30 / 54
四章:大人になったラスと真実を知った私
30
しおりを挟む
ベネッサさんを引っ張りながら早足で外に出る。
ラスは敷地の端で、蹲っていた。
息を呑んだ瞬間、ラスの身体が眩い光に包まれてぐにゃり、と歪む。
その光はまるで白い炎のように、ラスを炙った。
華奢な身体が炎の中で見悶えする。
「ラス……! ラス!!」
喉の奥から悲鳴が漏れた。
泣きそうになった私を、ベネッサさんがしっかり抱き寄せる。
「大丈夫よ、ミカ。苦しいのは、最初の変身だけだから。二回目からは自分の意志で、好きなように鳥にも人型にも変われるようになるの。ラスが大人になるのを、ここで見守ってあげて」
そうなんだろう、きっと大丈夫なんだろう。
それでも苦しむラスを見ているのは、身を切られるように辛かった。
一秒が一時間にも感じられる。
光が弱まり始めるのと同時に、ラスの姿もぼんやり薄れる。大きな影が彼を覆うように生まれた。
白い炎がすっかり消えた後、そこにいたのは一羽の大きな鳥だった。
巨大な鷲のようなその生き物は、キョトキョト、と辺りを見回したあと、私に目を留める。
「キュイ……」
鳥は小さく鳴いて、その場で数回足踏みした。
「ラス……?」
私は引き寄せられるように歩き出していた。
ベネッサさんはもう止めない。
鳥はじっと佇んだまま、私を見つめている。
傍までいってゆっくりと手を伸ばすと、巨大鳥はそっと首を下げて頭を差し出す。
撫でて、とせがむようなその仕草が何とも愛らしい。
森で初めてダンさん達を見た時は、恐怖しか感じなかったというのに、今は全く別の感情が湧いてくる。
なんて立派で美しい生き物なんだろう。
雄々しい翼、鋭い嘴、そして青く澄んだつぶらな瞳。
目前の鳥の全てに、感嘆を覚える。
背伸びをして首のあたりを撫でてやると、巨大鳥はくすぐったさそうに身じろぎした。
「ラス、なんだね」
「キュイ」
甘えたような甲高い鳴き声が、すぐに返ってくる。
「……大きくなったねぇ」
一体どういう仕組みなのかと心底不思議になる。
チェインやダンさんはまだ分かる。人間の時も立派な体格をしているし。だがラスは、ついさっきまで私の肩くらいの背しかなかった。
それが鳥型を取った今は、両手を広げて二周くらい回らないと測れない大きさだ。
「ミカ。離れて、ちょっと飛ばせてあげて。うずうずしてるみたいだから」
見つめ合っている私たちに、ベネッサさんの声がかかる。
私は慌てて後退り、ラスから距離を取った。ラスは、キュイ、と淋しそうな鳴き声を上げる。
「ミカを連れて飛ぶのは、また今度ね。さあ、行って。自由を味わってきて!」
ベネッサさんの言葉を合図に、ラスが何度か大きな翼をその場ではためかせる。
その拍子に突風が巻き上がり、よろけそうになった。
ベネッサさんが、私を引き留めた理由がようやく分かる。
巨大鳥に変身したてのラスが、意図せず私を傷つけるのではないかと心配してくれたんだ。
ぶわりと一際大きな風が巻き起こり、ラスが空に舞い上がる。
彼は家の上空で、くるりくるり、と旋回した後、ぐんとスピードを上げて遠ざかっていった。
「はぁ~。これで私も子育て終了だわ」
ベネッサさんが晴れ晴れとした顔で、うーん、と伸びをする。
「お疲れ様でした!」
「ありがとう、ミカ」
顔を見合わせて微笑み、その場を後にする。
もっと寂しいかと思っていたが、あんまり驚いたせいか、感傷は吹き飛んでいた。
その後、2人で干していた洗濯物を取り込み、各自の部屋のベッドを整えたり夕食の準備をしたり、と忙しく動き回っているうちに陽が傾いてくる。
ラスより早く、ダンさんが森から戻ってくる。
「どれ、あいつの帰りをみんなで迎えてやろうか!」
ダンさんも息子の成人が嬉しいのだろう、上機嫌だ。
私たちは家の前に並んで立ち、空を眺めてラスの帰りを待った。
やがて一羽の巨大鳥が、上空に見えてくる。
ラスだ!
