7 / 19
第一夜『星巡りの夜』
其之六:サムライ、お預かりします②
しおりを挟む
「さて、おサムライのお人形くん」
クロ兄さんは今度はお人形に視線を合わせて尋ねた。
「君をうちで引き受けるにあたって、いくつか確認させてくれるかい?まずこの右腕なんだけど…この破損はこちらの過失によるものかな?」
「…いや。これはそなた達には関係ない。この状態で配送を依頼したのだ」
「そうかい!いやぁ、もしこっちの所為なら補償しなきゃならないからねぇ。君、お高そうだから限度額ギリギリまで持ってかれそうだ」
井戸端会議でもするかのようにハハハと笑いながら、それでいて着々と引き受け確認を進めるクロ兄さんに、あたしと蒼太は感心しきりだ。
「動いて喋ってるのに完全に荷物扱いね…我が兄ながら流石プロだわ」
「見習おうね、姉ちゃん!」
「…伝票が付いてたってだけで、アレを荷物認定して持って帰ってきた小紅もなかなかの社畜だと思うぞ…俺は」
ハク兄さんのツッコミをスルーして、あたしは改めてお人形さんをじっくり観察してみた。
──実に出来の良いお人形だ。街中で、いかにもセレブ風の人達が連れ歩いているサイボドールを何度か見かけたことがあるけれど、明らかに質が違う。もし右腕の傷口が見えていなかったら間違いなく人間だと、いや見えていたとしても機械化した人間だと普通は思うだろう。あたしだって、伝票に気付かなかったら救急車を呼んでいたところだ。
見た目は十五・六歳くらい。あたしよりちょっと年上に見えるけど、多分背丈はあまり高くはない。おサムライの格好はしているものの武士らしい雰囲気はなく、いかにも男の子のお人形といった感じの細身のスタイルだ。
衣装は全身黒尽くめで、宗十郎頭巾をぶかぶかにしたような変わった形のフードと短いマントが付いたコートを袴の上に着込んでいる。いわゆるインバネスコートのように見えたが、ウエストがきゅっと締まっているため、どちらかと言うと女物のケープコートの様なシルエットだ。袴も黒かと思ったけど、よく見ると菫色と濃い紫のバイカラーで案外洒落っ気がある。それに全体的にお高そうな生地で、素人目にも良い服なのが分かる。
そしてお人形なだけあって、流石に顔立ちが整っている。顔色が少々悪いというか青白いというか、血の気が全く無いものの…うんうん、イケメンさんだ。いや、イケメンと言うよりは美少年と言った方がしっくりくるタイプだろう。
ショートの黒髪は艶やかで、まさに烏の濡れ羽色。ちょっと癖っ毛なようで、ところどころで毛先がクロスしている。特に目を引くのは、天使の輪の部分にラメ入りのワックスの様なものが塗られていてキラキラ光ってるところだ。ちょうど夜空の天の河のようで、とても綺麗。
(惜しむらくは、目付きかしらねぇ…)
──伏し目がちで何やら眠そうな目をしている上、若干眉間に皺まで寄っている。ぱっちりと開けばさぞ大きくて印象的な目だろうと予想できるだけに、なんだか物凄く……惜しい。
それに、よくよく見れば左右の目の色が違う。右目は濃い茶色で、左は濃い藍色だ。この配色も、正直地味と言わざるを得ない。折角のオッドアイ美少年ドールだというのに、何かが惜しい。色々と勿体ない。
