脚フェチ王子の溺愛 R18

彩葉ヨウ(いろはヨウ)

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お出かけ②

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私とグリニエル様は今、
街へ出て買い物をしているところだ。

ヴィサレンスでは様々な髪色の人が住んでおり、グリニエル様の髪色に疑問を抱くものはおらず、ヴィサレンスでは目立ってしまう私の髪色は、ジョルジュワーンで過ごすように、薄茶色に変えておいた。

そのため、私たちは特に目立つこともなく歩くことができている。

更に護衛にはイザベラと隊長が付いており、
イザベラは国内で知られているからともかく、隊長は目立つ髪色をしているからと言って、マントを羽織っていた。

そんな中、私とグリニエル様は
ジョルジュワーンにいるみんなにお土産を買うため、街中のある店にいた。


「エミリー。
あの猫にはこれが良いんじゃないか?」 



「そんな大きいの、持って帰るの大変です。ルキアは私と一緒に布団に入りますから、そんな大きいキャットハウスはいりません。」

「っ。なんだって!
あの猫…なんだってそんな贅沢を…。
エミリーと同じ家で過ごせるだけでも許せないというのに…。」


彼はルキアに大分嫉妬しているのが伺えるが、面倒だと思いつつも意外とそれは嬉しくもあった。


「ルキアにはスカーフを買います。
首輪でもいいのですが、前にあげた時嫌がりましたから…。」

私はバンダナを手に取り考える。
銀色の毛並みには何色が合うだろうか。


「…やはり青ですかね…?
それともピンク…。黄色もいいように思います…。」

「…青でいいんじゃないか?
水色の瞳をしていたから、似合うと思うよ。」


ルキアとあまり仲良くないが、しっかりと考えてくれる。そんな優しさに私は微笑んだ。


「どうした?」


「いえ…。やはりグレン様はお優しいです…。私が大切にしている人を大切にしてくださいますもの…。
それに、なんだか、いいなぁって思って…。」


「っ…。
そ、そうか。私も楽しいよ…」



私が微笑み、グリニエル様を見上げると、彼は自身の胸をグッと掴む。


「…グレン様?体調悪いですか?
隊長に声をかけて戻りましょうか…。」

私は護衛に付いている隊長とイザベラを探す。2人はどこにいるのだろうか。
そう思いながら探していると、グリニエル様の声が聞こえた。


「大丈夫だよ。エミリーがあまりにも可愛くて、ついドキッとしただけだから…。
それに、ケインもイザベラと2人で過ごしたいだろうから、もう少しブラブラしてやろう。」


「……あ、ええ。そうですね。」


隊長とイザベラは生き別れていたのだ。
その兄妹が再会することができたのだから、もう少し2人で過ごさせてあげたいという、そんな優しさに賛同した。



「そろそろお昼でも食べようか?
ここの近くのカフェにあるフルーツサンドイッチが美味しいとロレンザ殿に聞いてね。」


「え?カフェですか?」

正直、彼がカフェの席に座ることなど予想することができない。
カフェとは庶民の憩いの場。

そこに一国の王子が行くなど、聞いたこともない。どうしても食べたいというのなら、シェフを呼び寄せたりするものなのだ。

「嫌だったかい?ケインにも聞いて、レストランよりもカフェの方がエミリーは喜ぶと言っていたんだが…。」

なるほど。隊長の入れ知恵なら有り得なくもない。私は確かに紅茶やコーヒーが好きな為、カフェにはよく行くのだ。

「いえ…。私に合わせてくださったのですね。嬉しいです。」

「っ…。い、行こうか。」


私は彼のエスコートの手を取る。
しかしそれを下へと下げさせた。

「エミリー?」

「街ではこうやって繋ぐ方が自然かと思いますが、これではダメでしょうか…?」

「っ。この方が、より近くを歩けるから私は構わないよ。」


そう言われて気付く。
確かにエスコートを受ける時よりも少し近くを歩くことができる。
そう自覚すると、トクンと胸が一瞬忙しくなった。


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