ダンさんともチェインとも違う。具体的にどう違うか説明するのは難しいが、私には特別輝いて見える。
ラスは急降下し、家から離れた空き地に見事に着地を決めた。
「なかなか立派な姿じゃないか」
ダンさんの言葉に嬉しくなった。
早く人型に戻って欲しい。
「凄かったね!」って沢山褒めたいし、初めての飛行がどうだったか教えて欲しい。
ラスが人間に戻る時は、特に何も起こらなかった。
ぐにゃりと姿が歪んだと思ったら、あっと言う間に巨大鳥が縮んでいく。
同じ場所にふわりと姿を現した青年に、私はぽっかり口を開けた。
ラスが巨大鳥に変わった時以上の衝撃に打たれ、呆然としてしまう。
「ミカ……!」
ラスらしき青年は、精悍な顔に満面の笑みを浮かべ、私に駆け寄ろうとした。
「や、やだ、来ないで!!!!」
私は両目を塞ぎ、その場にしゃがみ込んだ。
青年は半裸だった。
びりびりに破れたシャツがかろうじて腰に引っかかっていたお陰で、全裸ではなかったが、元の世界なら即通報されている。
「え、なんで……?」
低く艶やかな声が、戸惑いを滲ませる。
ああ、声まで違う。
背もすごく伸びてた。
丸い頬がそがれて、シャープな輪郭になっていた。
美女になるんじゃないかと思っていたけど、違った。
ラスは、一瞬見ただけの私が尻込みしてしまうほどの美青年になっていた。
中身は同じだと分かっているのに、どうしようもなく動揺してしまう。
「ごめんね、ミカ。服を準備しておくの、忘れてたわ! ラスもごめん、そのままそこに居て!」
ベネッサさんが慌てた様子で家に戻っていく。
ようやく自分の恰好に気づいたのか、ラスはそれ以上近づいてこようとしない。
私は両目を押さえてしゃがんだまま、ベネッサさんが戻ってくるのを待った。
「――着替えたよ、ミカ。近くに行っていい?」
「うん……ごめんね、びっくりして」
私は何とか気持ちを立て直し、ゆっくり立ち上がる。
それからそっと声の方を見た。
引き締まった長身の青年が私に歩み寄り、目に毒なほど魅力的な笑みを浮かべる。
「いや、俺もうっかりしてた。驚かせてごめんな」
形のいい唇が動き、甘い低音を響かせた。
切れ長の美しい瞳は、まっすぐ私を映している。
いや、ごめん、誰……!?
私は一年ぶりに意識を飛ばし、そのまま後ろに倒れ込んだ。
◇◇◇
「――訳わかんねえ。鳥型に変わった時は、そりゃちょっとは驚いてたけど、すごく嬉しそうな顔してたんだぜ? なのに人型に戻ったら、俺の顔見るなりぶっ倒れるって、どういうことなんだよ」
拗ねた低音に、ふっと意識が浮上する。
はっきり言って、すごく好みの声だ。
「君の見た目が随分変わったから、きっとびっくりしたんだよ。ただびとはサリム人と同じで、成人したからといっていきなり急に体が成長したりしないんだ。ミカも知識としては知ってるはずなんだけどね」
苦笑を含んだその声は、ユーグさんのものだった。
ぼんやりした頭をハッキリさせようと、瞼を押し開ける。
「ユーグ、さん? ……ここ、私の部屋?」
馴染んだマットの感触を背中に感じながら目を開けると、心配そうに眉をひそめた美青年が私の顔を覗き込んでくる。
「大丈夫か? ミカ」
彼の隣から、ひょいとユーグさんも顔を見せた。
「大変だったみたいだね。起きられそう?」
これはユーグさん。うん、知ってる。私の恩人の魔法使い。
「急に倒れたからびっくりしたぞ。あまり心配させるなよ、ミカ」
「あの、……ほんとにラス、なの?」
信じられない気持ちで確認する。
ユーグさんは噴き出し、くつくつ笑った。
「現実逃避しても無駄だよ、ミカ。そのうちラスに怒られるぞ?」
「うう……だって、これで十六とか、ええ~……」
上体を起こし、改めてラスと向き合ってみたが、何度見ても22、23歳辺りにしか見えない。
目鼻立ちのパーツを個別に見れば、確かにラスの面影があるんだけどね。
全体の印象が違い過ぎる。
「嫌なの? ミカ、大人になった俺は嫌い?」
切れ長の瞳が悲しそうに伏せられる。
「あ、ごめん! 違うの、嫌いじゃないよ!」
私は急いで否定した。
「ほんと驚いただけなの。こんなに変わるとは思ってなくて……」
「そっか。よかった」
ラスはホッと息を吐き、私の前に膝をつく。
それから、ぎゅ、と抱き締めてきた。
広い胸にすっぽりと包まれる。
「うわあああああ!!」
し、刺激が強すぎる!!
