6 / 12
6 もう少しだけ
しおりを挟む
部屋を出るとため息が出た。
変に思われなかったかしら?
急ぎ厨房へと向かい料理長に2人分のお弁当を指示し、私は何度か練習したデザートを作る。
デザートはオレンジゼリーだ。オレンジを絞りゼリー液と混ぜて容器に入れるだけ。後は料理長に任せた。これでは料理とまで言えないかもしれないが手作りの物を食べてほしかった。
それが終わると動きやすい服に着替える。
彼が彼女とやり直すまで後何日あるのだろうか?もう少しだけ彼との思い出をください。
行き先は侯爵家の敷地内なので護衛も連れず荷物は全てフェルマン様が持ってくれたので2人で行った。
裏山の奥の少し開けた場所にシートを広げて座る。
急いで作ってもらったお弁当を食べ、私が作ったオレンジゼリーを出した。
フェルマン様は驚きながらもおいしいと食べてくださった。
その後は2人で何気ない会話をしながらゆっくり過ごした。お疲れのフェルマン様はシートに横になるとそのうちうとうとし始めてお昼寝してしまった。
私は誰にはばかることなくフェルマン様の寝顔を堪能した。
しばらくして起きたフェルマン様はとても恐縮して謝っておられたが、私的にはとても充実して楽しい思い出ができた。
ああ、もうこれでいつ婚約解消されてもこの思い出だけで過ごしていける。
そう思うけれど、裏腹に婚約解消などせずこのままこんな風にゆったりと穏やかに一緒に暮らせたらと思う醜い自分もいる。
これはフェルマン様の犠牲の上で成り立っているというのに……。
「俺だけ堪能してしまったようで申し訳ないが、少し日が傾いてきたから、そろそろ帰りますか?周りが心配するでしょうから。」
「フェルマン様はお疲れでしたのね。ゆっくりできて良かったですわ。私もフェルマン様の寝顔を堪能できました。うふふっ。ピクニック楽しかったです。私の作ったゼリーも喜んでいただけたみたいですし。付き合ってくださってありがとうございます。」
フェルマン様は寝顔を見られていたと聞いて少し顔を赤らめていたが、次の約束をしてくれた。
「今度は完璧にエスコートしますから、観劇に行きましょう。」
貴方と出かけれるならどこでも嬉しいわ。
「はい。喜んで。」
変に思われなかったかしら?
急ぎ厨房へと向かい料理長に2人分のお弁当を指示し、私は何度か練習したデザートを作る。
デザートはオレンジゼリーだ。オレンジを絞りゼリー液と混ぜて容器に入れるだけ。後は料理長に任せた。これでは料理とまで言えないかもしれないが手作りの物を食べてほしかった。
それが終わると動きやすい服に着替える。
彼が彼女とやり直すまで後何日あるのだろうか?もう少しだけ彼との思い出をください。
行き先は侯爵家の敷地内なので護衛も連れず荷物は全てフェルマン様が持ってくれたので2人で行った。
裏山の奥の少し開けた場所にシートを広げて座る。
急いで作ってもらったお弁当を食べ、私が作ったオレンジゼリーを出した。
フェルマン様は驚きながらもおいしいと食べてくださった。
その後は2人で何気ない会話をしながらゆっくり過ごした。お疲れのフェルマン様はシートに横になるとそのうちうとうとし始めてお昼寝してしまった。
私は誰にはばかることなくフェルマン様の寝顔を堪能した。
しばらくして起きたフェルマン様はとても恐縮して謝っておられたが、私的にはとても充実して楽しい思い出ができた。
ああ、もうこれでいつ婚約解消されてもこの思い出だけで過ごしていける。
そう思うけれど、裏腹に婚約解消などせずこのままこんな風にゆったりと穏やかに一緒に暮らせたらと思う醜い自分もいる。
これはフェルマン様の犠牲の上で成り立っているというのに……。
「俺だけ堪能してしまったようで申し訳ないが、少し日が傾いてきたから、そろそろ帰りますか?周りが心配するでしょうから。」
「フェルマン様はお疲れでしたのね。ゆっくりできて良かったですわ。私もフェルマン様の寝顔を堪能できました。うふふっ。ピクニック楽しかったです。私の作ったゼリーも喜んでいただけたみたいですし。付き合ってくださってありがとうございます。」
フェルマン様は寝顔を見られていたと聞いて少し顔を赤らめていたが、次の約束をしてくれた。
「今度は完璧にエスコートしますから、観劇に行きましょう。」
貴方と出かけれるならどこでも嬉しいわ。
「はい。喜んで。」
1,976
あなたにおすすめの小説
愛してしまって、ごめんなさい
oro
恋愛
「貴様とは白い結婚を貫く。必要が無い限り、私の前に姿を現すな。」
初夜に言われたその言葉を、私は忠実に守っていました。
けれど私は赦されない人間です。
最期に貴方の視界に写ってしまうなんて。
※全9話。
毎朝7時に更新致します。
【完結】婚約者に忘れられていた私
稲垣桜
恋愛
「やっぱり帰ってきてた」
「そのようだね。あれが問題の彼女?アシュリーの方が綺麗なのにな」
私は夜会の会場で、間違うことなく自身の婚約者が、栗毛の令嬢を愛しそうな瞳で見つめながら腰を抱き寄せて、それはそれは親しそうに見つめ合ってダンスをする姿を視線の先にとらえていた。
エスコートを申し出てくれた令息は私の横に立って、そんな冗談を口にしながら二人に視線を向けていた。
ここはベイモント侯爵家の夜会の会場。
私はとある方から国境の騎士団に所属している婚約者が『もう二か月前に帰ってきてる』という話を聞いて、ちょっとは驚いたけど「やっぱりか」と思った。
あれだけ出し続けた手紙の返事がないんだもん。そう思っても仕方ないよでしょ?
まあ、帰ってきているのはいいけど、女も一緒?
誰?
あれ?
せめて婚約者の私に『もうすぐ戻れる』とか、『もう帰ってきた』の一言ぐらいあってもいいんじゃない?
もうあなたなんてポイよポイッ。
※ゆる~い設定です。
※ご都合主義です。そんなものかと思ってください。
※視点が一話一話変わる場面もあります。
大好きな恋人が、いつも幼馴染を優先します
山科ひさき
恋愛
騎士のロバートに一目惚れをしたオリビアは、積極的なアプローチを繰り返して恋人の座を勝ち取ることに成功した。しかし、彼はいつもオリビアよりも幼馴染を優先し、二人きりのデートもままならない。そんなある日、彼からの提案でオリビアの誕生日にデートをすることになり、心を浮き立たせるが……。
私ってわがまま傲慢令嬢なんですか?
山科ひさき
恋愛
政略的に結ばれた婚約とはいえ、婚約者のアランとはそれなりにうまくやれていると思っていた。けれどある日、メアリはアランが自分のことを「わがままで傲慢」だと友人に話している場面に居合わせてしまう。話を聞いていると、なぜかアランはこの婚約がメアリのわがままで結ばれたものだと誤解しているようで……。
【完結】貴方の傍に幸せがないのなら
なか
恋愛
「みすぼらしいな……」
戦地に向かった騎士でもある夫––ルーベル。
彼の帰りを待ち続けた私––ナディアだが、帰還した彼が発した言葉はその一言だった。
彼を支えるために、寝る間も惜しんで働き続けた三年。
望むままに支援金を送って、自らの生活さえ切り崩してでも支えてきたのは……また彼に会うためだったのに。
なのに、なのに貴方は……私を遠ざけるだけではなく。
妻帯者でありながら、この王国の姫と逢瀬を交わし、彼女を愛していた。
そこにはもう、私の居場所はない。
なら、それならば。
貴方の傍に幸せがないのなら、私の選択はただ一つだ。
◇◇◇◇◇◇
設定ゆるめです。
よろしければ、読んでくださると嬉しいです。
もう演じなくて結構です
梨丸
恋愛
侯爵令嬢セリーヌは最愛の婚約者が自分のことを愛していないことに気づく。
愛しの婚約者様、もう婚約者を演じなくて結構です。
11/5HOTランキング入りしました。ありがとうございます。
感想などいただけると、嬉しいです。
11/14 完結いたしました。
11/16 完結小説ランキング総合8位、恋愛部門4位ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる