異世界に来たんだから自分の欲望に忠実に生きる!

修ですが

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28話 襲撃の顛末

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 お互いの自己紹介も済んだ処で俺は色々と質問をした。

 「マチルダさん、教えて欲しい事が色々と有ります。」

 「はい、私に解る事なら。」

 先ず聞いたのは気付いたら森の中にいた事。

 「田村さんは『迷い人』なんですか?」

 迷い人とは大陸全土で年間に何人かこの世界とは違う世界から迷い込む人が居るという事だった。
 迷い人は皆特別な力を持っているらしいと説明を受けた。

 「自分では解らないです。」

 俺と同じような人達が居るという情報は収穫だ。
 出来れば同じ日本人で同じ時代を生きてきた人達で有れば嬉しいが。
 同じ日本人でも明治や大正時代では話しは全く合わないだろう。
 少なくとも昭和以降の人達で有りますように願う。
 「特別な力とはどんな力なのか聞いた事は有りますか?」

 マチルダが聞いた話によれば独りで千を越える軍隊と戦えたり初級魔法で山を吹き飛ばしたと聞いたそうだ。

 「マチルダさんは聞いただけではなく実際に見た事は有りますか?」

 マチルダは噂としてでしか聞いた事はないと言う。ただ、聞く話しは大体同じらしい。
 
 千の軍隊とねぇ、山を吹き飛ばしたと。半端ないチートの持ち主だな。

 「容姿については聞いてますか?」

 髪は黒や金髪の他に緑や赤も居るらしい。
 染めてるのかな?定期的に。日本人なら地毛は黒だよね。ハーフとかか。
 赤毛の地毛の人っているの?俺は見た事ない、緑は染めてないなら異星人確定ですね。知的生命体って奴だ。
 マチルダも見た事はないらしいのでこれ以上の情報も出ないだろうと次の質問をした。
 「見た事もない程巨大な生物を見たんだけど凶悪な顔をしてた。よく見かける生物か?滅多に居ない物なのかな?」

 「巨大生物ですか?」

 マチルダは解らないと言う。
 俺は10人以上で炎の魔法で倒した事も伝えた。
 
 「あ~あ!あれはですね。」
 「まだ子供なんですよ。」

 「あれで子供!」

 あのサイズで子供とは驚いた。マチルダの話に依ればここから何カ月か北に行くとあの怪物達の楽園があるらしい。
 らしいとは誰も楽園の中を調べに行き帰って来た者が居ないからだそうだ。
 どれだけの個体が居るとかどんな怪物達が居るかは解らない。

 「マチルダさんはあそこに居たんだよね?」

 「はい、私は回復を担当してました。」

 修道女っぽい服装だから回復なんだ。攻撃魔法じゃないのには少しガッカリ。

 「子供でもあれだけの大きさなので何回かに分けて素材を町に運ぶはずだったんです。」

 「ゴブリンの襲撃に遭ったんだよね。」

 俺は見てたんだから聞くまでないんだけど一応聞いてみた。

 「いえ、違います。」

 この娘は何を言っている?
 俺は見てたんだから。

 「ゴブリンの襲撃は後です。」

 「最初奇襲をかけてきたのはあの山賊達なんです。」

 続きを聞きたい俺は先を促す。

 私達は同じ冒険者グループのメンバーで私は最近同グループに入団したばかりだと言いあの時は子供とはいえあのサイズなので何回かに分けて素材を町に運ぶ手筈になっていたと話し始める。
 先ずは日持ちのしない血と肉と内臓の素材を町に運ぶ事になったと。

 彼女と同時期にメンバーに入った者が先導をして私達は荷物車を皆で押しながら進んだ。
 先導者の進むスピードが速すぎて本隊と距離が出来き、先導者に進む速さを落とす用に伝令を送った直後に背後から山賊達の奇襲が始まったと淡々とした口調が激しくなっていた。

 「奇襲?待ち伏せですか?」

 「だと思います。」

 待ち伏せをされ弓矢に依る攻撃だったと話し始めた。最初の攻撃で戦闘を担当する者達が狙われ負傷したり動けない程の重症を負ったと。

 「私は回復を担当する者として重症者から治療に当たりました。」

 治療に当たりましたと声が小さくなり俯き涙を浮かべ嗚咽が漏れた。

 俺はまた両手でマチルダの手を取り優しく包みそして囁いた。

 「辛い事を思い出させたな。」と胸ポケットに入れてあるハンカチを彼女に渡す。

 「あ…いえ、つ、続けます。」

 手渡したハンカチで涙を拭き話しを再開する。
 戦闘を主導する者達が狙われた事で混乱し隊列が乱れた乱戦になった。
 もう駄目だと思った時にゴブリン達が現れ混乱に拍車が掛かる。冒険者も山賊達も平等に襲われ血の臭いが充満した。仲間の一人から逃げろと背中を押され逃げ出した事を話し出す。

 「川辺で倒れてたのは?」

 「それは覚えていません。」

 マチルダは必死に逃げた事を話すが途中からは覚えてないと言う。

 「じゃあ、なんで俺から逃げたの?」

 「山賊の仲間だと…すいません。」

 だからお金を持ち出したと話す。街に戻り応援を呼ぶ為にはお金が必要だと。
 川沿いに下流を歩けば街まで辿り着けると、また涙をながす。

 「躰がベトベトして気持ち悪かったので暗くなるのを待ち水浴びを…」

 マチルダは羞恥心の為に明るい中素肌を晒す事に抵抗があったから日が落ちてから躰を洗ったと言う。

 あ~、それは俺が悪い。俺が胸を中心に揉んで舐め回したから。
 気持ち悪い原因は俺の涎だね。

 「焚き火の明かりで見付かってしまいました。」

 マチルダはまた下を向く。

 俺は両手でマチルダの手を包み言った。

 「そこから先は言わなくていい。」

 マチルダは仲間の冒険者グループの人達は本当の兄弟や家族のようだったと。
 とても親切に接して貰えたと話す。

 俺は違うだろうなと思う。

 整った顔立ち主張する胸と若い年齢。
 どれか一つでも有れば男が優しく接する理由になる。
 マチルダはそれを善意からの行動だと感じているようだが。

 否だと言いたい。

 打算があるから優しくなれる。
 自分の思惑を隠すた為の行いだとは思わないのかな?
 生まれや育ちも関係してそうだな。

 俺はブツブツ呟いていた。

 「田村さん…どうしました?」

 俺はマチルダの目を見て言った。

 「これからどうしたい?」

 マチルダは…
 

 



 

 

 

 
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