そんなあたしの遺憾の意など露知らず、クロ兄さんとお人形さんのやり取りは続いていた。
「…それと、その刀。大小の打刀の方が亡失しているようだけど?」
「………これも…こちらの過失によるものだ」
膝の上に左だけ置かれた白い拳が、ぎゅっと握りしめられたのが見えた。何か悔しさを押し殺すようなそんな仕草だ。その時、伏し目がちで暗い色の瞳に小さな光が点り、一瞬涙のように見えた。
さっきから気になっていたけれど、お人形の左目のあたりで時々光が点滅するのだ。藍色の瞳の中、目尻側の下方の位置に、白くて丸い光が小さく灯っている。それが、クロ兄さんの質問に答える時にチカチカッと光るのだ。その様子はちょうど、うちで現役で使っている年代物のパソコンのアクセスランプの点滅に似ている。
「じゃ、次は既定の確認ね。小柄だからサイズは大丈夫そうだけど、問題は重量だなぁ。飛脚問屋で預かれるのは最大で30㎏までなんだけど…」
「…俺の初期状態での全重量はおよそ47㎏だ。現在は右の前腕と手、全身の約4%が失われているため、およそ45㎏強と推測できる」
──お、今度は結構長文を喋った。うん、声もいい。声変わりの済んだ年相応(と言って良いのか?)の少年らしいテノールだけど、見た目の割には案外低めだ。それでいて平坦で癖のない、いかにも機械然とした口調なものだから、随分と落ち着いている印象を受ける。
「え、じゃあダメだよ。悪いけどうちでは引き受けられない…」
「計算では、全身のあと約32%を斬り離せば15㎏分は削ぎ落せる。右の上腕と、両足を斬り落としてくれ。さすれば30㎏未満に収まる」
「ちょ、ちょっとちょっと」
「これを使ってくれて構わん。電脳と片腕さえ動けばそれでいい」
「いやいやいや、待って待って待って」
──とか何とか考えているうちに、何やら話が物騒な方向に進んでいる。
お人形が脇差をクロ兄さんに差し出し、自分の手足を切り落とせと迫り始めた。これには流石のクロ兄さんも狼狽を隠せない。
「第一、ドールの刀なんてオモチャだろ?斬れる訳が…」
「……そうでもねえみたいだぜ」
二人のやり取りに言葉を挟んだのは、ハク兄さんだった。
ハク兄さんはカウンターに手を伸ばすと、積み上げ展示してあるポスト型の貯金箱を手に取った。陶器製でそこそこ大きさがあるそれを、掌の上で二三度ポンポンと弾ませると。
「おらよ人形。斬ってみな」
いきなり、お人形に向かって投げつけた。
──次の瞬間。白い光が、あたし達の間をすり抜けるように一閃した。
あ、と声を発するために口を開く間すら無かった。
ゴト、と畳を打つくぐもった音を視線で追いかけると、貯金箱が真っ二つになった哀れな姿で足元に転がっていた。
いつの間に動いたのだろう。いつの間に抜いたのだろう。気付けば正座していた筈のお人形が片膝立ちで、左手で脇差を逆手に構えている。
あたし達が唖然としたままピクリとも動けずにいる中、ハク兄さんの低い声が止まった空気を静かに揺らした。
「…さっき弄繰り回した時に確認した。ただの夜伽人形にこんなもん持たせるかよ。どこの好事家か知らねぇが、人形に刀持たすなんざ悪趣味の極みだぜ」
セク以下略というド直球の単語を聞いて、さっきのやり取りの妙な気まずさの理由を確信した。
──でも、今はそれどころじゃない!
「ちょっとハク兄さん何てことすんのよ!その貯金箱、保険に新規契約してくれたお客様へのノベルティなのに!!」
「「「そっちかよ!!?」」」
思わず叫ぶと、三兄弟に一斉に突っ込まれた。
「い、いやいや、そっちも大事だけど……真剣!これ真剣なのかい!?…うーん、真剣だと専用の特別便になるから、だいぶ送料が嵩むことになるけど…着払いで引き受けちゃっていいのかな…」
「あと、コンポウはお客様の方でやっていただかないとだよね、クロ兄ちゃん!」
「いや、お前らもそうじゃねぇだろ。…何だこれ、俺だけノリ違くね?すげぇ恥ずかしいんだけど!?」
お人形はそんなボケとツッコミが入り混じる家族漫才を笑うでもなく呆れるでもなく、立膝に挟んだ鞘に脇差を片手で器用に納めると、相変わらずの無表情と平坦な口調でぼそりと言った。
「…俺は愛玩人形ではない。『サムライドール』だ」
クロ兄さんは今度はお人形に視線を合わせて尋ねた。
「君をうちで引き受けるにあたって、いくつか確認させてくれるかい?まずこの右腕なんだけど…この破損はこちらの過失によるものかな?」
「…いや。これはそなた達には関係ない。この状態で配送を依頼したのだ」
「そうかい!いやぁ、もしこっちの所為なら補償しなきゃならないからねぇ。君、お高そうだから限度額ギリギリまで持ってかれそうだ」
井戸端会議でもするかのようにハハハと笑いながら、それでいて着々と引き受け確認を進めるクロ兄さんに、あたしと蒼太は感心しきりだ。
「動いて喋ってるのに完全に荷物扱いね…我が兄ながら流石プロだわ」
「見習おうね、姉ちゃん!」
「…伝票が付いてたってだけで、アレを荷物認定して持って帰ってきた小紅もなかなかの社畜だと思うぞ…俺は」
ハク兄さんのツッコミをスルーして、あたしは改めてお人形さんをじっくり観察してみた。
──実に出来の良いお人形だ。街中で、いかにもセレブ風の人達が連れ歩いているサイボドールを何度か見かけたことがあるけれど、明らかに質が違う。もし右腕の傷口が見えていなかったら間違いなく人間だと、いや見えていたとしても機械化した人間だと普通は思うだろう。あたしだって、伝票に気付かなかったら救急車を呼んでいたところだ。
見た目は十五・六歳くらい。あたしよりちょっと年上に見えるけど、多分背丈はあまり高くはない。おサムライの格好はしているものの武士らしい雰囲気はなく、いかにも男の子のお人形といった感じの細身のスタイルだ。
衣装は全身黒尽くめで、宗十郎頭巾をぶかぶかにしたような変わった形のフードと短いマントが付いたコートを袴の上に着込んでいる。いわゆるインバネスコートのように見えたが、ウエストがきゅっと締まっているため、どちらかと言うと女物のケープコートの様なシルエットだ。袴も黒かと思ったけど、よく見ると菫色と濃い紫のバイカラーで案外洒落っ気がある。それに全体的にお高そうな生地で、素人目にも良い服なのが分かる。
そしてお人形なだけあって、流石に顔立ちが整っている。顔色が少々悪いというか青白いというか、血の気が全く無いものの…うんうん、イケメンさんだ。いや、イケメンと言うよりは美少年と言った方がしっくりくるタイプだろう。
ショートの黒髪は艶やかで、まさに烏の濡れ羽色。ちょっと癖っ毛なようで、ところどころで毛先がクロスしている。特に目を引くのは、天使の輪の部分にラメ入りのワックスの様なものが塗られていてキラキラ光ってるところだ。ちょうど夜空の天の河のようで、とても綺麗。
(惜しむらくは、目付きかしらねぇ…)
──伏し目がちで何やら眠そうな目をしている上、若干眉間に皺まで寄っている。ぱっちりと開けばさぞ大きくて印象的な目だろうと予想できるだけに、なんだか物凄く……惜しい。
それに、よくよく見れば左右の目の色が違う。右目は濃い茶色で、左は濃い藍色だ。この配色も、正直地味と言わざるを得ない。折角のオッドアイ美少年ドールだというのに、何かが惜しい。色々と勿体ない。
そんなあたしの遺憾の意など露知らず、クロ兄さんとお人形さんのやり取りは続いていた。
「…それと、その刀。大小の打刀の方が亡失しているようだけど?」
「………これも…こちらの過失によるものだ」
膝の上に左だけ置かれた白い拳が、ぎゅっと握りしめられたのが見えた。何か悔しさを押し殺すようなそんな仕草だ。その時、伏し目がちで暗い色の瞳に小さな光が点り、一瞬涙のように見えた。
さっきから気になっていたけれど、お人形の左目のあたりで時々光が点滅するのだ。藍色の瞳の中、目尻側の下方の位置に、白くて丸い光が小さく灯っている。それが、クロ兄さんの質問に答える時にチカチカッと光るのだ。その様子はちょうど、うちで現役で使っている年代物のパソコンのアクセスランプの点滅に似ている。
