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入学する高校へ向かう電車、通勤するだるそうな顔のおっさんや、今から行くところが楽しみでしょうがない、といった顔の2人の子どもを連れた4人家族がいる中で俺、久米野 竜舞(くめの りゅうま)はごくふつうの顔で友達と会話をしていたいた。
「あの日の、りゅうの落ち込み具合ったら半端なかったもんな」
電車の2人席の隣で話をしているこいつは、中学校のとき俺が好きな子に告ってフラれた時の話を、蒸し返している。
「お前いつまでその話するんだよ」
と呆れた口調で話しているが、相当前のことなのに、昨日のことのように覚えていて、今にも泣きそうになる。そんなことをズバズバ話きてくるこいつは中学校3年間一緒のクラスだった、栗河山 陽成
(くりかわやま ようせい)。顔は中の上、運動神経は俺一緒にバスケ部に入っていたこともあって、上の中、ちなみに勉強は下の上ってとこだ。ごめんね、ややこしい説明で。ややこしいのは陽成だから許して。そんなことは置いておいて、俺がショックのどん底に叩き落される話されて、怒りが湧いて来ないのは、やはり話しているのが陽成だからだろう。もし、この話を中学校の他の同級生に蒸し返されてたら、そいつの歯を、前歯を一本だけ残して全部折っていただろう。一本は慈悲で勘弁しといてやるけどな。
「そんなことより、高校で彼女できるかな。入学初日で告白されちゃったりして、しーしっし」
中学のとき俺がフラれた話しといて、今度は自分の高校での恋の話をしちゃってるのかよ、なんかすげえは陽成は。てか、その笑い方どうにかならないのか、前の席のおばちゃんがちょっと振り向いたぞ。
「さー、どうだろな」
「おいおい冷たいなあ、もうちょっとありえるなとか言ってくれてもいいだろ」
「さすがに、初日はないだろ」
「まあそうだわな、ていうかりゅうはどうなんだよ」
「えっ、あー俺!?」
「そりゃお前としか話してないからな」
「そうだな、まあでも俺は女の子から好かれるような人間じゃないし、諦めてるな」
苦笑いを浮かべて俺はそう言った
「でたよ、だからそんなことないって。りゅうは顔わりとイケメンだし、勉強もスポーツもできるし、ドジだし」
「はいはい、ありがとう。でも最後のは余計だからな」
そうこうしてるうちに高校の最寄駅、曽江春通り駅に着いた。降りるときに自分と同じブレザー、同じ色のズボンやスカートを履いた人がたくさん降りるのを見て、自分の行く学校の人の多さを知った。
駅の階段を下り、ふつうの高校生活を送りたいという思いを胸に、横にいる友人と、見知らぬ大勢とともに学校へむかった。
「えー、それでは新入生のみなさん、先輩方とともによい学校をつってください」
校長の講話で入学式は終わりとなった。そこからはいよいよクラス発表だ。
私立曽江春高校—
1学年500人。全校生徒1500人のモンスター校。男子も女子も同じくらいいる。そうなると当然クラスも多くなるわけで、1学年13クラスある。その13クラスには順位がつけられており、上位2クラスはα(アルファ)クラス、3~7はβ(ベータ)クラス、8~12はγ(ガンマ)クラス、最下位のクラスはウィークエストクラスと呼ばれる。この順位は何で決まるかと言ったら、テストの結果や体育祭の結果などで決まる。さらに、相手クラスや対決方法、日時などを決められた紙に書き、担任に申請して、担任と相手クラスから許可が出たら、対決が決定する。この対決のことを先輩達はブイエスというらしい。ただ1年生の1番最初はクラス分けされたあと、クラス能力試験、通称始まりの試験でクラスに順位がつけられる。そうなってくると最初のクラス分けは大切だ。能力が高いやつが集まってると圧倒的に有利になる。
「いやー、りゅうと一緒だといいなー、ハイスペックだし」
「ありがと、まあでも能力とかは別として、最初に喋るやつがいなくて浮いちゃったらやだなあ」
「それは、あるな」
それからちょっとしたあと、新品にしたのであろう、体育館の白いスピーカーから
「それではクラス発表を行いますので、1年生は体育館横の、クラス分けの紙を見たあと、個人でその教室に向かってください」
というアナウンスが流れた。
そのアナウンスが終わった刹那、ザッと、1年生が体育館横に移動する。
「俺先にトイレ行きたいんだよ」
「なんだ、りゅうもか?俺も入学式が思った以上に長くて我慢してたんだよ」
ただトイレはクラス分けの紙が貼ってある方とは真反対なのだ。
「「おいおい、待て待て、俺らトイレ行きたいんだってばあ~」」
ただの男子高校2人が、残りの498人の高校生に勝てるわけもなく、流される流される。結局諦めて、あとで行くことにした。
「あちゃー、一緒にならなかったかあ、俺はJ組だわ。りゅうは?」
「俺はD組だった、残念だったな。お互い頑張ろうぜ」
「だな、てか漏れるう」
「待てよ、俺も行くってば」
なんか今クラスよりも、トイレの方が大事だわ。
「「ふう、間に合った」」
「このために生きてるって感じだな」
お前の生きがい小便かよ、と思ったのは当然である。
「あの日の、りゅうの落ち込み具合ったら半端なかったもんな」
電車の2人席の隣で話をしているこいつは、中学校のとき俺が好きな子に告ってフラれた時の話を、蒸し返している。
「お前いつまでその話するんだよ」
と呆れた口調で話しているが、相当前のことなのに、昨日のことのように覚えていて、今にも泣きそうになる。そんなことをズバズバ話きてくるこいつは中学校3年間一緒のクラスだった、栗河山 陽成
(くりかわやま ようせい)。顔は中の上、運動神経は俺一緒にバスケ部に入っていたこともあって、上の中、ちなみに勉強は下の上ってとこだ。ごめんね、ややこしい説明で。ややこしいのは陽成だから許して。そんなことは置いておいて、俺がショックのどん底に叩き落される話されて、怒りが湧いて来ないのは、やはり話しているのが陽成だからだろう。もし、この話を中学校の他の同級生に蒸し返されてたら、そいつの歯を、前歯を一本だけ残して全部折っていただろう。一本は慈悲で勘弁しといてやるけどな。
「そんなことより、高校で彼女できるかな。入学初日で告白されちゃったりして、しーしっし」
中学のとき俺がフラれた話しといて、今度は自分の高校での恋の話をしちゃってるのかよ、なんかすげえは陽成は。てか、その笑い方どうにかならないのか、前の席のおばちゃんがちょっと振り向いたぞ。
「さー、どうだろな」
「おいおい冷たいなあ、もうちょっとありえるなとか言ってくれてもいいだろ」
「さすがに、初日はないだろ」
「まあそうだわな、ていうかりゅうはどうなんだよ」
「えっ、あー俺!?」
「そりゃお前としか話してないからな」
「そうだな、まあでも俺は女の子から好かれるような人間じゃないし、諦めてるな」
苦笑いを浮かべて俺はそう言った
「でたよ、だからそんなことないって。りゅうは顔わりとイケメンだし、勉強もスポーツもできるし、ドジだし」
「はいはい、ありがとう。でも最後のは余計だからな」
そうこうしてるうちに高校の最寄駅、曽江春通り駅に着いた。降りるときに自分と同じブレザー、同じ色のズボンやスカートを履いた人がたくさん降りるのを見て、自分の行く学校の人の多さを知った。
駅の階段を下り、ふつうの高校生活を送りたいという思いを胸に、横にいる友人と、見知らぬ大勢とともに学校へむかった。
「えー、それでは新入生のみなさん、先輩方とともによい学校をつってください」
校長の講話で入学式は終わりとなった。そこからはいよいよクラス発表だ。
私立曽江春高校—
1学年500人。全校生徒1500人のモンスター校。男子も女子も同じくらいいる。そうなると当然クラスも多くなるわけで、1学年13クラスある。その13クラスには順位がつけられており、上位2クラスはα(アルファ)クラス、3~7はβ(ベータ)クラス、8~12はγ(ガンマ)クラス、最下位のクラスはウィークエストクラスと呼ばれる。この順位は何で決まるかと言ったら、テストの結果や体育祭の結果などで決まる。さらに、相手クラスや対決方法、日時などを決められた紙に書き、担任に申請して、担任と相手クラスから許可が出たら、対決が決定する。この対決のことを先輩達はブイエスというらしい。ただ1年生の1番最初はクラス分けされたあと、クラス能力試験、通称始まりの試験でクラスに順位がつけられる。そうなってくると最初のクラス分けは大切だ。能力が高いやつが集まってると圧倒的に有利になる。
「いやー、りゅうと一緒だといいなー、ハイスペックだし」
「ありがと、まあでも能力とかは別として、最初に喋るやつがいなくて浮いちゃったらやだなあ」
「それは、あるな」
それからちょっとしたあと、新品にしたのであろう、体育館の白いスピーカーから
「それではクラス発表を行いますので、1年生は体育館横の、クラス分けの紙を見たあと、個人でその教室に向かってください」
というアナウンスが流れた。
そのアナウンスが終わった刹那、ザッと、1年生が体育館横に移動する。
「俺先にトイレ行きたいんだよ」
「なんだ、りゅうもか?俺も入学式が思った以上に長くて我慢してたんだよ」
ただトイレはクラス分けの紙が貼ってある方とは真反対なのだ。
「「おいおい、待て待て、俺らトイレ行きたいんだってばあ~」」
ただの男子高校2人が、残りの498人の高校生に勝てるわけもなく、流される流される。結局諦めて、あとで行くことにした。
「あちゃー、一緒にならなかったかあ、俺はJ組だわ。りゅうは?」
「俺はD組だった、残念だったな。お互い頑張ろうぜ」
「だな、てか漏れるう」
「待てよ、俺も行くってば」
なんか今クラスよりも、トイレの方が大事だわ。
「「ふう、間に合った」」
「このために生きてるって感じだな」
お前の生きがい小便かよ、と思ったのは当然である。
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