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6 ジェラールサイド
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いつもスティーブと彼女と会う校門で彼女を待った。
彼女に会ったら昨日は言い過ぎたと謝ろうとしていた。
だが、いつもの時間になっても彼女は現れず、スティーブが1人できた。
スティーブからはアマリアが昨日は学園から帰って部屋に閉じこもり大好きなお菓子作りもしなかった。夕食の時間も気もそぞろでおかしかった。今日は武術の授業があるからいつもなら差し入れがあるはずなのにない。
しかも今朝は1人で先に登校している。朝一緒に来ないのは俺が原因ではないのか?と問い詰められた。
スティーブには昨日の彼女との事は言っていないし、言えない。シスコンのコイツなら彼女が傷ついたというだけで婚約を解消させられるだろうから。
彼女との婚約も俺の家からの申し込みだったが、彼女が嫌だと言えば断られていただろう。それほど彼女は家族から愛されている。
婚約を結んだと言う事は嫌われてはいなかったということだ。
スティーブと親友になって彼女と顔見知りになっていて本当に良かった。
だが、昨日の彼女の態度から嫌われたのではないか?と肩を落とす。
ふと、アマリアは学園に登校しているのなら教室にいるのだろうか。そう思い彼女の教室へ視線を向ける。
教室の窓からこちらを見ていたアマリアと一瞬目が合った。
だが、次の瞬間アマリアの背後にいるクリスが見えた。まるで肩を抱いているように見えた。アマリアは振り返り何か話しているようだが、俺には滅多に見せない笑顔を振りまいていた。
アマリアは俺の婚約者だ。誰にも譲りたくない。いや、譲らない。
俺はアマリアの元へ駆け出していた。
アマリアの教室へ行くとクリスとアマリアが向かい合い微笑みあっていた。
アマリアは俺に気づくと視線を合わすことなく挨拶をした。今までではありえないことだ。
彼女の気持ちが俺から離れクリスに向かっているのか?動揺を隠せないでいると
「ジェラール?朝から会えるなんてラッキーね。ちょうど話したいことがあったの。」
王女がガイナスを連れて登校して来た。
アマリアはこちらの邪魔にならないようにと思っているのかさっと俺から離れていく。
「おはようございます。王女、ガイナス。
今は始業までにあまり時間がないためお話はお昼休みにお聞きします。」
今は王女の話よりアマリアと話をしたいと思っている。だから無礼にならないように告げたが
「お昼休みは皆様いるでしょう?ジェラールだけに聞いて欲しいの。お願いよ。」
皆がいては話せない内容なのか?相手は王女だしお願いされたら断れない。仕方がない。
アマリアに昨日と今朝の事を話したかったが今は無理のようだ。アマリアには放課後会いに来た時に時間を取ってもらう事にしよう。
「わかりました。教室では話しにくいでしょうから場所を移しましょう。」
そう言って王女を教室から連れ出した。その際アマリアはこちらに背を向けていて表情もうかがい知れなかった。
アマリアに避けられているとわかったのは放課後アマリアの教室に行った時だった。
授業を終え、いつもより早くアマリアの教室に行ったがいつもならいたはずのアマリアは帰った後だった。
彼女に会ったら昨日は言い過ぎたと謝ろうとしていた。
だが、いつもの時間になっても彼女は現れず、スティーブが1人できた。
スティーブからはアマリアが昨日は学園から帰って部屋に閉じこもり大好きなお菓子作りもしなかった。夕食の時間も気もそぞろでおかしかった。今日は武術の授業があるからいつもなら差し入れがあるはずなのにない。
しかも今朝は1人で先に登校している。朝一緒に来ないのは俺が原因ではないのか?と問い詰められた。
スティーブには昨日の彼女との事は言っていないし、言えない。シスコンのコイツなら彼女が傷ついたというだけで婚約を解消させられるだろうから。
彼女との婚約も俺の家からの申し込みだったが、彼女が嫌だと言えば断られていただろう。それほど彼女は家族から愛されている。
婚約を結んだと言う事は嫌われてはいなかったということだ。
スティーブと親友になって彼女と顔見知りになっていて本当に良かった。
だが、昨日の彼女の態度から嫌われたのではないか?と肩を落とす。
ふと、アマリアは学園に登校しているのなら教室にいるのだろうか。そう思い彼女の教室へ視線を向ける。
教室の窓からこちらを見ていたアマリアと一瞬目が合った。
だが、次の瞬間アマリアの背後にいるクリスが見えた。まるで肩を抱いているように見えた。アマリアは振り返り何か話しているようだが、俺には滅多に見せない笑顔を振りまいていた。
アマリアは俺の婚約者だ。誰にも譲りたくない。いや、譲らない。
俺はアマリアの元へ駆け出していた。
アマリアの教室へ行くとクリスとアマリアが向かい合い微笑みあっていた。
アマリアは俺に気づくと視線を合わすことなく挨拶をした。今までではありえないことだ。
彼女の気持ちが俺から離れクリスに向かっているのか?動揺を隠せないでいると
「ジェラール?朝から会えるなんてラッキーね。ちょうど話したいことがあったの。」
王女がガイナスを連れて登校して来た。
アマリアはこちらの邪魔にならないようにと思っているのかさっと俺から離れていく。
「おはようございます。王女、ガイナス。
今は始業までにあまり時間がないためお話はお昼休みにお聞きします。」
今は王女の話よりアマリアと話をしたいと思っている。だから無礼にならないように告げたが
「お昼休みは皆様いるでしょう?ジェラールだけに聞いて欲しいの。お願いよ。」
皆がいては話せない内容なのか?相手は王女だしお願いされたら断れない。仕方がない。
アマリアに昨日と今朝の事を話したかったが今は無理のようだ。アマリアには放課後会いに来た時に時間を取ってもらう事にしよう。
「わかりました。教室では話しにくいでしょうから場所を移しましょう。」
そう言って王女を教室から連れ出した。その際アマリアはこちらに背を向けていて表情もうかがい知れなかった。
アマリアに避けられているとわかったのは放課後アマリアの教室に行った時だった。
授業を終え、いつもより早くアマリアの教室に行ったがいつもならいたはずのアマリアは帰った後だった。
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