「じゃ、次は既定の確認ね。小柄だからサイズは大丈夫そうだけど、問題は重量だなぁ。飛脚問屋で預かれるのは最大で30㎏までなんだけど…」
「…俺の初期状態での全重量はおよそ47㎏だ。現在は右の前腕と手、全身の約4%が失われているため、およそ45㎏強と推測できる」
──お、今度は結構長文を喋った。うん、声もいい。声変わりの済んだ年相応(と言って良いのか?)の少年らしいテノールだけど、見た目の割には案外低めだ。それでいて平坦で癖のない、いかにも機械然とした口調なものだから、随分と落ち着いている印象を受ける。
「え、じゃあダメだよ。悪いけどうちでは引き受けられない…」
「計算では、全身のあと約32%を斬り離せば15㎏分は削ぎ落せる。右の上腕と、両足を斬り落としてくれ。さすれば30㎏未満に収まる」
「ちょ、ちょっとちょっと」
「これを使ってくれて構わん。電脳と片腕さえ動けばそれでいい」
「いやいやいや、待って待って待って」
──とか何とか考えているうちに、何やら話が物騒な方向に進んでいる。
お人形が脇差をクロ兄さんに差し出し、自分の手足を切り落とせと迫り始めた。これには流石のクロ兄さんも狼狽を隠せない。
「第一、ドールの刀なんてオモチャだろ?斬れる訳が…」
「……そうでもねえみたいだぜ」
二人のやり取りに言葉を挟んだのは、ハク兄さんだった。
ハク兄さんはカウンターに手を伸ばすと、積み上げ展示してあるポスト型の貯金箱を手に取った。陶器製でそこそこ大きさがあるそれを、掌の上で二三度ポンポンと弾ませると。
「おらよ人形。斬ってみな」
いきなり、お人形に向かって投げつけた。
──次の瞬間。白い光が、あたし達の間をすり抜けるように一閃した。
あ、と声を発するために口を開く間すら無かった。
ゴト、と畳を打つくぐもった音を視線で追いかけると、貯金箱が真っ二つになった哀れな姿で足元に転がっていた。
いつの間に動いたのだろう。いつの間に抜いたのだろう。気付けば正座していた筈のお人形が片膝立ちで、左手で脇差を逆手に構えている。
あたし達が唖然としたままピクリとも動けずにいる中、ハク兄さんの低い声が止まった空気を静かに揺らした。
「…さっき弄繰り回した時に確認した。ただの夜伽人形にこんなもん持たせるかよ。どこの好事家か知らねぇが、人形に刀持たすなんざ悪趣味の極みだぜ」
セク以下略というド直球の単語を聞いて、さっきのやり取りの妙な気まずさの理由を確信した。
──でも、今はそれどころじゃない!
「ちょっとハク兄さん何てことすんのよ!その貯金箱、保険に新規契約してくれたお客様へのノベルティなのに!!」
「「「そっちかよ!!?」」」
思わず叫ぶと、三兄弟に一斉に突っ込まれた。
「い、いやいや、そっちも大事だけど……真剣!これ真剣なのかい!?…うーん、真剣だと専用の特別便になるから、だいぶ送料が嵩むことになるけど…着払いで引き受けちゃっていいのかな…」
「あと、コンポウはお客様の方でやっていただかないとだよね、クロ兄ちゃん!」
「いや、お前らもそうじゃねぇだろ。…何だこれ、俺だけノリ違くね?すげぇ恥ずかしいんだけど!?」
お人形はそんなボケとツッコミが入り混じる家族漫才を笑うでもなく呆れるでもなく、立膝に挟んだ鞘に脇差を片手で器用に納めると、相変わらずの無表情と平坦な口調でぼそりと言った。
「…俺は愛玩人形ではない。『サムライドール』だ」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
別れし夫婦の御定書(おさだめがき)
佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★
嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。
離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。
月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。
おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。
されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて——
※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる