悪役令息と悪役令嬢の兄と姉を守りたいので第四王子との恋愛フラグをへし折りまくります!

いずみ

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女神からの祝福の効果

 シフォン王子が貸してくれる服と共に僕の部屋に来た。
「やぁ、アル。俺の服で着れそうな物はあるかな?」
「……どんだけ持ってきているんですか?」
 僕はげんなりしながら、シフォン王子が選んで僕の部屋に持ってきた服の数々を見た。
 僕的には5着くらいから選べばいいのかと思っていたんだが、100着はあるんじゃないだろうかと、思う程の量の服が部屋の外の廊下まで続いていた。
「アルを着飾りたい婚約者の想いを受け取ってくれ」
「はぁ、ではこの服でお願いします」
「そんな質素な服でいいのか?」
「はい、着飾っても女性ではないのであんまり目立ちたくないので」
「そうか、では着替えを執事たちに頼もう」
 あ、そこはメイドじゃないのは気を使ってくれたんですね!
 男ですからね。男性に着替えを手伝って貰った方が楽だ!
 なんとか、服を着替えて僕の部屋のソファに座っているシフォン王子にある疑問を聞いてみたくなった。
「シフォン王子、質問を一ついいですか?」
「なんだ?」
「王族は女でも男でも婚約を神に願うと子を授かる事が出来る。まぁ、簡単に言うと女でも男でも王族は子を孕める体になるのだと聞いているのですが、本当ですか?」
 シフォン王子はニッコリと笑って僕を見てこたえてくれた。
「あぁ、その噂は本当だよ。俺達、王族は女でも男でも神様の祝福を受けている人間の中でも特別な人間だ。その血を絶やさないようにそう言う事が出来る体のつくりになっているんだ。けれど、今回の婚約は特別なものになってしまった」
「そうですね、女神様からお声をかけて頂きましたからね」
「そうなんだよな。まさか、女神様から祝福を受けるなんて予定外だ」
「はい、予定外すぎます」
「なぁ、アル?」
「なんでしょうか?」
「女神様から祝福を受けている俺達が婚約破棄なんて、出来ると思うか?」
「いや、祝福何て別に気にしなくても」
「お前は気にしなくても、周りの貴族や王族や他国からの見る目が違う。俺とアルを何がなんでも結婚させようとする。案ずるな、子は俺が作ってやる」
「いやいやいやいや、待ってください! 僕は結婚する気なんてさらさらないんですけど! 僕は姉様と兄様が幸せになればそれでいいんです! 貴方とのシフォン王子との婚約だってそのための作戦の一つにすぎません! それに、愛してもいないのに子供を作るのは子供がかわいそうです」
 僕がそう言い終わると、シフォン王子はソファから立ちあがり僕の目の前できて、真剣な顔で僕を見てくる。
「アルの意見は分かった。ならば、お前が周りの意見を変えていけ」
「え?」
「俺と結婚したくないんだろう?」
「そうですね」
「ならば、この国の貴族と王族、そして他国の人間の意見を変えていけ。そうしたら、俺との結婚がなくなるかもな?」
 そうか、周りの意見を変えるか。
「ありがとう、シフォン王子。僕、頑張ってみるよ!」











 そう言って、俺に笑いかけてくるアル。
 あぁ、可愛そうにな。
 俺との結婚はもう決まったも同然だ。
 周りの意見を変える?
女神様の言葉を変える?
 無理だな。
 女神様に背く勇気など人間は持ち合わせていない。
 報復が恐ろしいからだ。
 女神様は優しい声だったが、女神様だって感情はある。
 だから、俺達に祝福を授けた。
 この祝福を受け取らなかったら、この国は女神様の怒りをかうだろう。
 あぁ、アル。
 可哀そうな贄よ。
 どうか、俺の手の中で踊り続けておくれ。
 
 この国をより豊かにするためだったら、俺は女神様すら使うよ。

 だって、俺はこの国の………。

「あぁ、応援しているよ。アル」


 さぁ、アル。
 俺と一緒に踊り狂おう。
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