ネットの怪物

カフカ

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出会い。変わる日常。

イリルとの出会い。

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  「やぁ。君が柊木緋色くんだね。突然で申し訳ないが、あの事件を調査するのは良いが、これ以上自分一人で調査すると、いつか死ぬよ。」

  突然目の前に現れた少女に突然こんな事を言われ、脳の処理が追いつかず僕はただ突っ立ってるだけだった。

  「どういう事だ。」

  なんとか理解の追いつかない中言葉を発する事ができた。

  「どうもこうも無い。ただ言ったままの事だ。」

  「それが分からないから聞いてるんだ。」

  気持ちが不安定になっているのか少し声を荒らげてしまった。普段から会話慣れしていないせいもあるのかもしれない。

  「君を怒らせてしまったのは申し訳ない。まだ気持ちの整理が追いついてないのだろう?別に君に何か危害を加えようとはしていない事だけ理解をしてくれ。」

  「そうか。でも聞きたい事がある。何故ここまで登ってこれたのか。僕が死ぬとはどういう……」

  「順を追って説明するからそう焦らないでくれ。私の言ったことのまんまだったのだが、あまりに抽象的過ぎたな。
まずは、何故ここまで登ってこれたのか。か。この靴を見てくれ。」

  僕は少女が履いている靴を見た。そこには青白い翼のようなものが側面に描かれていた。

  「この靴はな、特殊な素材でできていて、ここに翼が描かれているだろう?この翼のおかげで私は飛ぶことが出来る。」

「飛んでいる間は人に見つかったりしないのか?」

「いい質問だ。この靴を使って飛んでいる間は、人に感知されにくくなる。だからそう易々と見つかったりしないよ。」

  「そ、そうなんだ。」

  物理的にどうなのと思ったがこの際どうでもいいやってなった。まだ聞きたいとこが山積みだったからだ。

  「ところで、僕が死ぬとはどういうことなんだ?」

  この質問をすると、相手は何か困っているような表情を見せた。何か言いたいことはあるのだろうが、言うのを躊躇っているような。数十秒の沈黙の後、少女は口を開いた。

  「君は、幽霊などを信じるクチかい?」

  「信じているわけないだろう。あんなのは現実での不可解なことにリアリティを付けるための妄想でしかないをだいたいそういうの信じる人ってのは噂とか鵜呑みにするタイプの人達ばかりだし、そういう人達は嫌いなんだよ。」

  「そうだろうなとは思っていたよ。でもな本当に幽霊というか、怪物は存在するんだよ。」
  
  「さっきから幽霊とかは信じないと言っているだろう。無理だよ、何回もこんな事を言っても。」

  「そうか、でもいずれ分かるよ。怪物は存在するんだって。そして君は命の危険に晒されているんだってことを。私はあなたを守るためにここに来た。」

  口が重かったにしてはなんとも幼稚な質問だったな。身長に見合ってるというか。僕は少し拍子抜けしてしまった。

  まぁ、靴の事を認めてこっちを認めないのは何か自分でも矛盾してるなとは思うが……。何か逃避したいものがあったのかもしれない。

  「あと、最後に聞きたい事がある。なんで僕の名前を知ってたんだ?」

  「それはだな。ネットって案外危険って事を知っているかい?」

  「何度か授業とかでネットは危険だと教わった事はあります。」

  「そう。本当にネットは危険でいっぱいなんだ。表面では安全に見えても裏側はガバガバだったりね。その裏側のせいで君の調べていた事とか君の情報は筒抜けなんだ。」

  「怖っ、、、」

  思わずそう発してしまった。もしかしたら詐欺グループの誰かにももう情報が盗み取られてるのかもしれないな。

  「もしかしたら例の怪物にも情報が回ってるかもしれないな。」

  「もうその話はやめにしましょう。」

  「ごめん。怒らせるつもりは無かったんだ。あと、私はイリル。見たまんま少女だ。よろしく。」
    
  「僕の名前は柊木緋色。もう僕の事はそっちに流れてるよね。だからそういう事で。」

  軽く自己紹介まで終え、イリルは僕を守ると言っていたがなんだかんだで何事も無く平和に終わりそうだ。

  そう思った矢先だった。

  「危ない。」とイリルは突然叫んだ。

  「え?」僕はそう答えるしか無く、次の瞬間部屋の横に飛ばされていた。
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