紅く美しく輝く華

ハーマ

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主夫

家で愛しい人の帰りを待つ恋人

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翼視点

翼「ん……?」

昨夜彪雅に抱かれそのままの格好で朝になり起きてみると隣にいた筈の彪雅がおらず冷たくなったシーツだけが残されており部屋からいなくなったのは随分と前なのだと知る

翼「……彪雅の奴一体何時にここを出たんだ?」

取り敢えず服を着て髪を下ろしたままリビングに行くと能力で暖かさをキープされてある食事が置かれておりそれを頬張るが味噌汁に至っては乾燥わかめが伸びきり汁がほとんどない

白蘭『我々が起きた時には既にその食事は用意されてあったぞ』

翼「て事は少なくとも午前6時より前にはいなかったって事か?
……どこに行ったんだあいつ……」

大地『彪雅殿なら恐らく仕事に出ていると思うぞ翼
今朝4時に仕事仲間の「征羯(ゆきひら)」と話をしていた所を颯斗が見ている
随分と大掛かりな仕事なのか他にも複数の有名な組織のトップとその部下と話をしてどこかに飛んだらしい』

翼  そう言えば再会して2日目に「たまに大掛かりな仕事でいなくなるかもしれないが夕方には帰る」って言ってたな……

彪雅『翼  起きたか?』

翼「おはよう彪雅  仕事か?」

彪雅『おはよう  流石に疲れているかと思って無言で出て行ったすまん
多分お前が城から戻ってくるまでには帰ってくると思うが迎えは無理だと思う』

翼「……さっきから銃声とかが色々聞こえてくるんだが……戦闘中に通信してるのか?」

翼  彪雅は戦闘中にも関わらず常識ずれた事をするからな……

彪雅『ご名答  結構大掛かりな仕事でさ
なるべく怪我をしないように努力するが多分無理だ』

翼「あんまり怪我すんなよ彪雅」

彪雅『わかってる  じゃあ後でな俺の嫁さん』

翼「ちょっ……おい彪雅!?」

翼  あの野郎……切りやがった……

最後に意味深な言葉を残して彪雅は通信を切り翼は身支度を終わらせ城まで飛ぶ

翠琴「今日は早いな……
翼来い」

昨日のうちに話を通してあったからか城に到着して直ぐ翠琴に呼ばれトップのみが持つ部屋に入る

翠琴「いいんだな翼?  ここを抜ければお前はフリーで活動する事になる
駿岐達もここの隊員だからそうそう個人の事情で外には出られない」

翼「承知の上です翠琴さん
翠琴さんに甘えてばかりでは自立は愚か自分の大切な人さえ守れません ですから俺はここを抜けてフリーで活動し自らの自立と大切な人を護る力を蓄えます
勿論翠琴さん達の要請であれば力を使いますし情報の提供もします
唯  俺抜きで彪雅とは関わらないで貰えますか?彪雅は俺の恋人であり俺の物です俺以外の者に「抱かれる」「抱く」何て事したら彪雅とその人を殺して彪雅を完全に俺の物にますから」

翠琴  見事なヤンデレの発揮……

ツンデレよりも翼は人を本気で愛するとヤンデレとなる

しかもそれでいて愛が重いからかなかなか翼に近づく者はいない

翼「ついでに言いますが俺抜きで彪雅と関わったらその後背後には気をつけて下さいね?」

『ここまで翼ってヤンデレだったっけ……』

どこかで見ていた響まで引く程に翼がヤンデレ化している

翼「ネックレスは置いていきます
今まで有難う御座いました」

そう言って彪雅と自分の分のプラチナのネックレスを置いて翼は部屋を退室し部下や仲間にその事を伝えたりして家に帰る頃には夕方になっていた

翼「ただいま  彪雅お帰り」

彪雅「ただいま  今飯作ってるから座って待っててくれ」

翼  ちゃんとエプロンしているからか見た目主夫だな……

律儀に置いてあったエプロンをして料理をする彪雅は恐らく翼が女だったら確実に惚れているタイプの人間

翼  ルックスも良いし高身長、頭もよければ性格に裏もない、優しいし、運動神経抜群、さらには家事全般も出来て大切な人は絶対に裏切らないとなってくるとかなりモテるのに選ぶのは男……

彪雅「……煌  お前が思ってる事全部俺に筒抜けなんだけど……」

耳まで顔を赤くした彪雅にそう言われ翼も顔が赤くなる

翼「お前……そう言う事は最初から言えよ……」

彪雅「すまん」

どちらも恥ずかしい現状に陥り何とも言えない沈黙が訪れる

彪雅「…………」

不意に彪雅が出来上がった料理を翼の前に置き既に食べてあったのか彪雅はそのまま部屋に戻ってしまう

翼「やっぱり彪雅の料理は美味い……」

彪雅の作る料理は実際に翼と彪雅が料理で勝負したら翼が負けるであろうレベルの美味さ

翼「彪雅  入るぞ」

食事を終え翼が彪雅の部屋に入ると彪雅はベッドの横に座り腕に包帯を巻いている最中

彪雅「煌?  悪い結構敵が多かったんだしかも仲間の裏切りも発覚してそれの処理とかしてて腕と背中に……な」

翼「手伝うよ」

そう言って翼は彪雅の背中に出来た真新しいとても大きく深いであろう傷に薬を塗り包帯を巻く

翼「真新しい傷ができちまったな……」

彪雅「すぐ治るよ  お前が隣にいてくれるだけでいい
……明日お前の誕生日だろ?何が食いたい?」

翼  明日って4月28日か?忘れてた……

自分の誕生日を忘れていた翼は彪雅が気を使って思い出させてくれたのだと知る

翼「お前の手作りなら何でも……」

彪雅「OK  明日楽しみにしとけ旨いもん食わしてやる」

彪雅はたとえ作れない料理を要求されてもちゃんとしたレシピを一目見て一回自分で試して大丈夫だったら直ぐに作れるようになる為レパートリーが半端ないぐらいにある

翼「そう言えばいつ髪切ったんだ?」

彪雅「戦闘中に切れ味の良いナイフが飛んできてさ……避けたは良いんだが髪がな……」

翼「だから無造作に切られてるのか……明日切り揃えてやるよ」

彪雅「良いのか?なら頼むよ」

とても嬉しそうに彪雅が笑い翼も釣られて笑む

翼「取り敢えず今日はなんか疲れたから寝る
また明日な」

彪雅「ああ」

彪雅が怪我をしているからか今日ばかりはヤらずに翼と彪雅は眠りに入る

~翌日~

翼「彪雅って本当に主夫向きだよな……飯美味ぇし家事も得意だし」

彪雅「そうか?  あんまり気にした事がないけどお前に言われると凄く嬉しいよ」

本当に嬉しそうに彪雅が笑い翼の食べ終えた食器を受け取り洗ってから翼に髪を切り揃えて貰う

翼「見た目通り綺麗で艶があって凄いサラサラしてる」

彪雅「昔から手入れをしてるからな」

翼「……枝毛が一本も無いってどんな手入れしてればそうなるんだ?」

驚きながら彪雅の髪を切り揃える翼に彪雅は「お前も無いだろ」と言いながら口角を緩めながらどこかを見据えるがそこには何もなく唯単に彪雅の癖だと翼はわかっている

翼「よし出来たぞ  俺は白蘭とかと久々の散歩してくる」

彪雅「ありがとな煌  ちゃんと晩飯までには帰ってこいよ?」

翼「わかってるよ  お前ら行くぞー!」

翼が切られた彪雅の髪を1点に集め能力で消してすぐ生まれながらに持っている能力で彪雅達は人の姿に変わり翼と久々の散歩に出かける

大地「久々の散歩は凄く楽しいものだな翼」

翼「確かに楽しいのはわかるがはしゃぎ過ぎだ
藍斗、守、駿、颯斗、大輝、白蘭、紅雀、蒼、彩咲、颯弥お前ら自由行動すんな!!」

唯一冷静さを欠かない大地がいてくれて助かったが他がはしゃぎ過ぎて手のつけようがない

大地「久々の散歩だからはしゃぐのはわかる
だが人様の迷惑と翼の苦労を考えろ  「自由行動は翼が許可してからしろ」と言ったのを覚えていなかったのか?」

藍斗、守、駿、颯斗、大騎、白蘭、紅雀、蒼、彩咲、颯弥「ごめんなさい」

大地「分かれば良い  お前らは一見モデルのようなルックスをしているんだから目を離した隙に変な者達がよってきたらどうする?
それをバラケさせるのは翼なんだから翼の苦労も考えて行動しろ
いくら鼻や目、足が使えてもはぐれて変に迷うよりは団体で行動をした方が良いだろう?翼」

久々の散歩ではしゃぐ藍斗達を叱りながら大地が翼に問う

翼「そりゃあ団体で行動をした方がいいだろ  久々の散歩ではしゃぐのはよく分かるし大地が言った通りお前らは一見モデルのようなルックスしてんだから変な奴らが寄ってくる  こっちの心配も少しは考えてな?」

通りすがり、藍斗達「(いやいやいや……貴方も貴方で一見モデルのようなルックスですけど!?貴方の方がモデルみたいなんですけど!?
高身長に珍しい長髪の髪色、チョイ悪みたいなサングラスと服装が綺麗にマッチングしてるんですけど!?)」

通りすがりと同じ事を考えた藍斗達と自分の魅力に興味の無い翼と大地

翼「取り敢えず遊園地にでも行くか?」

大地「遊園地……ですか?」

翼「人数が人数だからな  自由行動も少しくらい入れてやるが誰かしらが変なやつに絡まれたら即団体で行動をするからそこんとこは考えろよ?」

優しさのある言葉で藍斗達は「この人に拾われて良かった」と思う

その後遊園地に行き大地が意外にも絶叫系が苦手という事が発覚し何回もからかいながら家に帰ると彪雅が手料理を作って待っておりみんなで食事をした

翼  全員の好きな味付けになるよう上手いこと調節してあるな……流石

主夫力全開の彪雅に惚れ直しながら翼はとても幸せな誕生日を過ごした
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