
嵐「いえ……肋(あばら)を2本やられただけですし命令だったので」
部下「隊長!!」
「嵐」と呼ばれた青年は昔から翠琴に仕えのか他の部下からの信頼も厚い
嵐「翠琴さん後で慰謝料請求しますから」
翠琴「いつも通りだろ?」
嵐と翠琴がそんな会話をしている間彪雅は煙草を吸っていたが内心穏やかではなかった
彪雅「(嵐の死期が近い……)」
彪雅は昔から人の死期が分かる体質だった……故に身内の死を先に知ってしまい泣く事もなければ後悔や懺悔も無い
彪雅「…………」
不意に彪雅は一筋の冷や汗を流した……「一瞬」と言っていいのかさえ分からないスピードだったが嵐の近くに後の彪雅の因縁の相手であり和解し仲間になる「白銀 雅一」がいたのだ
当時の彪雅には敵う術もなく戦闘をしないでなんとかしている
劉夜『彪雅!!』
彪雅「どうした?」
煙草を吸い終わらせた彪雅のイヤホンから幼馴染みである劉夜の半ば叫ぶかのような声が聞こえ嫌な予感が脳裏をよぎる
劉夜『楓が……』
彪雅「……楓がどうしたんだ」
彪雅 あの時本当は分かってたんだ……楓が死んだ事を……
劉夜『流輝星達の命と引換に楓が身代わりとなって死んだ』
彪雅「……楓の体は?」
劉夜『蘇生不可能だ』
その言葉を聞いた彪雅は腰が抜けその場に座り込む
彪雅「撤退命令を発令する生きながらえる者のみを城に運び治療してからその者の望む地へ……」
震える声で劉夜にそう命じた彪雅は劉夜が「分かった」と言って通信を切った事を確認しそのまま手で顔を覆って泣いた……声を出さずに……
嵐、翠琴、煌琥「…………」
その場から消えた翠琴の部下以外は突然泣き出した彪雅に何も聞かなかったが無言で彪雅を慰め続けた
その後煌琥とは仕事が一緒になったりと合う機会が増え仲良くなり組織に迎え入れ今に至る
彪雅「……夢か……」
煌琥と出会い何も言わずに慰めてくれた日の事を夢で見た彪雅は寝起きの悪さで溜息を出しながら隣に翼がいない事を確認して着替えて下に行くが誰もいない
彪雅「すまない遅れた」
定期会議の日に限って珍しく寝坊した彪雅は食事を取らずに城へ行き部下と仲間の視線を浴びながら定位置に着く
雅一「珍しいな彪雅 寝坊か?」
彪雅「ああ」
彪雅は僅かに頭の痛みを抑えながら心配し小声で話しかけてきたかつて因縁の相手だった雅一に返答し報告を聞く
煌琥「……とまぁ今日はこの辺で終わらせよう」
彪雅「ああ」
雅一と話をして報告を聞き指示を出してその日の報告は終わった
劉夜「……随分痩せたな彪雅」
流輝星「食事も睡眠もろくに取って無いでしょう」
彪雅 見透かされている……付き合い長いしな……
彪雅「!?」
突然扉の前に人が来てそれを一体何に見間違えたかは彪雅自身も分からないが拳銃を構え微動だにしない
彪雅の構えは「流石」と言ってもいい
食事と睡眠を欠かしていても尚健在する彪雅の武器の構えや圧力は前と劣らず変わらず
煌琥「彪雅?」
彪雅「……何やってんだ俺?」
煌琥の呼び掛けで我に戻った彪雅は扉には誰もいない事を確認して銃をしまう
煌琥「彪雅お前目の色が水色になってるぞ 仮眠してこい」
彪雅は体調によって目の色が変わる 紅は通常水色は体に異常が起きている時の色
彪雅「暫くの間城に居座るよ 白蘭達も帰ってこねぇだろうし」
白蘭達は彪雅が翼を殺したと知ってすぐ家から消えた
煌琥「ここはお前の城だ自由に使え 俺らは常時城にい……彪雅!!」
煌琥が言葉を言い切る前に彪雅が倒れ回復部隊の数名を呼び聞いたところによると「過労死する寸前」だったと言う……
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