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5 変わらない婚約者
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ルーリラはただ立ち尽くしていた。
「ルーリラ?」
アイリスの心配そうな声にハッとして大丈夫だと答えた。アイリスはルーリラを抱きしめてきた。
「大丈夫だなんて…。泣いてるのに無理しないで。」
ルーリラは泣いている自覚はなかったが、涙が勝手に流れていたのだ。
それから暫く何も言わずそのまま2人でいた。
やっと泣き止んだルーリラを見てアイリスが聞いた。
「ねえルーリラ、このまま彼と結婚して貴女幸せ?」
彼は責任感だけで婚約したのだ。彼の心の中には未だに幼なじみの元恋人がいるのだ。
その元恋人が傷つき帰ってくるのに自分には不本意な婚約者がいるために慰めることもやり直すこともできない。
責任があるからと婚約解消などせず結婚し、元恋人への恋心は封印して、その後はきっと表面上だけの生活が待っているだろう。
アイリスは自分の事のように怒ってくれた。
涙で化粧が落ちたので控室に行き化粧を直したが、目が赤いのはどうにもならず、そのまま帰る事にした。
翌日フェルマン様が訪ねてこられた。
元恋人の話を聞いたフェルマン様から婚約解消されるのではないかとビクビクしてしまった。
パーティで戻ったら君がいなかった。何かあったのかと聞かれたので、昨晩はアイリスと話をしながらシャンパンを飲みすぎて酔っぱらっい酔いをさましていた。醜態を晒したくないから1人で帰ったという事にした。
「心配したよ。君がいないのに俺1人でいても仕方ないから俺もあの後すぐに帰ったよ。」
そう厳しい表情で言われた。
そうね。仕方なく結んだ婚約者とパーティに出ているのに勝手に帰られたら怒りもするわね。
しかも愛しの幼なじみが彼の元に戻れる話を聞いたのに、自分から婚約解消できないんだから。
『最悪だ』まさに貴方のその一言に尽きるわね。
ああ、卑屈になりすぎてる。ダメだダメだ。
こんな自分は大嫌いだ。
フェルマン様を好きになっているから悲しいけれど、自分のため、彼のために婚約を解消しよう。
フェルマン様はこの婚約が解消できたら彼女とヨリを戻するだろう。一時期自分を縛っていた婚約者として嫌な思い出ではなくせめて笑顔の私を覚えていて欲しいから、笑顔を心がけて素直に謝る。
フェルマン様は取り繕うように「今日は仕事も休みだし、体調が悪くなければどこか出かけないか?」そう言ってくださった。
「嬉しいわ。そうだ、ピクニックに行きたい。」
彼には子供っぽく付き合いきれないのだろうか?
「お弁当を持っていってそこで食べましょう。」
お揃いの物を持つ。自分の作った物を食べてもらう。街中をお忍びでデートする。
それらは恋人ができたらしたかった事だ。
フェルマン様には不本意かもしれないが、お揃いの物は婚約の印のピアス。
そして今からお弁当を持ってピクニック。フェルマン様に待っていてもらう間に以前から練習していたデザートを作って持っていこう。
お忍びのデートは行きたいと私が言えば優しいフェルマン様のことだから付き合ってくださるだろうが元恋人の事が気がかりできっと楽しい思い出にはならないだろう。
フェルマン様と婚約解消したら私にとって今後まともな結婚などないだろう。もうすぐ解放してあげるから今だけ幸せな夢を見させてほしい。
「ルーリラ?」
アイリスの心配そうな声にハッとして大丈夫だと答えた。アイリスはルーリラを抱きしめてきた。
「大丈夫だなんて…。泣いてるのに無理しないで。」
ルーリラは泣いている自覚はなかったが、涙が勝手に流れていたのだ。
それから暫く何も言わずそのまま2人でいた。
やっと泣き止んだルーリラを見てアイリスが聞いた。
「ねえルーリラ、このまま彼と結婚して貴女幸せ?」
彼は責任感だけで婚約したのだ。彼の心の中には未だに幼なじみの元恋人がいるのだ。
その元恋人が傷つき帰ってくるのに自分には不本意な婚約者がいるために慰めることもやり直すこともできない。
責任があるからと婚約解消などせず結婚し、元恋人への恋心は封印して、その後はきっと表面上だけの生活が待っているだろう。
アイリスは自分の事のように怒ってくれた。
涙で化粧が落ちたので控室に行き化粧を直したが、目が赤いのはどうにもならず、そのまま帰る事にした。
翌日フェルマン様が訪ねてこられた。
元恋人の話を聞いたフェルマン様から婚約解消されるのではないかとビクビクしてしまった。
パーティで戻ったら君がいなかった。何かあったのかと聞かれたので、昨晩はアイリスと話をしながらシャンパンを飲みすぎて酔っぱらっい酔いをさましていた。醜態を晒したくないから1人で帰ったという事にした。
「心配したよ。君がいないのに俺1人でいても仕方ないから俺もあの後すぐに帰ったよ。」
そう厳しい表情で言われた。
そうね。仕方なく結んだ婚約者とパーティに出ているのに勝手に帰られたら怒りもするわね。
しかも愛しの幼なじみが彼の元に戻れる話を聞いたのに、自分から婚約解消できないんだから。
『最悪だ』まさに貴方のその一言に尽きるわね。
ああ、卑屈になりすぎてる。ダメだダメだ。
こんな自分は大嫌いだ。
フェルマン様を好きになっているから悲しいけれど、自分のため、彼のために婚約を解消しよう。
フェルマン様はこの婚約が解消できたら彼女とヨリを戻するだろう。一時期自分を縛っていた婚約者として嫌な思い出ではなくせめて笑顔の私を覚えていて欲しいから、笑顔を心がけて素直に謝る。
フェルマン様は取り繕うように「今日は仕事も休みだし、体調が悪くなければどこか出かけないか?」そう言ってくださった。
「嬉しいわ。そうだ、ピクニックに行きたい。」
彼には子供っぽく付き合いきれないのだろうか?
「お弁当を持っていってそこで食べましょう。」
お揃いの物を持つ。自分の作った物を食べてもらう。街中をお忍びでデートする。
それらは恋人ができたらしたかった事だ。
フェルマン様には不本意かもしれないが、お揃いの物は婚約の印のピアス。
そして今からお弁当を持ってピクニック。フェルマン様に待っていてもらう間に以前から練習していたデザートを作って持っていこう。
お忍びのデートは行きたいと私が言えば優しいフェルマン様のことだから付き合ってくださるだろうが元恋人の事が気がかりできっと楽しい思い出にはならないだろう。
フェルマン様と婚約解消したら私にとって今後まともな結婚などないだろう。もうすぐ解放してあげるから今だけ幸せな夢を見させてほしい。
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