私は反射的に叫んでしまい、再びラスを落ち込ませた。
ラスは敷地の端で、蹲っていた。
息を呑んだ瞬間、ラスの身体が眩い光に包まれてぐにゃり、と歪む。
その光はまるで白い炎のように、ラスを炙った。
華奢な身体が炎の中で見悶えする。
「ラス……! ラス!!」
喉の奥から悲鳴が漏れた。
泣きそうになった私を、ベネッサさんがしっかり抱き寄せる。
「大丈夫よ、ミカ。苦しいのは、最初の変身だけだから。二回目からは自分の意志で、好きなように鳥にも人型にも変われるようになるの。ラスが大人になるのを、ここで見守ってあげて」
そうなんだろう、きっと大丈夫なんだろう。
それでも苦しむラスを見ているのは、身を切られるように辛かった。
一秒が一時間にも感じられる。
光が弱まり始めるのと同時に、ラスの姿もぼんやり薄れる。大きな影が彼を覆うように生まれた。
白い炎がすっかり消えた後、そこにいたのは一羽の大きな鳥だった。
巨大な鷲のようなその生き物は、キョトキョト、と辺りを見回したあと、私に目を留める。
「キュイ……」
鳥は小さく鳴いて、その場で数回足踏みした。
「ラス……?」
私は引き寄せられるように歩き出していた。
ベネッサさんはもう止めない。
鳥はじっと佇んだまま、私を見つめている。
傍までいってゆっくりと手を伸ばすと、巨大鳥はそっと首を下げて頭を差し出す。
撫でて、とせがむようなその仕草が何とも愛らしい。
森で初めてダンさん達を見た時は、恐怖しか感じなかったというのに、今は全く別の感情が湧いてくる。
なんて立派で美しい生き物なんだろう。
雄々しい翼、鋭い嘴、そして青く澄んだつぶらな瞳。
目前の鳥の全てに、感嘆を覚える。
背伸びをして首のあたりを撫でてやると、巨大鳥はくすぐったさそうに身じろぎした。
「ラス、なんだね」
「キュイ」
甘えたような甲高い鳴き声が、すぐに返ってくる。
「……大きくなったねぇ」
一体どういう仕組みなのかと心底不思議になる。
チェインやダンさんはまだ分かる。人間の時も立派な体格をしているし。だがラスは、ついさっきまで私の肩くらいの背しかなかった。
それが鳥型を取った今は、両手を広げて二周くらい回らないと測れない大きさだ。
「ミカ。離れて、ちょっと飛ばせてあげて。うずうずしてるみたいだから」
見つめ合っている私たちに、ベネッサさんの声がかかる。
私は慌てて後退り、ラスから距離を取った。ラスは、キュイ、と淋しそうな鳴き声を上げる。
「ミカを連れて飛ぶのは、また今度ね。さあ、行って。自由を味わってきて!」
ベネッサさんの言葉を合図に、ラスが何度か大きな翼をその場ではためかせる。
その拍子に突風が巻き上がり、よろけそうになった。
ベネッサさんが、私を引き留めた理由がようやく分かる。
巨大鳥に変身したてのラスが、意図せず私を傷つけるのではないかと心配してくれたんだ。
ぶわりと一際大きな風が巻き起こり、ラスが空に舞い上がる。
彼は家の上空で、くるりくるり、と旋回した後、ぐんとスピードを上げて遠ざかっていった。
「はぁ~。これで私も子育て終了だわ」
ベネッサさんが晴れ晴れとした顔で、うーん、と伸びをする。
「お疲れ様でした!」
「ありがとう、ミカ」
顔を見合わせて微笑み、その場を後にする。
もっと寂しいかと思っていたが、あんまり驚いたせいか、感傷は吹き飛んでいた。
その後、2人で干していた洗濯物を取り込み、各自の部屋のベッドを整えたり夕食の準備をしたり、と忙しく動き回っているうちに陽が傾いてくる。
ラスより早く、ダンさんが森から戻ってくる。
「どれ、あいつの帰りをみんなで迎えてやろうか!」
ダンさんも息子の成人が嬉しいのだろう、上機嫌だ。
私たちは家の前に並んで立ち、空を眺めてラスの帰りを待った。
やがて一羽の巨大鳥が、上空に見えてくる。
ラスだ!
ダンさんともチェインとも違う。具体的にどう違うか説明するのは難しいが、私には特別輝いて見える。
ラスは急降下し、家から離れた空き地に見事に着地を決めた。
「なかなか立派な姿じゃないか」
ダンさんの言葉に嬉しくなった。
早く人型に戻って欲しい。
「凄かったね!」って沢山褒めたいし、初めての飛行がどうだったか教えて欲しい。
ラスが人間に戻る時は、特に何も起こらなかった。
ぐにゃりと姿が歪んだと思ったら、あっと言う間に巨大鳥が縮んでいく。
同じ場所にふわりと姿を現した青年に、私はぽっかり口を開けた。
ラスが巨大鳥に変わった時以上の衝撃に打たれ、呆然としてしまう。
「ミカ……!」
ラスらしき青年は、精悍な顔に満面の笑みを浮かべ、私に駆け寄ろうとした。
「や、やだ、来ないで!!!!」
私は両目を塞ぎ、その場にしゃがみ込んだ。
青年は半裸だった。
びりびりに破れたシャツがかろうじて腰に引っかかっていたお陰で、全裸ではなかったが、元の世界なら即通報されている。
「え、なんで……?」
低く艶やかな声が、戸惑いを滲ませる。
ああ、声まで違う。
背もすごく伸びてた。
丸い頬がそがれて、シャープな輪郭になっていた。
美女になるんじゃないかと思っていたけど、違った。
ラスは、一瞬見ただけの私が尻込みしてしまうほどの美青年になっていた。
中身は同じだと分かっているのに、どうしようもなく動揺してしまう。
「ごめんね、ミカ。服を準備しておくの、忘れてたわ! ラスもごめん、そのままそこに居て!」
ベネッサさんが慌てた様子で家に戻っていく。
ようやく自分の恰好に気づいたのか、ラスはそれ以上近づいてこようとしない。
私は両目を押さえてしゃがんだまま、ベネッサさんが戻ってくるのを待った。
「――着替えたよ、ミカ。近くに行っていい?」
「うん……ごめんね、びっくりして」
私は何とか気持ちを立て直し、ゆっくり立ち上がる。
それからそっと声の方を見た。
引き締まった長身の青年が私に歩み寄り、目に毒なほど魅力的な笑みを浮かべる。
「いや、俺もうっかりしてた。驚かせてごめんな」
形のいい唇が動き、甘い低音を響かせた。
切れ長の美しい瞳は、まっすぐ私を映している。
いや、ごめん、誰……!?
私は一年ぶりに意識を飛ばし、そのまま後ろに倒れ込んだ。
◇◇◇
「――訳わかんねえ。鳥型に変わった時は、そりゃちょっとは驚いてたけど、すごく嬉しそうな顔してたんだぜ? なのに人型に戻ったら、俺の顔見るなりぶっ倒れるって、どういうことなんだよ」
拗ねた低音に、ふっと意識が浮上する。
はっきり言って、すごく好みの声だ。
「君の見た目が随分変わったから、きっとびっくりしたんだよ。ただびとはサリム人と同じで、成人したからといっていきなり急に体が成長したりしないんだ。ミカも知識としては知ってるはずなんだけどね」
苦笑を含んだその声は、ユーグさんのものだった。
ぼんやりした頭をハッキリさせようと、瞼を押し開ける。
「ユーグ、さん? ……ここ、私の部屋?」
馴染んだマットの感触を背中に感じながら目を開けると、心配そうに眉をひそめた美青年が私の顔を覗き込んでくる。
「大丈夫か? ミカ」
彼の隣から、ひょいとユーグさんも顔を見せた。
「大変だったみたいだね。起きられそう?」
これはユーグさん。うん、知ってる。私の恩人の魔法使い。
「急に倒れたからびっくりしたぞ。あまり心配させるなよ、ミカ」
「あの、……ほんとにラス、なの?」
信じられない気持ちで確認する。
ユーグさんは噴き出し、くつくつ笑った。
「現実逃避しても無駄だよ、ミカ。そのうちラスに怒られるぞ?」
「うう……だって、これで十六とか、ええ~……」
上体を起こし、改めてラスと向き合ってみたが、何度見ても22、23歳辺りにしか見えない。
目鼻立ちのパーツを個別に見れば、確かにラスの面影があるんだけどね。
全体の印象が違い過ぎる。
「嫌なの? ミカ、大人になった俺は嫌い?」
切れ長の瞳が悲しそうに伏せられる。
「あ、ごめん! 違うの、嫌いじゃないよ!」
私は急いで否定した。
「ほんと驚いただけなの。こんなに変わるとは思ってなくて……」
「そっか。よかった」
ラスはホッと息を吐き、私の前に膝をつく。
それから、ぎゅ、と抱き締めてきた。
広い胸にすっぽりと包まれる。
「うわあああああ!!」
し、刺激が強すぎる!!
私は反射的に叫んでしまい、再びラスを落ち込ませた。
0
あなたにおすすめの小説
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
〖完結〗終着駅のパッセージ
苺 迷音
恋愛
過去、使用人に悪戯をされそうになった事がきっかけとなり、分厚い眼鏡とひっつめた髪を編み帽で覆い、自身の容姿を隠すようになった女性・カレン。
その事情を知りながらも夫ローランは、奇妙で地味な姿の妻を厭い目を逸らし続けた。
婚姻してからわずか三日後の朝。彼は赴任先の北の地へと旅立ちその後、カレンの元へと帰省してきたのは、片手で数えるほどだった。
孤独な結婚生活を送る中。
ある冬の日に、ローランの上官であり北の地を治める領主ハルシオン公爵が、カレン夫妻の邸にやってきた。
始まりは、部下の家族を想う上司としての気遣いだった。
他愛もない会話と、節度を守ったやり取り。ほんの僅かな時間を重ねていく。
そのうちに、お互いに灯り始めた小さな心の想い。
だが二人は、それを決して明かさず語ることはなかった。
それから一年ほどたった冬の夜。
カレンから届いた手紙に、たった一度だけハルシオンは返事を書く。
そこには彼の想いが書かれてあった。
月日は流れ、カレンとローランが婚姻して三年目の冬の日。
カレンはひとつの決意と想いを胸に、北へ向かう汽車に乗った。
※微さまぁか、もしくはざまぁになっていないかもしれないです。
※舞台は近世・産業革命初頭を基にした架空世界だと思っていただけましたら有難いです。
稚拙な作品ではありますがご覧くださいましたら凄く嬉しいです。よろしくお願い致します。
【完結】断頭台で処刑された悪役王妃の生き直し
有栖多于佳
恋愛
近代ヨーロッパの、ようなある大陸のある帝国王女の物語。
30才で断頭台にかけられた王妃が、次の瞬間3才の自分に戻った。
1度目の世界では盲目的に母を立派な女帝だと思っていたが、よくよく思い起こせば、兄妹間で格差をつけて、お気に入りの子だけ依怙贔屓する毒親だと気づいた。
だいたい帝国は男子継承と決まっていたのをねじ曲げて強欲にも女帝になり、初恋の父との恋も成就させた結果、継承戦争起こし帝国は二つに割ってしまう。王配になった父は人の良いだけで頼りなく、全く人を見る目のないので軍の幹部に登用した者は役に立たない。
そんな両親と早い段階で決別し今度こそ幸せな人生を過ごすのだと、決意を胸に生き直すマリアンナ。
史実に良く似た出来事もあるかもしれませんが、この物語はフィクションです。
世界史の人物と同名が出てきますが、別人です。
全くのフィクションですので、歴史考察はありません。
*あくまでも異世界ヒューマンドラマであり、恋愛あり、残業ありの娯楽小説です。
【完結】母になります。
たろ
恋愛
母親になった記憶はないのにわたしいつの間にか結婚して子供がいました。
この子、わたしの子供なの?
旦那様によく似ているし、もしかしたら、旦那様の隠し子なんじゃないのかしら?
ふふっ、でも、可愛いわよね?
わたしとお友達にならない?
事故で21歳から5年間の記憶を失くしたわたしは結婚したことも覚えていない。
ぶっきらぼうでムスッとした旦那様に愛情なんて湧かないわ!
だけど何故かこの3歳の男の子はとても可愛いの。
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
勘違いで嫁ぎましたが、相手が理想の筋肉でした!
エス
恋愛
「男性の魅力は筋肉ですわっ!!」
華奢な男がもてはやされるこの国で、そう豪語する侯爵令嬢テレーゼ。
縁談はことごとく破談し、兄アルベルトも王太子ユリウスも頭を抱えていた。
そんな折、騎士団長ヴォルフがユリウスの元に「若い女性を紹介してほしい」と相談に現れる。
よく見ればこの男──家柄よし、部下からの信頼厚し、そして何より、圧巻の筋肉!!
「この男しかいない!」とユリウスは即断し、テレーゼとの結婚話を進める。
ところがテレーゼが嫁いだ先で、当のヴォルフは、
「俺は……メイドを紹介してほしかったんだが!?」
と何やら焦っていて。
……まあ細かいことはいいでしょう。
なにせ、その腕、その太もも、その背中。
最高の筋肉ですもの! この結婚、全力で続行させていただきますわ!!
女性不慣れな不器用騎士団長 × 筋肉フェチ令嬢。
誤解から始まる、すれ違いだらけの新婚生活、いざスタート!
※他サイトに投稿したものを、改稿しています。
契約結婚の相手が優しすぎて困ります
みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。
【完結】中継ぎ聖女だとぞんざいに扱われているのですが、守護騎士様の呪いを解いたら聖女ですらなくなりました。
氷雨そら
恋愛
聖女召喚されたのに、100年後まで魔人襲来はないらしい。
聖女として異世界に召喚された私は、中継ぎ聖女としてぞんざいに扱われていた。そんな私をいつも守ってくれる、守護騎士様。
でも、なぜか予言が大幅にずれて、私たちの目の前に、魔人が現れる。私を庇った守護騎士様が、魔神から受けた呪いを解いたら、私は聖女ですらなくなってしまって……。
「婚約してほしい」
「いえ、責任を取らせるわけには」
守護騎士様の誘いを断り、誰にも迷惑をかけないよう、王都から逃げ出した私は、辺境に引きこもる。けれど、私を探し当てた、聖女様と呼んで、私と一定の距離を置いていたはずの守護騎士様の様子は、どこか以前と違っているのだった。
元守護騎士と元聖女の溺愛のち少しヤンデレ物語。
小説家になろう様にも、投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる